刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律平成十七年法律第五十号
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刑事施設の長は、受刑者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この款において同じ。)に対し、第八十九条第二項の規定により開放的施設において処遇を受けていることその他の法務省令で定める事由に該当する場合において、その者の改善更生又は円滑な社会復帰に資すると認めるときその他相当と認めるときは、電話その他政令で定める電気通信の方法による通信を行うことを許すことができる。
2第百三十一条の規定は、前項の通信について準用する。
刑事施設の長は、刑事施設の規律及び秩序の維持、受刑者の矯正処遇の適切な実施その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、前条第一項の通信の内容を確認するため、その通信を受けさせ、又はその内容を記録させることができる。
2第百十三条第一項(第一号イを除く。)及び第二項の規定は、前条第一項の通信について準用する。
刑事施設の長は、被収容者又はその面会等(面会又は第百四十六条第一項に規定する通信をいう。以下この条において同じ。)の相手方が国語に通じない場合には、外国語による面会等を許すものとする。この場合において、発言又は通信の内容を確認するため通訳又は翻訳が必要であるときは、法務省令で定めるところにより、その被収容者にその費用を負担させることができる。
2刑事施設の長は、被収容者又はその信書の発受の相手方が国語に通じない場合その他相当と認める場合には、外国語による信書の発受を許すものとする。この場合において、信書の内容を確認するため翻訳が必要であるときは、法務省令で定めるところにより、その被収容者にその費用を負担させることができる。
3被収容者が前二項の規定により負担すべき費用を負担しないときは、その面会等又は信書の発受を許さない。
刑事施設の長は、被収容者が次の各号のいずれかに該当する場合には、法務省令で定めるところにより、賞金又は賞品の授与その他の方法により褒賞を行うことができる。
刑事施設の長は、被収容者が、遵守事項若しくは第九十六条第四項(第百六条の二第二項において準用する場合を含む。)に規定する特別遵守事項を遵守せず、又は第七十四条第三項の規定に基づき刑事施設の職員が行った指示に従わなかった場合には、その被収容者に懲罰を科することができる。
2懲罰を科するに当たっては、懲罰を科せられるべき行為(以下この節において「反則行為」という。)をした被収容者の年齢、心身の状態及び行状、反則行為の性質、軽重、動機及び刑事施設の運営に及ぼした影響、反則行為後におけるその被収容者の態度、受刑者にあっては懲罰がその者の改善更生に及ぼす影響その他の事情を考慮しなければならない。
3懲罰は、反則行為を抑制するのに必要な限度を超えてはならない。
受刑者に科する懲罰の種類は、次のとおりとする。
2前項第二号から第四号までの懲罰にあっては二種類以上を併せて、同項第五号の懲罰(以下この節において「閉居罰」という。)にあっては同項第四号の懲罰と併せて科することができる。
3受刑者以外の被収容者に科する懲罰の種類は、次のとおりとする。
4前項第二号及び第三号の懲罰は、併せて科することができる。
閉居罰においては、次に掲げる行為を停止し、法務省令で定めるところにより、居室内において謹慎させる。
2閉居罰を科されている被収容者については、第五十七条の規定にかかわらず、その健康の保持に支障を生じない限度において、法務省令で定める基準に従い、運動を制限する。
3閉居罰を科されている受刑者には、謹慎の趣旨に反しない限度において、矯正処遇等を行うものとする。
刑事施設の長は、懲罰を科する場合において、刑事施設の規律及び秩序を維持するため必要があるときは、次に掲げる物を国庫に帰属させることができる。ただし、反則行為をした被収容者以外の者に属する物については、この限りでない。
刑事施設の長は、被収容者が反則行為をした疑いがあると思料する場合には、反則行為の有無及び第百五十条第二項の規定により考慮すべき事情並びに前条の規定による処分の要件の有無について、できる限り速やかに調査を行わなければならない。
2刑事施設の長は、前項の調査をするため必要があるときは、刑務官に、被収容者の身体、着衣、所持品及び居室を検査させ、並びにその所持品を取り上げて一時保管させることができる。
3第三十四条第二項の規定は、前項の規定による女子の被収容者の身体及び着衣の検査について準用する。
4刑事施設の長は、受刑者について、反則行為をした疑いがあると思料する場合において、必要があるときは、法務省令で定めるところにより、他の被収容者から隔離することができる。この場合においては、その者の処遇は、運動、入浴又は面会の場合その他の法務省令で定める場合を除き、昼夜、居室において行う。
