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会社法第百五十九条(譲渡しの申込み) | LexCard
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会社法平成十七年法律第八十六号

第百五十九条(譲渡しの申込み)

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第二編 株式会社

第百四十条(株式会社又は指定買取人による買取り)

株式会社は、第百三十八条第一号ハ又は第二号ハの請求を受けた場合において、第百三十六条又は第百三十七条第一項の承認をしない旨の決定をしたときは、当該譲渡等承認請求に係る譲渡制限株式(以下この款において「対象株式」という。)を買い取らなければならない。この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。

一対象株式を買い取る旨
二株式会社が買い取る対象株式の数(種類株式発行会社にあっては、対象株式の種類及び種類ごとの数)

2前項各号に掲げる事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。

3譲渡等承認請求者は、前項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、当該譲渡等承認請求者以外の株主の全部が同項の株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。

4第一項の規定にかかわらず、同項に規定する場合には、株式会社は、対象株式の全部又は一部を買い取る者(以下この款において「指定買取人」という。)を指定することができる。

5前項の規定による指定は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。

第百四十一条(株式会社による買取りの通知)

株式会社は、前条第一項各号に掲げる事項を決定したときは、譲渡等承認請求者に対し、これらの事項を通知しなければならない。

2株式会社は、前項の規定による通知をしようとするときは、一株当たり純資産額(一株当たりの純資産額として法務省令で定める方法により算定される額をいう。以下同じ。)に前条第一項第二号の対象株式の数を乗じて得た額をその本店の所在地の供託所に供託し、かつ、当該供託を証する書面を譲渡等承認請求者に交付しなければならない。

3対象株式が株券発行会社の株式である場合には、前項の書面の交付を受けた譲渡等承認請求者は、当該交付を受けた日から一週間以内に、前条第一項第二号の対象株式に係る株券を当該株券発行会社の本店の所在地の供託所に供託しなければならない。この場合においては、当該譲渡等承認請求者は、当該株券発行会社に対し、遅滞なく、当該供託をした旨を通知しなければならない。

4前項の譲渡等承認請求者が同項の期間内に同項の規定による供託をしなかったときは、株券発行会社は、前条第一項第二号の対象株式の売買契約を解除することができる。

第百四十二条(指定買取人による買取りの通知)

指定買取人は、第百四十条第四項の規定による指定を受けたときは、譲渡等承認請求者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。

一指定買取人として指定を受けた旨
二指定買取人が買い取る対象株式の数(種類株式発行会社にあっては、対象株式の種類及び種類ごとの数)

2指定買取人は、前項の規定による通知をしようとするときは、一株当たり純資産額に同項第二号の対象株式の数を乗じて得た額を株式会社の本店の所在地の供託所に供託し、かつ、当該供託を証する書面を譲渡等承認請求者に交付しなければならない。

3対象株式が株券発行会社の株式である場合には、前項の書面の交付を受けた譲渡等承認請求者は、当該交付を受けた日から一週間以内に、第一項第二号の対象株式に係る株券を当該株券発行会社の本店の所在地の供託所に供託しなければならない。この場合においては、当該譲渡等承認請求者は、指定買取人に対し、遅滞なく、当該供託をした旨を通知しなければならない。

4前項の譲渡等承認請求者が同項の期間内に同項の規定による供託をしなかったときは、指定買取人は、第一項第二号の対象株式の売買契約を解除することができる。

第百四十三条(譲渡等承認請求の撤回)

第百三十八条第一号ハ又は第二号ハの請求をした譲渡等承認請求者は、第百四十一条第一項の規定による通知を受けた後は、株式会社の承諾を得た場合に限り、その請求を撤回することができる。

2第百三十八条第一号ハ又は第二号ハの請求をした譲渡等承認請求者は、前条第一項の規定による通知を受けた後は、指定買取人の承諾を得た場合に限り、その請求を撤回することができる。

第百四十四条(売買価格の決定)

第百四十一条第一項の規定による通知があった場合には、第百四十条第一項第二号の対象株式の売買価格は、株式会社と譲渡等承認請求者との協議によって定める。

2株式会社又は譲渡等承認請求者は、第百四十一条第一項の規定による通知があった日から二十日以内に、裁判所に対し、売買価格の決定の申立てをすることができる。

3裁判所は、前項の決定をするには、譲渡等承認請求の時における株式会社の資産状態その他一切の事情を考慮しなければならない。

4第一項の規定にかかわらず、第二項の期間内に同項の申立てがあったときは、当該申立てにより裁判所が定めた額をもって第百四十条第一項第二号の対象株式の売買価格とする。

