国有林野の管理経営に関する法律昭和二十六年法律第二百四十六号
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この法律において「国有林野」とは、次に掲げるものをいう。
2この法律において「国有林野事業」とは、国有林野の管理経営(国有林野と一体として整備及び保全を行うことが相当と認められる民有林野の整備及び保全であつて、国が行うものを含む。以下同じ。)の事業をいう。
国有林野の管理経営の目標は、国土の保全その他国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るとともに、あわせて、林産物を持続的かつ計画的に供給し、及び国有林野の活用によりその所在する地域における産業の振興又は住民の福祉の向上に寄与することにあるものとする。
農林水産大臣は、政令で定めるところにより、五年ごとに、十年を一期とする国有林野の管理経営に関する基本計画(以下「管理経営基本計画」という。)を定めなければならない。
2管理経営基本計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
3管理経営基本計画は、森林における生物の多様性の保全、国民の需要に即した林産物の供給、効率的かつ安定的な林業経営を担うべき人材の育成及び確保その他国有林野事業及び民有林野に係る施策の一体的な推進に配慮して定めるものとする。
4管理経営基本計画は、森林法(昭和二十六年法律第二百四十九号)第四条第一項の規定によりたてられた全国森林計画その他法律の規定による森林の整備に関する計画との調和が保たれたものでなければならない。
農林水産大臣は、管理経営基本計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該管理経営基本計画の案を、当該公告の日から三十日間公衆の縦覧に供しなければならない。
2前項の規定による公告があつたときは、当該縦覧に供された管理経営基本計画の案に意見がある者は、同項の縦覧期間満了の日までに、農林水産大臣に対し、理由を付した文書をもつて、意見を申し立てることができる。
3農林水産大臣は、第一項の縦覧期間満了後、当該管理経営基本計画の案について、前項の規定により申立てがあつた意見の要旨を付して、林政審議会の意見を聴かなければならない。
4農林水産大臣は、管理経営基本計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。この場合においては、第二項の規定により申立てがあつた意見の要旨及び当該意見の処理の結果を併せて公表しなければならない。
森林管理局長は、管理経営基本計画に即して、森林法第七条の二第一項の森林計画区別に、その管理経営する国有林野で当該森林計画区に係るものにつき、五年ごとに、当該森林計画区に係る森林計画の計画期間の始期をその計画期間の始期とし、五年を一期とする国有林野の管理経営に関する計画(以下「地域管理経営計画」という。)を定めなければならない。
2地域管理経営計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
3第四条第三項の規定は、地域管理経営計画について準用する。
4地域管理経営計画は、森林法第七条の二第一項の規定によりたてられた森林計画との調和が保たれたものでなければならない。
5前条の規定は、地域管理経営計画の策定及び変更について準用する。この場合において、同条中「農林水産大臣」とあるのは「森林管理局長」と、同条第三項中「林政審議会」とあるのは「関係都道府県知事、関係市町村長及び次条第二項各号に掲げる事項に関し学識経験を有する者」と読み替えるものとする。
6森林管理局長は、国有林野事業及び民有林野に係る施策の一体的な推進のため必要があると認めるときは、関係都道府県知事及び関係市町村長に必要な協力を要請することができる。
森林管理局長は、前条第二項第五号に掲げる基本的な方針に即して森林及び公衆の保健の用に供する施設を整備しようとするときは、政令で定めるところにより、その整備しようとする区域に係る国有林野につき、公衆の保健の用に供するための計画を定めなければならない。
2前項の計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
3森林管理局長は、第一項の計画を策定したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
4第一項及び前項の規定は、第一項の計画の変更について準用する。
農林水産大臣は、毎年九月三十日までに、前年度における管理経営基本計画の実施状況を公表しなければならない。
2農林水産大臣は、前項の公表をしようとするときは、林政審議会の意見を聴き、その意見の概要を同項の実施状況とともに公表しなければならない。
林政審議会は、第五条第三項及び前条第二項の規定によりその権限に属させられた事項を調査審議する。
2林政審議会は、前項に規定する事項に関し農林水産大臣に意見を述べることができる。
農林水産大臣は、その指定する者(以下「指定調査機関」という。)に、国有林野の管理に関する業務のうち、次に掲げる業務(以下「調査業務」という。)を行わせることができる。
2前項の規定による指定は、調査業務を行おうとする者の申請により行う。
農林水産大臣は、前条第二項の申請が次に掲げる要件に適合していると認めるときでなければ、指定調査機関の指定をしてはならない。
2農林水産大臣は、前条第二項の申請をした者が、次の各号のいずれかに該当するときは、指定調査機関の指定をしてはならない。
指定調査機関は、農林水産大臣から調査業務を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、その調査業務を行わなければならない。
調査業務に従事する指定調査機関の役員又は職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
指定調査機関は、調査業務の実施に関する事項について業務規程を定め、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2業務規程で定めるべき事項は、農林水産省令で定める。
3農林水産大臣は、第一項の認可をした業務規程が調査業務の適正かつ確実な実施上不適当となつたと認めるときは、指定調査機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
