家事事件手続法平成二十三年法律第五十二号
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抗告裁判所は、家事審判事件(別表第二に掲げる事項についての審判事件を除く。)の全部又は一部が原裁判所の管轄に属しないと認める場合には、原審判を取り消さなければならない。ただし、原審における審理の経過、事件の性質、抗告の理由等に照らして原審判を取り消さないことを相当とする特別の事情があると認めるときは、この限りでない。
2抗告裁判所は、家事審判事件が管轄違いであることを理由として原審判を取り消すときは、その事件を管轄権を有する家庭裁判所に移送しなければならない。
審判に対する即時抗告及びその抗告審に関する手続については、特別の定めがある場合を除き、前節第一款から第八款までの規定(第四十条、第四十一条第四項、第四十二条第六項、第四十三条第二項、第四十四条第二項、第四十七条第八項から第十項まで、第四十八条、第四十九条第六項、第六十六条、第六十七条第四項、第七十四条第二項ただし書、第四項及び第五項、第七十六条第一項ただし書、第七十七条第三項から第五項まで、第七十八条第四項、第八十一条第三項並びに第八十三条の規定を除く。)、第四節の規定(第百五条第二項、第百十条、第百十一条及び第百十三条の規定を除く。)及び次章の規定(家庭裁判所の管轄及び即時抗告に関する規定を除く。)を準用する。この場合において、第七十八条第一項第二号中「即時抗告をすることができる審判」とあるのは、「家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができる審判に代わる裁判」と読み替えるものとする。
2抗告裁判所は、第八十八条第一項の規定による抗告状の写しの送付及びこれに代わる即時抗告があったことの通知をすることを要しないときは、前項において準用する第七十一条の規定による審理の終結の手続を経ることなく、即時抗告を却下し、又は棄却することができる。
3民事訴訟法第二百八十三条、第二百八十四条、第二百九十二条、第二百九十八条第一項、第二百九十九条第一項、第三百二条、第三百三条及び第三百五条から第三百八条までの規定は、審判に対する即時抗告及びその抗告審に関する手続について準用する。この場合において、同法第二百九十二条第二項中「第二百六十一条第三項及び第四項、第二百六十二条第一項並びに第二百六十三条」とあるのは「家事事件手続法第八十二条第五項及び第八十三条」と、同法第三百三条第五項中「第百八十九条」とあるのは「家事事件手続法第二百九十一条」と読み替えるものとする。
家庭裁判所の審判で不服を申し立てることができないもの及び高等裁判所の家事審判事件についての決定に対しては、その裁判に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反があることを理由とするときに、最高裁判所に特に抗告をすることができる。
2前項の抗告(以下「特別抗告」という。)が係属する抗告裁判所は、抗告状又は抗告理由書に記載された特別抗告の理由についてのみ調査をする。
特別抗告は、執行停止の効力を有しない。ただし、前条第二項の抗告裁判所又は原裁判所は、申立てにより、担保を立てさせて、又は立てさせないで、特別抗告について裁判があるまで、原裁判の執行の停止その他必要な処分を命ずることができる。
2前項ただし書の規定により担保を立てる場合において、供託をするには、担保を立てるべきことを命じた裁判所の所在地を管轄する家庭裁判所の管轄区域内の供託所にしなければならない。
3民事訴訟法第七十六条、第七十七条、第七十九条及び第八十条の規定は、前項の担保について準用する。
第八十六条第二項、第八十七条から第八十九条まで、第九十一条第一項及び第九十三条の規定は、特別抗告及びその抗告審に関する手続について準用する。この場合において、第八十七条第六項中「及び第五項」とあるのは、「から第六項まで」と読み替えるものとする。
2民事訴訟法第三百十四条第二項、第三百十五条、第三百十六条(第一項第一号を除く。)、第三百二十一条第一項、第三百二十二条、第三百二十五条第一項前段、第二項、第三項後段及び第四項、第三百二十六条並びに第三百三十六条第二項の規定は、特別抗告及びその抗告審に関する手続について準用する。この場合において、同法第三百十四条第二項中「前条において準用する第二百八十八条及び第二百八十九条第二項」とあるのは「家事事件手続法第九十六条第一項において読み替えて準用する同法第八十七条第六項」と、同法第三百十六条第二項中「対しては」とあるのは「対しては、一週間の不変期間内に」と、同法第三百二十二条中「前二条」とあるのは「家事事件手続法第九十四条第二項の規定及び同法第九十六条第二項において準用する第三百二十一条第一項」と、同法第三百二十五条第一項前段及び第二項中「第三百十二条第一項又は第二項」とあるのは「家事事件手続法第九十四条第一項」と、同条第三項後段中「この場合」とあるのは「差戻し又は移送を受けた裁判所が裁判をする場合」と、同条第四項中「前項」とあるのは「差戻し又は移送を受けた裁判所」と読み替えるものとする。
