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刑事訴訟法第二百一条の二 | LexCard
トップ›刑事訴訟法›第二百一条の二

刑事訴訟法昭和二十三年法律第百三十一号

第二百一条の二改正あり

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第一編 総則

第百八十八条

訴訟費用の負担を命ずる裁判にその額を表示しないときは、執行の指揮をすべき検察官が、これを算定する。

第百八十八条の二

無罪の判決が確定したときは、国は、当該事件の被告人であつた者に対し、その裁判に要した費用の補償をする。ただし、被告人であつた者の責めに帰すべき事由によつて生じた費用については、補償をしないことができる。

2前項に定めるもののほか、再審開始の決定が確定した事件について、無罪の判決が確定したときは、国は、当該再審開始の決定に係る再審の請求をした者(検察官を除く。以下この章において「開始決定再審請求者」という。)に対し、その再審の請求の手続に要した費用の補償をする。ただし、開始決定再審請求者の責めに帰すべき事由によつて生じた費用については、補償をしないことができる。

3被告人であつた者又は開始決定再審請求者が、捜査又は審判を誤らせる目的で、虚偽の自白若しくは供述をし、又は他の有罪の証拠を作ることにより、被告人であつた者が公訴の提起を受けるに至つたものと認められるときは、前二項の補償の全部又は一部をしないことができる。

4第百八十八条の五第一項の規定による補償の請求がされている場合には、第百八十八条の四の規定により補償される費用については、第一項の補償をしない。

第百八十八条の三

次の各号に掲げる補償は、当該各号に定める者の請求により、無罪の判決をした裁判所が、決定をもつてこれを行う。

一前条第一項の補償被告人であつた者
二前条第二項の補償開始決定再審請求者

2前項の請求は、無罪の判決が確定した後六月以内にこれをしなければならない。

3補償に関する決定に対しては、即時抗告をすることができる。

第百八十八条の四

検察官のみが上訴をした場合において、上訴が棄却され又は取り下げられて当該上訴に係る原裁判が確定したときは、これによつて無罪の判決が確定した場合を除き、国は、当該事件の被告人又は被告人であつた者に対し、上訴によりその審級において生じた費用の補償をする。ただし、被告人又は被告人であつた者の責めに帰すべき事由によつて生じた費用については、補償をしないことができる。

第百八十八条の五

前条の補償は、被告人又は被告人であつた者の請求により、当該上訴裁判所であつた最高裁判所又は高等裁判所が、決定をもつてこれを行う。

2前項の請求は、当該上訴に係る原裁判が確定した後二箇月以内にこれをしなければならない。

3補償に関する決定で高等裁判所がしたものに対しては、第四百二十八条第二項の異議の申立てをすることができる。この場合には、即時抗告に関する規定をも準用する。

第百八十八条の六

次の各号に掲げる費用の範囲は、当該各号に定めるものに限るものとし、その額に関しては、刑事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十一号)の規定中、被告人若しくは被告人であつた者又は開始決定再審請求者については証人、弁護人であつた者については弁護人に関する規定を準用する。

一第百八十八条の二第一項又は第百八十八条の四の規定により補償される費用被告人若しくは被告人であつた者又はそれらの者の弁護人であつた者が公判準備及び公判期日に出頭するに要した旅費、日当及び宿泊料並びに弁護人であつた者に対する報酬
二第百八十八条の二第二項の規定により補償される費用開始決定再審請求者又はその弁護人であつた者が同項の再審の請求に係る審判の手続に出頭するに要した旅費、日当及び宿泊料並びに弁護人であつた者に対する報酬

2裁判所は、公判準備若しくは公判期日又は前項第二号の審判の手続に出頭した弁護人が二人以上あつたときは、事件の性質、審理の状況その他の事情を考慮して、同項各号の弁護人であつた者の旅費、日当及び宿泊料を主任弁護人その他一部の弁護人に係るものに限ることができる。

