この法律は、国有林野について、管理経営に関する計画を明らかにするとともに、貸付け、売払い等に関する事項を定めることにより、その適切かつ効率的な管理経営の実施を確保することを目的とする。
2国有林野の取得、維持、保存及び運用並びに処分についての国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)の特例は、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる。
この法律において「国有林野」とは、次に掲げるものをいう。
2この法律において「国有林野事業」とは、国有林野の管理経営(国有林野と一体として整備及び保全を行うことが相当と認められる民有林野の整備及び保全であつて、国が行うものを含む。以下同じ。)の事業をいう。
国有林野の管理経営の目標は、国土の保全その他国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るとともに、あわせて、林産物を持続的かつ計画的に供給し、及び国有林野の活用によりその所在する地域における産業の振興又は住民の福祉の向上に寄与することにあるものとする。
農林水産大臣は、政令で定めるところにより、五年ごとに、十年を一期とする国有林野の管理経営に関する基本計画(以下「管理経営基本計画」という。)を定めなければならない。
2管理経営基本計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
3管理経営基本計画は、森林における生物の多様性の保全、国民の需要に即した林産物の供給、効率的かつ安定的な林業経営を担うべき人材の育成及び確保その他国有林野事業及び民有林野に係る施策の一体的な推進に配慮して定めるものとする。
4管理経営基本計画は、森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第四条第一項の規定によりたてられた全国森林計画その他法律の規定による森林の整備に関する計画との調和が保たれたものでなければならない。
農林水産大臣は、管理経営基本計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該管理経営基本計画の案を、当該公告の日から三十日間公衆の縦覧に供しなければならない。
2前項の規定による公告があつたときは、当該縦覧に供された管理経営基本計画の案に意見がある者は、同項の縦覧期間満了の日までに、農林水産大臣に対し、理由を付した文書をもつて、意見を申し立てることができる。
3農林水産大臣は、第一項の縦覧期間満了後、当該管理経営基本計画の案について、前項の規定により申立てがあつた意見の要旨を付して、林政審議会の意見を聴かなければならない。
4農林水産大臣は、管理経営基本計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。この場合においては、第二項の規定により申立てがあつた意見の要旨及び当該意見の処理の結果を併せて公表しなければならない。
森林管理局長は、管理経営基本計画に即して、森林法第七条の二第一項の森林計画区別に、その管理経営する国有林野で当該森林計画区に係るものにつき、五年ごとに、当該森林計画区に係る森林計画の計画期間の始期をその計画期間の始期とし、五年を一期とする国有林野の管理経営に関する計画(以下「地域管理経営計画」という。)を定めなければならない。
2地域管理経営計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
3第四条第三項の規定は、地域管理経営計画について準用する。
4地域管理経営計画は、森林法第七条の二第一項の規定によりたてられた森林計画との調和が保たれたものでなければならない。
5前条の規定は、地域管理経営計画の策定及び変更について準用する。この場合において、同条中「農林水産大臣」とあるのは「森林管理局長」と、同条第三項中「林政審議会」とあるのは「関係都道府県知事、関係市町村長及び次条第二項各号に掲げる事項に関し学識経験を有する者」と読み替えるものとする。
6森林管理局長は、国有林野事業及び民有林野に係る施策の一体的な推進のため必要があると認めるときは、関係都道府県知事及び関係市町村長に必要な協力を要請することができる。
森林管理局長は、前条第二項第五号に掲げる基本的な方針に即して森林及び公衆の保健の用に供する施設を整備しようとするときは、政令で定めるところにより、その整備しようとする区域に係る国有林野につき、公衆の保健の用に供するための計画を定めなければならない。
2前項の計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
3森林管理局長は、第一項の計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4第一項及び前項の規定は、第一項の計画の変更について準用する。
農林水産大臣は、毎年九月三十日までに、前年度における管理経営基本計画の実施状況を公表しなければならない。