高等裁判所の家事審判事件についての決定(次項の申立てについての決定を除く。)に対しては、第九十四条第一項の規定による場合のほか、その高等裁判所が次項の規定により許可したときに限り、最高裁判所に特に抗告をすることができる。ただし、その決定が家庭裁判所の審判であるとした場合に即時抗告をすることができるものであるときに限る。
2前項の高等裁判所は、同項の決定について、最高裁判所の判例(これがない場合にあっては、大審院又は上告裁判所若しくは抗告裁判所である高等裁判所の判例)と相反する判断がある場合その他の法令の解釈に関する重要な事項を含むと認められる場合には、申立てにより、抗告を許可しなければならない。
3前項の申立てにおいては、第九十四条第一項に規定する事由を理由とすることはできない。
4第二項の規定による許可があった場合には、第一項の抗告(以下この条及び次条第一項において「許可抗告」という。)があったものとみなす。
5許可抗告が係属する抗告裁判所は、第二項の規定による許可の申立書又は同項の申立てに係る理由書に記載された許可抗告の理由についてのみ調査をする。
6許可抗告が係属する抗告裁判所は、裁判に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反があるときは、原決定を破棄することができる。
第八十六条第二項、第八十七条(第四項及び第五項を除く。)、第八十八条、第八十九条、第九十一条第一項、第九十三条及び第九十五条の規定は、許可抗告及びその抗告審に関する手続について準用する。この場合において、第八十六条第二項、第八十七条第一項、第二項第二号及び第三項、第八十八条第一項並びに第八十九条第二項中「即時抗告」とあり、第八十七条第六項中「即時抗告の提起」とあり、並びに第九十五条第一項本文中「特別抗告」とあるのは「第九十七条第二項の申立て」と、第八十七条第一項、第二項及び第六項、第八十八条並びに第九十三条第二項中「抗告状」とあるのは「第九十七条第二項の規定による許可の申立書」と、第九十一条第一項並びに第九十三条第一項前段、第二項及び第三項中「即時抗告」とあり、並びに第九十五条第一項ただし書中「特別抗告」とあるのは「許可抗告」と読み替えるものとする。
2民事訴訟法第三百十五条及び第三百三十六条第二項の規定は前条第二項の申立てについて、同法第三百十八条第三項の規定は前条第二項の規定による許可をする場合について、同法第三百十八条第四項後段、第三百二十一条第一項、第三百二十二条、第三百二十五条第一項前段、第二項、第三項後段及び第四項並びに第三百二十六条の規定は前条第二項の規定による許可があった場合について準用する。この場合において、同法第三百十八条第四項後段中「第三百二十条」とあるのは「家事事件手続法第九十七条第五項」と、同法第三百二十二条中「前二条」とあるのは「家事事件手続法第九十七条第五項の規定及び同法第九十八条第二項において準用する第三百二十一条第一項」と、同法第三百二十五条第一項前段及び第二項中「第三百十二条第一項又は第二項」とあるのは「家事事件手続法第九十七条第二項」と、同条第三項後段中「この場合」とあるのは「差戻し又は移送を受けた裁判所が裁判をする場合」と、同条第四項中「前項」とあるのは「差戻し又は移送を受けた裁判所」と読み替えるものとする。
審判以外の裁判に対しては、特別の定めがある場合に限り、即時抗告をすることができる。
受命裁判官又は受託裁判官の裁判に対して不服がある当事者は、家事審判事件が係属している裁判所に異議の申立てをすることができる。ただし、その裁判が家庭裁判所の裁判であるとした場合に即時抗告をすることができるものであるときに限る。
2前項の異議の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
審判以外の裁判に対する即時抗告は、一週間の不変期間内にしなければならない。ただし、その期間前に提起した即時抗告の効力を妨げない。
