河川管理施設等構造令昭和五十一年政令第百九十九号
この政令は、河川管理施設又は河川法(以下「法」という。)第二十六条第一項の許可を受けて設置される工作物(以下「許可工作物」という。)のうち、ダム、堤防その他の主要なものの構造について河川管理上必要とされる一般的技術的基準を定めるものとする。
この政令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
この章の規定は、次に掲げるダム以外のダムについて適用する。
ダムの堤体及び基礎地盤(これと堤体との接合部を含む。以下同じ。)は、必要な水密性を有し、及び予想される荷重に対し必要な強度を有するものとするものとする。
2コンクリートダムの堤体は、予想される荷重によつて滑動し、又は転倒しない構造とするものとする。
3フィルダムの堤体は、予想される荷重によつて滑り破壊又は浸透破壊が生じない構造とするものとする。
4ダムの基礎地盤は、予想される荷重によつて滑動し、滑り破壊又は浸透破壊が生じないものとするものとする。
5フィルダムの堤体には、放流設備その他の水路構造物を設けてはならない。
ダムの堤体の非越流部の高さは、洪水吐きゲートの有無に応じ、コンクリートダムにあつては次の表の下欄に掲げる値のうち最も大きい値以上、フィルダムにあつては同欄に掲げる値のうち最も大きい値に一メートルを加えた値以上とするものとする。
2洪水吐きゲートを有しないフィルダムで、ダム設計洪水流量の流水が洪水吐きを流下する場合における越流水深が二・五メートル以下であるものに関する前項の規定の適用については、同項の表二の項の下欄中、「hw+he<2のときは、Hn+2」とあるのは「hw+he<1のときは、Hn+1」と、「hw+(he/2)<2のときは、Hs+2」とあるのは「hw+(he/2)<1のときは、Hs+1」とする。
ダムの堤体及び基礎地盤に作用する荷重としては、ダムの種類及び貯水池の水位に応じ、次の表に掲げるものを採用するものとする。
ダムには、洪水吐きを設けるものとする。
2洪水吐き(減勢工を除く。)は、ダム設計洪水流量以下の流水を安全に流下させることができる構造とするものとする。
3洪水吐きは、ダムの堤体及び基礎地盤並びに貯水池に支障を及ぼさない構造とするものとする。
越流型洪水吐きを有するダムの上流における堤防(計画横断形が定められている場合には、当該計画横断形に係る堤防(以下「計画堤防」という。)を含む。)の高さが当該ダムの設計洪水位以上非越流部の高さ以下である場合においては、第三十八条及び第三十九条の規定は、当該ダムの洪水吐きについて準用する。この場合において、第三十八条第一項中「径間長(隣り合う堰せき柱の中心線間の距離をいう。以下この章において同じ。)」とあり、並びに同条及び第三十九条中「径間長」とあるのは、「越流部の幅(洪水吐きの越流部が門柱、橋脚等によつて分割されているときは、分割されたそれぞれの越流部の幅をいう。)」と読み替えるものとする。
ダムの堤体又は下流の河床、河岸若しくは河川管理施設を保護するため、洪水吐きを流下する流水の水勢を緩和する必要がある場合においては、洪水吐きに適当な減勢工を設けるものとする。
ダムのゲート(バルブを含む。以下この章において同じ。)は、確実に開閉し、かつ、必要な水密性及び耐久性を有する構造とするものとする。
2ダムのゲートの開閉装置は、ゲートの開閉を確実に行うことができる構造とするものとする。
3ダムのゲートは、予想される荷重に対して安全な構造とするものとする。
4ゲートを有する洪水吐きには、必要に応じ、予備のゲート又はこれに代わる設備を設けるものとする。
ダムのゲートに作用する荷重としては、ゲートの自重、貯留水による静水圧の力、貯水池内に堆たい積する泥土による力、貯留水の氷結時における力、地震時におけるゲートの慣性力、地震時における貯留水による動水圧の力及びゲートの開閉によつて生ずる力を採用するものとする。
第六条及び前条に規定する荷重の計算その他ダムの構造計算に関し必要な技術的基準は、国土交通省令で定める。
ダムには、次の表の中欄に掲げる区分に応じ、同表の下欄に掲げる事項を計測するための装置を設けるものとする。
2基礎地盤から堤頂までの高さが百メートル以上のダム又は特殊な設計によるダムには、前項に規定するもののほか、当該ダムの管理上特に必要と認められる事項を計測するための装置を設けるものとする。
ダムには、河川の流水の正常な機能を維持するために必要な放流設備を設けるものとする。