5第一項の規定にかかわらず、第二項の期間内に同項の申立てがないとき(当該期間内に第一項の協議が調った場合を除く。)は、一株当たり純資産額に第百四十条第一項第二号の対象株式の数を乗じて得た額をもって当該対象株式の売買価格とする。

6第百四十一条第二項の規定による供託をした場合において、第百四十条第一項第二号の対象株式の売買価格が確定したときは、株式会社は、供託した金銭に相当する額を限度として、売買代金の全部又は一部を支払ったものとみなす。

7前各項の規定は、第百四十二条第一項の規定による通知があった場合について準用する。この場合において、第一項中「第百四十条第一項第二号」とあるのは「第百四十二条第一項第二号」と、「株式会社」とあるのは「指定買取人」と、第二項中「株式会社」とあるのは「指定買取人」と、第四項及び第五項中「第百四十条第一項第二号」とあるのは「第百四十二条第一項第二号」と、前項中「第百四十一条第二項」とあるのは「第百四十二条第二項」と、「第百四十条第一項第二号」とあるのは「同条第一項第二号」と、「株式会社」とあるのは「指定買取人」と読み替えるものとする。

第百四十五条(株式会社が承認をしたとみなされる場合)

次に掲げる場合には、株式会社は、第百三十六条又は第百三十七条第一項の承認をする旨の決定をしたものとみなす。ただし、株式会社と譲渡等承認請求者との合意により別段の定めをしたときは、この限りでない。

一株式会社が第百三十六条又は第百三十七条第一項の規定による請求の日から二週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内に第百三十九条第二項の規定による通知をしなかった場合
二株式会社が第百三十九条第二項の規定による通知の日から四十日(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内に第百四十一条第一項の規定による通知をしなかった場合(指定買取人が第百三十九条第二項の規定による通知の日から十日(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内に第百四十二条第一項の規定による通知をした場合を除く。)
三前二号に掲げる場合のほか、法務省令で定める場合
第百四十六条(株式の質入れ)

株主は、その有する株式に質権を設定することができる。

2株券発行会社の株式の質入れは、当該株式に係る株券を交付しなければ、その効力を生じない。

第百四十七条(株式の質入れの対抗要件)

株式の質入れは、その質権者の氏名又は名称及び住所を株主名簿に記載し、又は記録しなければ、株式会社その他の第三者に対抗することができない。

2前項の規定にかかわらず、株券発行会社の株式の質権者は、継続して当該株式に係る株券を占有しなければ、その質権をもって株券発行会社その他の第三者に対抗することができない。

3民法第三百六十四条の規定は、株式については、適用しない。

第百四十八条(株主名簿の記載等)

株式に質権を設定した者は、株式会社に対し、次に掲げる事項を株主名簿に記載し、又は記録することを請求することができる。

一質権者の氏名又は名称及び住所
二質権の目的である株式
第百四十九条(株主名簿の記載事項を記載した書面の交付等)

前条各号に掲げる事項が株主名簿に記載され、又は記録された質権者(以下「登録株式質権者」という。)は、株式会社に対し、当該登録株式質権者についての株主名簿に記載され、若しくは記録された同条各号に掲げる事項を記載した書面の交付又は当該事項を記録した電磁的記録の提供を請求することができる。

2前項の書面には、株式会社の代表取締役(指名委員会等設置会社にあっては、代表執行役。次項において同じ。)が署名し、又は記名押印しなければならない。

3第一項の電磁的記録には、株式会社の代表取締役が法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

4前三項の規定は、株券発行会社については、適用しない。

第百五十条(登録株式質権者に対する通知等)

株式会社が登録株式質権者に対してする通知又は催告は、株主名簿に記載し、又は記録した当該登録株式質権者の住所(当該登録株式質権者が別に通知又は催告を受ける場所又は連絡先を当該株式会社に通知した場合にあっては、その場所又は連絡先)にあてて発すれば足りる。

2前項の通知又は催告は、その通知又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。

第百五十一条(株式の質入れの効果)

株式会社が次に掲げる行為をした場合には、株式を目的とする質権は、当該行為によって当該株式の株主が受けることのできる金銭等(金銭その他の財産をいう。以下同じ。)について存在する。

