刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律平成十七年法律第五十号
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刑事施設の長は、負傷し、又は疾病にかかっている被収容者が、刑事施設の職員でない医師等を指名して、その診療を受けることを申請した場合において、傷病の種類及び程度、刑事施設に収容される前にその医師等による診療を受けていたことその他の事情に照らして、その被収容者の医療上適当であると認めるときは、刑事施設内において、自弁によりその診療を受けることを許すことができる。
2刑事施設の長は、前項の規定による診療を受けることを許す場合において、同項の診療を行う医師等(以下この条において「指名医」という。)の診療方法を確認するため、又はその後にその被収容者に対して刑事施設において診療を行うため必要があるときは、刑事施設の職員をしてその診療に立ち会わせ、若しくはその診療に関して指名医に質問させ、又は診療録の写しその他のその診療に関する資料の提出を求めることができる。
3指名医は、その診療に際し、刑事施設の長が法務省令で定めるところにより指示する事項を遵守しなければならない。
4刑事施設の長は、第一項の規定による診療を受けることを許した場合において、その指名医が、第二項の規定により刑事施設の長が行う措置に従わないとき、前項の規定により刑事施設の長が指示する事項を遵守しないとき、その他その診療を継続することが不適当であるときは、これを中止し、以後、その指名医の診療を受けることを許さないことができる。
刑事施設の長は、刑事施設内における感染症の発生を予防し、又はそのまん延を防止するため必要がある場合には、被収容者に対し、第六十一条の規定による健康診断又は第六十二条の規定による診療その他必要な医療上の措置を執るほか、予防接種、当該疾病を感染させるおそれがなくなるまでの間の隔離その他法務省令で定める措置を執るものとする。
刑事施設の長は、老人、妊産婦、身体虚弱者その他の養護を必要とする被収容者について、その養護を必要とする事情に応じ、傷病者のための措置に準じた措置を執るものとする。
2刑事施設の長は、被収容者が出産するときは、やむを得ない場合を除き、刑事施設の外の病院、診療所又は助産所に入院させるものとする。
刑事施設の長は、女子の被収容者がその子を刑事施設内で養育したい旨の申出をした場合において、相当と認めるときは、その子が一歳に達するまで、これを許すことができる。
2刑事施設の長は、被収容者が、前項の規定により養育され一歳に達した子について、引き続いて刑事施設内で養育したい旨の申出をした場合において、その被収容者の心身の状況に照らして、又はその子を養育する上で、特に必要があるときは、引き続き六月間に限り、これを許すことができる。
3被収容者が前二項の規定により子を養育している場合には、その子の養育に必要な物品を貸与し、又は支給する。
4前項に規定する場合において、被収容者が、その子の養育に必要な物品について、自弁のものを使用し、若しくは摂取し、又はその子に使用させ、若しくは摂取させたい旨の申出をした場合には、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障がない限り、これを許すものとする。
5被収容者が第一項又は第二項の規定により養育している子については、被収容者の例により、健康診断、診療その他の必要な措置を執るものとする。
被収容者が一人で行う礼拝その他の宗教上の行為は、これを禁止し、又は制限してはならない。ただし、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合は、この限りでない。
刑事施設の長は、被収容者が宗教家(民間の篤志家に限る。以下この項において同じ。)の行う宗教上の儀式行事に参加し、又は宗教家の行う宗教上の教誨を受けることができる機会を設けるように努めなければならない。
2刑事施設の長は、刑事施設の規律及び秩序の維持その他管理運営上支障を生ずるおそれがある場合には、被収容者に前項に規定する儀式行事に参加させず、又は同項に規定する教誨を受けさせないことができる。
被収容者が自弁の書籍等を閲覧することは、この節及び第十二節の規定による場合のほか、これを禁止し、又は制限してはならない。
刑事施設の長は、被収容者が自弁の書籍等を閲覧することにより次の各号のいずれかに該当する場合には、その閲覧を禁止することができる。
2前項の規定により閲覧を禁止すべき事由の有無を確認するため自弁の書籍等の翻訳が必要であるときは、法務省令で定めるところにより、被収容者にその費用を負担させることができる。この場合において、被収容者が負担すべき費用を負担しないときは、その閲覧を禁止する。
刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、被収容者が取得することができる新聞紙の範囲及び取得方法について、刑事施設の管理運営上必要な制限をすることができる。
刑事施設の長は、被収容者に対し、日刊新聞紙の備付け、報道番組の放送その他の方法により、できる限り、主要な時事の報道に接する機会を与えるように努めなければならない。