貯水池内若しくは貯水池に近接する土地におけるダムの設置若しくは流水の貯留に起因する地滑りを防止し、又は貯水池からの漏水を防止するため必要がある場合においては、適当な地滑り防止工又は漏水防止工を設けるものとする。
貯水池に沿つて設置する樹林帯は、国土交通省令で定めるところにより、貯留水の汚濁又は貯水池への土砂の流入の防止について適切に配慮された構造とするものとする。
この章の規定は、流水が河川外に流出することを防止するために設ける堤防及び霞かすみ堤について適用する。
堤防は、護岸、水制その他これらに類する施設と一体として、計画高水位(高潮区間にあつては、計画高潮位)以下の水位の流水の通常の作用に対して安全な構造とするものとする。
2高規格堤防にあつては、前項の規定によるほか、高規格堤防特別区域内の土地が通常の利用に供されても、高規格堤防及びその地盤が、護岸、水制その他これらに類する施設と一体として、高規格堤防設計水位以下の水位の流水の作用に対して耐えることができるものとするものとする。
3高規格堤防は、予想される荷重によつて洗掘破壊、滑り破壊又は浸透破壊が生じない構造とするものとし、かつ、その地盤は、予想される荷重によつて滑り破壊、浸透破壊又は液状化破壊が生じないものとするものとする。
堤防は、盛土により築造するものとする。ただし、高規格堤防以外の堤防にあつては、土地利用の状況その他の特別の事情によりやむを得ないと認められる場合においては、その全部若しくは主要な部分がコンクリート、鋼矢板若しくはこれらに準ずるものによる構造のものとし、又はコンクリート構造若しくはこれに準ずる構造の胸壁を有するものとすることができる。
堤防(計画高水流量を定めない湖沼の堤防を除く。)の高さは、計画高水流量に応じ、計画高水位に次の表の下欄に掲げる値を加えた値以上とするものとする。ただし、堤防に隣接する堤内の土地の地盤高(以下「堤内地盤高」という。)が計画高水位より高く、かつ、地形の状況等により治水上の支障がないと認められる区間にあつては、この限りでない。
2前項の堤防のうち計画高水流量を定める湖沼又は高潮区間の堤防の高さは、同項の規定によるほか、湖沼の堤防にあつては計画高水位に、高潮区間の堤防にあつては計画高潮位に、それぞれ波浪の影響を考慮して必要と認められる値を加えた値を下回らないものとするものとする。
3計画高水流量を定めない湖沼の堤防の高さは、計画高水位(高潮区間にあつては、計画高潮位。第五項において同じ。)に波浪の影響を考慮して必要と認められる値を加えた値以上とするものとする。
4津波区間の堤防の高さは、前三項の規定によるほか、計画津波水位に河口付近の海岸堤防の高さ及び漂流物の影響を考慮して必要と認められる値を加えた値を下回らないものとするものとする。
5胸壁を有する堤防の胸壁を除いた部分の高さは、計画高水位以上とするものとする。
堤防(計画高水流量を定めない湖沼の堤防を除く。)の天端幅は、堤防の高さと堤内地盤高との差が〇・六メートル未満である区間を除き、計画高水流量に応じ、次の表の下欄に掲げる値以上とするものとする。ただし、堤内地盤高が計画高水位より高く、かつ、地形の状況等により治水上の支障がないと認められる区間にあつては、計画高水流量が一秒間につき五百立方メートル以上である場合においても、三メートル以上とすることができる。
2計画高水流量を定めない湖沼の堤防の天端幅は、堤防の高さ及び構造並びに背後地の状況を考慮して、三メートル以上の適切な値とするものとする。
盛土による堤防(胸壁の部分及び護岸で保護される部分を除く。次項において同じ。)の法のり勾こう配は、堤防の高さと堤内地盤高との差が〇・六メートル未満である区間を除き、五十パーセント以下とするものとする。
2盛土による堤防の法のり面(高規格堤防の裏法のり面を除く。)は、芝等によつて覆うものとする。
高規格堤防及びその地盤に作用する荷重としては、河道内の水位に応じ、次の表に掲げるものを採用するものとする。
前条に規定する荷重の計算その他高規格堤防の構造計算に関し必要な技術的基準は、国土交通省令で定める。
堤防の安定を図るため必要がある場合又は非常用の土砂等を備蓄し、若しくは環境を保全するため特に必要がある場合においては、国土交通省令で定めるところにより、堤防の裏側の脚部に側帯を設けるものとする。
流水の作用から堤防を保護するため必要がある場合においては、堤防の表法のり面又は表小段に護岸を設けるものとする。
流水の作用から堤防を保護するため、流水の方向を規制し、又は水勢を緩和する必要がある場合においては、適当な箇所に水制を設けるものとする。
