家事事件手続法平成二十三年法律第五十二号
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家庭裁判所は、審判をした後、その審判を不当と認めるときは、次に掲げる審判を除き、職権で、これを取り消し、又は変更することができる。
2審判が確定した日から五年を経過したときは、家庭裁判所は、前項の規定による取消し又は変更をすることができない。ただし、事情の変更によりその審判を不当と認めるに至ったときは、この限りでない。
3家庭裁判所は、第一項の規定により審判の取消し又は変更をする場合には、その審判における当事者及びその他の審判を受ける者の陳述を聴かなければならない。
4第一項の規定による取消し又は変更の審判に対しては、取消し後又は変更後の審判が原審判であるとした場合に即時抗告をすることができる者に限り、即時抗告をすることができる。
民事訴訟法第二百四十七条、第二百五十六条第一項及び第二百五十八条(第二項後段を除く。)の規定は、審判について準用する。この場合において、同法第二百五十六条第一項中「言渡し後」とあるのは、「審判が告知を受ける者に最初に告知された日から」と読み替えるものとする。
外国裁判所の家事事件についての確定した裁判(これに準ずる公的機関の判断を含む。)については、その性質に反しない限り、民事訴訟法第百十八条の規定を準用する。
家庭裁判所は、家事審判の手続においては、審判をする場合を除き、決定で裁判をする。この場合には、第七十三条から第七十九条まで(第七十四条第二項ただし書、第七十六条第一項及び第七十八条第三項を除く。)の規定を準用する。
2家事審判の手続の指揮に関する裁判は、いつでも取り消すことができる。
3審判以外の裁判は、判事補が単独ですることができる。
家事審判の申立ては、特別の定めがある場合を除き、審判があるまで、その全部又は一部を取り下げることができる。
2別表第二に掲げる事項についての家事審判の申立ては、審判が確定するまで、その全部又は一部を取り下げることができる。ただし、申立ての取下げは、審判がされた後にあっては、相手方の同意を得なければ、その効力を生じない。
3前項ただし書、第百五十三条(第百九十九条第一項において準用する場合を含む。)及び第百九十九条第二項の規定により申立ての取下げについて相手方の同意を要する場合においては、家庭裁判所は、相手方に対し、申立ての取下げがあったことを通知しなければならない。ただし、申立ての取下げが家事審判の手続の期日において口頭でされた場合において、相手方がその期日に出頭したときは、この限りでない。
4前項本文の規定による通知を受けた日から二週間以内に相手方が異議を述べないときは、申立ての取下げに同意したものとみなす。同項ただし書の規定による場合において、申立ての取下げがあった日から二週間以内に相手方が異議を述べないときも、同様とする。
5民事訴訟法第二百六十一条第三項及び第四項並びに第二百六十二条第一項の規定は、家事審判の申立ての取下げについて準用する。この場合において、同法第二百六十一条第四項中「口頭弁論、弁論準備手続又は和解の期日(以下この章において「口頭弁論等の期日」という。)」とあるのは「家事審判の手続の期日」と、「電子調書」とあるのは「調書」と、「記録しなければ」とあるのは「記載しなければ」と読み替えるものとする。
家事審判の申立人(第百五十三条(第百九十九条第一項において準用する場合を含む。)及び第百九十九条第二項の規定により申立ての取下げについて相手方の同意を要する場合にあっては、当事者双方)が、連続して二回、呼出しを受けた家事審判の手続の期日に出頭せず、又は呼出しを受けた家事審判の手続の期日において陳述をしないで退席をしたときは、家庭裁判所は、申立ての取下げがあったものとみなすことができる。
高等裁判所が第一審として家事審判の手続を行う場合におけるこの節の規定の適用については、同節の規定(第五十八条、第五十九条第一項から第四項まで、第六十一条第一項及び第二項並びに第六十五条の規定を除く。)中「家庭裁判所」とあるのは「高等裁判所」と、第三十九条、第四十七条第六項、第四十九条第三項、第五十六条第二項、第六十五条、第七十二条、第七十三条、第七十四条第一項から第三項まで(第二項ただし書を除く。)、第七十五条、第七十七条第一項、第七十八条(第一項第二号及び第四項を除く。)