5前項の規定による隔離の期間は、二週間とする。ただし、刑事施設の長は、やむを得ない事由があると認めるときは、二週間に限り、その期間を延長することができる。
6刑事施設の長は、前項の期間中であっても、隔離の必要がなくなったときは、直ちにその隔離を中止しなければならない。
刑事施設の長は、被収容者に懲罰を科そうとする場合には、法務省令で定めるところにより、その聴取をする三人以上の職員を指名した上、その被収容者に対し、弁解の機会を与えなければならない。この場合においては、その被収容者に対し、あらかじめ、書面で、弁解をすべき日時又は期限及び懲罰(第百五十三条の規定による処分を含む。次項及び次条において同じ。)の原因となる事実の要旨を通知するとともに、被収容者を補佐すべき者を刑事施設の職員のうちから指名しなければならない。
2前項前段の規定による指名を受けた職員は、懲罰を科することの適否及び科すべき懲罰の内容について協議し、これらの事項についての意見及び被収容者の弁解の内容を記載した報告書を刑事施設の長に提出しなければならない。
刑事施設の長は、懲罰を科するときは、被収容者に対し、懲罰の内容及び懲罰の原因として認定した事実の要旨を告知した上、直ちにその執行をするものとする。ただし、反省の情が著しい場合その他相当の理由がある場合には、その執行を延期し、又はその全部若しくは一部の執行を免除することができる。
2刑事施設の長は、閉居罰の執行に当たっては、その被収容者の健康状態について、刑事施設の職員である医師の意見を聴かなければならない。
次に掲げる刑事施設の長の措置に不服がある者は、書面で、当該刑事施設の所在地を管轄する矯正管区の長に対し、審査の申請をすることができる。
2前項の規定による審査の申請(以下この節において単に「審査の申請」という。)は、これを行う者が自らしなければならない。
審査の申請は、措置の告知があった日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
2天災その他前項の期間内に審査の申請をしなかったことについてやむを得ない理由があるときは、同項の規定にかかわらず、その理由がやんだ日の翌日から起算して一週間以内に限り、審査の申請をすることができる。
3刑事施設の長が誤って法定の期間よりも長い期間を審査の申請期間として教示した場合において、その教示された期間内に審査の申請がされたときは、その審査の申請は、法定の期間内にされたものとみなす。
行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第十五条、第十八条第三項、第十九条第二項及び第四項、第二十二条第一項及び第五項、第二十三条、第二十五条第一項、第二項及び第六項、第二十六条、第二十七条並びに第三十九条の規定は、審査の申請について準用する。この場合において、同法第二十五条第二項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは、「職権で」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
矯正管区の長は、職権で、審査の申請に関して必要な調査をするものとする。
2矯正管区の長は、前項の調査をするため必要があるときは、刑事施設の長に対し、報告若しくは資料その他の物件の提出を命じ、又はその指名する職員をして、審査の申請人その他の関係者に対し質問をさせ、若しくは物件の提出を求めさせ、これらの者が提出した物件を留め置かせ、若しくは検証を行わせることができる。
矯正管区の長は、審査の申請を受けたときは、できる限り九十日以内に裁決をするよう努めるものとする。
2行政不服審査法第四十五条第一項及び第二項、第四十六条第一項本文及び第二項(第二号を除く。)、第四十七条(ただし書及び第二号を除く。)、第四十八条、第五十条第一項及び第三項、第五十一条並びに第五十二条第一項及び第二項の規定は、審査の申請の裁決について準用する。この場合において、同法第五十一条第三項中「総務省令」とあるのは、「法務省令」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
審査の申請の裁決に不服がある者は、書面で、法務大臣に対し、再審査の申請をすることができる。
2前項の規定による再審査の申請(以下この節において単に「再審査の申請」という。)は、審査の申請についての裁決の告知があった日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