第百八十八条の七

補償の請求その他補償に関する手続、補償と他の法律による損害賠償との関係、補償を受ける権利の譲渡又は差押え及び被告人若しくは被告人であつた者又は開始決定再審請求者の相続人に対する補償については、この法律に特別の定めがある場合のほか、刑事補償法(昭和二十五年法律第一号)第一条に規定する補償の例による。

第二編 第一審

第百八十九条

警察官は、それぞれ、他の法律又は国家公安委員会若しくは都道府県公安委員会の定めるところにより、司法警察職員として職務を行う。

2司法警察職員は、犯罪があると思料するときは、犯人及び証拠を捜査するものとする。

第百九十条

森林、鉄道その他特別の事項について司法警察職員として職務を行うべき者及びその職務の範囲は、別に法律でこれを定める。

第百九十一条

検察官は、必要と認めるときは、自ら犯罪を捜査することができる。

2検察事務官は、検察官の指揮を受け、捜査をしなければならない。

第百九十二条

検察官と都道府県公安委員会及び司法警察職員とは、捜査に関し、互に協力しなければならない。

第百九十三条

検察官は、その管轄区域により、司法警察職員に対し、その捜査に関し、必要な一般的指示をすることができる。この場合における指示は、捜査を適正にし、その他公訴の遂行を全うするために必要な事項に関する一般的な準則を定めることによつて行うものとする。

2検察官は、その管轄区域により、司法警察職員に対し、捜査の協力を求めるため必要な一般的指揮をすることができる。

3検察官は、自ら犯罪を捜査する場合において必要があるときは、司法警察職員を指揮して捜査の補助をさせることができる。

4前三項の場合において、司法警察職員は、検察官の指示又は指揮に従わなければならない。

第百九十四条

検事総長、検事長又は検事正は、司法警察職員が正当な理由がなく検察官の指示又は指揮に従わない場合において必要と認めるときは、警察官たる司法警察職員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会に、警察官たる者以外の司法警察職員については、その者を懲戒し又は罷免する権限を有する者に、それぞれ懲戒又は罷免の訴追をすることができる。

2国家公安委員会、都道府県公安委員会又は警察官たる者以外の司法警察職員を懲戒し若しくは罷免する権限を有する者は、前項の訴追が理由のあるものと認めるときは、別に法律の定めるところにより、訴追を受けた者を懲戒し又は罷免しなければならない。

第百九十五条

検察官及び検察事務官は、捜査のため必要があるときは、管轄区域外で職務を行うことができる。

第百九十六条

検察官、検察事務官及び司法警察職員並びに弁護人その他職務上捜査に関係のある者は、被疑者その他の者の名誉を害しないように注意し、且つ、捜査の妨げとならないように注意しなければならない。

第百九十七条

捜査については、その目的を達するため必要な取調べをすることができる。ただし、強制の処分は、この法律に特別の定めのある場合でなければ、これをすることができない。

2捜査については、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。

3検察官、検察事務官又は司法警察員は、差押えをし、又は電磁的記録提供命令により電磁的記録を提供させるため必要があるときは、電気通信を行うための設備を他人の通信の用に供する事業を営む者又は自己の業務のために不特定若しくは多数の者の通信を媒介することのできる電気通信を行うための設備を設置している者に対し、その業務上記録している電気通信の送信元、送信先、通信日時その他の通信履歴の電磁的記録のうち必要なものを特定し、三十日を超えない期間を定めて、これを消去しないよう、書面又は電磁的記録により求めることができる。この場合において、当該求めに係る電磁的記録について差押えをし、又は電磁的記録提供命令により当該電磁的記録を提供させる必要がないと認めるに至つたときは、当該求めを取り消さなければならない。

4前項の規定により消去しないよう求める期間については、特に必要があるときは、三十日を超えない範囲内で延長することができる。ただし、消去しないよう求める期間は、通じて六十日を超えることができない。

5第二項又は第三項の規定による求めを行う場合において、必要があるときは、みだりにこれらに関する事項を漏らさないよう求めることができる。

第百九十八条

検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、被疑者の出頭を求め、これを取り調べることができる。但し、被疑者は、逮捕又は勾留されている場合を除いては、出頭を拒み、又は出頭後、何時でも退去することができる。