、第七十九条、第八十条第一項、第八十一条第一項並びに第八十二条第一項及び第二項中「審判」とあるのは「審判に代わる裁判」と、第四十二条第二項中「審判の結果」とあるのは「審判に代わる裁判の結果」と、第五十八条第一項、第五十九条第一項から第四項まで、第六十一条第一項及び第六十五条中「家庭裁判所は」とあるのは「高等裁判所は」と、第五十八条第三項中「家庭裁判所に」とあるのは「高等裁判所に」と、第五十九条第三項中「家庭裁判所及び」とあるのは「高等裁判所及び」と、第七十六条中「審判書」とあるのは「裁判書」と、同条第一項中「審判は」とあるのは「審判に代わる裁判は」と、同項ただし書中「即時抗告をすることができない審判」とあるのは「家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができない審判に代わる裁判」と、第七十八条第一項第二号中「即時抗告をすることができる審判」とあるのは「家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができる審判に代わる裁判」とする。
2第四十条及び第四十八条の規定は、高等裁判所が第一審として家事審判の手続を行う場合については、適用しない。
審判に対する即時抗告は、特別の定めがある場合を除き、二週間の不変期間内にしなければならない。ただし、その期間前に提起した即時抗告の効力を妨げない。
2即時抗告の期間は、特別の定めがある場合を除き、即時抗告をする者が、審判の告知を受ける者である場合にあってはその者が審判の告知を受けた日から、審判の告知を受ける者でない場合にあっては申立人が審判の告知を受けた日(二以上あるときは、当該日のうち最も遅い日)から、それぞれ進行する。
即時抗告は、抗告状を原裁判所に提出してしなければならない。
2抗告状には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
3即時抗告が不適法でその不備を補正することができないことが明らかであるときは、原裁判所は、これを却下しなければならない。
4前項の規定による審判に対しては、即時抗告をすることができる。
5前項の即時抗告は、一週間の不変期間内にしなければならない。ただし、その期間前に提起した即時抗告の効力を妨げない。
6第四十九条第四項及び第五項の規定は、抗告状が第二項の規定に違反する場合及び民事訴訟費用等に関する法律の規定に従い即時抗告の提起の手数料を納付しない場合について準用する。
審判に対する即時抗告があった場合には、抗告裁判所は、即時抗告が不適法であるとき又は即時抗告に理由がないことが明らかなときを除き、原審における当事者及び利害関係参加人(抗告人を除く。)に対し、抗告状の写しを送付しなければならない。ただし、抗告審における手続の円滑な進行を妨げるおそれがあると認められる場合には、即時抗告があったことを通知することをもって、抗告状の写しの送付に代えることができる。
2裁判長は、前項の規定による抗告状の写しの送付又はこれに代わる通知の費用の予納を相当の期間を定めて抗告人に命じた場合において、その予納がないときは、命令で、抗告状を却下しなければならない。
抗告裁判所は、原審における当事者及びその他の審判を受ける者(抗告人を除く。)の陳述を聴かなければ、原審判を取り消すことができない。
2別表第二に掲げる事項についての審判事件においては、抗告裁判所は、即時抗告が不適法であるとき又は即時抗告に理由がないことが明らかなときを除き、原審における当事者(抗告人を除く。)の陳述を聴かなければならない。
原裁判所は、審判に対する即時抗告を理由があると認めるときは、その審判を更正しなければならない。ただし、別表第二に掲げる事項についての審判については、更正することができない。
抗告裁判所は、即時抗告について決定で裁判をする。
2抗告裁判所は、即時抗告を理由があると認める場合には、家事審判事件について自ら審判に代わる裁判をしなければならない。ただし、第九十三条第三項において準用する民事訴訟法第三百七条又は第三百八条第一項の規定により事件を第一審裁判所に差し戻すときは、この限りでない。
抗告裁判所は、家事審判事件(別表第二に掲げる事項についての審判事件を除く。)の全部又は一部が原裁判所の管轄に属しないと認める場合には、原審判を取り消さなければならない。ただし、原審における審理の経過、事件の性質、抗告の理由等に照らして原審判を取り消さないことを相当とする特別の事情があると認めるときは、この限りでない。
2抗告裁判所は、家事審判事件が管轄違いであることを理由として原審判を取り消すときは、その事件を管轄権を有する家庭裁判所に移送しなければならない。