一第百六十七条第一項の規定による取得請求権付株式の取得
二第百七十条第一項の規定による取得条項付株式の取得
三第百七十三条第一項の規定による第百七十一条第一項に規定する全部取得条項付種類株式の取得
四株式の併合
五株式の分割
六第百八十五条に規定する株式無償割当て
七第二百七十七条に規定する新株予約権無償割当て
八剰余金の配当
九残余財産の分配
十組織変更
十一合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)
十二株式交換
十三株式移転
十四株式の取得(第一号から第三号までに掲げる行為を除く。)

2特別支配株主(第百七十九条第一項に規定する特別支配株主をいう。第百五十四条第三項において同じ。)が株式売渡請求(第百七十九条第二項に規定する株式売渡請求をいう。)により売渡株式(第百七十九条の二第一項第二号に規定する売渡株式をいう。以下この項において同じ。)の取得をした場合には、売渡株式を目的とする質権は、当該取得によって当該売渡株式の株主が受けることのできる金銭について存在する。

第百五十二条

株式会社(株券発行会社を除く。以下この条において同じ。)は、前条第一項第一号から第三号までに掲げる行為をした場合(これらの行為に際して当該株式会社が株式を交付する場合に限る。)又は同項第六号に掲げる行為をした場合において、同項の質権の質権者が登録株式質権者(第二百十八条第五項の規定による請求により第百四十八条各号に掲げる事項が株主名簿に記載され、又は記録されたものを除く。以下この款において同じ。)であるときは、前条第一項の株主が受けることができる株式について、その質権者の氏名又は名称及び住所を株主名簿に記載し、又は記録しなければならない。

2株式会社は、株式の併合をした場合において、前条第一項の質権の質権者が登録株式質権者であるときは、併合した株式について、その質権者の氏名又は名称及び住所を株主名簿に記載し、又は記録しなければならない。

3株式会社は、株式の分割をした場合において、前条第一項の質権の質権者が登録株式質権者であるときは、分割した株式について、その質権者の氏名又は名称及び住所を株主名簿に記載し、又は記録しなければならない。

第百五十三条

株券発行会社は、前条第一項に規定する場合には、第百五十一条第一項の株主が受ける株式に係る株券を登録株式質権者に引き渡さなければならない。

2株券発行会社は、前条第二項に規定する場合には、併合した株式に係る株券を登録株式質権者に引き渡さなければならない。

3株券発行会社は、前条第三項に規定する場合には、分割した株式について新たに発行する株券を登録株式質権者に引き渡さなければならない。

第百五十四条

登録株式質権者は、第百五十一条第一項の金銭等(金銭に限る。)又は同条第二項の金銭を受領し、他の債権者に先立って自己の債権の弁済に充てることができる。

2株式会社が次の各号に掲げる行為をした場合において、前項の債権の弁済期が到来していないときは、登録株式質権者は、当該各号に定める者に同項に規定する金銭等に相当する金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。

一第百五十一条第一項第一号から第六号まで、第八号、第九号又は第十四号に掲げる行為当該株式会社
二組織変更第七百四十四条第一項第一号に規定する組織変更後持分会社
三合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社又は第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社
四株式交換第七百六十七条に規定する株式交換完全親会社
五株式移転第七百七十三条第一項第一号に規定する株式移転設立完全親会社

3第百五十一条第二項に規定する場合において、第一項の債権の弁済期が到来していないときは、登録株式質権者は、当該特別支配株主に同条第二項の金銭に相当する金額を供託させることができる。この場合において、質権は、その供託金について存在する。

第百五十四条の二

株式については、当該株式が信託財産に属する旨を株主名簿に記載し、又は記録しなければ、当該株式が信託財産に属することを株式会社その他の第三者に対抗することができない。

2第百二十一条第一号の株主は、その有する株式が信託財産に属するときは、株式会社に対し、その旨を株主名簿に記載し、又は記録することを請求することができる。

3株主名簿に前項の規定による記載又は記録がされた場合における第百二十二条第一項及び第百三十二条の規定の適用については、第百二十二条第一項中「記録された株主名簿記載事項」とあるのは「記録された株主名簿記載事項(当該株主の有する株式が信託財産に属する旨を含む。)」と、第百三十二条中「株主名簿記載事項」とあるのは「株主名簿記載事項(当該株主の有する株式が信託財産に属する旨を含む。)」とする。