2刑事施設の長は、第三十九条第二項の規定による援助の措置として、刑事施設に書籍等を備え付けるものとする。この場合において、備え付けた書籍等の閲覧の方法は、刑事施設の長が定める。
刑事施設の規律及び秩序は、適正に維持されなければならない。
2前項の目的を達成するため執る措置は、被収容者の収容を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。
刑事施設の長は、被収容者が遵守すべき事項(以下この章において「遵守事項」という。)を定める。
2遵守事項は、被収容者としての地位に応じ、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。
3前二項のほか、刑事施設の長又はその指定する職員は、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被収容者に対し、その生活及び行動について指示することができる。
刑務官は、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、被収容者について、その身体、着衣、所持品及び居室を検査し、並びにその所持品を取り上げて一時保管することができる。
2第三十四条第二項の規定は、前項の規定による女子の被収容者の身体及び着衣の検査について準用する。
3刑務官は、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要がある場合には、刑事施設内において、被収容者以外の者(弁護人又は刑事訴訟法第三十九条第一項に規定する弁護人となろうとする者(以下「弁護人等」という。)を除く。)の着衣及び携帯品を検査し、並びにその者の携帯品を取り上げて一時保管することができる。
4前項の検査は、文書図画の内容の検査に及んではならない。
刑事施設の長は、受刑者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その者を他の被収容者から隔離することができる。この場合においては、その者の処遇は、運動、入浴又は面会の場合その他の法務省令で定める場合を除き、昼夜、居室において行う。
2前項の規定による隔離の期間は、三月とする。ただし、特に継続の必要がある場合には、刑事施設の長は、一月ごとにこれを更新することができる。
3刑事施設の長は、前項の期間中であっても、隔離の必要がなくなったときは、直ちにその隔離を中止しなければならない。
4第一項の規定により受刑者を隔離している場合には、刑事施設の長は、三月に一回以上定期的に、その受刑者の健康状態について、刑事施設の職員である医師の意見を聴かなければならない。
刑務官は、被収容者が自身を傷つけ若しくは他人に危害を加え、逃走し、刑事施設の職員の職務の執行を妨げ、その他刑事施設の規律及び秩序を著しく害する行為をし、又はこれらの行為をしようとする場合には、合理的に必要と判断される限度で、その行為を制止し、その被収容者を拘束し、その他その行為を抑止するため必要な措置を執ることができる。
2刑務官は、被収容者以外の者が次の各号のいずれかに該当する場合には、合理的に必要と判断される限度で、その行為を制止し、その行為をする者を拘束し、その他その行為を抑止するため必要な措置を執ることができる。
3前二項の措置に必要な警備用具については、法務省令で定める。
刑務官は、被収容者を護送する場合又は被収容者が次の各号のいずれかの行為をするおそれがある場合には、法務省令で定めるところにより、捕縄又は手錠を使用することができる。
2刑務官は、被収容者が自身を傷つけるおそれがある場合において、他にこれを防止する手段がないときは、刑事施設の長の命令により、拘束衣を使用することができる。ただし、捕縄又は手錠と同時に使用することはできない。
3前項に規定する場合において、刑事施設の長の命令を待ついとまがないときは、刑務官は、その命令を待たないで、拘束衣を使用することができる。この場合には、速やかに、その旨を刑事施設の長に報告しなければならない。
4拘束衣の使用の期間は、三時間とする。ただし、刑事施設の長は、特に継続の必要があると認めるときは、通じて十二時間を超えない範囲内で、三時間ごとにその期間を更新することができる。
5刑事施設の長は、前項の期間中であっても、拘束衣の使用の必要がなくなったときは、直ちにその使用を中止させなければならない。
6被収容者に拘束衣を使用し、又はその使用の期間を更新した場合には、刑事施設の長は、速やかに、その被収容者の健康状態について、刑事施設の職員である医師の意見を聴かなければならない。
7捕縄、手錠及び拘束衣の制式は、法務省令で定める。
刑務官は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、刑事施設の長の命令により、その者を保護室に収容することができる。
2前項に規定する場合において、刑事施設の長の命令を待ついとまがないときは、刑務官は、その命令を待たないで、その被収容者を保護室に収容することができる。この場合には、速やかに、その旨を刑事施設の長に報告しなければならない。
3保護室への収容の期間は、七十二時間以内とする。ただし、特に継続の必要がある場合には、刑事施設の長は、四十八時間ごとにこれを更新することができる。
