破産法平成十六年法律第七十五号
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個人である債務者(破産手続開始の決定後にあっては、破産者。第四項を除き、以下この節において同じ。)は、破産手続開始の申立てがあった日から破産手続開始の決定が確定した日以後一月を経過する日までの間に、破産裁判所に対し、免責許可の申立てをすることができる。
2前項の債務者(以下この節において「債務者」という。)は、その責めに帰することができない事由により同項に規定する期間内に免責許可の申立てをすることができなかった場合には、その事由が消滅した後一月以内に限り、当該申立てをすることができる。
3免責許可の申立てをするには、最高裁判所規則で定める事項を記載した債権者名簿を提出しなければならない。ただし、当該申立てと同時に債権者名簿を提出することができないときは、当該申立ての後遅滞なくこれを提出すれば足りる。
4債務者が破産手続開始の申立てをした場合には、当該申立てと同時に免責許可の申立てをしたものとみなす。ただし、当該債務者が破産手続開始の申立ての際に反対の意思を表示しているときは、この限りでない。
5前項本文の規定により免責許可の申立てをしたものとみなされたときは、第二十条第二項の債権者一覧表を第三項本文の債権者名簿とみなす。
6債務者は、免責許可の申立てをしたときは、第二百十八条第一項の申立て又は再生手続開始の申立てをすることができない。
7債務者は、次の各号に掲げる申立てをしたときは、第一項及び第二項の規定にかかわらず、当該各号に定める決定が確定した後でなければ、免責許可の申立てをすることができない。
免責許可の申立てがあり、かつ、第二百十六条第一項の規定による破産手続廃止の決定、第二百十七条第一項の規定による破産手続廃止の決定の確定又は第二百二十条第一項の規定による破産手続終結の決定があったときは、当該申立てについての裁判が確定するまでの間は、破産者の財産に対する破産債権に基づく強制執行、仮差押え、仮処分若しくは外国租税滞納処分若しくは破産債権を被担保債権とする一般の先取特権の実行若しくは留置権(商法又は会社法の規定によるものを除く。)による競売(以下この条において「破産債権に基づく強制執行等」という。)、破産債権に基づく財産開示手続若しくは第三者からの情報取得手続の申立て又は破産者の財産に対する破産債権に基づく国税滞納処分(外国租税滞納処分を除く。)はすることができず、破産債権に基づく強制執行等の手続又は処分で破産者の財産に対して既にされているもの並びに破産者について既にされている破産債権に基づく財産開示手続及び第三者からの情報取得手続は中止する。
2免責許可の決定が確定したときは、前項の規定により中止した破産債権に基づく強制執行等の手続又は処分並びに破産債権に基づく財産開示手続及び第三者からの情報取得手続は、その効力を失う。
3第一項の場合において、次の各号に掲げる破産債権については、それぞれ当該各号に定める決定が確定した日の翌日から二月を経過する日までの間は、時効は、完成しない。
裁判所は、破産管財人に、第二百五十二条第一項各号に掲げる事由の有無又は同条第二項の規定による免責許可の決定をするかどうかの判断に当たって考慮すべき事情についての調査をさせ、その結果を書面で報告させることができる。
2破産者は、前項に規定する事項について裁判所が行う調査又は同項の規定により破産管財人が行う調査に協力しなければならない。
裁判所は、免責許可の申立てがあったときは、破産手続開始の決定があった時以後、破産者につき免責許可の決定をすることの当否について、破産管財人及び破産債権者(第二百五十三条第一項各号に掲げる請求権を有する者を除く。次項、次条第三項及び第二百五十四条において同じ。)が裁判所に対し意見を述べることができる期間を定めなければならない。
2裁判所は、前項の期間を定める決定をしたときは、その期間を公告し、かつ、破産管財人及び知れている破産債権者にその期間を通知しなければならない。
3第一項の期間は、前項の規定による公告が効力を生じた日から起算して一月以上でなければならない。
裁判所は、破産者について、次の各号に掲げる事由のいずれにも該当しない場合には、免責許可の決定をする。
2前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる事由のいずれかに該当する場合であっても、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる。
3裁判所は、免責許可の決定をしたときは、直ちに、その裁判書を破産者及び破産管財人に、その決定の主文を記載した書面を破産債権者に、それぞれ送達しなければならない。この場合において、裁判書の送達については、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
4裁判所は、免責不許可の決定をしたときは、直ちに、その裁判書を破産者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
5免責許可の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
6前項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
7免責許可の決定は、確定しなければその効力を生じない。
免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れる。ただし、次に掲げる請求権については、この限りでない。