2農林水産大臣は、前項の公表をしようとするときは、林政審議会の意見を聴き、その意見の概要を同項の実施状況とともに公表しなければならない。
林政審議会は、第五条第三項及び前条第二項の規定によりその権限に属させられた事項を調査審議する。
2林政審議会は、前項に規定する事項に関し農林水産大臣に意見を述べることができる。
農林水産大臣は、その指定する者(以下「指定調査機関」という。)に、国有林野の管理に関する業務のうち、次に掲げる業務(以下「調査業務」という。)を行わせることができる。
2前項の規定による指定は、調査業務を行おうとする者の申請により行う。
農林水産大臣は、前条第二項の申請が次に掲げる要件に適合していると認めるときでなければ、指定調査機関の指定をしてはならない。
2農林水産大臣は、前条第二項の申請をした者が、次の各号のいずれかに該当するときは、指定調査機関の指定をしてはならない。
指定調査機関は、農林水産大臣から調査業務を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、その調査業務を行わなければならない。
調査業務に従事する指定調査機関の役員又は職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
指定調査機関は、調査業務の実施に関する事項について業務規程を定め、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2業務規程で定めるべき事項は、農林水産省令で定める。
3農林水産大臣は、第一項の認可をした業務規程が調査業務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、指定調査機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
指定調査機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(第六条の五第一項の規定による指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2指定調査機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に、農林水産大臣に提出しなければならない。
指定調査機関は、帳簿を備え、調査業務に関し農林水産省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
2前項に規定するもののほか、帳簿の備付け及び保存に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
農林水産大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定調査機関に対し、調査業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
農林水産大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定調査機関に対し、調査業務の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、指定調査機関の事務所に立ち入り、調査業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3第一項に規定する立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
指定調査機関は、農林水産大臣の許可を受けなければ、調査業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
農林水産大臣は、指定調査機関が第六条の六第二項第一号又は第三号に該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
2農林水産大臣は、指定調査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて調査業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
この章に規定するもののほか、指定調査機関及び調査業務に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
第二条第一項第一号の国有林野は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その用途又は目的を妨げない限度において、契約により、貸し付け、又は貸付け以外の方法により使用(収益を含む。以下同じ。)させることができる。
2前項の規定により国有林野を貸し付け、又は貸付け以外の方法により使用させる場合には、国有財産法第二十一条から第二十五条まで(鉄道、道路その他政令で定める施設の用に供される土地に地上権を設定する場合にあつては、第二十一条及び第二十三条を除く。)の規定を準用する。
第二条第一項第二号の国有林野を売り払い、貸し付け、又は使用させようとする場合において、次に掲げる者からその買受け、借受け又は使用の申請があつたときは、これを他に優先させなければならない。
