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破産法第二百三十八条(破産者の単純承認又は相続放棄の効力等) | LexCard
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破産法平成十六年法律第七十五号

第二百三十八条(破産者の単純承認又は相続放棄の効力等)

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第九章 破産手続の終了

第二百十八条(破産債権者の同意による破産手続廃止の決定)

裁判所は、次の各号に掲げる要件のいずれかに該当する破産者の申立てがあったときは、破産手続廃止の決定をしなければならない。

一破産手続を廃止することについて、債権届出期間内に届出をした破産債権者の全員の同意を得ているとき。
二前号の同意をしない破産債権者がある場合において、当該破産債権者に対して裁判所が相当と認める担保を供しているとき。ただし、破産財団から当該担保を供した場合には、破産財団から当該担保を供したことについて、他の届出をした破産債権者の同意を得ているときに限る。

2前項の規定にかかわらず、裁判所は、まだ確定していない破産債権を有する破産債権者について同項第一号及び第二号ただし書の同意を得ることを要しない旨の決定をすることができる。この場合における同項第一号及び第二号ただし書の規定の適用については、これらの規定中「届出をした破産債権者」とあるのは、「届出をした破産債権者(まだ確定していない破産債権を有する破産債権者であって、裁判所の決定によりその同意を得ることを要しないとされたものを除く。)」とする。

3裁判所は、第一項の申立てがあったときは、その旨を公告しなければならない。

4届出をした破産債権者は、前項に規定する公告が効力を生じた日から起算して二週間以内に、裁判所に対し、第一項の申立てについて意見を述べることができる。

5前条第四項から第八項までの規定は、第一項の規定による破産手続廃止の決定について準用する。この場合において、同条第五項中「破産管財人」とあるのは、「破産者」と読み替えるものとする。

第二百十九条(破産者が法人である場合の破産債権者の同意による破産手続廃止の決定)

法人である破産者が前条第一項の申立てをするには、定款その他の基本約款の変更に関する規定に従い、あらかじめ、当該法人を継続する手続をしなければならない。

第二百二十条(破産手続終結の決定)

裁判所は、最後配当、簡易配当又は同意配当が終了した後、第八十八条第四項の債権者集会が終結したとき、又は第八十九条第二項に規定する期間が経過したときは、破産手続終結の決定をしなければならない。

2裁判所は、前項の規定により破産手続終結の決定をしたときは、直ちに、その主文及び理由の要旨を公告し、かつ、これを破産者に通知しなければならない。

第二百二十一条(破産手続廃止後又は破産手続終結後の破産債権者表の記載の効力)

第二百十七条第一項若しくは第二百十八条第一項の規定による破産手続廃止の決定が確定したとき、又は前条第一項の規定による破産手続終結の決定があったときは、確定した破産債権については、破産債権者表の記載は、破産者に対し、確定判決と同一の効力を有する。この場合において、破産債権者は、確定した破産債権について、当該破産者に対し、破産債権者表の記載により強制執行をすることができる。

2前項の規定は、破産者(第百二十一条第三項ただし書の代理人を含む。)が第百十八条第二項、第百十九条第五項、第百二十一条第四項(同条第六項(同条第七項又は第百二十二条第二項において準用する場合を含む。)若しくは第七項又は第百二十二条第二項において準用する場合を含む。)又は第百二十三条第一項の規定による異議を述べた場合には、適用しない。

第十章 相続財産の破産等に関する特則

第二百二十二条(相続財産に関する破産事件の管轄)

相続財産についてのこの法律の規定による破産手続開始の申立ては、被相続人の相続開始の時の住所又は相続財産に属する財産が日本国内にあるときに限り、することができる。

2相続財産に関する破産事件は、被相続人の相続開始の時の住所地を管轄する地方裁判所が管轄する。

3前項の規定による管轄裁判所がないときは、相続財産に関する破産事件は、相続財産に属する財産の所在地(債権については、裁判上の請求をすることができる地)を管轄する地方裁判所が管轄する。

4相続財産に関する破産事件に対する第五条第八項及び第九項並びに第七条第五号の規定の適用については、第五条第八項及び第九項中「第一項及び第二項」とあるのは「第二百二十二条第二項及び第三項」と、第七条第五号中「同条第一項又は第二項」とあるのは「第二百二十二条第二項又は第三項」とする。

5前三項の規定により二以上の地方裁判所が管轄権を有するときは、相続財産に関する破産事件は、先に破産手続開始の申立てがあった地方裁判所が管轄する。

第二百二十三条(相続財産の破産手続開始の原因)

相続財産に対する第三十条第一項の規定の適用については、同項中「破産手続開始の原因となる事実があると認めるとき」とあるのは、「相続財産をもって相続債権者及び受遺者に対する債務を完済することができないと認めるとき」とする。