2前項の取調に際しては、被疑者に対し、あらかじめ、自己の意思に反して供述をする必要がない旨を告げなければならない。

3被疑者の供述は、これを調書に録取することができる。

4前項の調書は、これを被疑者に閲覧させ、又は読み聞かせて、誤がないかどうかを問い、被疑者が増減変更の申立をしたときは、その供述を調書に記載しなければならない。

5被疑者が、調書に誤のないことを申し立てたときは、これに署名押印することを求めることができる。但し、これを拒絶した場合は、この限りでない。

第百九十九条

検察官、検察事務官又は司法警察職員は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があるときは、裁判官のあらかじめ発する逮捕状により、これを逮捕することができる。ただし、三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪については、被疑者が定まつた住居を有しない場合又は正当な理由がなく前条の規定による出頭の求めに応じない場合に限る。

2裁判官は、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があると認めるときは、検察官又は司法警察員(警察官たる司法警察員については、国家公安委員会又は都道府県公安委員会が指定する警部以上の者に限る。次項及び第二百一条の二第一項において同じ。)の請求により、前項の逮捕状を発する。ただし、明らかに逮捕の必要がないと認めるときは、この限りでない。

3検察官又は司法警察員は、第一項の逮捕状を請求する場合において、同一の犯罪事実についてその被疑者に対し前に逮捕状の請求又はその発付があつたときは、その旨を裁判所に通知しなければならない。

第二百条

逮捕状には、被疑者の氏名及び住居、罪名、被疑事実の要旨、引致すべき官公署その他の場所、有効期間及びその期間経過後は逮捕をすることができず令状はこれを返還しなければならない旨並びに発付の年月日その他裁判所の規則で定める事項を記載し、裁判官が、これに記名押印しなければならない。

2第六十四条第二項及び第三項の規定は、逮捕状についてこれを準用する。

第二百一条

逮捕状により被疑者を逮捕するには、逮捕状を被疑者に示さなければならない。

2第七十三条第三項の規定は、逮捕状により被疑者を逮捕する場合にこれを準用する。

第二百一条の二

検察官又は司法警察員は、次に掲げる者の個人特定事項(氏名及び住所その他の個人を特定させることとなる事項をいう。以下同じ。)について、必要と認めるときは、第百九十九条第二項本文の請求と同時に、裁判官に対し、被疑者に示すものとして、当該個人特定事項の記載がない逮捕状の抄本その他の逮捕状に代わるものの交付を請求することができる。

一次に掲げる事件の被害者
イ刑法第百七十六条、第百七十七条、第百七十九条、第百八十一条若しくは第百八十二条の罪、同法第二百二十五条若しくは第二百二十六条の二第三項の罪(わいせつ又は結婚の目的に係る部分に限る。以下このイにおいて同じ。)、同法第二百二十七条第一項(同法第二百二十五条又は第二百二十六条の二第三項の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。)若しくは第三項(わいせつの目的に係る部分に限る。)の罪若しくは同法第二百四十一条第一項若しくは第三項の罪又はこれらの罪の未遂罪に係る事件
ロ児童福祉法第六十条第一項の罪若しくは同法第三十四条第一項第九号に係る同法第六十条第二項の罪、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第四条から第八条までの罪又は性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律第二条から第六条までの罪に係る事件
ハイ及びロに掲げる事件のほか、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者の個人特定事項が被疑者に知られることにより次に掲げるおそれがあると認められる事件
(1)被害者等(被害者又は被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。以下同じ。)の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ
(2)(1)に掲げるもののほか、被害者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ
二前号に掲げる者のほか、個人特定事項が被疑者に知られることにより次に掲げるおそれがあると認められる者
イその者の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ
ロイに掲げるもののほか、その者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ

2裁判官は、前項の規定による請求を受けた場合において、第百九十九条第二項の規定により逮捕状を発するときは、これと同時に、被疑者に示すものとして、当該請求に係る個人特定事項を明らかにしない方法により被疑事実の要旨を記載した逮捕状の抄本その他の逮捕状に代わるものを交付するものとする。ただし、当該請求に係る者が前項第一号又は第二号に掲げる者に該当しないことが明らかなときは、この限りでない。