農林水産大臣は、国有林野を次に掲げる施設の用に供するため、地方公共団体、水害予防組合、水害予防組合連合、土地改良区、土地改良区連合、森林組合、生産森林組合、森林組合連合会、農業協同組合、農業協同組合連合会及び水産業協同組合に対し貸し付け、又は使用させるときは、政令の定めるところにより、その貸付け又は使用の対価を、無償とし、又は時価よりも低く定めることができる。
2前項の規定により国有林野を無償で貸し付け、又は使用させる場合には、国有財産法第二十二条第二項及び第三項の規定を準用する。
農林水産大臣は、国有林野を当該国有林野の所在する地方の市町村の住民又は当該市町村内の一定の区域に住所を有する者の共同の利用に供するため左に掲げる土地として貸し付け、又は使用させる場合において、これらの者の生業の維持又は農林漁業経営の安定のため特に必要があると認めるときは、その貸付又は使用の対価を時価よりも低く定めることができる。
農林水産大臣は、国有林野を当該国有林野の所在する地方の農林漁業の用に供するため貸し付け、又は使用させている場合において、風水害、冷害等の災害で異常、且つ、広範囲なものにより、その借受人又は使用者が、当該国有林野の貸付又は使用の対価を納付することが著しく困難であると認められるときは、これらの者に対しその困難の程度に応じて当該貸付若しくは使用の対価を減じ、又はその支払を免除することができる。
農林水産大臣は、民間事業者に次条第一項の樹木採取区において生育している樹木を採取する権利(以下「樹木採取権」という。)を設定することができる。
2前項の樹木には、樹木採取権に基づき樹木が採取された後に当該採取跡地に植栽(人工下種を含む。以下同じ。)された樹木を含まないものとする。
3農林水産大臣は、樹木採取権の設定に際し、当該設定を受けた者(以下「樹木採取権者」という。)から権利設定料を徴収するものとする。
農林水産大臣は、効率的かつ安定的な林業経営の育成を図るため、樹木の採取に適する相当規模の森林資源が存在する一団の国有林野の区域であつて、当該区域の所在する地域において国有林野事業及び民有林野に係る施策を一体的に推進することにより産業の振興に寄与すると認められるものであることその他の農林水産省令で定める基準に該当するものを樹木採取区として指定することができる。
2農林水産大臣は、前項の規定による指定をしたときは、遅滞なく、当該樹木採取区を表示する図面と併せてこれらを公示しなければならない。樹木採取区を変更し、又はその指定を解除するときも、同様とする。
農林水産大臣は、前条第一項の規定による指定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、次に掲げる事項をあらかじめ公表して、樹木採取権の設定を受けることを希望する者を公募するものとする。
第八条の六第一項の規定により指定された樹木採取区において樹木採取権の設定を受けることを希望する者は、農林水産大臣にその旨を申請しなければならない。
2前項の規定による申請をしようとする者は、農林水産省令で定めるところにより、申請書を農林水産大臣に提出しなければならない。
前条第二項の申請書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
2前条第二項の者が木材の安定供給の確保に関する特別措置法第四条第一項の認定(木材利用事業者等及び木材製品利用事業者等と共同して作成した事業計画(同項に規定する事業計画をいう。以下この項において同じ。)に係るものに限る。)を受けた者である場合であつて、当該認定に係る事業計画(同条第三項第二号ロの森林の区域に前条第一項の規定による申請に係る樹木採取区が含まれるものに限る。)の写しを提出したときは、前項の規定にかかわらず、同項第六号に掲げる事項の記載を省略することができる。
農林水産大臣は、農林水産省令で定めるところにより、第八条の八第一項の規定による申請をした者(以下「申請者」という。)が次に掲げる基準に適合しているかどうかを審査しなければならない。
2農林水産大臣は、前項の規定により審査した結果、申請者が同項各号に掲げる基準に適合していると認められるときは、申請額、事業の実施体制、樹木採取区の所在する地域における産業の振興に対する寄与の程度その他農林水産省令で定める事項を勘案して、その適合していると認められた全ての申請者の申請書について評価し、樹木採取権の設定を受ける者を選定するものとする。
次の各号のいずれかに該当する者は、第八条の七の規定による公募に応じることができない。
農林水産大臣は、第八条の十第二項の規定により選定した者に対し、その申請に係る樹木採取権の設定をするものとする。
2農林水産大臣は、前項の設定をしようとするときは、関係都道府県知事に協議しなければならない。
3農林水産大臣は、第一項の設定をし、又は当該設定をしないことの決定をしたときは、遅滞なく、同項の樹木採取権に係る全ての申請者に対し、その旨の通知をするものとする。
4農林水産大臣は、第一項の設定を受けた者に対し、その申請に係る権利設定料について、納付期限を定めて、その納付を命ずるものとする。