3第百五十七条第二項、第百五十八条第二項、第百六十条及び前条第一項並びに行政不服審査法第十五条、第十八条第三項、第十九条第二項及び第四項、第二十三条、第二十五条第一項、第二項及び第六項、第二十六条、第二十七条、第三十九条、第四十六条第一項本文及び第二項(第二号を除く。)、第四十七条(ただし書及び第二号を除く。)、第四十八条、第五十条第一項、第五十一条、第五十二条第一項及び第二項、第六十二条第二項並びに第六十四条第一項から第三項までの規定は、再審査の申請について準用する。この場合において、同法第二十五条第二項中「審査請求人の申立てにより又は職権で」とあるのは「職権で」と、同法第五十一条第三項中「総務省令」とあるのは「法務省令」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
被収容者は、自己に対する刑事施設の職員による行為であって、次に掲げるものがあったときは、政令で定めるところにより、書面で、当該刑事施設の所在地を管轄する矯正管区の長に対し、その事実を申告することができる。
2前項の規定による申告は、その申告に係る事実があった日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
3第百五十七条第二項、第百五十八条第二項及び第三項並びに第百六十条並びに行政不服審査法第十八条第三項、第二十二条第一項及び第五項、第二十三条、第二十七条並びに第三十九条の規定は、第一項の規定による申告について準用する。この場合において必要な技術的読替えは、政令で定める。
前条第一項の規定による申告が適法であるときは、矯正管区の長は、その申告に係る事実の有無について確認し、その結果をその申告をした者に通知するものとする。ただし、その者が釈放されたときは、この限りでない。
2前条第一項の規定による申告が法定の期間経過後にされたものであるとき、その他不適法であるときは、矯正管区の長は、その旨をその申告をした者に通知するものとする。この場合においては、前項ただし書の規定を準用する。
3第百六十一条第一項並びに行政不服審査法第五十条第一項及び第三項の規定は、前二項の規定による通知について準用する。この場合において必要な技術的読替えは、政令で定める。
4矯正管区の長は、前条第一項に規定する事実があったことを確認した場合において、必要があると認めるときは、同様の行為の再発の防止のため必要な措置その他の措置を執るものとする。
被収容者は、前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた場合において、その内容に不服があるときは、政令で定めるところにより、書面で、法務大臣に対し、第百六十三条第一項に規定する事実を申告することができる。
2前項の規定による申告は、前条第一項又は第二項の規定による通知を受けた日の翌日から起算して三十日以内にしなければならない。
3第百五十七条第二項、第百五十八条第二項、第百六十条、第百六十一条第一項並びに前条第一項、第二項及び第四項並びに行政不服審査法第十八条第三項、第二十三条、第二十七条、第三十九条及び第五十条第一項の規定は、第一項の規定による申告について準用する。この場合において必要な技術的読替えは、政令で定める。
被収容者は、自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇について、書面で、法務大臣に対し、苦情の申出をすることができる。
3法務大臣は、苦情の申出を受けたときは、これを誠実に処理し、処理の結果を苦情の申出をした者に通知しなければならない。ただし、その者が釈放されたときは、この限りでない。
被収容者は、自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、第五条の規定により実地監査を行う監査官(以下この節において単に「監査官」という。)に対し、苦情の申出をすることができる。
2第百五十七条第二項の規定は、前項の苦情の申出について準用する。
3監査官は、口頭による苦情の申出を受けるに当たっては、刑事施設の職員を立ち会わせてはならない。
4前条第三項の規定は、監査官が苦情の申出を受けた場合について準用する。
被収容者は、自己に対する刑事施設の長の措置その他自己が受けた処遇について、口頭又は書面で、刑事施設の長に対し、苦情の申出をすることができる。
2第百五十七条第二項の規定は、前項の苦情の申出について準用する。
3被収容者が口頭で第一項の苦情の申出をしようとするときは、刑事施設の長は、その指名する職員にその内容を聴取させることができる。
4第百六十六条第三項の規定は、刑事施設の長が苦情の申出を受けた場合について準用する。
刑事施設の長は、被収容者が、審査の申請等(審査の申請、再審査の申請又は第百六十三条第一項若しくは第百六十五条第一項の規定による申告をいう。次項及び次条において同じ。)をし、又は法務大臣若しくは監査官に対し苦情の申出をするに当たり、その内容を刑事施設の職員に秘密にすることができるように、必要な措置を講じなければならない。