指定調査機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(第六条の五第一項の規定による指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、農林水産大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2指定調査機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に、農林水産大臣に提出しなければならない。
指定調査機関は、帳簿を備え、調査業務に関し農林水産省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。
2前項に規定するもののほか、帳簿の備付け及び保存に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
農林水産大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定調査機関に対し、調査業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
農林水産大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定調査機関に対し、調査業務の状況に関し報告をさせ、又はその職員に、指定調査機関の事務所に立ち入り、調査業務の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
3第一項に規定する立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
指定調査機関は、農林水産大臣の許可を受けなければ、調査業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
農林水産大臣は、指定調査機関が第六条の六第二項第一号又は第三号に該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
2農林水産大臣は、指定調査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて調査業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
この章に規定するもののほか、指定調査機関及び調査業務に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。
第二条第一項第二号の国有林野を売り払い、貸し付け、又は使用させようとする場合において、次に掲げる者からその買受け、借受け又は使用の申請があつたときは、これを他に優先させなければならない。
農林水産大臣は、国有林野を次に掲げる施設の用に供するため、地方公共団体、水害予防組合、水害予防組合連合、土地改良区、土地改良区連合、森林組合、生産森林組合、森林組合連合会、農業協同組合、農業協同組合連合会及び水産業協同組合に対し貸し付け、又は使用させるときは、政令の定めるところにより、その貸付け又は使用の対価を、無償とし、又は時価よりも低く定めることができる。
2前項の規定により国有林野を無償で貸し付け、又は使用させる場合には、国有財産法第二十二条第二項及び第三項の規定を準用する。
農林水産大臣は、国有林野を当該国有林野の所在する地方の市町村の住民又は当該市町村内の一定の区域に住所を有する者の共同の利用に供するため左に掲げる土地として貸し付け、又は使用させる場合において、これらの者の生業の維持又は農林漁業経営の安定のため特に必要があると認めるときは、その貸付又は使用の対価を時価よりも低く定めることができる。
農林水産大臣は、国有林野を当該国有林野の所在する地方の農林漁業の用に供するため貸し付け、又は使用させている場合において、風水害、冷害等の災害で異常、且つ、広範囲なものにより、その借受人又は使用者が、当該国有林野の貸付又は使用の対価を納付することが著しく困難であると認められるときは、これらの者に対しその困難の程度に応じて当該貸付若しくは使用の対価を減じ、又はその支払を免除することができる。
農林水産大臣は、民間事業者に次条第一項の樹木採取区において生育している樹木を採取する権利(以下「樹木採取権」という。)を設定することができる。
2前項の樹木には、樹木採取権に基づき樹木が採取された後に当該採取跡地に植栽(人工下種を含む。以下同じ。)された樹木を含まないものとする。
3農林水産大臣は、樹木採取権の設定に際し、当該設定を受けた者(以下「樹木採取権者」という。)から権利設定料を徴収するものとする。
農林水産大臣は、効率的かつ安定的な林業経営の育成を図るため、樹木の採取に適する相当規模の森林資源が存在する一団の国有林野の区域であつて、当該区域の所在する地域において国有林野事業及び民有林野に係る施策を一体的に推進することにより産業の振興に寄与すると認められるものであることその他の農林水産省令で定める基準に該当するものを樹木採取区として指定することができる。
2農林水産大臣は、前項の規定による指定をしたときは、遅滞なく、当該樹木採取区を表示する図面と併せてこれらを公示しなければならない。樹木採取区を変更し、又はその指定を解除するときも、同様とする。
農林水産大臣は、前条第一項の規定による指定をしたときは、農林水産省令で定めるところにより、次に掲げる事項をあらかじめ公表して、樹木採取権の設定を受けることを希望する者を公募するものとする。
第八条の六第一項の規定により指定された樹木採取区において樹木採取権の設定を受けることを希望する者は、農林水産大臣にその旨を申請しなければならない。
2前項の規定による申請をしようとする者は、農林水産省令で定めるところにより、申請書を農林水産大臣に提出しなければならない。
前条第二項の申請書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