3前項の規定による逮捕状に代わるものの交付があつたときは、前条第一項の規定にかかわらず、逮捕状により被疑者を逮捕するに当たり、当該逮捕状に代わるものを被疑者に示すことができる。

4第二項の規定による逮捕状に代わるものの交付があつた場合において、当該逮捕状に代わるものを所持しないためこれを示すことができない場合であつて、急速を要するときは、前条第一項の規定及び同条第二項において準用する第七十三条第三項の規定にかかわらず、被疑者に対し、逮捕状に記載された個人特定事項のうち当該逮捕状に代わるものに記載がないものを明らかにしない方法により被疑事実の要旨を告げるとともに、逮捕状が発せられている旨を告げて、逮捕状により被疑者を逮捕することができる。ただし、当該逮捕状に代わるものは、できる限り速やかに示さなければならない。

第二百二条

検察事務官又は司法巡査が逮捕状により被疑者を逮捕したときは、直ちに、検察事務官はこれを検察官に、司法巡査はこれを司法警察員に引致しなければならない。

第二百三条

司法警察員は、逮捕状により被疑者を逮捕したとき、又は逮捕状により逮捕された被疑者を受け取つたときは、直ちに犯罪事実の要旨及び弁護人を選任することができる旨を告げた上、弁解の機会を与え、留置の必要がないと思料するときは直ちにこれを釈放し、留置の必要があると思料するときは被疑者が身体を拘束された時から四十八時間以内に書類及び証拠物とともにこれを検察官に送致する手続をしなければならない。

2前項の場合において、被疑者に弁護人の有無を尋ね、弁護人があるときは、弁護人を選任することができる旨は、これを告げることを要しない。

3司法警察員は、第一項の規定により弁護人を選任することができる旨を告げるに当たつては、被疑者に対し、弁護士、弁護士法人又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨及びその申出先を教示しなければならない。

4司法警察員は、第一項の規定により弁護人を選任することができる旨を告げるに当たつては、被疑者に対し、引き続き勾留を請求された場合において貧困その他の事由により自ら弁護人を選任することができないときは裁判官に対して弁護人の選任を請求することができる旨並びに裁判官に対して弁護人の選任を請求するには資力申告書を提出しなければならない旨及びその資力が基準額以上であるときは、あらかじめ、弁護士会(第三十七条の三第二項の規定により第三十一条の二第一項の申出をすべき弁護士会をいう。)に弁護人の選任の申出をしていなければならない旨を教示しなければならない。

5第一項の時間の制限内に送致の手続をしないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

第二百四条

検察官は、逮捕状により被疑者を逮捕したとき、又は逮捕状により逮捕された被疑者(前条の規定により送致された被疑者を除く。)を受け取つたときは、直ちに犯罪事実の要旨及び弁護人を選任することができる旨を告げた上、弁解の機会を与え、留置の必要がないと思料するときは直ちにこれを釈放し、留置の必要があると思料するときは被疑者が身体を拘束された時から四十八時間以内に裁判官に被疑者の勾留を請求しなければならない。但し、その時間の制限内に公訴を提起したときは、勾留の請求をすることを要しない。

2検察官は、前項の規定により弁護人を選任することができる旨を告げるに当たつては、被疑者に対し、弁護士、弁護士法人又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨及びその申出先を教示しなければならない。

3検察官は、第一項の規定により弁護人を選任することができる旨を告げるに当たつては、被疑者に対し、引き続き勾留を請求された場合において貧困その他の事由により自ら弁護人を選任することができないときは裁判官に対して弁護人の選任を請求することができる旨並びに裁判官に対して弁護人の選任を請求するには資力申告書を提出しなければならない旨及びその資力が基準額以上であるときは、あらかじめ、弁護士会(第三十七条の三第二項の規定により第三十一条の二第一項の申出をすべき弁護士会をいう。)に弁護人の選任の申出をしていなければならない旨を教示しなければならない。

4第一項の時間の制限内に勾留の請求又は公訴の提起をしないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