4前三項の規定は、株券発行会社については、適用しない。

第百五十五条

株式会社は、次に掲げる場合に限り、当該株式会社の株式を取得することができる。

一第百七条第二項第三号イの事由が生じた場合
二第百三十八条第一号ハ又は第二号ハの請求があった場合
三次条第一項の決議があった場合
四第百六十六条第一項の規定による請求があった場合
五第百七十一条第一項の決議があった場合
六第百七十六条第一項の規定による請求をした場合
七第百九十二条第一項の規定による請求があった場合
八第百九十七条第三項各号に掲げる事項を定めた場合
九第二百三十四条第四項各号(第二百三十五条第二項において準用する場合を含む。)に掲げる事項を定めた場合
十他の会社(外国会社を含む。)の事業の全部を譲り受ける場合において当該他の会社が有する当該株式会社の株式を取得する場合
十一合併後消滅する会社から当該株式会社の株式を承継する場合
十二吸収分割をする会社から当該株式会社の株式を承継する場合
十三前各号に掲げる場合のほか、法務省令で定める場合
第百五十六条(株式の取得に関する事項の決定)

株式会社が株主との合意により当該株式会社の株式を有償で取得するには、あらかじめ、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。ただし、第三号の期間は、一年を超えることができない。

一取得する株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)
二株式を取得するのと引換えに交付する金銭等(当該株式会社の株式等を除く。以下この款において同じ。)の内容及びその総額
三株式を取得することができる期間

2前項の規定は、前条第一号及び第二号並びに第四号から第十三号までに掲げる場合には、適用しない。

第百五十七条(取得価格等の決定)

株式会社は、前条第一項の規定による決定に従い株式を取得しようとするときは、その都度、次に掲げる事項を定めなければならない。

一取得する株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び数)
二株式一株を取得するのと引換えに交付する金銭等の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
三株式を取得するのと引換えに交付する金銭等の総額
四株式の譲渡しの申込みの期日

2取締役会設置会社においては、前項各号に掲げる事項の決定は、取締役会の決議によらなければならない。

3第一項の株式の取得の条件は、同項の規定による決定ごとに、均等に定めなければならない。

第百五十八条(株主に対する通知等)

株式会社は、株主(種類株式発行会社にあっては、取得する株式の種類の種類株主)に対し、前条第一項各号に掲げる事項を通知しなければならない。

2公開会社においては、前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

第百五十九条(譲渡しの申込み)

前条第一項の規定による通知を受けた株主は、その有する株式の譲渡しの申込みをしようとするときは、株式会社に対し、その申込みに係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び数)を明らかにしなければならない。

2株式会社は、第百五十七条第一項第四号の期日において、前項の株主が申込みをした株式の譲受けを承諾したものとみなす。ただし、同項の株主が申込みをした株式の総数(以下この項において「申込総数」という。)が同条第一項第一号の数(以下この項において「取得総数」という。)を超えるときは、取得総数を申込総数で除して得た数に前項の株主が申込みをした株式の数を乗じて得た数(その数に一に満たない端数がある場合にあっては、これを切り捨てるものとする。)の株式の譲受けを承諾したものとみなす。

第百六十条(特定の株主からの取得)

株式会社は、第百五十六条第一項各号に掲げる事項の決定に併せて、同項の株主総会の決議によって、第百五十八条第一項の規定による通知を特定の株主に対して行う旨を定めることができる。

2株式会社は、前項の規定による決定をしようとするときは、法務省令で定める時までに、株主(種類株式発行会社にあっては、取得する株式の種類の種類株主)に対し、次項の規定による請求をすることができる旨を通知しなければならない。

3前項の株主は、第一項の特定の株主に自己をも加えたものを同項の株主総会の議案とすることを、法務省令で定める時までに、請求することができる。

4第一項の特定の株主は、第百五十六条第一項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、第一項の特定の株主以外の株主の全部が当該株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。

5第一項の特定の株主を定めた場合における第百五十八条第一項の規定の適用については、同項中「株主(種類株式発行会社にあっては、取得する株式の種類の種類株主)」とあるのは、「第百六十条第一項の特定の株主」とする。

第百六十一条(市場価格のある株式の取得の特則)

前条第二項及び第三項の規定は、取得する株式が市場価格のある株式である場合において、当該株式一株を取得するのと引換えに交付する金銭等の額が当該株式一株の市場価格として法務省令で定める方法により算定されるものを超えないときは、適用しない。