審判に対する即時抗告及びその抗告審に関する手続については、特別の定めがある場合を除き、前節第一款から第八款までの規定(第四十条、第四十一条第四項、第四十二条第六項、第四十三条第二項、第四十四条第二項、第四十七条第八項から第十項まで、第四十八条、第四十九条第六項、第六十六条、第六十七条第四項、第七十四条第二項ただし書、第四項及び第五項、第七十六条第一項ただし書、第七十七条第三項から第五項まで、第七十八条第四項、第八十一条第三項並びに第八十三条の規定を除く。)、第四節の規定(第百五条第二項、第百十条、第百十一条及び第百十三条の規定を除く。)及び次章の規定(家庭裁判所の管轄及び即時抗告に関する規定を除く。)を準用する。この場合において、第七十八条第一項第二号中「即時抗告をすることができる審判」とあるのは、「家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができる審判に代わる裁判」と読み替えるものとする。
2抗告裁判所は、第八十八条第一項の規定による抗告状の写しの送付及びこれに代わる即時抗告があったことの通知をすることを要しないときは、前項において準用する第七十一条の規定による審理の終結の手続を経ることなく、即時抗告を却下し、又は棄却することができる。
3民事訴訟法第二百八十三条、第二百八十四条、第二百九十二条、第二百九十八条第一項、第二百九十九条第一項、第三百二条、第三百三条及び第三百五条から第三百八条までの規定は、審判に対する即時抗告及びその抗告審に関する手続について準用する。この場合において、同法第二百九十二条第二項中「第二百六十一条第三項及び第四項、第二百六十二条第一項並びに第二百六十三条」とあるのは「家事事件手続法第八十二条第五項及び第八十三条」と、同法第三百三条第五項中「第百八十九条」とあるのは「家事事件手続法第二百九十一条」と読み替えるものとする。
家庭裁判所の審判で不服を申し立てることができないもの及び高等裁判所の家事審判事件についての決定に対しては、その裁判に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反があることを理由とするときに、最高裁判所に特に抗告をすることができる。
2前項の抗告(以下「特別抗告」という。)が係属する抗告裁判所は、抗告状又は抗告理由書に記載された特別抗告の理由についてのみ調査をする。
特別抗告は、執行停止の効力を有しない。ただし、前条第二項の抗告裁判所又は原裁判所は、申立てにより、担保を立てさせて、又は立てさせないで、特別抗告について裁判があるまで、原裁判の執行の停止その他必要な処分を命ずることができる。
2前項ただし書の規定により担保を立てる場合において、供託をするには、担保を立てるべきことを命じた裁判所の所在地を管轄する家庭裁判所の管轄区域内の供託所にしなければならない。
3民事訴訟法第七十六条、第七十七条、第七十九条及び第八十条の規定は、前項の担保について準用する。
第八十六条第二項、第八十七条から第八十九条まで、第九十一条第一項及び第九十三条の規定は、特別抗告及びその抗告審に関する手続について準用する。この場合において、第八十七条第六項中「及び第五項」とあるのは、「から第六項まで」と読み替えるものとする。
2民事訴訟法第三百十四条第二項、第三百十五条、第三百十六条(第一項第一号を除く。)、第三百二十一条第一項、第三百二十二条、第三百二十五条第一項前段、第二項、第三項後段及び第四項、第三百二十六条並びに第三百三十六条第二項の規定は、特別抗告及びその抗告審に関する手続について準用する。この場合において、同法第三百十四条第二項中「前条において準用する第二百八十八条及び第二百八十九条第二項」とあるのは「家事事件手続法第九十六条第一項において読み替えて準用する同法第八十七条第六項」と、同法第三百十六条第二項中「対しては」とあるのは「対しては、一週間の不変期間内に」と、同法第三百二十二条中「前二条」とあるのは「家事事件手続法第九十四条第二項の規定及び同法第九十六条第二項において準用する第三百二十一条第一項」と、同法第三百二十五条第一項前段及び第二項中「第三百十二条第一項又は第二項」とあるのは「家事事件手続法第九十四条第一項」と、同条第三項後段中「この場合」とあるのは「差戻し又は移送を受けた裁判所が裁判をする場合」と、同条第四項中「前項」とあるのは「差戻し又は移送を受けた裁判所」と読み替えるものとする。