堤防に沿つて設置する樹林帯は、国土交通省令で定めるところにより、洪水時における破堤の防止等について適切に配慮された構造とするものとする。
堤防には、国土交通省令で定めるところにより、河川の管理のための通路(以下「管理用通路」という。)を設けるものとする。
湖沼、津波区間、高潮区間又は二以上の河川の合流する箇所の堤防その他の堤防で津波又は波浪の影響を著しく受けるものには、必要に応じ、次に掲げる措置を講ずるものとする。
2前項の堤防で越波のおそれがあるものには、同項に規定するもののほか、必要に応じ、次に掲げる措置を講ずるものとする。
甲河川と乙河川が合流することにより乙河川に背水が生ずることとなる場合においては、合流箇所より上流の乙河川の堤防の高さは、第二十条第一項から第三項までの規定により定められるその箇所における甲河川の堤防の高さを下回らないものとするものとする。ただし、堤内地盤高が計画高水位より高く、かつ、地形の状況等により治水上の支障がないと認められる区間及び逆流を防止する施設によつて背水が生じないようにすることができる区間にあつては、この限りでない。
2前項本文の規定により乙河川の堤防の高さが定められる場合においては、その高さと乙河川に背水が生じないとした場合に定めるべき計画高水位に、計画高水流量に応じ、第二十条第一項の表の下欄に掲げる値を加えた高さとが一致する地点から当該合流箇所までの乙河川の区間(湖沼である河川の区間を除く。以下「背水区間」という。)の堤防の天端幅は、第二十一条第一項又は第二項の規定により定められるその箇所における甲河川の堤防の天端幅を下回らないものとするものとする。ただし、堤内地盤高が計画高水位より高く、かつ、地形の状況等により治水上の支障がないと認められる区間にあつては、この限りでない。
計画高水流量を定める湖沼、津波区間又は高潮区間の堤防に第二十八条第一項第一号に掲げる措置を講ずる場合においては、当該堤防の天端幅は、第二十一条第一項及び前条第二項の規定にかかわらず、第二十八条の規定により講ずる措置の内容及び当該堤防に接続する堤防(計画横断形が定められている場合には、計画堤防)の天端幅を考慮して、三メートル以上の適切な値とすることができる。
その全部又は主要な部分がコンクリート、鋼矢板又はこれらに準ずるものによる構造の堤防については、第二十一条、第二十九条第二項及び前条の規定は、適用しない。
2胸壁を有する堤防に関する第二十一条、第二十九条第二項及び前条の規定の適用については、胸壁を除いた部分の上面における堤防の幅から胸壁の直立部分の幅を減じたものを堤防の天端幅とみなす。
堤防の地盤の地質、対岸の状況、上流及び下流における河岸及び堤防の高さその他の特別の事情により、連続しない工期を定めて段階的に堤防を築造する場合においては、それぞれの段階における堤防について、計画堤防の高さと当該段階における堤防の高さとの差に相当する値を計画高水位(高潮区間にあつては、計画高潮位。以下この条において同じ。)から減じた値の水位を計画高水位とみなして、この章(第二十九条及び前条を除く。)の規定を準用する。
床止めは、計画高水位(高潮区間にあつては、計画高潮位)以下の水位の流水の作用に対して安全な構造とするものとする。
2床止めは、付近の河岸及び河川管理施設の構造に著しい支障を及ぼさない構造とするものとする。
床止めを設ける場合において、これに接続する河床又は高水敷の洗掘を防止するため必要があるときは、適当な護床工又は高水敷保護工を設けるものとする。
床止めを設ける場合においては、流水の変化に伴う河岸又は堤防の洗掘を防止するため、国土交通省令で定めるところにより、護岸を設けるものとする。
床止めを設ける場合において、魚類の遡そ上等を妨げないようにするため必要があるときは、国土交通省令で定めるところにより、魚道を設けるものとする。
堰せきは、計画高水位(高潮区間にあつては、計画高潮位)以下の水位の流水の作用に対して安全な構造とするものとする。
2堰せきは、計画高水位以下の水位の洪水の流下を妨げず、付近の河岸及び河川管理施設の構造に著しい支障を及ぼさず、並びに堰せきに接続する河床及び高水敷の洗掘の防止について適切に配慮された構造とするものとする。