第百六十二条(相続人等からの取得の特則)

第百六十条第二項及び第三項の規定は、株式会社が株主の相続人その他の一般承継人からその相続その他の一般承継により取得した当該株式会社の株式を取得する場合には、適用しない。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

一株式会社が公開会社である場合
二当該相続人その他の一般承継人が株主総会又は種類株主総会において当該株式について議決権を行使した場合
第百六十三条(子会社からの株式の取得)

株式会社がその子会社の有する当該株式会社の株式を取得する場合における第百五十六条第一項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)」とする。この場合においては、第百五十七条から第百六十条までの規定は、適用しない。

第百六十四条(特定の株主からの取得に関する定款の定め)

株式会社は、株式(種類株式発行会社にあっては、ある種類の株式。次項において同じ。)の取得について第百六十条第一項の規定による決定をするときは同条第二項及び第三項の規定を適用しない旨を定款で定めることができる。

2株式の発行後に定款を変更して当該株式について前項の規定による定款の定めを設け、又は当該定めについての定款の変更(同項の定款の定めを廃止するものを除く。)をしようとするときは、当該株式を有する株主全員の同意を得なければならない。

第百六十五条

第百五十七条から第百六十条までの規定は、株式会社が市場において行う取引又は金融商品取引法第二十七条の二第六項に規定する公開買付けの方法(以下この条において「市場取引等」という。)により当該株式会社の株式を取得する場合には、適用しない。

2取締役会設置会社は、市場取引等により当該株式会社の株式を取得することを取締役会の決議によって定めることができる旨を定款で定めることができる。

3前項の規定による定款の定めを設けた場合における第百五十六条第一項の規定の適用については、同項中「株主総会」とあるのは、「株主総会(第百六十五条第一項に規定する場合にあっては、株主総会又は取締役会)」とする。

第百六十六条(取得の請求)

取得請求権付株式の株主は、株式会社に対して、当該株主の有する取得請求権付株式を取得することを請求することができる。ただし、当該取得請求権付株式を取得するのと引換えに第百七条第二項第二号ロからホまでに規定する財産を交付する場合において、これらの財産の帳簿価額が当該請求の日における第四百六十一条第二項の分配可能額を超えているときは、この限りでない。

2前項の規定による請求は、その請求に係る取得請求権付株式の数(種類株式発行会社にあっては、取得請求権付株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。

3株券発行会社の株主がその有する取得請求権付株式について第一項の規定による請求をしようとするときは、当該取得請求権付株式に係る株券を株券発行会社に提出しなければならない。ただし、当該取得請求権付株式に係る株券が発行されていない場合は、この限りでない。

第百六十七条(効力の発生)

株式会社は、前条第一項の規定による請求の日に、その請求に係る取得請求権付株式を取得する。

2次の各号に掲げる場合には、前条第一項の規定による請求をした株主は、その請求の日に、第百七条第二項第二号(種類株式発行会社にあっては、第百八条第二項第五号)に定める事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。

一第百七条第二項第二号ロに掲げる事項についての定めがある場合同号ロの社債の社債権者
二第百七条第二項第二号ハに掲げる事項についての定めがある場合同号ハの新株予約権の新株予約権者
三第百七条第二項第二号ニに掲げる事項についての定めがある場合同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
四第百八条第二項第五号ロに掲げる事項についての定めがある場合同号ロの他の株式の株主

3前項第四号に掲げる場合において、同号に規定する他の株式の数に一株に満たない端数があるときは、これを切り捨てるものとする。この場合においては、株式会社は、定款に別段の定めがある場合を除き、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額にその端数を乗じて得た額に相当する金銭を前条第一項の規定による請求をした株主に対して交付しなければならない。

一当該株式が市場価格のある株式である場合当該株式一株の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額
二前号に掲げる場合以外の場合一株当たり純資産額

4前項の規定は、当該株式会社の社債及び新株予約権について端数がある場合について準用する。この場合において、同項第二号中「一株当たり純資産額」とあるのは、「法務省令で定める額」と読み替えるものとする。

第百六十八条(取得する日の決定)

第百七条第二項第三号ロに掲げる事項についての定めがある場合には、株式会社は、同号ロの日を株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によって定めなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。

2第百七条第二項第三号ロの日を定めたときは、株式会社は、取得条項付株式の株主(同号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、次条第一項の規定により決定した取得条項付株式の株主)及びその登録株式質権者に対し、当該日の二週間前までに、当該日を通知しなければならない。