5前項の権利設定料の納付方法は、政令で定める。
樹木採取権者は、農林水産大臣が指定する期間内に、事業を開始しなければならない。
2樹木採取権者は、やむを得ない理由により前項の期間内に事業を開始することができないときは、期間を定め、理由を付して、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
3樹木採取権者は、引き続き一年以上その事業を休止しようとするときは、期間を定め、理由を付して、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
4樹木採取権者は、前項の認可を受けて休止した事業を開始したときは、遅滞なく、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
樹木採取権者は、事業を開始する前に、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣と、次に掲げる事項をその内容に含む契約(以下「樹木採取権実施契約」という。)を締結しなければならない。
2樹木採取権実施契約の内容は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
3樹木採取権実施契約は、五年ごとに、五年を一期として締結しなければならない。ただし、国有林野の適切かつ効率的な管理経営の実施を確保するため必要があるときは、その期間よりも短い期間とすることができる。
4樹木採取権者は、樹木採取権実施契約に基づき、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、国に樹木料を納付しなければ、樹木採取区における樹木を採取してはならない。
樹木採取権は、物権とみなし、この法律に別段の定めがある場合を除き、不動産に関する規定を準用する。
樹木採取権は、法人の合併その他の一般承継、譲渡、滞納処分、強制執行、仮差押え及び仮処分並びに抵当権の目的となるほか、権利の目的となることができない。
樹木採取権は、分割し、又は併合することができない。
2樹木採取権の移転(法人の合併その他の一般承継によるものを除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、当該樹木採取権の移転を受けようとする者は、農林水産大臣に申請して、その許可を受けなければならない。
3前項の規定による申請をしようとする者は、農林水産省令で定めるところにより、第八条の九第一項各号に掲げる事項を記載した申請書を、農林水産大臣に提出しなければならない。
4農林水産大臣は、第二項の許可をしようとするときは、関係都道府県知事に協議しなければならない。
5農林水産大臣は、第二項の規定による申請が、次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その申請を許可してはならない。
6抵当権の設定が登録されている樹木採取権については、その抵当権者の同意がなければ、これを放棄することができない。
7第二項の許可を受けないで、又は前項の同意を得ないでした樹木採取権の移転又は放棄は、その効力を生じない。
法人の合併その他の一般承継によつて樹木採取権を取得した者は、農林水産省令で定めるところにより、取得の日から三月以内に、第八条の九第一項各号に掲げる事項を記載した書類を添えて、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
2農林水産大臣は、前項の規定による届出が、次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その旨をその届出をした者に通知し、当該基準に適合しないと認めるときは、樹木採取権を譲渡するために通常必要と認められる期間として農林水産省令で定める期間内に譲渡すべき旨をその届出をした者に通知しなければならない。
樹木採取権の存続期間は、五十年以内とする。
次に掲げる事項は、樹木採取権登録簿に登録する。
2前項の規定による登録は、登記に代わるものとする。
3第一項の規定による登録に関する処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。
4樹木採取権登録簿については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)の規定は、適用しない。
5樹木採取権登録簿に記録されている保有個人情報(個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第六十条第一項に規定する保有個人情報をいう。)については、同法第五章第四節の規定は、適用しない。
6前各項に規定するもののほか、登録に関し必要な事項は、政令で定める。
農林水産大臣は、事業の適正を期するため、樹木採取権者に対して、その業務若しくは経理の状況に関し報告を求め、実地について調査し、又は必要な指示をすることができる。
農林水産大臣は、次の各号に掲げる場合のいずれかに該当するときは、樹木採取権を取り消すことができる。