高等裁判所の家事審判事件についての決定(次項の申立てについての決定を除く。)に対しては、第九十四条第一項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。ただし、その決定が家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができるものであるときに限る。
2前項の高等裁判所は、同項の決定について、最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院又は上告裁判所若しくは抗告裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある場合その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、申立てにより、抗告を許可しなければならない。
4第二項の規定による許可があった場合には、第一項の抗告(以下この条及び次条第一項において「許可抗告」という。)があったものとみなす。
5許可抗告が係属する抗告裁判所は、第二項の規定による許可の申立書又は同項の申立てに係る理由書に記載された許可抗告の理由についてのみ調査をする。
6許可抗告が係属する抗告裁判所は、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときは、原決定を破棄することができる。
第八十六条第二項、第八十七条(第四項及び第五項を除く。)、第八十八条、第八十九条、第九十一条第一項、第九十三条及び第九十五条の規定は、許可抗告及びその抗告審に関する手続について準用する。この場合において、第八十六条第二項、第八十七条第一項、第二項第二号及び第三項、第八十八条第一項並びに第八十九条第二項中「即時抗告」とあり、第八十七条第六項中「即時抗告の提起」とあり、並びに第九十五条第一項本文中「特別抗告」とあるのは「第九十七条第二項の申立て」と、第八十七条第一項、第二項及び第六項、第八十八条並びに第九十三条第二項中「抗告状」とあるのは「第九十七条第二項の規定による許可の申立書」と、第九十一条第一項並びに第九十三条第一項前段、第二項及び第三項中「即時抗告」とあり、並びに第九十五条第一項ただし書中「特別抗告」とあるのは「許可抗告」と読み替えるものとする。
2民事訴訟法第三百十五条及び第三百三十六条第二項の規定は前条第二項の申立てについて、同法第三百十八条第三項の規定は前条第二項の規定による許可をする場合について、同法第三百十八条第四項後段、第三百二十一条第一項、第三百二十二条、第三百二十五条第一項前段、第二項、第三項後段及び第四項並びに第三百二十六条の規定は前条第二項の規定による許可があった場合について準用する。この場合において、同法第三百十八条第四項後段中「第三百二十条」とあるのは「家事事件手続法第九十七条第五項」と、同法第三百二十二条中「前二条」とあるのは「家事事件手続法第九十七条第五項の規定及び同法第九十八条第二項において準用する第三百二十一条第一項」と、同法第三百二十五条第一項前段及び第二項中「第三百十二条第一項又は第二項」とあるのは「家事事件手続法第九十七条第二項」と、同条第三項後段中「この場合」とあるのは「差戻し又は移送を受けた裁判所が裁判をする場合」と、同条第四項中「前項」とあるのは「差戻し又は移送を受けた裁判所」と読み替えるものとする。
審判以外の裁判に対しては、特別の定めがある場合に限り、即時抗告をすることができる。
受命裁判官又は受託裁判官の裁判に対して不服がある当事者は、家事審判事件が係属している裁判所に異議の申立てをすることができる。ただし、その裁判が家庭裁判所の裁判であるとした場合に即時抗告をすることができるものであるときに限る。
2前項の異議の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
審判以外の裁判に対する即時抗告は、一週間の不変期間内にしなければならない。ただし、その期間前に提起した即時抗告の効力を妨げない。
2前項の即時抗告は、特別の定めがある場合を除き、執行停止の効力を有しない。ただし、抗告裁判所又は原裁判所は、申立てにより、担保を立てさせて、又は立てさせないで、即時抗告について裁判があるまで、原裁判の執行の停止その他必要な処分を命ずることができる。
3第九十五条第二項及び第三項の規定は、前項ただし書の規定により担保を立てる場合における供託及び担保について準用する。