3前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

第百六十九条(取得する株式の決定等)

株式会社は、第百七条第二項第三号ハに掲げる事項についての定めがある場合において、取得条項付株式を取得しようとするときは、その取得する取得条項付株式を決定しなければならない。

2前項の取得条項付株式は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によって定めなければならない。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。

3第一項の規定による決定をしたときは、株式会社は、同項の規定により決定した取得条項付株式の株主及びその登録株式質権者に対し、直ちに、当該取得条項付株式を取得する旨を通知しなければならない。

4前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

第百七十条(効力の発生等)

株式会社は、第百七条第二項第三号イの事由が生じた日(同号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、第一号に掲げる日又は第二号に掲げる日のいずれか遅い日。次項及び第五項において同じ。)に、取得条項付株式(同条第二項第三号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、前条第一項の規定により決定したもの。次項において同じ。)を取得する。

一第百七条第二項第三号イの事由が生じた日
二前条第三項の規定による通知の日又は同条第四項の公告の日から二週間を経過した日

2次の各号に掲げる場合には、取得条項付株式の株主(当該株式会社を除く。)は、第百七条第二項第三号イの事由が生じた日に、同号(種類株式発行会社にあっては、第百八条第二項第六号)に定める事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。

一第百七条第二項第三号ニに掲げる事項についての定めがある場合同号ニの社債の社債権者
二第百七条第二項第三号ホに掲げる事項についての定めがある場合同号ホの新株予約権の新株予約権者
三第百七条第二項第三号ヘに掲げる事項についての定めがある場合同号ヘの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
四第百八条第二項第六号ロに掲げる事項についての定めがある場合同号ロの他の株式の株主

3株式会社は、第百七条第二項第三号イの事由が生じた後、遅滞なく、取得条項付株式の株主及びその登録株式質権者(同号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、前条第一項の規定により決定した取得条項付株式の株主及びその登録株式質権者)に対し、当該事由が生じた旨を通知しなければならない。ただし、第百六十八条第二項の規定による通知又は同条第三項の公告をしたときは、この限りでない。

4前項本文の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

5前各項の規定は、取得条項付株式を取得するのと引換えに第百七条第二項第三号ニからトまでに規定する財産を交付する場合において、これらの財産の帳簿価額が同号イの事由が生じた日における第四百六十一条第二項の分配可能額を超えているときは、適用しない。

第百七十一条(全部取得条項付種類株式の取得に関する決定)

全部取得条項付種類株式(第百八条第一項第七号に掲げる事項についての定めがある種類の株式をいう。以下この款において同じ。)を発行した種類株式発行会社は、株主総会の決議によって、全部取得条項付種類株式の全部を取得することができる。この場合においては、当該株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。

一全部取得条項付種類株式を取得するのと引換えに金銭等を交付するときは、当該金銭等(以下この条において「取得対価」という。)についての次に掲げる事項
イ当該取得対価が当該株式会社の株式であるときは、当該株式の種類及び種類ごとの数又はその数の算定方法
ロ当該取得対価が当該株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)であるときは、当該社債の種類及び種類ごとの各社債の金額の合計額又はその算定方法
ハ当該取得対価が当該株式会社の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であるときは、当該新株予約権の内容及び数又はその算定方法
ニ当該取得対価が当該株式会社の新株予約権付社債であるときは、当該新株予約権付社債についてのロに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのハに規定する事項
ホ当該取得対価が当該株式会社の株式等以外の財産であるときは、当該財産の内容及び数若しくは額又はこれらの算定方法
二前号に規定する場合には、全部取得条項付種類株式の株主に対する取得対価の割当てに関する事項
三株式会社が全部取得条項付種類株式を取得する日(以下この款において「取得日」という。)

2前項第二号に掲げる事項についての定めは、株主(当該株式会社を除く。)の有する全部取得条項付種類株式の数に応じて取得対価を割り当てることを内容とするものでなければならない。

3取締役は、第一項の株主総会において、全部取得条項付種類株式の全部を取得することを必要とする理由を説明しなければならない。

第百七十一条の二(全部取得条項付種類株式の取得対価等に関する書面等の備置き及び閲覧等)

全部取得条項付種類株式を取得する株式会社は、次に掲げる日のいずれか早い日から取得日後六箇月を経過する日までの間、前条第一項各号に掲げる事項その他法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。