可動堰ぜきの可動部(流水を流下させるためのゲート及びこれを支持する堰せき柱に限る。次条及び第三十九条において同じ。)以外の部分(堰せき柱を除く。)及び固定堰ぜきは、流下断面(計画横断形が定められている場合には、当該計画横断形に係る流下断面を含む。以下この条、第五十八条第一項及び第六十一条第一項において同じ。)内に設けてはならない。ただし、山間狭窄さく部であることその他河川の状況、地形の状況等により治水上の支障がないと認められるとき、及び河床の状況により流下断面内に設けることがやむを得ないと認められる場合において、治水上の機能の確保のため適切と認められる措置を講ずるときは、この限りでない。
可動堰ぜきの可動部の径間長(隣り合う堰せき柱の中心線間の距離をいう。以下この章において同じ。)は、計画高水流量に応じ、次の表の下欄に掲げる値以上(可動部の全長(両端の堰せき柱の中心線間の距離をいう。次項において同じ。)が、計画高水流量に応じ、同欄に掲げる値未満である場合には、その全長の値)とするものとする。ただし、山間狭窄さく部であることその他河川の状況、地形の状況等により治水上の支障がないと認められるときは、この限りでない。
2前項の表一の項の中欄に該当する場合において、可動堰ぜきの可動部の全長が三十メートル未満であるときは、前項の規定にかかわらず、可動部の径間長を十二・五メートル以上とすることができる。
3第一項の表三の項又は四の項の中欄に該当する場合において、第一項の規定によれば径間長の平均値を五十メートル以上としなければならず可動堰ぜきの構造上適当でないと認められるときは、同項の規定にかかわらず、国土交通省令で定めるところにより、可動部の径間長をそれぞれ同表三の項又は四の項の下欄に掲げる値未満のものとすることができる。
4第一項の表四の項の中欄に該当する場合においては、第一項の規定にかかわらず、流心部以外の部分に係る可動堰ぜきの可動部の径間長を三十メートル以上とすることができる。この場合においては、可動部の径間長の平均値は、前項の規定の適用がある場合を除き、四十メートル以上としなければならない。
5可動堰ぜきの可動部が起伏式である場合においては、国土交通省令で定めるところにより、可動部の径間長を前各項の規定によらないものとすることができる。
第十条第一項から第三項まで、第十一条及び第十二条の規定は、可動堰ぜきの可動部のゲートについて準用する。
2前項に規定するもののほか、可動堰ぜきの可動部のゲートの構造の基準に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
可動堰ぜきの可動部の引上げ式ゲートの最大引上げ時における下端の高さは、計画高水流量に応じ、計画高水位に第二十条第一項の表の下欄に掲げる値を加えた値以上で、高潮区間においては計画高潮位を下回らず、その他の区間においては当該地点における河川の両岸の堤防(計画横断形が定められている場合において、計画堤防(津波区間にあつては、津波が生じないとした場合に定めるべき計画横断形に係る堤防。以下この項において同じ。)の高さが現状の堤防の高さより低く、かつ、治水上の支障がないと認められるとき、又は計画堤防の高さが現状の堤防の高さより高いときは、計画堤防)の表法のり肩を結ぶ線の高さを下回らないものとするものとする。
2可動堰ぜきの可動部の起伏式ゲートの倒伏時における上端の高さは、可動堰ぜきの基礎部(床版を含む。)の高さ以下とするものとする。
背水区間に設ける可動堰ぜきの可動部の引上げ式ゲートの最大引上げ時における下端の高さは、治水上の支障がないと認められるときは、前条第一項の規定にかかわらず、次に掲げる高さのうちいずれか高い方の高さ以上とすることができる。
2地盤沈下のおそれがある地域に設ける可動堰ぜきの可動部の引上げ式ゲートの最大引上げ時における下端の高さは、前条第一項及び前項の規定によるほか、予測される地盤沈下及び河川の状況を勘案して必要と認められる高さを下回らないものとする。
可動堰ぜきには、必要に応じ、管理橋その他の適当な管理施設を設けるものとする。
2可動堰ぜきを設ける場合において、当該可動堰ぜきを操作する者の安全を確保するため必要があるときは、自動的に、又は遠隔操作により可動部のゲートの開閉を行うことができるものとするものとする。
第三十四条から第三十五条の二までの規定は、堰せきを設ける場合について準用する。
第三十七条及び第四十一条の規定は、洪水を分流させる堰せきについては、適用しない。
水門及び樋ひ門は、計画高水位(高潮区間にあつては、計画高潮位)以下の水位の流水の作用に対して安全な構造とするものとする。
2高規格堤防設置区間及び当該区間に係る背水区間における水門及び樋ひ門にあつては、前項の規定によるほか、高規格堤防設計水位以下の水位の流水の作用に対して耐えることができる構造とするものとする。