2免責許可の決定は、破産債権者が破産者の保証人その他破産者と共に債務を負担する者に対して有する権利及び破産者以外の者が破産債権者のために供した担保に影響を及ぼさない。
3免責許可の決定が確定した場合において、破産債権者表があるときは、裁判所書記官は、これに免責許可の決定が確定した旨を記載しなければならない。
4第一項の規定にかかわらず、共助対象外国租税の請求権についての同項の規定による免責の効力は、租税条約等実施特例法第十一条第一項の規定による共助との関係においてのみ主張することができる。
第二百六十五条の罪について破産者に対する有罪の判決が確定したときは、裁判所は、破産債権者の申立てにより又は職権で、免責取消しの決定をすることができる。破産者の不正の方法によって免責許可の決定がされた場合において、破産債権者が当該免責許可の決定があった後一年以内に免責取消しの申立てをしたときも、同様とする。
2裁判所は、免責取消しの決定をしたときは、直ちに、その裁判書を破産者及び申立人に、その決定の主文を記載した書面を破産債権者に、それぞれ送達しなければならない。この場合において、裁判書の送達については、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
3第一項の申立てについての裁判及び職権による免責取消しの決定に対しては、即時抗告をすることができる。
4前項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
5免責取消しの決定が確定したときは、免責許可の決定は、その効力を失う。
6免責取消しの決定が確定した場合において、免責許可の決定の確定後免責取消しの決定が確定するまでの間に生じた原因に基づいて破産者に対する債権を有するに至った者があるときは、その者は、新たな破産手続において、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
7前条第三項の規定は、免責取消しの決定が確定した場合について準用する。
破産者は、次に掲げる事由のいずれかに該当する場合には、復権する。次条第一項の復権の決定が確定したときも、同様とする。
2前項の規定による復権の効果は、人の資格に関する法令の定めるところによる。
3免責取消しの決定又は再生計画取消しの決定が確定したときは、第一項第一号又は第三号の規定による復権は、将来に向かってその効力を失う。
破産者が弁済その他の方法により破産債権者に対する債務の全部についてその責任を免れたときは、破産裁判所は、破産者の申立てにより、復権の決定をしなければならない。
2裁判所は、前項の申立てがあったときは、その旨を公告しなければならない。
3破産債権者は、前項の規定による公告が効力を生じた日から起算して三月以内に、裁判所に対し、第一項の申立てについて意見を述べることができる。
4裁判所は、第一項の申立てについての裁判をしたときは、その裁判書を破産者に、その主文を記載した書面を破産債権者に、それぞれ送達しなければならない。この場合において、裁判書の送達については、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
5第一項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
6前項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。
法人である債務者について破産手続開始の決定があったときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、破産手続開始の登記を当該破産者の本店又は主たる事務所の所在地を管轄する登記所に嘱託しなければならない。ただし、破産者が外国法人であるときは、外国会社にあっては日本における各代表者(日本に住所を有するものに限る。)の住所地(日本に営業所を設けた外国会社にあっては、当該各営業所の所在地)、その他の外国法人にあっては各事務所の所在地を管轄する登記所に嘱託しなければならない。
2前項の登記には、破産管財人の氏名又は名称及び住所、破産管財人がそれぞれ単独にその職務を行うことについて第七十六条第一項ただし書の許可があったときはその旨並びに破産管財人が職務を分掌することについて同項ただし書の許可があったときはその旨及び各破産管財人が分掌する職務の内容をも登記しなければならない。
3第一項の規定は、前項に規定する事項に変更が生じた場合について準用する。
4第一項の債務者について保全管理命令が発せられたときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、保全管理命令の登記を同項に規定する登記所に嘱託しなければならない。
5前項の登記には、保全管理人の氏名又は名称及び住所、保全管理人がそれぞれ単独にその職務を行うことについて第九十六条第一項において準用する第七十六条第一項ただし書の許可があったときはその旨並びに保全管理人が職務を分掌することについて第九十六条第一項において準用する第七十六条第一項ただし書の許可があったときはその旨及び各保全管理人が分掌する職務の内容をも登記しなければならない。
6第四項の規定は、同項に規定する裁判の変更若しくは取消しがあった場合又は前項に規定する事項に変更が生じた場合について準用する。
7第一項の規定は、同項の破産者につき、破産手続開始の決定の取消し若しくは破産手続廃止の決定が確定した場合又は破産手続終結の決定があった場合について準用する。