2前項の即時抗告は、特別の定めがある場合を除き、執行停止の効力を有しない。ただし、抗告裁判所又は原裁判所は、申立てにより、担保を立てさせて、又は立てさせないで、即時抗告について裁判があるまで、原裁判の執行の停止その他必要な処分を命ずることができる。
3第九十五条第二項及び第三項の規定は、前項ただし書の規定により担保を立てる場合における供託及び担保について準用する。
前款の規定(第八十五条第一項、第八十六条第一項並びに第八十八条及び第八十九条(これらの規定を第九十六条第一項及び第九十八条第一項において準用する場合を含む。)の規定を除く。)は、裁判所、裁判官又は裁判長がした審判以外の裁判に対する不服申立てについて準用する。
確定した審判その他の裁判(事件を完結するものに限る。第五項において同じ。)に対しては、再審の申立てをすることができる。
2再審の手続には、その性質に反しない限り、各審級における手続に関する規定を準用する。
3民事訴訟法第四編の規定(同法第三百四十一条及び第三百四十九条の規定を除く。)は、第一項の再審の申立て及びこれに関する手続について準用する。この場合において、同法第三百四十八条第一項中「不服申立ての限度で、本案の審理及び裁判をする」とあるのは、「本案の審理及び裁判をする」と読み替えるものとする。
4前項において準用する民事訴訟法第三百四十六条第一項の再審開始の決定に対する即時抗告は、執行停止の効力を有する。
5第三項において準用する民事訴訟法第三百四十八条第二項の規定により審判その他の裁判に対する再審の申立てを棄却する決定に対しては、当該審判その他の裁判に対し即時抗告をすることができる者に限り、即時抗告をすることができる。
裁判所は、前条第一項の再審の申立てがあった場合において、不服の理由として主張した事情が法律上理由があるとみえ、事実上の点につき疎明があり、かつ、執行により償うことができない損害が生ずるおそれがあることにつき疎明があったときは、申立てにより、担保を立てさせて、若しくは立てさせないで強制執行の一時の停止を命じ、又は担保を立てさせて既にした執行処分の取消しを命ずることができる。
2前項の規定による申立てについての裁判に対しては、不服を申し立てることができない。
3第九十五条第二項及び第三項の規定は、第一項の規定により担保を立てる場合における供託及び担保について準用する。
本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属する家庭裁判所は、この法律の定めるところにより、仮差押え、仮処分、財産の管理者の選任その他の必要な保全処分を命ずる審判をすることができる。
2本案の家事審判事件が高等裁判所に係属する場合には、その高等裁判所が、前項の審判に代わる裁判をする。
審判前の保全処分(前条第一項の審判及び同条第二項の審判に代わる裁判をいう。以下同じ。)の申立ては、その趣旨及び保全処分を求める事由を明らかにしてしなければならない。
2審判前の保全処分の申立人は、保全処分を求める事由を疎明しなければならない。
3家庭裁判所(前条第二項の場合にあっては、高等裁判所)は、審判前の保全処分の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、職権で、事実の調査及び証拠調べをすることができる。
4審判前の保全処分の申立ては、審判前の保全処分があった後であっても、その全部又は一部を取り下げることができる。
審判前の保全処分のうち仮の地位を定める仮処分を命ずるものは、審判を受ける者となるべき者の陳述を聴かなければ、することができない。ただし、その陳述を聴く手続を経ることにより保全処分の目的を達することができない事情があるときは、この限りでない。
家庭裁判所(第百五条第二項の場合にあっては、高等裁判所)は、第四十七条第三項の規定にかかわらず、審判前の保全処分の事件について、当事者から同条第一項又は第二項の規定による許可の申立てがあった場合には、審判前の保全処分の事件における審判を受ける者となるべき者に対し、当該事件が係属したことを通知し、又は審判前の保全処分を告知するまでは、相当と認めるときに限り、これを許可することができる。
審判前の保全処分は、疎明に基づいてする。
2審判前の保全処分については、第七十四条第二項ただし書の規定は、適用しない。
3審判前の保全処分の執行及び効力は、民事保全法(平成元年法律第九十一号)その他の仮差押え及び仮処分の執行及び効力に関する法令の規定に従う。この場合において、同法第四十五条中「仮に差し押さえるべき物又は係争物の所在地を管轄する地方裁判所」とあるのは、「本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属している家庭裁判所(当該家事審判事件が高等裁判所に係属しているときは、原裁判所)」とする。