4刑事施設の長は、前項の期間中であっても、保護室への収容の必要がなくなったときは、直ちにその収容を中止させなければならない。
5被収容者を保護室に収容し、又はその収容の期間を更新した場合には、刑事施設の長は、速やかに、その被収容者の健康状態について、刑事施設の職員である医師の意見を聴かなければならない。
6保護室の構造及び設備の基準は、法務省令で定める。
刑務官は、法務省令で定める場合に限り、小型武器を携帯することができる。
2刑務官は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、武器を使用することができる。
3刑務官は、被収容者以外の者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、武器を使用することができる。
4前二項の規定による武器の使用に際しては、刑法(明治四十年法律第四十五号)第三十六条若しくは第三十七条に該当する場合又は次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、人に危害を加えてはならない。
刑務官は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、当該各号に定める時から四十八時間以内に着手したときに限り、これを連れ戻すことができる。
刑事施設の長は、地震、火災その他の災害に際し、刑事施設内にある者の生命又は身体の保護のため必要があると認める場合には、被収容者を刑事施設内又はこれに近接する区域における消火、人命の救助その他の応急の用務に就かせることができる。
2第百条から第百二条までの規定は、被収容者が前項の規定により応急の用務に就いて死亡し、負傷し、又は疾病にかかった場合について準用する。
刑事施設の長は、地震、火災その他の災害に際し、刑事施設内において避難の方法がないときは、被収容者を適当な場所に護送しなければならない。
2前項の場合において、被収容者を護送することができないときは、刑事施設の長は、その者を刑事施設から解放することができる。地震、火災その他の災害に際し、刑事施設の外にある被収容者を避難させるため適当な場所に護送することができない場合も、同様とする。
3前項の規定により解放された者は、避難を必要とする状況がなくなった後速やかに、刑事施設又は刑事施設の長が指定した場所に出頭しなければならない。
受刑者には、矯正処遇として、第九十三条に規定する作業を行わせ、並びに第百三条及び第百四条に規定する指導を行う。
2矯正処遇は、処遇要領(矯正処遇の目標並びにその基本的な内容及び方法を受刑者ごとに定める矯正処遇の実施の要領をいう。以下この条及び次条第一項において同じ。)に基づいて行うものとする。
3処遇要領は、法務省令で定めるところにより、刑事施設の長が受刑者の年齢を考慮し、その資質及び環境の調査の結果に基づき、できる限り速やかに定めるものとし、矯正処遇の目標並びに第九十三条に規定する作業並びに第百三条及び第百四条に規定する指導ごとの内容及び方法をできる限り具体的に記載するものとする。
4処遇要領は、必要に応じ、受刑者の希望を参酌して定めるものとする。これを変更しようとするときも、同様とする。
5刑事施設の長は、第二項の規定にかかわらず、処遇要領を定めるまでの間は、受刑者の年齢、その時点において把握している資質及び環境を考慮し、必要と認められる範囲内において、法務省令で定めるところにより、矯正処遇を行うものとする。
6矯正処遇は、必要に応じ、医学、心理学、教育学、社会学その他の専門的知識及び技術を活用して行うものとする。
刑事施設の長は、処遇要領を定めるに当たっては、法務省令で定めるところにより、被害者等(受刑者が刑を言い渡される理由となった犯罪により害を被った者(以下この項において「被害者」という。)又はその法定代理人若しくは被害者が死亡した場合若しくはその心身に重大な故障がある場合におけるその配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹をいう。以下この節において同じ。)の被害に関する心情、被害者等の置かれている状況及び第三項の規定により聴取した心情等を考慮するものとする。処遇要領を変更しようとするときも、同様とする。
2刑事施設の長は、矯正処遇を行うに当たっては、前項の心情及び状況並びに次項の規定により聴取した心情等を考慮するものとする。
3刑事施設の長は、法務省令で定める受刑者について、被害者等から、被害に関する心情、被害者等の置かれている状況又は当該受刑者の生活及び行動に関する意見(以下この節において「心情等」という。)を述べたい旨の申出があったときは、法務省令で定めるところにより、当該心情等を聴取するものとする。ただし、当該被害に係る事件の性質、当該被害者等と当該受刑者との関係その他の被害者等に関する事情を考慮して相当でないと認めるときは、この限りでない。
受刑者には、矯正処遇を行うほか、次の各号に掲げる期間において、当該各号に定める指導を行う。
2前項第二号に掲げる期間における受刑者の処遇は、できる限り、これにふさわしい設備と環境を備えた場所で行うものとし、必要に応じ、第百六条の二第一項の規定による外出又は外泊を許し、その他円滑な社会復帰を図るため必要な措置を執るものとする。