3水門及び樋ひ門は、計画高水位以下の水位の洪水の流下を妨げず、付近の河岸及び河川管理施設の構造に著しい支障を及ぼさず、並びに水門又は樋ひ門に接続する河床及び高水敷の洗掘の防止について適切に配慮された構造とするものとする。
河川を横断して設ける水門及び樋ひ門の流水を流下させる部分の断面形は、計画高水流量(舟の通行の用に供する水門にあつては、計画高水流量及び通行すべき舟の規模)を勘案して定めるものとする。
2前項の規定は、河川及び準用河川以外の水路が河川に合流する箇所において当該水路を横断して設ける水門及び樋ひ門について準用する。
第三十七条から第三十九条まで(第三十八条第五項を除く。)の規定は、河川を横断して設ける水門について準用する。この場合において、第三十七条中「可動堰ぜきの可動部(流水を流下させるためのゲート及びこれを支持する堰せき柱に限る。次条及び第三十九条において同じ。)以外の部分(堰せき柱を除く。)及び固定堰ぜき」とあるのは、「水門のうち流水を流下させるためのゲート及び門柱以外の部分」と、第三十八条及び第三十九条中「可動堰ぜきの可動部」とあり、及び「可動部」とあるのは、「水門のうち流水を流下させるためのゲート及びこれを支持する門柱の部分」と、第三十八条第一項中「堰せき柱」とあるのは、「門柱」と読み替えるものとする。
2河川を横断して設ける樋ひ門で二門以上のゲートを有するものの内法のり幅は、五メートル以上とするものとする。ただし、内法のり幅が内法のり高の二倍以上となるときは、この限りでない。
水門及び樋ひ門のゲートは、確実に開閉し、かつ、必要な水密性を有する構造とするものとする。
2水門及び樋ひ門のゲートは、鋼構造又はこれに準ずる構造とするものとする。
3水門及び樋ひ門のゲートの開閉装置は、ゲートの開閉を確実に行うことができる構造とするものとする。
水門のカーテンウォールの上端の高さ又はカーテンウォールを有しない水門のゲートの閉鎖時における上端の高さは、水門に接続する堤防(計画横断形が定められている場合において、計画堤防の高さが現状の堤防の高さより低く、かつ、治水上の支障がないと認められるとき、又は計画堤防の高さが現状の堤防の高さより高いときは、計画堤防)の高さを下回らないものとするものとする。ただし、高潮区間において水門の背後地の状況その他の特別の事情により治水上支障がないと認められるときは、水門の構造、波高等を考慮して、計画高潮位以上の適切な高さとすることができる。
2第四十一条第一項の規定は、河川を横断して設ける水門(流水を分流させる水門を除く。)のカーテンウォール及びゲートの高さについて、第四十二条の規定は、河川を横断して設ける水門のカーテンウォール及びゲートの高さについて準用する。この場合において、これらの規定中「可動堰ぜきの可動部の引上げ式ゲートの最大引上げ時における下端の高さ」とあるのは、「水門のカーテンウォールの下端の高さ及び水門の引上げ式ゲートの最大引上げ時における下端の高さ」と読み替えるものとする。
第三十四条及び第三十五条の規定は、水門又は樋ひ門を設ける場合について準用する。
揚水機場及び排水機場は、河岸及び河川管理施設の構造に著しい支障を及ぼさない構造とするものとする。
2揚水機場及び排水機場のポンプ室(ポンプを据え付ける床及びその下部の室に限る。)、吸水槽そう及び吐出水槽そうその他の調圧部は、鉄筋コンクリート構造又はこれに準ずる構造とするものとする。
樋ひ門を有する排水機場には、吐出水槽そうその他の調圧部を設けるものとする。ただし、樋ひ門が横断する河岸又は堤防(非常用の土砂等を備蓄し、又は環境を保全するために設けられる側帯を除く。第五十七条第一項、第六十五条第二項、第七十条第一項及び第七十二条において同じ。)の構造に支障を及ぼすおそれがないときは、この限りでない。
2吐出水槽そうその他の調圧部の上端の高さは、排水機場の樋ひ門が横断する堤防(計画横断形が定められている場合において、計画堤防の高さが現状の堤防の高さより低く、かつ、治水上の支障がないと認められるとき、又は計画堤防の高さが現状の堤防の高さより高いときは、計画堤防)の高さ以上とするものとする。
揚水機場及び排水機場には、土砂、竹木その他の流下物を排除するため、沈砂池、スクリーンその他の適当な流下物排除施設を設けるものとする。ただし、河川管理上の支障がないと認められるときは、この限りでない。
揚水機場及び排水機場の樋ひ門と樋ひ門以外の部分とは、構造上分離するものとする。ただし、樋ひ門が横断する河岸又は堤防の構造に支障を及ぼすおそれがないときは、この限りでない。