2前条第二項の者が木材の安定供給の確保に関する特別措置法第四条第一項の認定(木材利用事業者等及び木材製品利用事業者等と共同して作成した事業計画(同項に規定する事業計画をいう。以下この項において同じ。)に係るものに限る。)を受けた者である場合であつて、当該認定に係る事業計画(同条第三項第二号ロの森林の区域に前条第一項の規定による申請に係る樹木採取区が含まれるものに限る。)の写しを提出したときは、前項の規定にかかわらず、同項第六号に掲げる事項の記載を省略することができる。
農林水産大臣は、農林水産省令で定めるところにより、第八条の八第一項の規定による申請をした者(以下「申請者」という。)が次に掲げる基準に適合しているかどうかを審査しなければならない。
2農林水産大臣は、前項の規定により審査した結果、申請者が同項各号に掲げる基準に適合していると認められるときは、申請額、事業の実施体制、樹木採取区の所在する地域における産業の振興に対する寄与の程度その他農林水産省令で定める事項を勘案して、その適合していると認められた全ての申請者の申請書について評価し、樹木採取権の設定を受ける者を選定するものとする。
次の各号のいずれかに該当する者は、第八条の七の規定による公募に応じることができない。
農林水産大臣は、第八条の十第二項の規定により選定した者に対し、その申請に係る樹木採取権の設定をするものとする。
2農林水産大臣は、前項の設定をしようとするときは、関係都道府県知事に協議しなければならない。
3農林水産大臣は、第一項の設定をし、又は当該設定をしないことの決定をしたときは、遅滞なく、同項の樹木採取権に係る全ての申請者に対し、その旨の通知をするものとする。
4農林水産大臣は、第一項の設定を受けた者に対し、その申請に係る権利設定料について、納付期限を定めて、その納付を命ずるものとする。
5前項の権利設定料の納付方法は、政令で定める。
樹木採取権者は、農林水産大臣が指定する期間内に、事業を開始しなければならない。
2樹木採取権者は、やむを得ない理由により前項の期間内に事業を開始することができないときは、期間を定め、理由を付して、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
3樹木採取権者は、引き続き一年以上その事業を休止しようとするときは、期間を定め、理由を付して、農林水産大臣の認可を受けなければならない。
4樹木採取権者は、前項の認可を受けて休止した事業を開始したときは、遅滞なく、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
樹木採取権者は、事業を開始する前に、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣と、次に掲げる事項をその内容に含む契約(以下「樹木採取権実施契約」という。)を締結しなければならない。
2樹木採取権実施契約の内容は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。
3樹木採取権実施契約は、五年ごとに、五年を一期として締結しなければならない。ただし、国有林野の適切かつ効率的な管理経営の実施を確保するため必要があるときは、その期間よりも短い期間とすることができる。
4樹木採取権者は、樹木採取権実施契約に基づき、あらかじめ、農林水産省令で定めるところにより、国に樹木料を納付しなければ、樹木採取区における樹木を採取してはならない。
樹木採取権は、物権とみなし、この法律に別段の定めがある場合を除き、不動産に関する規定を準用する。
樹木採取権は、法人の合併その他の一般承継、譲渡、滞納処分、強制執行、仮差押え及び仮処分並びに抵当権の目的となるほか、権利の目的となることができない。
樹木採取権は、分割し、又は併合することができない。
2樹木採取権の移転(法人の合併その他の一般承継によるものを除く。以下この条において同じ。)をしようとするときは、当該樹木採取権の移転を受けようとする者は、農林水産大臣に申請して、その許可を受けなければならない。
3前項の規定による申請をしようとする者は、農林水産省令で定めるところにより、第八条の九第一項各号に掲げる事項を記載した申請書を、農林水産大臣に提出しなければならない。
4農林水産大臣は、第二項の許可をしようとするときは、関係都道府県知事に協議しなければならない。
5農林水産大臣は、第二項の規定による申請が、次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、その申請を許可してはならない。
6抵当権の設定が登録されている樹木採取権については、その抵当権者の同意がなければ、これを放棄することができない。
7第二項の許可を受けないで、又は前項の同意を得ないでした樹木採取権の移転又は放棄は、その効力を生じない。
法人の合併その他の一般承継によつて樹木採取権を取得した者は、農林水産省令で定めるところにより、取得の日から三月以内に、第八条の九第一項各号に掲げる事項を記載した書類を添えて、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
2農林水産大臣は、前項の規定による届出が、次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その旨をその届出をした者に通知し、当該基準に適合しないと認めるときは、樹木採取権を譲渡するために通常必要と認められる期間として農林水産省令で定める期間内に譲渡すべき旨をその届出をした者に通知しなければならない。
樹木採取権の存続期間は、五十年以内とする。
次に掲げる事項は、樹木採取権登録簿に登録する。
2前項の規定による登録は、登記に代わるものとする。
3第一項の規定による登録に関する処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第二章及び第三章の規定は、適用しない。
4樹木採取権登録簿については、行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)の規定は、適用しない。
5樹木採取権登録簿に記録されている保有個人情報(個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第六十条第一項に規定する保有個人情報をいう。)については、同法第五章第四節の規定は、適用しない。
6前各項に規定するもののほか、登録に関し必要な事項は、政令で定める。
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