前款の規定(第八十五条第一項、第八十六条第一項並びに第八十八条及び第八十九条(これらの規定を第九十六条第一項及び第九十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定を除く。)は、裁判所、裁判官又は裁判長がした審判以外の裁判に対する不服申立てについて準用する。
確定した審判その他の裁判(事件を完結するものに限る。第五項において同じ。)に対しては、再審の申立てをすることができる。
2再審の手続には、その性質に反しない限り、各審級における手続に関する規定を準用する。
3民事訴訟法第四編の規定(同法第三百四十一条及び第三百四十九条の規定を除く。)は、第一項の再審の申立て及びこれに関する手続について準用する。この場合において、同法第三百四十八条第一項中「不服申立ての限度で、本案の審理及び裁判をする」とあるのは、「本案の審理及び裁判をする」と読み替えるものとする。
4前項において準用する民事訴訟法第三百四十六条第一項の再審開始の決定に対する即時抗告は、執行停止の効力を有する。
5第三項において準用する民事訴訟法第三百四十八条第二項の規定により審判その他の裁判に対する再審の申立てを棄却する決定に対しては、当該審判その他の裁判に対し即時抗告をすることができる者に限り、即時抗告をすることができる。
裁判所は、前条第一項の再審の申立てがあった場合において、不服の理由として主張した事情が法律上理由があるとみえ、事実上の点につき疎明があり、かつ、執行により償うことができない損害が生ずるおそれがあることにつき疎明があったときは、申立てにより、担保を立てさせて、若しくは立てさせないで強制執行の一時の停止を命じ、又は担保を立てさせて既にした執行処分の取消しを命ずることができる。
2前項の規定による申立てについての裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
3第九十五条第二項及び第三項の規定は、第一項の規定により担保を立てる場合における供託及び担保について準用する。
本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属する家庭裁判所は、この法律の定めるところにより、仮差押え、仮処分、財産の管理者の選任その他の必要な保全処分を命ずる審判をすることができる。
2本案の家事審判事件が高等裁判所に係属する場合には、その高等裁判所が、前項の審判に代わる裁判をする。
審判前の保全処分(前条第一項の審判及び同条第二項の審判に代わる裁判をいう。以下同じ。)の申立ては、その趣旨及び保全処分を求める事由を明らかにしてしなければならない。
2審判前の保全処分の申立人は、保全処分を求める事由を疎明しなければならない。
3家庭裁判所(前条第二項の場合にあっては、高等裁判所)は、審判前の保全処分の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、職権で、事実の調査及び証拠調べをすることができる。
4審判前の保全処分の申立ては、審判前の保全処分があった後であっても、その全部又は一部を取り下げることができる。
審判前の保全処分のうち仮の地位を定める仮処分を命ずるものは、審判を受ける者となるべき者の陳述を聴かなければ、することができない。ただし、その陳述を聴く手続を経ることにより保全処分の目的を達することができない事情があるときは、この限りでない。
家庭裁判所(第百五条第二項の場合にあっては、高等裁判所)は、第四十七条第三項の規定にかかわらず、審判前の保全処分の事件について、当事者から同条第一項又は第二項の規定による許可の申立てがあった場合には、審判前の保全処分の事件における審判を受ける者となるべき者に対し、当該事件が係属したことを通知し、又は審判前の保全処分を告知するまでは、相当と認めるときに限り、これを許可することができる。
審判前の保全処分は、疎明に基づいてする。
2審判前の保全処分については、第七十四条第二項ただし書の規定は、適用しない。
3審判前の保全処分の執行及び効力は、民事保全法(平成元年法律第九十一号)その他の仮差押え及び仮処分の執行及び効力に関する法令の規定に従う。この場合において、同法第四十五条中「仮に差し押さえるべき物又は係争物の所在地を管轄する地方裁判所」とあるのは、「本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属している家庭裁判所(当該家事審判事件が高等裁判所に係属しているときは、原裁判所)」とする。