2第四十九条第二項の規定は、揚水機場又は排水機場の樋ひ門でポンプによる揚水又は排水のみの用に供されるものについては、適用しない。
取水塔(流下断面内に設けるものに限る。以下この条及び次条において同じ。)は、計画高水位以下の水位の洪水の流下を妨げず、付近の河岸及び河川管理施設の構造に著しい支障を及ぼさず、並びに取水塔に接続する河床及び高水敷の洗掘の防止について適切に配慮された構造とするものとする。
2取水塔は、鉄筋コンクリート構造又はこれに準ずる構造とするものとする。
3取水塔の河床下の部分には、直接取水する取水口を設けてはならない。ただし、取水口の規模及び深さ等を考慮して治水上の支障がないと認められるときは、この限りでない。
第三十四条及び第三十五条の規定は、取水塔を設ける場合について準用する。
河川区域内に設ける橋台及び橋脚は、計画高水位(高潮区間にあつては、計画高潮位)以下の水位の流水の作用に対して安全な構造とするものとする。
2河川区域内に設ける橋台及び橋脚は、計画高水位以下の水位の洪水の流下を妨げず、付近の河岸及び河川管理施設の構造に著しい支障を及ぼさず、並びに橋台又は橋脚に接続する河床及び高水敷の洗掘の防止について適切に配慮された構造とするものとする。
河岸又は川幅が五十メートル以上の河川、背水区間若しくは高潮区間に係る堤防(計画横断形が定められている場合には、計画堤防。以下この条において同じ。)に設ける橋台は、流下断面内に設けてはならない。ただし、山間狭窄さく部であることその他河川の状況、地形の状況等により治水上の支障がないと認められるときは、この限りでない。
2堤防に設ける橋台(前項の橋台に該当するものを除く。)は、堤防の表法のり肩より表側の部分に設けてはならない。
3堤防に設ける橋台の表側の面は、堤防の法線に平行して設けるものとする。ただし、堤防の構造に著しい支障を及ぼさないために必要な措置を講ずるときは、この限りでない。
4堤防に設ける橋台の底面は、堤防の地盤に定着させるものとする。
河道内に設ける橋脚(基礎部(底版を含む。次項において同じ。)その他流水が作用するおそれがない部分を除く。以下この項において同じ。)の水平断面は、できるだけ細長い楕だ円形その他これに類する形状のものとし、かつ、その長径(これに相当するものを含む。)の方向は、洪水が流下する方向と同一とするものとする。ただし、橋脚の水平断面が極めて小さいとき、橋脚に作用する洪水が流下する方向と直角の方向の荷重が極めて大きい場合であつて橋脚の構造上やむを得ないと認められるとき、又は洪水が流下する方向が一定でない箇所に設けるときは、橋脚の水平断面を円形その他これに類する形状のものとすることができる。
2河道内に設ける橋脚の基礎部は、低水路(計画横断形が定められている場合には、当該計画横断形に係る低水路を含む。以下この項において同じ。)及び低水路の河岸の法のり肩から二十メートル以内の高水敷においては低水路の河床の表面から深さ二メートル以上の部分に、その他の高水敷においては高水敷(計画横断形が定められている場合には、当該計画横断形に係る高水敷を含む。以下この項において同じ。)の表面から深さ一メートル以上の部分に設けるものとする。ただし、河床の変動が極めて小さいと認められるとき、又は河川の状況その他の特別の事情によりやむを得ないと認められるときは、それぞれ低水路の河床の表面又は高水敷の表面より下の部分に設けることができる。
橋脚を河道内に設ける場合においては、当該箇所において洪水が流下する方向と直角の方向に河川を横断する垂直な平面に投影した場合における隣り合う河道内の橋脚の中心線間の距離(河岸又は堤防(計画横断形が定められている場合には、計画堤防。以下この条において同じ。)に橋台を設ける場合においては橋台の胸壁の表側の面から河道内の直近の橋脚の中心線までの距離を含み、河岸又は堤防に橋台を設けない場合においては当該平面上の流下断面(計画横断形が定められている場合には、当該計画横断形に係る流下断面)の上部の角から河道内の直近の橋脚の中心線までの距離を含む。以下この条において「径間長」という。)は、山間狭窄さく部であることその他河川の状況、地形の状況等により治水上の支障がないと認められる場合を除き、次の式によつて得られる値(その値が五十メートルを超える場合においては、五十メートル)以上とするものとする。ただし、径間長を次の式によつて得られる値(以下この項及び第三項において「基準径間長」という。)以上とすればその平均値を基準径間長に五メートルを加えた値を超えるものとしなければならないときは、径間長は、基準径間長から五メートルを減じた値(三十メートル未満となるときは、三十メートル)以上とすることができる。