一前条第一項の株主総会の日の二週間前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)
二第百七十二条第二項の規定による通知の日又は同条第三項の公告の日のいずれか早い日

2全部取得条項付種類株式を取得する株式会社の株主は、当該株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。

一前項の書面の閲覧の請求
二前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
第百七十一条の三(全部取得条項付種類株式の取得をやめることの請求)

第百七十一条第一項の規定による全部取得条項付種類株式の取得が法令又は定款に違反する場合において、株主が不利益を受けるおそれがあるときは、株主は、株式会社に対し、当該全部取得条項付種類株式の取得をやめることを請求することができる。

第百七十二条(裁判所に対する価格の決定の申立て)

第百七十一条第一項各号に掲げる事項を定めた場合には、次に掲げる株主は、取得日の二十日前の日から取得日の前日までの間に、裁判所に対し、株式会社による全部取得条項付種類株式の取得の価格の決定の申立てをすることができる。

一当該株主総会に先立って当該株式会社による全部取得条項付種類株式の取得に反対する旨を当該株式会社に対し通知し、かつ、当該株主総会において当該取得に反対した株主(当該株主総会において議決権を行使することができるものに限る。)
二当該株主総会において議決権を行使することができない株主

2株式会社は、取得日の二十日前までに、全部取得条項付種類株式の株主に対し、当該全部取得条項付種類株式の全部を取得する旨を通知しなければならない。

3前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

4株式会社は、裁判所の決定した価格に対する取得日後の法定利率による利息をも支払わなければならない。

5株式会社は、全部取得条項付種類株式の取得の価格の決定があるまでは、株主に対し、当該株式会社がその公正な価格と認める額を支払うことができる。

第百七十三条(効力の発生)

株式会社は、取得日に、全部取得条項付種類株式の全部を取得する。

2次の各号に掲げる場合には、当該株式会社以外の全部取得条項付種類株式の株主(前条第一項の申立てをした株主を除く。)は、取得日に、第百七十一条第一項の株主総会の決議による定めに従い、当該各号に定める者となる。

一第百七十一条第一項第一号イに掲げる事項についての定めがある場合同号イの株式の株主
二第百七十一条第一項第一号ロに掲げる事項についての定めがある場合同号ロの社債の社債権者
三第百七十一条第一項第一号ハに掲げる事項についての定めがある場合同号ハの新株予約権の新株予約権者
四第百七十一条第一項第一号ニに掲げる事項についての定めがある場合同号ニの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
第百七十三条の二(全部取得条項付種類株式の取得に関する書面等の備置き及び閲覧等)

株式会社は、取得日後遅滞なく、株式会社が取得した全部取得条項付種類株式の数その他の全部取得条項付種類株式の取得に関する事項として法務省令で定める事項を記載し、又は記録した書面又は電磁的記録を作成しなければならない。

2株式会社は、取得日から六箇月間、前項の書面又は電磁的記録をその本店に備え置かなければならない。

3全部取得条項付種類株式を取得した株式会社の株主又は取得日に全部取得条項付種類株式の株主であった者は、当該株式会社に対して、その営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。

一前項の書面の閲覧の請求
二前項の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三前項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四前項の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
第百七十四条(相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定め)

株式会社は、相続その他の一般承継により当該株式会社の株式(譲渡制限株式に限る。)を取得した者に対し、当該株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる旨を定款で定めることができる。

第百七十五条(売渡しの請求の決定)

株式会社は、前条の規定による定款の定めがある場合において、次条第一項の規定による請求をしようとするときは、その都度、株主総会の決議によって、次に掲げる事項を定めなければならない。

一次条第一項の規定による請求をする株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)
二前号の株式を有する者の氏名又は名称

2前項第二号の者は、同項の株主総会において議決権を行使することができない。ただし、同号の者以外の株主の全部が当該株主総会において議決権を行使することができない場合は、この限りでない。

第百七十六条(売渡しの請求)

株式会社は、前条第一項各号に掲げる事項を定めたときは、同項第二号の者に対し、同項第一号の株式を当該株式会社に売り渡すことを請求することができる。ただし、当該株式会社が相続その他の一般承継があったことを知った日から一年を経過したときは、この限りでない。

2前項の規定による請求は、その請求に係る株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類及び種類ごとの数)を明らかにしてしなければならない。

3株式会社は、いつでも、第一項の規定による請求を撤回することができる。

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