8前各項の規定は、限定責任信託に係る信託財産について破産手続開始の決定があった場合について準用する。この場合において、第一項中「当該破産者の本店又は主たる事務所の所在地」とあるのは、「当該限定責任信託の事務処理地(信託法第二百十六条第二項第四号に規定する事務処理地をいう。)」と読み替えるものとする。
個人である債務者について破産手続開始の決定があった場合において、次に掲げるときは、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、破産手続開始の登記を登記所に嘱託しなければならない。
2前項の規定は、当該破産者につき、破産手続開始の決定の取消し若しくは破産手続廃止の決定が確定した場合又は破産手続終結の決定があった場合について準用する。
3裁判所書記官は、第一項第二号の規定により破産手続開始の登記がされた権利について、第三十四条第四項の決定により破産財団に属しないこととされたときは、職権で、遅滞なく、その登記の抹消を嘱託しなければならない。破産管財人がその登記がされた権利を放棄し、その登記の抹消の嘱託の申立てをしたときも、同様とする。
4第一項第二号(第二項において準用する場合を含む。)及び前項後段の規定は、相続財産又は信託財産について破産手続開始の決定があった場合について準用する。
5第一項第二号の規定は、信託財産について保全管理命令があった場合又は当該保全管理命令の変更若しくは取消しがあった場合について準用する。
次に掲げる場合には、裁判所書記官は、職権で、遅滞なく、当該保全処分の登記を嘱託しなければならない。
2前項の規定は、同項に規定する保全処分の変更若しくは取消しがあった場合又は当該保全処分が効力を失った場合について準用する。
登記の原因である行為が否認されたときは、破産管財人は、否認の登記を申請しなければならない。登記が否認されたときも、同様とする。
2登記官は、前項の否認の登記に係る権利に関する登記をするときは、職権で、次に掲げる登記を抹消しなければならない。
3前項に規定する場合において、否認された行為の後否認の登記がされるまでの間に、同項第二号に掲げる登記に係る権利を目的とする第三者の権利に関する登記(破産手続の関係において、その効力を主張することができるものに限る。)がされているときは、同項の規定にかかわらず、登記官は、職権で、当該否認の登記の抹消及び同号に掲げる登記に係る権利の破産者への移転の登記をしなければならない。
4裁判所書記官は、第一項の否認の登記がされている場合において、破産者について、破産手続開始の決定の取消し若しくは破産手続廃止の決定が確定したとき、又は破産手続終結の決定があったときは、職権で、遅滞なく、当該否認の登記の抹消を嘱託しなければならない。破産管財人が、第二項第二号に掲げる登記に係る権利を放棄し、否認の登記の抹消の嘱託の申立てをしたときも、同様とする。
第二百五十七条から前条までの規定による登記については、登録免許税を課さない。
第二百五十八条第一項第二号及び同条第二項において準用する同号(これらの規定を同条第四項において準用する場合を含む。)、同条第三項(同条第四項において同条第三項後段の規定を準用する場合を含む。)並びに前三条の規定は、登録のある権利について準用する。
破産者のために開始した責任制限手続について責任制限手続廃止の決定があったときは、破産手続は、その決定が確定するまで中止する。
破産者のために開始した責任制限手続について責任制限手続廃止の決定が確定した場合には、裁判所は、制限債権者のために、債権の届出をすべき期間及び債権の調査をするための期間又は期日を定めなければならない。
2裁判所は、前項の規定により定めた期間又は期日を公告しなければならない。
3知れている制限債権者には、第三十二条第一項第一号及び第二号並びに前項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。
4破産管財人、破産者及び届出をした破産債権者には、第二項の規定により公告すべき事項を通知しなければならない。ただし、第一項の規定により定めた債権の調査をするための期間又は期日(当該期間又は期日に変更があった場合にあっては、変更後の期間又は期日)が第三十一条第一項第三号の規定により定めた期間又は期日と同一であるときは、届出をした破産債権者に対しては、当該通知をすることを要しない。
5前三項の規定は第一項の規定により定めた債権の届出をすべき期間に変更を生じた場合について、第百十八条第三項から第五項までの規定は第一項の規定により定めた債権の調査をするための期間を変更する決定があった場合について、第百二十一条第九項から第十一項までの規定は第一項の規定により定めた債権の調査をするための期日を変更する決定があった場合又は当該期日における債権の調査の延期若しくは続行の決定があった場合について準用する。この場合において、第百十八条第三項及び第百二十一条第九項中「破産管財人」とあるのは「届出をした制限債権者(第二百六十四条第一項の規定により定められた債権の届出をすべき期間の経過前にあっては、知れている制限債権者)、破産管財人」と、同条第十項中「破産管財人」とあるのは「届出をした制限債権者、破産管財人」と読み替えるものとする。
6第三十一条第二項及び第三項の規定は、第一項に規定する期間及び期日について準用する。
破産手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をした者は、債務者(相続財産の破産にあっては相続財産、信託財産の破産にあっては信託財産。次項において同じ。)について破産手続開始の決定が確定したときは、十年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。情を知って、第四号に掲げる行為の相手方となった者も、破産手続開始の決定が確定したときは、同様とする。