2次の各号の一に該当する橋(国土交通省令で定める主要な公共施設に係るものを除く。)の径間長は、河川管理上著しい支障を及ぼすおそれがないと認められるときは、前項の規定にかかわらず、当該各号に掲げる値以上とすることができる。
3基準径間長が二十五メートルを超えることとなる場合においては、第一項の規定にかかわらず、流心部以外の部分に係る橋の径間長を二十五メートル以上とすることができる。この場合においては、橋の径間長の平均値は、これらの規定により定められる径間長以上としなければならない。
4河道内に橋脚が設けられている橋、堰せきその他の河川を横断して設けられている施設に近接して設ける橋の径間長については、これらの施設の相互の関係を考慮して治水上必要と認められる範囲内において国土交通省令で特則を定めることができる。
第四十一条第一項及び第四十二条の規定は、橋の桁けた下高について準用する。この場合において、これらの規定中「可動堰ぜきの可動部の引上げ式ゲートの最大引上げ時における下端の高さ」とあるのは、「橋の桁けた下高」と読み替えるものとする。
2橋面(路面その他国土交通省令で定める橋の部分をいう。)の高さは、背水区間又は高潮区間においても、橋が横断する堤防(計画横断形が定められている場合において、計画堤防の高さが現状の堤防の高さより低く、かつ、治水上の支障がないと認められるとき、又は計画堤防の高さが現状の堤防の高さより高いときは、計画堤防)の高さ以上とするものとする。
第三十四条及び第三十五条の規定は、橋を設ける場合について準用する。
2前項の規定による場合のほか、橋の下の河岸又は堤防を保護するため必要があるときは、河岸又は堤防をコンクリートその他これに類するもので覆うものとする。
橋(取付部を含む。)は、国土交通省令で定めるところにより、管理用通路の構造に支障を及ぼさない構造とするものとする。
第六十一条第一項から第三項まで、第六十二条、第六十三条及び第六十四条の規定は、湖沼、遊水地その他これらに類するものの区域(国土交通省令で定める要件に該当する区域を除く。)内に設ける橋及び治水上の影響が著しく小さいものとして国土交通省令で定める橋については、適用しない。
2この章(第六十四条及び前条を除く。)の規定は、ダム、堰せき又は水門と効用を兼ねる橋及び樋ひ門又は取水塔に附属して設けられる橋については、適用しない。
この章の規定は、用水施設又は排水施設である伏せ越しについて適用する。
伏せ越しは、計画高水位(高潮区間にあつては、計画高潮位)以下の水位の流水の作用に対して安全な構造とするものとする。
2伏せ越しは、計画高水位以下の水位の洪水の流下を妨げず、並びに付近の河岸及び河川管理施設の構造に著しい支障を及ぼさない構造とするものとする。
堤防(計画横断形が定められている場合には、計画堤防を含む。以下この項において同じ。)を横断して設ける伏せ越しにあつては、堤防の下に設ける部分とその他の部分とは、構造上分離するものとする。ただし、堤防の地盤の地質、伏せ越しの深さ等を考慮して、堤防の構造に支障を及ぼすおそれがないときは、この限りでない。
2第四十七条の規定は、伏せ越しの構造について準用する。
伏せ越しには、流水が河川外に流出することを防止するため、河川区域内の部分の両端又はこれに代わる適当な箇所に、ゲート(バルブを含む。次項において同じ。)を設けるものとする。ただし、地形の状況により必要がないと認められるときは、この限りでない。
2第十条第二項の規定は前項のゲートの開閉装置について、第四十三条第一項の規定は伏せ越しについて準用する。
伏せ越しは、低水路(計画横断形が定められている場合には、当該計画横断形に係る低水路を含む。以下この条において同じ。)及び低水路の河岸の法のり肩から二十メートル以内の高水敷においては低水路の河床の表面から、その他の高水敷においては高水敷(計画横断形が定められている場合には、当該計画横断形に係る高水敷を含む。以下この条において同じ。)の表面から、堤防(計画横断形が定められている場合には、計画堤防を含む。以下この条において同じ。)の下の部分においては堤防の地盤面から、それぞれ深さ二メートル以上の部分に設けるものとする。ただし、河床の変動が極めて小さいと認められるとき、又は河川の状況その他の特別の事情によりやむを得ないと認められるときは、それぞれ低水路の河床の表面、高水敷の表面又は堤防の地盤面より下の部分に設けることができる。