第二百二十四条(破産手続開始の申立て)

相続財産については、相続債権者又は受遺者のほか、相続人、相続財産の管理人、相続財産の清算人又は遺言執行者(相続財産の管理に必要な行為をする権利を有する遺言執行者に限る。以下この節において同じ。)も、破産手続開始の申立てをすることができる。

2次の各号に掲げる者が相続財産について破産手続開始の申立てをするときは、それぞれ当該各号に定める事実を疎明しなければならない。

一相続債権者又は受遺者その有する債権の存在及び当該相続財産の破産手続開始の原因となる事実
二相続人、相続財産の管理人、相続財産の清算人又は遺言執行者当該相続財産の破産手続開始の原因となる事実
第二百二十五条(破産手続開始の申立期間)

相続財産については、民法第九百四十一条第一項の規定により財産分離の請求をすることができる間に限り、破産手続開始の申立てをすることができる。ただし、限定承認又は財産分離があったときは、相続債権者及び受遺者に対する弁済が完了するまでの間も、破産手続開始の申立てをすることができる。

第二百二十六条(破産手続開始の決定前の相続の開始)

裁判所は、破産手続開始の申立て後破産手続開始の決定前に債務者について相続が開始したときは、相続債権者、受遺者、相続人、相続財産の管理人、相続財産の清算人又は遺言執行者の申立てにより、当該相続財産についてその破産手続を続行する旨の決定をすることができる。

2前項に規定する続行の申立ては、相続が開始した後一月以内にしなければならない。

3第一項に規定する破産手続は、前項の期間内に第一項に規定する続行の申立てがなかった場合はその期間が経過した時に、前項の期間内に第一項に規定する続行の申立てがあった場合で当該申立てを却下する裁判が確定したときはその時に、それぞれ終了する。

4第一項に規定する続行の申立てを却下する裁判に対しては、即時抗告をすることができる。

第二百二十七条(破産手続開始の決定後の相続の開始)

裁判所は、破産手続開始の決定後に破産者について相続が開始したときは、当該相続財産についてその破産手続を続行する。

第二百二十八条(限定承認又は財産分離の手続との関係)

相続財産についての破産手続開始の決定は、限定承認又は財産分離を妨げない。ただし、破産手続開始の決定の取消し若しくは破産手続廃止の決定が確定し、又は破産手続終結の決定があるまでの間は、限定承認又は財産分離の手続は、中止する。

第二百二十九条(破産財団の範囲)

相続財産について破産手続開始の決定があった場合には、相続財産に属する一切の財産(日本国内にあるかどうかを問わない。)は、破産財団とする。この場合においては、被相続人が相続人に対して有していた権利は、消滅しなかったものとみなす。

2相続人が相続財産の全部又は一部を処分した後に相続財産について破産手続開始の決定があったときは、相続人が反対給付について有する権利は、破産財団に属する。

3前項に規定する場合において、相続人が既に同項の反対給付を受けているときは、相続人は、当該反対給付を破産財団に返還しなければならない。ただし、相続人が当該反対給付を受けた当時、破産手続開始の原因となる事実又は破産手続開始の申立てがあったことを知らなかったときは、その現に受けている利益を返還すれば足りる。

第二百三十条(相続人等の説明義務等)

相続財産について破産手続開始の決定があった場合には、次に掲げる者は、破産管財人若しくは債権者委員会の請求又は債権者集会の決議に基づく請求があったときは、破産に関し必要な説明をしなければならない。

一被相続人の代理人であった者
二相続人及びその代理人
三相続財産の管理人、相続財産の清算人及び遺言執行者

2前項の規定は、同項第二号又は第三号に掲げる者であった者について準用する。

3第三十七条及び第三十八条の規定は、相続財産について破産手続開始の決定があった場合における相続人並びにその法定代理人及び支配人について準用する。

第二百三十一条(相続債権者及び受遺者の地位)

相続財産について破産手続開始の決定があった場合には、相続債権者及び受遺者は、相続人について破産手続開始の決定があったときでも、その債権の全額について破産手続に参加することができる。

2相続財産について破産手続開始の決定があったときは、相続債権者の債権は、受遺者の債権に優先する。

第二百三十二条(相続人の地位)

相続財産について破産手続開始の決定があった場合には、相続人が被相続人に対して有していた権利は、消滅しなかったものとみなす。この場合においては、相続人は、被相続人に対して有していた債権について、相続債権者と同一の権利を有する。

2前項に規定する場合において、相続人が相続債権者に対して自己の固有財産をもって弁済その他の債務を消滅させる行為をしたときは、相続人は、その出えんの額の範囲内において、当該相続債権者が被相続人に対して有していた権利を行使することができる。

第二百三十三条(相続人の債権者の地位)