審判前の保全処分(第百五条第二項の審判に代わる裁判を除く。次項において同じ。)の申立人は、申立てを却下する審判に対し、即時抗告をすることができる。ただし、次に掲げる保全処分の申立てを却下する審判については、この限りでない。
2本案の家事審判の申立てについての審判(申立てを却下する審判を除く。)に対し即時抗告をすることができる者は、審判前の保全処分(前項各号に掲げる保全処分を命ずる審判を除く。)に対し、即時抗告をすることができる。
前条第二項の規定により即時抗告が提起された場合において、原審判の取消しの原因となることが明らかな事情及び原審判の執行により償うことができない損害を生ずるおそれがあることについて疎明があったときは、抗告裁判所は、申立てにより、即時抗告についての裁判が効力を生ずるまでの間、担保を立てさせて、若しくは担保を立てることを条件として、若しくは担保を立てさせないで原審判の執行の停止を命じ、又は担保を立てさせて、若しくは担保を立てることを条件として既にした執行処分の取消しを命ずることができる。審判前の保全処分の事件の記録が家庭裁判所に存する間は、家庭裁判所も、これらの処分を命ずることができる。
2第百六条第二項及び第三項の規定は、前項の申立てについて準用する。
審判前の保全処分が確定した後に、保全処分を求める事由の消滅その他の事情の変更があるときは、本案の家事審判事件(家事審判事件に係る事項について家事調停の申立てがあった場合にあっては、その家事調停事件)が係属する家庭裁判所又は審判前の保全処分をした家庭裁判所は、本案の家事審判の申立てについての審判(申立てを却下する審判を除く。)に対し即時抗告をすることができる者の申立てにより又は職権で、審判前の保全処分の取消しの審判をすることができる。
2本案の家事審判事件が高等裁判所に係属する場合には、その高等裁判所が、前項の審判前の保全処分の取消しの審判に代わる裁判をする。
前条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判の申立人は、申立てを却下する審判(第百十条第一項各号に掲げる保全処分の取消しの申立てを却下する審判を除く。)に対し、即時抗告をすることができる。
2審判前の保全処分の申立人は、前条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判(第百十条第一項各号に掲げる保全処分の取消しの審判を除く。)及び第百十五条において準用する民事保全法第三十三条の規定による原状回復の審判に対し、即時抗告をすることができる。
3第百十一条の規定は、前二項の規定による即時抗告に伴う執行停止について準用する。
裁判所書記官は、審判前の保全処分の手続の期日について、調書を作成しなければならない。ただし、裁判長においてその必要がないと認めるときは、この限りでない。
2審判前の保全処分の手続については、第四十六条の規定は、適用しない。
民事保全法第四条の規定は審判前の保全処分に関する手続における担保について、同法第十四条、第十五条及び第二十条から第二十四条まで(同法第二十三条第四項を除く。)の規定は審判前の保全処分について、同法第三十三条の規定は審判前の保全処分の取消しの裁判について、同法第三十四条の規定は第百十二条第一項の審判前の保全処分の取消しの審判について準用する。
裁判所書記官は、次に掲げる場合には、最高裁判所規則で定めるところにより、遅滞なく、戸籍事務を管掌する者又は登記所に対し、戸籍の記載又は後見登記等に関する法律(平成十一年法律第百五十二号)に定める登記を嘱託しなければならない。ただし、戸籍の記載又は同法に定める登記の嘱託を要するものとして最高裁判所規則で定めるものに限る。
後見開始の審判事件(別表第一の一の項の事項についての審判事件をいう。次項及び次条第一号において同じ。)は、成年被後見人となるべき者の住所地を管轄する家庭裁判所の管轄に属する。
2成年後見に関する審判事件(別表第一の一の項から十六の二の項までの事項についての審判事件をいう。)は、後見開始の審判事件を除き、後見開始の審判をした家庭裁判所(抗告裁判所が後見開始の裁判をした場合にあっては、その第一審裁判所である家庭裁判所)の管轄に属する。ただし、後見開始の審判事件が家庭裁判所に係属しているときは、その家庭裁判所の管轄に属する。