2農林水産大臣は、前項の規定により、抵当権の設定が登録されている樹木採取権を取り消そうとするときは、あらかじめ、その旨を当該抵当権に係る抵当権者に通知しなければならない。
3樹木採取区が国の所有に属しなくなつたときは、樹木採取権は消滅する。
国は、前条第一項(第二号に係る部分に限る。以下この条において同じ。)の規定による樹木採取権の取消し又は前条第三項の規定による樹木採取権の消滅(国の責めに帰すべき事由がある場合に限る。)によつて損失を受けた樹木採取権者又は樹木採取権者であつた者(以下この条において単に「樹木採取権者」という。)に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
2前項の規定による損失の補償については、国と樹木採取権者とが協議しなければならない。
3前項の規定による協議が成立しない場合においては、国は、自己の見積もつた金額を樹木採取権者に支払わなければならない。
4前項の補償金額に不服がある樹木採取権者は、その決定の通知を受けた日から六月以内に、訴えをもつて、その増額を請求することができる。
5前項の訴えにおいては、国を被告とする。
6前条第一項の規定により取り消された樹木採取権又は同条第三項の規定により消滅した樹木採取権(国の責めに帰すべき事由により消滅した場合に限る。)の上に抵当権があるときは、当該抵当権に係る抵当権者から供託をしなくてもよい旨の申出がある場合を除き、国は、その補償金を供託しなければならない。
7前項の抵当権者は、同項の規定により供託した補償金に対してその権利を行うことができる。
8国は、第一項の規定による補償の原因となつた損失が前条第一項の規定による樹木採取権の取消しによるものであるときは、当該補償金額の全部又は一部をその理由を生じさせた者に負担させることができる。
樹木採取権者については、第十三条の規定を準用する。この場合において、同条中「分収林」とあるのは、「樹木採取区」と読み替えるものとする。
農林水産大臣は、樹木採取区内の採取跡地において国有林野事業として行う植栽の効率的な実施を図るため、当該樹木採取区に係る樹木採取権者に対し、当該植栽をその樹木の採取と一体的に行うよう申し入れるものとする。
この章に定めるもののほか、樹木採取権に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
農林水産大臣は、国有林野について、契約により、国以外の者に造林させ、その収益を国及び造林者が分収するものとすることができる。
前条の契約(以下「分収造林契約」という。)においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
分収林につき、分収造林契約に基づき植栽した樹木(以下この章において「分収木」という。)は、国と造林者との共有とし、その持分は、当該契約に定められた収益分収の割合によるものとする。
2根株は、国の所有とする。但し、契約をもつて特別の定をすることができる。
3分収造林契約があつた後において天然に生じた樹木であつて、分収木とともに生育させるものとして森林管理署長が指定したものは、分収木とみなす。
4民法(明治二十九年法律第八十九号)第二百五十六条の規定は、分収木には、適用しない。
分収造林契約の存続期間は、八十年を超えることができない。ただし、農林水産大臣は、造林者から長伐期施業を行うため当該存続期間を延長したい旨の申出があつた場合において、分収林の有する公益的機能の維持増進を図るため適当であると認めるときは、これを延長することができる。
2前項ただし書の規定により延長する期間は、一回ごとに八十年を超えることができない。
3分収造林契約は、更新することができる。
造林者は、分収林について、次に掲げる事項を行わなければならない。
造林者は、次に掲げる分収林の林産物を採取することができる。
造林者は、その権利を担保に供し、又は処分することができない。ただし、森林管理局長の許可を受けた場合は、この限りでない。
造林者は、分収造林契約の目的以外の目的に分収林を使用してはならない。ただし、分収造林契約の目的を妨げないと認めて森林管理局長が許可した場合は、この限りでない。
農林水産大臣は、次の各号の一に該当する場合には、分収造林契約を解除することができる。ただし、造林者の責めに帰することができない場合は、この限りでない。
2前項の規定により分収造林契約を解除した場合には、植栽を終わつた樹木は、国の所有に帰する。
3農林水産大臣は、国又は公共団体において分収林を公用、公共用又は公益事業の用に供する必要を生じたときは、分収造林契約を解除することができる。
4農林水産大臣は、第一項又は前項の規定により分収造林契約を解除しようとするときは、造林者に対し、あらかじめ、理由を付して、その旨を通知し、公開による意見の聴取を行わなければならない。この場合において、意見の聴取に際しては、造林者又はその代理人は、当該事案について意見を述べ、かつ、証拠を提出することができる。
5第三項の規定により分収造林契約を解除した場合には、国有財産法第二十四条第二項及び第二十五条の規定を準用する。この場合において、同法第二十四条第二項中「借受人」とあるのは、「造林者」と読み替えるものとする。