審判前の保全処分(第百五条第二項の審判に代わる裁判を除く。次項において同じ。)の申立人は、申立てを却下する審判に対し、即時抗告をすることができる。ただし、次に掲げる保全処分の申立てを却下する審判については、この限りでない。
2本案の家事審判の申立てについての審判(申立てを却下する審判を除く。)に対し即時抗告をすることができる者は、審判前の保全処分(前項各号に掲げる保全処分を命ずる審判を除く。)に対し、即時抗告をすることができる。
前条第二項の規定により即時抗告が提起された場合において、原審判の取消しの原因となることが明らかな事情及び原審判の執行により償うことができない損害を生ずるおそれがあることについて疎明があったときは、抗告裁判所は、申立てにより、即時抗告についての裁判が効力を生ずるまでの間、担保を立てさせて、若しくは担保を立てることを条件として、若しくは担保を立てさせないで原審判の執行の停止を命じ、又は担保を立てさせて、若しくは担保を立てることを条件として既にした執行処分の取消しを命ずることができる。審判前の保全処分の事件の記録が家庭裁判所に存する間は、家庭裁判所も、これらの処分を命ずることができる。
2第百六条第二項及び第三項の規定は、前項の申立てについて準用する。
審判前の保全処分が確定した後に、保全処分を求める事由の消滅その他の事情の変更があるときは、本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属する家庭裁判所又は審判前の保全処分をした家庭裁判所は、本案の家事審判の申立てについての審判(申立てを却下する審判を除く。)に対し即時抗告をすることができる者の申立てにより又は職権で、審判前の保全処分の取消しの審判をすることができる。
2本案の家事審判事件が高等裁判所に係属する場合には、その高等裁判所が、前項の審判前の保全処分の取消しの審判に代わる裁判をする。
3第百六条並びに第百九条第一項及び第二項の規定は、第一項の審判前の保全処分の取消しの審判及び前項の裁判について準用する。
前条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判の申立人は、申立てを却下する審判(第百十条第一項各号に掲げる保全処分の取消しの申立てを却下する審判を除く。)に対し、即時抗告をすることができる。
2審判前の保全処分の申立人は、前条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判(第百十条第一項各号に掲げる保全処分の取消しの審判を除く。)及び第百十五条において準用する民事保全法第三十三条の規定による原状回復の審判に対し、即時抗告をすることができる。
3第百十一条の規定は、前二項の規定による即時抗告に伴う執行停止について準用する。
裁判所書記官は、審判前の保全処分の手続の期日について、調書を作成しなければならない。ただし、裁判長においてその必要がないと認めるときは、この限りでない。
2審判前の保全処分の手続については、第四十六条の規定は、適用しない。
民事保全法第四条の規定は審判前の保全処分に関する手続における担保について、同法第十四条、第十五条及び第二十条から第二十四条まで(同法第二十三条第四項を除く。)の規定は審判前の保全処分について、同法第三十三条の規定は審判前の保全処分の取消しの裁判について、同法第三十四条の規定は第百十二条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判について準用する。
裁判所書記官は、次に掲げる場合には、最高裁判所規則で定めるところにより、遅滞なく、戸籍事務を管掌する者又は登記所に対し、戸籍の記載又は後見登記等に関する法律(平成十一年法律第百五十二号)に定める登記を嘱託しなければならない。ただし、戸籍の記載又は同法に定める登記の嘱託を要するものとして最高裁判所規則で定めるものに限る。
後見開始の審判事件(別表第一の一の項の事項についての審判事件をいう。次項及び次条第一号において同じ。)は、成年被後見人となるべき者の住所地を管轄する家庭裁判所の管轄に属する。
2成年後見に関する審判事件(別表第一の一の項から十六の二の項までの事項についての審判事件をいう。)は、後見開始の審判事件を除き、後見開始の審判をした家庭裁判所(抗告裁判所が後見開始の裁判をした場合にあっては、その第一審裁判所である家庭裁判所)の管轄に属する。ただし、後見開始の審判事件が家庭裁判所に係属しているときは、その家庭裁判所の管轄に属する。
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