次に掲げる審判事件(第一号、第四号及び第六号の審判事件を本案とする保全処分についての審判事件を含む。)においては、成年被後見人となるべき者及び成年被後見人は、第十七条第一項において準用する民事訴訟法第三十一条の規定にかかわらず、法定代理人によらずに、自ら手続行為をすることができる。その者が被保佐人又は被補助人(手続行為をすることにつきその補助人の同意を得ることを要するものに限る。)であって、保佐人若しくは保佐監督人又は補助人若しくは補助監督人の同意がない場合も、同様とする。
家庭裁判所は、成年被後見人となるべき者の精神の状況につき鑑定をしなければ、後見開始の審判をすることができない。ただし、明らかにその必要がないと認めるときは、この限りでない。
2家庭裁判所は、成年被後見人の精神の状況につき医師の意見を聴かなければ、民法第十条の規定による後見開始の審判の取消しの審判をすることができない。ただし、明らかにその必要がないと認めるときは、この限りでない。
家庭裁判所は、次の各号に掲げる審判をする場合には、当該各号に定める者(第一号から第三号までにあっては、申立人を除く。)の陳述を聴かなければならない。ただし、成年被後見人となるべき者及び成年被後見人については、その者の心身の障害によりその者の陳述を聴くことができないときは、この限りでない。
2家庭裁判所は、次の各号に掲げる審判をする場合には、当該各号に定める者の意見を聴かなければならない。
次に掲げる申立ては、審判がされる前であっても、家庭裁判所の許可を得なければ、取り下げることができない。
次の各号に掲げる審判は、当該各号に定める者に通知しなければならない。この場合においては、成年被後見人となるべき者及び成年被後見人については、第七十四条第一項の規定は、適用しない。
2成年被後見人に宛てた郵便物等の配達の嘱託及びその嘱託の取消し又は変更の審判は、信書の送達の事業を行う者に告知することを要しない。この場合においては、その審判が効力を生じた時に、信書の送達の事業を行う者に通知しなければならない。
3次の各号に掲げる審判は、第七十四条第一項に規定する者のほか、当該各号に定める者に告知しなければならない。
次の各号に掲げる審判に対しては、当該各号に定める者(第一号にあっては、申立人を除く。)は、即時抗告をすることができる。
2審判の告知を受ける者でない者による後見開始の審判に対する即時抗告の期間は、民法第八百四十三条第一項の規定により成年後見人に選任される者が審判の告知を受けた日(二以上あるときは、当該日のうち最も遅い日)から進行する。
成年被後見人に宛てた郵便物等の配達の嘱託等の審判事件においては、第八十九条第一項の規定(第九十六条第一項及び第九十八条第一項において準用する場合を含む。)にかかわらず、抗告裁判所は、信書の送達の事業を行う者の陳述を聴くことを要しない。
家庭裁判所は、適当な者に、成年後見の事務若しくは成年被後見人の財産の状況を調査させ、又は臨時に財産の管理をさせることができる。
2家庭裁判所は、前項の規定により調査又は管理をした者に対し、成年被後見人の財産の中から、相当な報酬を与えることができる。
3家庭裁判所は、家庭裁判所調査官に第一項の規定による調査をさせることができる。
4民法第六百四十四条、第六百四十六条、第六百四十七条及び第六百五十条の規定は、第一項の規定により財産を管理する者について準用する。
家庭裁判所は、いつでも、第三者が成年被後見人に与えた財産の管理に関する処分の審判事件において選任した管理者を改任することができる。
2家庭裁判所は、第三者が成年被後見人に与えた財産の管理に関する処分の審判事件において選任した管理者(前項の規定により改任された管理者を含む。以下この条において「財産の管理者」という。)に対し、財産の状況の報告及び管理の計算を命ずることができる。
3前項の報告及び計算に要する費用は、成年被後見人の財産の中から支弁する。
4家庭裁判所は、財産の管理者に対し、その提供した担保の増減、変更又は免除を命ずることができる。
5財産の管理者の不動産又は船舶の上に抵当権の設定を命ずる審判が効力を生じたときは、裁判所書記官は、その設定の登記を嘱託しなければならない。設定した抵当権の変更又は消滅の登記についても、同様とする。
6民法第六百四十四条、第六百四十六条、第六百四十七条及び第六百五十条の規定は、財産の管理者について準用する。
7家庭裁判所は、成年被後見人が財産を管理することができるようになったとき、管理すべき財産がなくなったときその他財産の管理を継続することが相当でなくなったときは、成年被後見人、財産の管理者若しくは利害関係人の申立てにより又は職権で、財産の管理者の選任その他の財産の管理に関する処分の取消しの審判をしなければならない。