農林水産大臣は、国有林野について、契約により、一定の土地に生育している樹木を国以外の者との共有とし、その者の持分の対価並びに当該樹木について国が行う保育及び管理(以下「育林」という。)に要する費用の一部をその者に支払わせ、育林による収益を国及びその者(以下「費用負担者」という。)が分収するものとすることができる。
前条の契約(以下「分収育林契約」という。)においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
分収林につき、費用負担者は、分収育林契約に定められた分収木に係る持分の割合により、分収木に係る収益を国と分収するものとする。
分収育林契約の存続期間は、六十年を超えることができない。ただし、農林水産大臣は、費用負担者から長伐期施業を行うため当該存続期間を延長したい旨の申出があつた場合において、分収林の有する公益的機能の維持増進を図るため適当であると認めるときは、これを延長することができる。
2前項ただし書の規定により延長する期間は、一回ごとに六十年を超えることができない。
3分収育林契約は、更新することができる。
分収育林契約については、第十一条第二項から第四項まで及び第十七条第三項から第五項までの規定を準用する。この場合において、同条第四項及び第五項中「造林者」とあるのは、「費用負担者」と読み替えるものとする。
農林水産大臣は、国有林野の経営と当該国有林野の所在する地方の市町村の住民の利用とを調整することが土地利用の高度化を図るため必要であると認めるときは、契約により、当該市町村の住民又は当該市町村内の一定の区域に住所を有する者に対し、これらの者が当該国有林野を次に掲げる用途に共同して使用する権利を取得させることができる。
2前項第三号の規定による権利を取得させる場合は、旧来の慣行その他特別の事由があるときに限る。
3第一項の規定により国有林野を使用する権利を取得させることを内容とする契約(以下「共用林野契約」という。)の相手方は、当該契約に基いて当該国有林野を使用することができる者(以下「共用者」という。)の住所地の属する市町村とする。但し、市町村内の一定の区域に住所を有する者を共用者とする場合には、共用者の全員を相手方とすることを妨げない。
4第一項の規定により国有林野を使用させる場合には、国有財産法第二十三条から第二十五条までの規定を準用する。
共用林野契約においては、左に掲げる事項を定めなければならない。
共用林野契約において、使用の対価を徴しない旨の定をし、又は使用の対価を時価よりも低く定めることができるのは、当該契約に共用者が当該林野について第十三条に掲げる事項を行うべき旨の定がある場合に限る。
第十八条の規定により国有林野を使用させている場合には、第八条の四の規定を準用する。
市町村内の一定の区域に住所を有する者を共用者とする共用林野契約においては、共用者が当該区域に住所を有しなくなり、その他当該契約に定める共用者としての要件を欠くに至つたときは、その者は、共用者としての地位を失う。
2前項の契約においては、共用者以外の者で当該区域内に住所を有し、かつ、当該契約に定める共用者としての要件を備えるものは、農林水産省令の定めるところにより当該契約に加入することを当該共用林野を管轄する森林管理署長及び共用者の代表者に通知することによつて、共用者としての地位を取得する。
農林水産大臣は、共用者が左の各号の一に該当する場合には、共用林野契約を解除し、又はその者の使用を制限し、若しくは禁止することができる。
2前項の規定により共用林野契約を解除し、又は使用を制限し、若しくは禁止しようとする場合には、第十七条第四項の規定を準用する。この場合において、「造林者に対し」とあるのは「共用林野契約の相手方又は共用者に対し」と、「造林者又はその代理人」とあるのは「共用林野契約の相手方若しくは共用者又はその代理人」と読み替えるものとする。
共用者が共用林野に損害を与えたときは、市町村との共用林野契約である場合には当該市町村及び共用者が、その他の場合には共用者が連帯してその損害を賠償しなければならない。
この法律に規定する農林水産大臣の権限は、農林水産省令で定めるところにより、その一部を森林管理局長に委任することができる。
2前項の規定により森林管理局長に委任された権限は、農林水産省令で定めるところにより、その一部を森林管理署長に委任することができる。
第六条の十五第二項の規定による調査業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定調査機関の役員又は職員は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
次の各号の一に該当するときは、その行為をした指定調査機関の役員又は職員は、三十万円以下の罰金に処する。
この法律は、公布の日から施行する。
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
この法律は、公布の日から施行する。
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