2第百二十七条(第百四十四条において準用する場合を含む。)、第百三十五条(第百三十八条及び第百四十二条において準用する場合を含む。)及び第百四十条の規定にかかわらず、審査の申請等又は苦情の申出の書面は、検査をしてはならない。
刑事施設の職員は、被収容者が審査の申請等又は苦情の申出をしたことを理由として、その者に対し不利益な取扱いをしてはならない。
受刑者の釈放は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間内に、できる限り速やかに行う。
被勾留者(刑事施設に収容されているものに限る。以下この条において同じ。)の釈放は、次に掲げる事由が生じた後直ちに行う。
前二条の規定によるもののほか、被収容者の釈放は、他の法令に定めるところによるもののほか、政令で定める事由が生じた後直ちに行う。
刑事施設の長は、釈放すべき被収容者が刑事施設内において医療を受けている場合において、釈放によってその生命に危険が及び、又はその健康に回復し難い重大な障害が生ずるおそれがあるときは、その者が刑事施設に一時とどまることを許すことができる。
2前項の規定により刑事施設にとどまる者の処遇については、その性質に反しない限り、各種被収容者に関する規定を準用する。
釈放される被収容者に対しては、その帰住を助けるため必要な旅費又は衣類を支給するものとする。
刑事施設の長は、被収容者が死亡した場合には、法務省令で定めるところにより、その遺族等に対し、その死亡の原因及び日時並びに交付すべき遺留物、支給すべき作業報奨金に相当する金額若しくは死亡手当金又は発受禁止信書等があるときはその旨を速やかに通知しなければならない。
被収容者が死亡した場合において、その死体の埋葬又は火葬を行う者がないときは、墓地、埋葬等に関する法律(昭和二十三年法律第四十八号)第九条の規定にかかわらず、その埋葬又は火葬は、刑事施設の長が行うものとする。
2前項に定めるもののほか、被収容者の死体に関する措置については、法務省令で定める。
死刑は、刑事施設内の刑場において執行する。
2日曜日、土曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日、一月二日、一月三日及び十二月二十九日から十二月三十一日までの日には、死刑を執行しない。
死刑を執行するときは、絞首された者の死亡を確認してから五分を経過した後に絞縄を解くものとする。
留置業務管理者は、被留置者に対し、その留置施設における留置の開始に際し、被留置者としての地位に応じ、次に掲げる事項を告知しなければならない。その留置施設に留置されている被留置者がその地位を異にするに至ったときも、同様とする。
2前項の規定による告知は、内閣府令で定めるところにより、書面で行う。
留置担当官は、被留置者について、その留置施設における留置の開始に際し、その者の識別のため必要な限度で、その身体を検査することができる。その後必要が生じたときも、同様とする。
2女子の被留置者について前項の規定により検査を行う場合には、女子の留置担当官がこれを行わなければならない。ただし、女子の留置担当官がその検査を行うことができない場合には、男子の留置担当官が留置業務管理者の指名する女子の職員を指揮して、これを行うことができる。
被留置者の処遇(運動、入浴又は面会の場合その他の内閣府令で定める場合における処遇を除く。)は、居室(被留置者が主として休息及び就寝のため使用する場所として留置業務管理者が指定する室をいう。以下この条及び第二百十二条において同じ。)外において行うことが適当と認める場合を除き、昼夜、居室において行う。
2未決拘禁者(留置施設に留置されているものに限る。以下この章において同じ。)は、罪証の隠滅の防止上支障を生ずるおそれがないと認められる場合に限り、居室において単独の留置をしないことができる。
3未決拘禁者は、前項に規定する場合でなければ、居室外においても、相互に接触させてはならない。
留置施設においては、受刑者としての地位を有する被留置者(以下この章において「被留置受刑者」という。)について、矯正処遇は行わない。
留置業務管理者は、内閣府令で定めるところにより、食事、就寝その他の起居動作をすべき時間帯を定め、これを被留置者に告知するものとする。
留置業務管理者は、内閣府令で定めるところにより、被留置者に対し、知的、教育的及び娯楽的活動その他の活動について、援助を与えるように努めなければならない。
被留置者には、次に掲げる物品(書籍等を除く。以下この節において同じ。)であって、留置施設における日常生活に必要なもの(第百八十八条第一項各号に掲げる物品を除く。)を貸与し、又は支給する。
2被留置者には、前項に定めるもののほか、内閣府令で定めるところにより、必要に応じ、留置施設における日常生活に用いる物品(第百八十八条第一項各号に掲げる物品を除く。)を貸与し、又は嗜好品を支給することができる。
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