5前条第二項の規定は、第一項の場合にこれを準用する。

第二百五条

検察官は、第二百三条の規定により送致された被疑者を受け取つたときは、弁解の機会を与え、留置の必要がないと思料するときは直ちにこれを釈放し、留置の必要があると思料するときは被疑者を受け取つた時から二十四時間以内に裁判官に被疑者の勾留を請求しなければならない。

2前項の時間の制限は、被疑者が身体を拘束された時から七十二時間を超えることができない。

3前二項の時間の制限内に公訴を提起したときは、勾留の請求をすることを要しない。

4第一項及び第二項の時間の制限内に勾留の請求又は公訴の提起をしないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

第二百六条

検察官又は司法警察員がやむを得ない事情によつて前三条の時間の制限に従うことができなかつたときは、検察官は、裁判官にその事由を疎明して、被疑者の勾留を請求することができる。

2前項の請求を受けた裁判官は、その遅延がやむを得ない事由に基く正当なものであると認める場合でなければ、勾留状を発することができない。

第二百七条

前三条の規定による勾留の請求を受けた裁判官は、その処分に関し裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。但し、保釈については、この限りでない。

2前項の裁判官は、勾留を請求された被疑者に被疑事件を告げる際に、被疑者に対し、弁護人を選任することができる旨及び貧困その他の事由により自ら弁護人を選任することができないときは弁護人の選任を請求することができる旨を告げなければならない。ただし、被疑者に弁護人があるときは、この限りでない。

3前項の規定により弁護人を選任することができる旨を告げるに当たつては、勾留された被疑者は弁護士、弁護士法人又は弁護士会を指定して弁護人の選任を申し出ることができる旨及びその申出先を教示しなければならない。

4第二項の規定により弁護人の選任を請求することができる旨を告げるに当たつては、弁護人の選任を請求するには資力申告書を提出しなければならない旨及びその資力が基準額以上であるときは、あらかじめ、弁護士会(第三十七条の三第二項の規定により第三十一条の二第一項の申出をすべき弁護士会をいう。)に弁護人の選任の申出をしていなければならない旨を教示しなければならない。

5裁判官は、第一項の勾留の請求を受けたときは、速やかに勾留状を発しなければならない。ただし、勾留の理由がないと認めるとき、及び前条第二項の規定により勾留状を発することができないときは、勾留状を発しないで、直ちに被疑者の釈放を命じなければならない。

第二百七条の二

検察官は、第二百一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者の個人特定事項について、必要と認めるときは、前条第一項の勾留の請求と同時に、裁判官に対し、勾留を請求された被疑者に被疑事件を告げるに当たつては当該個人特定事項を明らかにしない方法によること及び被疑者に示すものとして当該個人特定事項の記載がない勾留状の抄本その他の勾留状に代わるものを交付することを請求することができる。

2裁判官は、前項の規定による請求を受けたときは、勾留を請求された被疑者に被疑事件を告げるに当たつては、当該請求に係る個人特定事項を明らかにしない方法によるとともに、前条第五項本文の規定により勾留状を発するときは、これと同時に、被疑者に示すものとして、当該個人特定事項を明らかにしない方法により被疑事実の要旨を記載した勾留状の抄本その他の勾留状に代わるものを交付するものとする。ただし、当該請求に係る者が第二百一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者に該当しないことが明らかなときは、この限りでない。

第二百七条の三

裁判官は、前条第二項の規定による措置をとつた場合において、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、被疑者又は弁護人の請求により、当該措置に係る個人特定事項の全部又は一部を被疑者に通知する旨の裁判をしなければならない。

一イ又はロに掲げる個人特定事項の区分に応じ、当該イ又はロに定める場合であるとき。
イ被害者の個人特定事項当該措置に係る事件に係る罪が第二百一条の二第一項第一号イ及びロに規定するものに該当せず、かつ、当該措置に係る事件が同号ハに掲げるものに該当しないとき。
ロ被害者以外の者の個人特定事項当該措置に係る者が第二百一条の二第一項第二号に掲げる者に該当しないとき。
二当該措置により被疑者の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるとき。