この法律の施行の際現に存する部分林については、その契約期間中は、なお従前の例による。
この法律は、行政手続法(平成五年法律第八十八号)の施行の日から施行する。
この法律の施行前に法令に基づき審議会その他の合議制の機関に対し行政手続法第十三条に規定する聴聞又は弁明の機会の付与の手続その他の意見陳述のための手続に相当する手続を執るべきことの諮問その他の求めがされた場合においては、当該諮問その他の求めに係る不利益処分の手続に関しては、この法律による改正後の関係法律の規定にかかわらず、なお従前の例による。
この法律の施行前に法律の規定により行われた聴聞、聴問若しくは聴聞会(不利益処分に係るものを除く。)又はこれらのための手続は、この法律による改正後の関係法律の相当規定により行われたものとみなす。
附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。
この法律は、公布の日から施行する。ただし、第二条及び第五条並びに附則第四条から第六条まで、第九条、第十四条及び第十八条の規定は、平成十一年三月一日から施行する。
この法律の施行後第一条の規定による改正後の国有林野の管理経営に関する法律(以下「管理経営法」という。)第四条第一項の規定により最初に定める管理経営基本計画の計画期間は、同項の規定にかかわらず、平成十一年一月一日から平成二十一年三月三十一日までとする。
2前項の規定により定められる管理経営基本計画に引き続く次の管理経営基本計画は、管理経営法第四条第一項の規定にかかわらず、平成十六年四月一日をその計画期間の始期として定めなければならない。
この法律の施行後管理経営法第六条第一項の規定により最初に定める地域管理経営計画は、同項の規定にかかわらず、平成十一年四月一日をその計画期間の始期とし、同日以降一年から五年までの間において農林水産大臣の定める期間をその計画期間としなければならない。
2前項の規定により定められる地域管理経営計画に引き続く次の地域管理経営計画は、管理経営法第六条第一項の規定にかかわらず、前項の農林水産大臣の定める期間が満了する日の翌日をその計画期間の始期として定めなければならない。
この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
この法律は、平成二十五年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
農林水産大臣は、平成二十四年十二月三十一日までに、第一条の規定による改正後の国有林野の管理経営に関する法律(以下「新管理経営法」という。)第四条及び第五条の規定の例により、第一条の規定による改正前の国有林野の管理経営に関する法律(次条において「旧管理経営法」という。)第四条の規定により定められている管理経営基本計画を変更しなければならない。この場合において、当該管理経営基本計画の変更は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)にその効力を生ずるものとする。
2前項の規定により変更された管理経営基本計画は、新管理経営法第四条及び第五条の規定により変更された管理経営基本計画とみなす。
森林管理局長は、平成二十五年三月三十一日までに、新管理経営法第六条の規定の例により、旧管理経営法第六条の規定により定められている地域管理経営計画(平成二十年四月一日をその計画期間の始期とするものを除く。)を変更しなければならない。この場合において、当該地域管理経営計画の変更は、施行日にその効力を生ずるものとする。
2森林管理局長は、施行日をその計画期間の始期とする地域管理経営計画を定める場合には、旧管理経営法第六条の規定にかかわらず、新管理経営法第六条の規定の例によるものとする。
3前二項の規定により変更され、又は定められた地域管理経営計画は、新管理経営法第六条の規定により変更され、又は定められた地域管理経営計画とみなす。
この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則第二条から前条まで並びに附則第二十五条、第三十条、第四十条及び第四十四条に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。
この法律は、平成三十二年四月一日から施行する。ただし、次条の規定は、公布の日から施行する。
この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
政府は、この法律の施行後五年を目途として、第一条の規定による改正後の国有林野の管理経営に関する法律(以下この条において「新法」という。)の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
この法律は、令和三年九月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
この法律(附則第一条各号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
この附則に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。