この政令の規定は、次に掲げる河川管理施設又は許可工作物(以下「河川管理施設等」という。)については、適用しない。
河川管理施設等が、これに係る工事の着手(許可工作物にあつては、法第二十六条の許可。以下この条において同じ。)があつた後における計画高水流量、計画横断形、計画高水位、計画津波水位又は計画高潮位(以下この条において「計画高水流量等」という。)の決定又は変更によつてこの政令の規定に適合しないこととなつた場合においては、当該河川管理施設等については、当該計画高水流量等の決定又は変更がなかつたものとみなして当該規定を適用する。ただし、工事の着手が当該計画高水流量等の決定又は変更の後である改築(災害復旧又は応急措置として行われるものを除く。)に係る河川管理施設等については、この限りでない。
河川整備基本方針において定められた河川の総合的な保全と利用に関する基本方針に沿つて計画的に実施すべき改良工事の暫定的な工事の実施計画(以下「暫定改良工事実施計画」という。)が定められた場合においては、当該暫定改良工事実施計画において定められた高水流量、横断形、高水位、津波水位又は高潮位は、国土交通省令で定めるところにより、それぞれ計画高水流量、計画横断形、計画高水位、計画津波水位又は計画高潮位とみなす。
計画高水流量が一秒間につき百立方メートル未満の小河川に設ける河川管理施設等については、国土交通省令で定めるところにより、この政令の規定によらないものとすることができる。
法第百条第一項において準用する法第十三条第二項の政令で定める基準については、第二条から第七十四条まで及び前条の規定を準用する。この場合において、第二条第四号、第八号及び第十一号中「河川整備基本方針に従つて、過去」とあるのは「過去」と、同条第五号中「河川整備基本方針に従つて、河川管理者」とあるのは「河川管理者」と、同条第七号中「河川整備基本方針に従つて、計画高水流量」とあるのは「計画高水流量」と、同条第九号中「河川整備基本方針に従つて、計画津波」とあるのは「計画津波」と、同条第十三号中「河川整備基本方針に定められた」とあるのは「河川管理者が定めた」と、第七十三条第四号中「国土交通大臣」とあるのは「市町村長」と読み替えるものとする。
この政令は、河川法の一部を改正する法律の施行の日(平成九年十二月一日)から施行する。
この政令の施行の際現に存する床止め及び堰せき(以下「床止め等」という。)又は現に工事中の床止め等(既に河川法第二十六条第一項の許可を受け、工事に着手するに至らないものを含む。)が改正後の河川管理施設等構造令第三十五条の二(第四十四条において準用する場合を含む。)の規定に適合しない場合においては、当該床止め等については、当該規定は、適用しない。ただし、工事の着手(同項の許可を受けて設置される床止め等にあっては、同項の許可)がこの政令の施行の後である改築(災害復旧又は応急措置として行われるものを除く。)に係る床止め等については、この限りでない。
この政令は、平成二十四年四月一日から施行する。
この政令は、水防法及び河川法の一部を改正する法律の施行の日(平成二十五年七月十一日)から施行する。
この政令の施行の際現に存する堤防又は現に工事中の堤防(既に河川法第二十六条第一項の許可を受け、工事に着手するに至らないものを含む。)については、第二条の規定による改正後の河川管理施設等構造令第二十八条の規定にかかわらず、なお従前の例による。ただし、改築(災害復旧又は応急措置として行われるものを除く。次項において同じ。)に係る堤防であって、その工事の着手(同法第二十六条第一項の許可を受けて改築される堤防にあっては、同項の許可)がこの政令の施行の後であるものについては、この限りでない。
2この政令の施行の際現に存する可動堰ぜき、水門及び樋ひ門(以下この項において「可動堰ぜき等」という。)又は現に工事中の可動堰ぜき等(既に河川法第二十六条第一項の許可を受け、工事に着手するに至らないものを含む。)が第二条の規定による改正後の河川管理施設等構造令第四十三条第二項(同令第五十二条第一項において準用する場合を含む。)の規定に適合しない場合においては、当該可動堰ぜき等については、当該規定は、適用しない。ただし、改築に係る可動堰ぜき等であって、その工事の着手(同法第二十六条第一項の許可を受けて改築される可動堰ぜき等にあっては、同項の許可)がこの政令の施行の後であるものについては、この限りでない。
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