2前項に規定するもののほか、債務者について破産手続開始の決定がされ、又は保全管理命令が発せられたことを認識しながら、債権者を害する目的で、破産管財人の承諾その他の正当な理由がなく、その債務者の財産を取得し、又は第三者に取得させた者も、同項と同様とする。
債務者(相続財産の破産にあっては相続人、相続財産の管理人、相続財産の清算人又は遺言執行者を、信託財産の破産にあっては受託者等を含む。以下この条において同じ。)が、破産手続開始の前後を問わず、特定の債権者に対する債務について、他の債権者を害する目的で、担保の供与又は債務の消滅に関する行為であって債務者の義務に属せず又はその方法若しくは時期が債務者の義務に属しないものをし、破産手続開始の決定が確定したときは、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
破産管財人、保全管理人、破産管財人代理又は保全管理人代理が、自己若しくは第三者の利益を図り又は債権者に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、債権者に財産上の損害を加えたときは、十年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2破産管財人又は保全管理人が法人であるときは、前項の規定は、破産管財人又は保全管理人の職務を行う役員又は職員に適用する。
第四十条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)、第二百三十条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)又は第二百四十四条の六第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、説明を拒み、又は虚偽の説明をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。第九十六条第一項において準用する第四十条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、説明を拒み、又は虚偽の説明をした者も、同様とする。
2第四十条第一項第二号から第五号までに掲げる者若しくは当該各号に掲げる者であった者、第二百三十条第一項各号に掲げる者(相続人を除く。)若しくは同項第二号若しくは第三号に掲げる者(相続人を除く。)であった者又は第二百四十四条の六第一項各号に掲げる者若しくは同項各号に掲げる者であった者(以下この項において「説明義務者」という。)の代表者、代理人、使用人その他の従業者(以下この項及び第四項において「代表者等」という。)が、その説明義務者の業務に関し、第四十条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)、第二百三十条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)又は第二百四十四条の六第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、説明を拒み、又は虚偽の説明をしたときも、前項前段と同様とする。説明義務者の代表者等が、その説明義務者の業務に関し、第九十六条第一項において準用する第四十条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、説明を拒み、又は虚偽の説明をしたときも、同様とする。
破産者(信託財産の破産にあっては、受託者等)が第四十一条(第二百四十四条の六第四項において準用する場合を含む。)の規定による書面の提出を拒み、又は虚偽の書面を裁判所に提出したときは、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
破産手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で、債務者の業務及び財産(相続財産の破産にあっては相続財産に属する財産、信託財産の破産にあっては信託財産に属する財産)の状況に関する帳簿、書類その他の物件を隠滅し、偽造し、又は変造した者は、債務者(相続財産の破産にあっては相続財産、信託財産の破産にあっては信託財産)について破産手続開始の決定が確定したときは、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。第百五十五条第二項の規定により閉鎖された破産財団に関する帳簿を隠滅し、偽造し、又は変造した者も、同様とする。
債務者が、破産手続開始の申立て(債務者以外の者がしたものを除く。)又は免責許可の申立てについての審尋において、裁判所が説明を求めた事項について説明を拒み、又は虚偽の説明をしたときは、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
偽計又は威力を用いて、破産管財人、保全管理人、破産管財人代理又は保全管理人代理の職務を妨害した者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
破産管財人、保全管理人、破産管財人代理又は保全管理人代理(次項において「破産管財人等」という。)が、その職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2前項の場合において、その破産管財人等が不正の請託を受けたときは、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