2裁判官は、前項の請求について裁判をするときは、検察官の意見を聴かなければならない。

3裁判官は、第一項の裁判(前条第二項の規定による措置に係る個人特定事項の一部を被疑者に通知する旨のものに限る。)をしたときは、速やかに、検察官に対し、被疑者に示すものとして、当該個人特定事項(当該裁判により通知することとされたものを除く。)を明らかにしない方法により被疑事実の要旨を記載した勾留状の抄本その他の勾留状に代わるものを交付するものとする。

4第七十条第一項本文及び第二項の規定は、第一項の裁判の執行について準用する。

5第一項の裁判を執行するには、前条第二項の規定による措置に係る個人特定事項の全部について当該裁判があつた場合にあつては勾留状を、当該個人特定事項の一部について当該裁判があつた場合にあつては第三項の勾留状に代わるものを、被疑者に示さなければならない。

第二百八条

第二百七条の規定により被疑者を勾留した事件につき、勾留の請求をした日から十日以内に公訴を提起しないときは、検察官は、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

2裁判官は、やむを得ない事由があると認めるときは、検察官の請求により、前項の期間を延長することができる。この期間の延長は、通じて十日を超えることができない。

第二百八条の二

裁判官は、刑法第二編第二章乃至第四章又は第八章の罪にあたる事件については、検察官の請求により、前条第二項の規定により延長された期間を更に延長することができる。この期間の延長は、通じて五日を超えることができない。

第二百八条の三

期間を指定されて勾留の執行停止をされた被疑者が、正当な理由がなく、当該期間の終期として指定された日時に、出頭すべき場所として指定された場所に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。

第二百八条の四

裁判所の許可を受けないで指定された期間を超えて制限された住居を離れてはならない旨の条件を付されて勾留の執行停止をされた被疑者が、当該条件に係る住居を離れ、当該許可を受けないで、正当な理由がなく、当該期間を超えて当該住居に帰着しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。

2前項の被疑者が、裁判所の許可を受けて同項の住居を離れ、正当な理由がなく、当該住居を離れることができる期間として指定された期間を超えて当該住居に帰着しないときも、同項と同様とする。

第二百八条の五

勾留の執行停止を取り消され、検察官から出頭を命ぜられた被疑者が、正当な理由がなく、指定された日時及び場所に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。

第二百九条

第七十四条、第七十五条及び第七十八条の規定は、逮捕状による逮捕についてこれを準用する。

第二百十条

検察官、検察事務官又は司法警察職員は、死刑又は無期若しくは長期三年以上の拘禁刑に当たる罪を犯したことを疑うに足りる十分な理由がある場合で、急速を要し、裁判官の逮捕状を求めることができないときは、その理由を告げて被疑者を逮捕することができる。この場合には、直ちに裁判官の逮捕状を求める手続をしなければならない。逮捕状が発せられないときは、直ちに被疑者を釈放しなければならない。

2第二百条の規定は、前項の逮捕状についてこれを準用する。

第二百十一条

前条の規定により被疑者が逮捕された場合には、第百九十九条の規定により被疑者が逮捕された場合に関する規定を準用する。

第二百十二条

現に罪を行い、又は現に罪を行い終つた者を現行犯人とする。

2左の各号の一にあたる者が、罪を行い終つてから間がないと明らかに認められるときは、これを現行犯人とみなす。

一犯人として追呼されているとき。
二贓物又は明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持しているとき。
三身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき。
四誰何されて逃走しようとするとき。
第二百十三条

現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。

第二百十四条

検察官、検察事務官及び司法警察職員以外の者は、現行犯人を逮捕したときは、直ちにこれを地方検察庁若しくは区検察庁の検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならない。

第二百十五条

司法巡査は、現行犯人を受け取つたときは、速やかにこれを司法警察員に引致しなければならない。

2司法巡査は、犯人を受け取つた場合には、逮捕者の氏名、住居及び逮捕の事由を聴き取らなければならない。必要があるときは、逮捕者に対しともに官公署に行くことを求めることができる。

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