家庭裁判所(第百五条第二項の場合にあっては、高等裁判所。以下この条及び次条において同じ。)は、後見開始の申立てがあった場合において、成年被後見人となるべき者の生活、療養看護又は財産の管理のため必要があるときは、申立てにより又は職権で、担保を立てさせないで、後見開始の申立てについての審判が効力を生ずるまでの間、財産の管理者を選任し、又は事件の関係人に対し、成年被後見人となるべき者の生活、療養看護若しくは財産の管理に関する事項を指示することができる。
2家庭裁判所は、後見開始の申立てがあった場合において、成年被後見人となるべき者の財産の保全のため特に必要があるときは、当該申立てをした者の申立てにより、後見開始の申立てについての審判が効力を生ずるまでの間、成年被後見人となるべき者の財産上の行為(民法第九条ただし書に規定する行為を除く。第七項において同じ。)につき、前項の財産の管理者の後見を受けることを命ずることができる。
3家庭裁判所は、成年被後見人となるべき者の心身の障害によりその者の陳述を聴くことができないときは、第百七条の規定にかかわらず、その者の陳述を聴く手続を経ずに、前項の規定による審判(次項から第七項までにおいて「後見命令の審判」という。)をすることができる。
4後見命令の審判は、第一項の財産の管理者(数人あるときは、そのうちの一人)に告知することによって、その効力を生ずる。
5後見命令の審判は、成年被後見人となるべき者に通知しなければならない。この場合においては、成年被後見人となるべき者については、第七十四条第一項の規定は、適用しない。
6審判の告知を受ける者でない者による後見命令の審判に対する即時抗告の期間は、第一項の財産の管理者が第四項の規定による告知を受けた日(二以上あるときは、当該日のうち最も遅い日)から進行する。
7後見命令の審判があったときは、成年被後見人となるべき者及び第一項の財産の管理者は、成年被後見人となるべき者がした財産上の行為を取り消すことができる。この場合においては、制限行為能力者の行為の取消しに関する民法の規定を準用する。
8前条第一項から第六項までの規定及び民法第二十七条から第二十九条まで(同法第二十七条第二項を除く。)の規定は、第一項の財産の管理者について準用する。この場合において、前条第三項中「成年被後見人」とあるのは、「成年被後見人となるべき者」と読み替えるものとする。
家庭裁判所は、成年後見人の解任の審判事件が係属している場合において、成年被後見人の利益のため必要があるときは、成年後見人の解任の申立てをした者の申立てにより又は職権で、成年後見人の解任についての審判が効力を生ずるまでの間、成年後見人の職務の執行を停止し、又はその職務代行者を選任することができる。
2前項の規定による成年後見人の職務の執行を停止する審判は、職務の執行を停止される成年後見人、他の成年後見人又は同項の規定により選任した職務代行者に告知することによって、その効力を生ずる。
3家庭裁判所は、いつでも、第一項の規定により選任した職務代行者を改任することができる。
4家庭裁判所は、第一項の規定により選任し、又は前項の規定により改任した職務代行者に対し、成年被後見人の財産の中から、相当な報酬を与えることができる。
5前各項の規定は、成年後見監督人の解任の審判事件を本案とする保全処分について準用する。
保佐開始の審判事件(別表第一の十七の項の事項についての審判事件をいう。以下同じ。)は、被保佐人となるべき者の住所地を管轄する家庭裁判所の管轄に属する。
2保佐に関する審判事件(別表第一の十七の項から三十五の項までの事項についての審判事件をいう。)は、保佐開始の審判事件を除き、保佐開始の審判をした家庭裁判所(抗告裁判所が保佐開始の裁判をした場合にあっては、その第一審裁判所である家庭裁判所)の管轄に属する。ただし、保佐開始の審判事件が家庭裁判所に係属しているときは、その家庭裁判所の管轄に属する。
第百十八条の規定は、次に掲げる審判事件(第一号、第七号及び第九号の審判事件を本案とする保全処分についての審判事件を含む。)における被保佐人となるべき者及び被保佐人について準用する。
家庭裁判所は、次の各号に掲げる審判をする場合には、当該各号に定める者(第一号、第二号、第四号及び第五号にあっては、申立人を除く。)の陳述を聴かなければならない。
2家庭裁判所は、次の各号に掲げる審判をする場合には、当該各号に定める者の意見を聴かなければならない。
次の各号に掲げる審判は、第七十四条第一項に規定する者のほか、当該各号に定める者に告知しなければならない。
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