3破産管財人又は保全管理人が法人である場合において、破産管財人又は保全管理人の職務を行うその役員又は職員が、その破産管財人又は保全管理人の職務に関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。破産管財人又は保全管理人が法人である場合において、その役員又は職員が、その破産管財人又は保全管理人の職務に関し、破産管財人又は保全管理人に賄賂を収受させ、又はその供与の要求若しくは約束をしたときも、同様とする。
4前項の場合において、その役員又は職員が不正の請託を受けたときは、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
5破産債権者若しくは代理委員又はこれらの者の代理人、役員若しくは職員が、債権者集会の期日における議決権の行使又は第百三十九条第二項第二号に規定する書面等投票による議決権の行使に関し、不正の請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
6前各項の場合において、犯人又は法人である破産管財人若しくは保全管理人が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
前条第一項又は第三項に規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2前条第二項、第四項又は第五項に規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、五年以下の拘禁刑若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
破産者(個人である破産者に限り、相続財産の破産にあっては、相続人。以下この条において同じ。)又はその親族その他の者に破産債権(免責手続の終了後にあっては、免責されたものに限る。以下この条において同じ。)を弁済させ、又は破産債権につき破産者の親族その他の者に保証をさせる目的で、破産者又はその親族その他の者に対し、面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第二百六十五条、第二百六十六条、第二百七十条、第二百七十二条及び第二百七十四条の罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第二条の例に従う。
2第二百六十七条及び第二百七十三条(第五項を除く。)の罪は、刑法第四条の例に従う。
3第二百七十三条第五項の罪は、日本国外において同項の罪を犯した者にも適用する。
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、第二百六十五条、第二百六十六条、第二百六十八条(第一項を除く。)、第二百六十九条から第二百七十二条まで、第二百七十四条又は第二百七十五条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
破産法(大正十一年法律第七十一号)は、廃止する。
この法律(以下「新法」という。)の施行前にされた破産の申立て又は新法の施行前に職権でされた破産の宣告に係る破産事件については、なお従前の例による。
2新法の施行前にされた破産の申立て又は新法の施行前に職権でされた破産の宣告に係る破産者の免責に関する事件については、なお従前の例による。
3新法の施行前にされた復権の申立てに係る事件については、なお従前の例による。
新法の施行前にされた行為の否認については、新法第六章第二節(新法第百七十一条から第百七十五条までを除く。)及び第二百三十四条から第二百三十六条までの規定にかかわらず、なお従前の例による。
新法の施行前に破産債権者につき破産者に対する債務負担の原因が生じた場合における破産債権者による相殺の禁止及び新法の施行前に破産者に対して債務を負担する者につき破産債権の取得の原因が生じた場合における当該者による相殺の禁止については、新法第七十一条及び第七十二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。
新法の施行前にした行為及び附則第三条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合における新法の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。この場合における附則第二条の規定による廃止前の破産法(以下この条及び次条において「旧法」という。)第三百七十四条から第三百七十六条まで及び第三百七十八条の規定の適用については、新法の規定によりされた破産手続開始の決定は、旧法の規定によりされた破産の宣告とみなす。
新法第二百五十四条第一項及び第二百五十五条第一項第四号の規定の適用については、旧法第三百七十四条の罪は、新法第二百六十五条の罪とみなす。
附則第三条から前条までに規定するもののほか、新法の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
この法律は、平成十七年三月一日(以下「施行日」という。)から施行する。
この法律は、新不動産登記法の施行の日から施行する。
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
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