3刑事施設の長は、法務省令で定める基準に従い、第一項各号に定める指導を行う日及び時間を定める。
矯正処遇及び前条第一項の規定による指導(以下「矯正処遇等」という。)は、その効果的な実施を図るため、必要に応じ、受刑者を集団に編成して行うものとする。
2前項の場合において特に必要があるときは、第四条第一項の規定にかかわらず、居室外に限り、同項第一号に掲げる別による分離をしないことができる。
矯正処遇等は、その効果的な実施を図るため必要な限度において、刑事施設の外の適当な場所で行うことができる。
受刑者の自発性及び自律性を涵かん養するため、刑事施設の規律及び秩序を維持するための受刑者の生活及び行動に対する制限は、法務省令で定めるところにより、第三十条の目的を達成する見込みが高まるに従い、順次緩和されるものとする。
2前項の場合において、第三十条の目的を達成する見込みが特に高いと認められる受刑者の処遇は、法務省令で定めるところにより、開放的施設(収容を確保するため通常必要とされる設備又は措置の一部を設けず、又は講じない刑事施設の全部又は一部で法務大臣が指定するものをいう。以下同じ。)で行うことができる。
刑事施設の長は、受刑者の改善更生の意欲を喚起するため、次に掲げる処遇について、法務省令で定めるところにより、一定の期間ごとの受刑態度の評価に応じた優遇措置を講ずるものとする。
刑事施設の長は、受刑者の処遇を行うに当たり必要があると認めるときは、受刑者の親族、民間の篤志家、関係行政機関その他の者に対し、協力を求めるものとする。
2前項の協力をした者は、その協力を行うに当たって知り得た受刑者に関する秘密を漏らしてはならない。
刑事施設の長は、受刑者の資質及び環境の調査のため必要があるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
刑事施設の長は、受刑者に対し、その改善更生及び円滑な社会復帰を図るため必要と認められる場合には、作業を行わせるものとする。ただし、作業を行わせることが相当でないと認めるときは、この限りでない。
作業は、できる限り、受刑者の勤労意欲を高め、これに職業上有用な知識及び技能を習得させるように実施するものとする。
2刑事施設の長は、職業に関する免許若しくは資格を取得させ、又は職業に必要な知識及び技能を習得させることが改善更生及び円滑な社会復帰に資すると認められる受刑者に対し、相当と認めるときは、これらを目的とする訓練を作業として実施する。
刑事施設の長は、法務省令で定める基準に従い、作業を行う日及び時間を定める。
2刑事施設の長は、作業を行う受刑者の安全及び衛生を確保するため必要な措置を講じなければならない。
3受刑者は、前項の規定により刑事施設の長が講ずる措置に応じて、必要な事項を守らなければならない。
4第二項の規定により刑事施設の長が講ずべき措置及び前項の規定により受刑者が守らなければならない事項は、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)その他の法令に定める労働者の安全及び衛生を確保するため事業者が講ずべき措置及び労働者が守らなければならない事項に準じて、法務大臣が定める。
刑事施設の長は、刑法第二十八条(国際受刑者移送法第二十一条において読み替えて適用する場合を含む。)、少年法第五十八条又は国際受刑者移送法第二十二条の規定により仮釈放を許すことができる期間を経過した拘禁刑受刑者が、第八十九条第二項の規定により開放的施設において処遇を受けていることその他の法務省令で定める事由に該当する場合において、その円滑な社会復帰を図るため必要があるときは、刑事施設の職員の同行なしに、その受刑者を刑事施設の外の事業所(以下この条において「外部事業所」という。)に通勤させて作業を行わせることができる。
2前項の規定による作業(以下「外部通勤作業」という。)は、外部事業所の業務に従事し、又は外部事業所が行う職業訓練を受けることによって行う。
3受刑者に外部通勤作業を行わせる場合には、刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、当該外部事業所の事業主(以下この条において「外部事業主」という。)との間において、受刑者の行う作業の種類、作業時間、受刑者の安全及び衛生を確保するため必要な措置その他外部通勤作業の実施に関し必要な事項について、取決めを行わなければならない。
4刑事施設の長は、受刑者に外部通勤作業を行わせる場合には、あらかじめ、その受刑者が外部通勤作業に関し遵守すべき事項(以下この条において「特別遵守事項」という。)を定め、これをその受刑者に告知するものとする。
5特別遵守事項は、次に掲げる事項を具体的に定めるものとする。
6刑事施設の長は、外部通勤作業を行う受刑者が遵守事項又は特別遵守事項を遵守しなかった場合その他外部通勤作業を不適当とする事由があると認める場合には、これを中止することができる。
作業の実施による収入は、国庫に帰属する。
刑事施設の長は、作業を行った受刑者に対しては、釈放の際(その者が受刑者以外の被収容者となったときは、その際)に、その時における報奨金計算額に相当する金額の作業報奨金を支給するものとする。
2刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、毎月、その月の前月において受刑者が行った作業に対応する金額として、法務大臣が定める基準に従い、その作業の成績その他就業に関する事項を考慮して算出した金額を報奨金計算額に加算するものとする。ただし、釈放の日の属する月における作業に係る加算は、釈放の時に行う。
3前項の基準は、作業の種類及び内容、作業に要する知識及び技能の程度等を考慮して定める。
4刑事施設の長は、受刑者がその釈放前に作業報奨金の支給を受けたい旨の申出をした場合において、その使用の目的が、自弁物品等の購入、親族の生計の援助、被害者に対する損害賠償への充当等相当なものであると認めるときは、第一項の規定にかかわらず、法務省令で定めるところにより、その支給の時における報奨金計算額に相当する金額の範囲内で、申出の額の全部又は一部の金額を支給することができる。この場合には、その支給額に相当する金額を報奨金計算額から減額する。
5受刑者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該各号に定める日から起算して六月を経過する日までに刑事施設に収容されなかったときは、その者の報奨金計算額は、零とする。
刑事施設の長は、受刑者が死亡した場合には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その時に釈放したとするならばその受刑者に支給すべき作業報奨金に相当する金額を支給するものとする。
刑事施設の長は、受刑者が作業上死亡した場合(作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が受刑者以外の被収容者となった場合において、その被収容者がその負傷又は疾病により死亡したときを含む。)には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、死亡手当金を支給するものとする。
2刑事施設の長は、作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が治った場合(作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が受刑者以外の被収容者となった場合において、その被収容者が治ったときを含む。)において、身体に障害が残ったときは、法務省令で定めるところにより、その者に障害手当金を支給するものとする。ただし、その者が故意又は重大な過失によって負傷し、又は疾病にかかったときは、その全部又は一部を支給しないことができる。
3前二項の規定により支給する手当金の額は、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)に基づく災害補償の額に関する基準を参酌して法務省令で定める基準に従い算出した金額とする。
4刑事施設の長は、作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が釈放の時になお治っていない場合(作業上負傷し、又は疾病にかかった受刑者が受刑者以外の被収容者となった場合において、その被収容者が釈放の時になお治っていないときを含む。)において、その傷病の性質、程度その他の状況を考慮して相当と認められるときは、法務省令で定めるところにより、その者に特別手当金を支給するものとする。
国が国家賠償法(昭和二十二年法律第百二十五号)、民法(明治二十九年法律第八十九号)その他の法律による損害賠償の責任を負う場合において、前条の手当金を支給したときは、同一の事由については、国は、その価額の限度においてその損害賠償の責任を免れる。
2前項に規定する場合において、前条の手当金の支給を受けるべき者が、同一の事由につき国家賠償法、民法その他の法律による損害賠償を受けたときは、国は、その価額の限度において同条の手当金の支給の義務を免れる。
第百条の手当金の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。
2第百条の手当金として支給を受けた金銭を標準として、租税その他の公課を課してはならない。
刑事施設の長は、受刑者に対し、犯罪の責任を自覚させ、健康な心身を培わせ、並びに社会生活に適応するのに必要な知識及び生活態度を習得させるため必要な指導を行うものとする。
2次に掲げる事情を有することにより改善更生及び円滑な社会復帰に支障があると認められる受刑者に対し前項の指導を行うに当たっては、その事情の改善に資するよう特に配慮しなければならない。
3刑事施設の長は、第一項の指導を行うに当たっては、被害者等の被害に関する心情、被害者等の置かれている状況及び第八十五条第三項の規定により聴取した心情等を考慮するものとする。
4刑事施設の長は、法務省令で定めるところにより、被害者等から、第八十五条第三項の規定により聴取した心情等を受刑者に伝達することを希望する旨の申出があったときは、第一項の指導を行うに当たり、当該心情等を受刑者に伝達するものとする。ただし、その伝達をすることが当該受刑者の改善更生を妨げるおそれがあるときその他当該被害に係る事件の性質、矯正処遇の実施状況その他の処遇に関する事情を考慮して相当でないと認めるときは、この限りでない。
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