相続財産について破産手続開始の決定があったときは、相続人の債権者は、破産債権者としてその権利を行使することができない。

第二百三十四条(否認権に関する規定の適用関係)

相続財産について破産手続開始の決定があった場合における第六章第二節の規定の適用については、被相続人、相続人、相続財産の管理人、相続財産の清算人又は遺言執行者が相続財産に関してした行為は、破産者がした行為とみなす。

第二百三十五条(受遺者に対する担保の供与等の否認)

相続財産について破産手続開始の決定があった場合において、受遺者に対する担保の供与又は債務の消滅に関する行為がその債権に優先する債権を有する破産債権者を害するときは、当該行為を否認することができる。

2第百六十七条第二項の規定は、前項の行為が同項の規定により否認された場合について準用する。この場合において、同条第二項中「破産債権者を害すること」とあるのは、「第二百三十五条第一項の破産債権者を害すること」と読み替えるものとする。

第二百三十六条(否認後の残余財産の分配等)

相続財産について破産手続開始の決定があった場合において、被相続人、相続人、相続財産の管理人、相続財産の清算人又は遺言執行者が相続財産に関してした行為が否認されたときは、破産管財人は、相続債権者に弁済をした後、否認された行為の相手方にその権利の価額に応じて残余財産を分配しなければならない。

第二百三十七条(破産債権者の同意による破産手続廃止の申立て)

相続財産の破産についての第二百十八条第一項の申立ては、相続人がする。

2相続人が数人あるときは、前項の申立ては、各相続人がすることができる。

第二百三十八条(破産者の単純承認又は相続放棄の効力等)

破産手続開始の決定前に破産者のために相続の開始があった場合において、破産者が破産手続開始の決定後にした単純承認は、破産財団に対しては、限定承認の効力を有する。破産者が破産手続開始の決定後にした相続の放棄も、同様とする。

2破産管財人は、前項後段の規定にかかわらず、相続の放棄の効力を認めることができる。この場合においては、相続の放棄があったことを知った時から三月以内に、その旨を家庭裁判所に申述しなければならない。

第二百三十九条(限定承認又は財産分離の手続との関係)

相続人についての破産手続開始の決定は、限定承認又は財産分離を妨げない。ただし、当該相続人のみが相続財産につき債務の弁済に必要な行為をする権限を有するときは、破産手続開始の決定の取消し若しくは破産手続廃止の決定が確定し、又は破産手続終結の決定があるまでの間は、限定承認又は財産分離の手続は、中止する。

第二百四十条(相続債権者、受遺者及び相続人の債権者の地位)

相続人について破産手続開始の決定があった場合には、相続債権者及び受遺者は、財産分離があったとき、又は相続財産について破産手続開始の決定があったときでも、その債権の全額について破産手続に参加することができる。

2相続人について破産手続開始の決定があり、かつ、相続財産について破産手続開始の決定があったときは、相続人の債権者の債権は、相続人の破産財団については、相続債権者及び受遺者の債権に優先する。

3第二百二十五条に規定する期間内にされた破産手続開始の申立てにより相続人について破産手続開始の決定があったときは、相続人の固有財産については相続人の債権者の債権が相続債権者及び受遺者の債権に優先し、相続財産については相続債権者及び受遺者の債権が相続人の債権者の債権に優先する。

4相続人について破産手続開始の決定があり、かつ、当該相続人が限定承認をしたときは、相続債権者及び受遺者は、相続人の固有財産について、破産債権者としてその権利を行使することができない。第二百三十八条第一項の規定により限定承認の効力を有するときも、同様とする。

第二百四十一条(限定承認又は財産分離の手続において相続債権者等が受けた弁済)

相続債権者又は受遺者は、相続人について破産手続開始の決定があった後に、限定承認又は財産分離の手続において権利を行使したことにより、破産債権について弁済を受けた場合であっても、その弁済を受ける前の債権の額について破産手続に参加することができる。相続人の債権者が、相続人について破産手続開始の決定があった後に、財産分離の手続において権利を行使したことにより、破産債権について弁済を受けた場合も、同様とする。

2前項の相続債権者若しくは受遺者又は相続人の債権者は、他の同順位の破産債権者が自己の受けた弁済(相続人が数人ある場合には、当該破産手続開始の決定を受けた相続人の相続分に応じた部分に限る。次項において同じ。)と同一の割合の配当を受けるまでは、破産手続により、配当を受けることができない。

3第一項の相続債権者若しくは受遺者又は相続人の債権者は、前項の弁済を受けた債権の額については、議決権を行使することができない。

第二百四十二条(限定承認又は財産分離等の後の相続財産の管理及び処分等)

相続人について破産手続開始の決定があった後、当該相続人が限定承認をしたとき、又は当該相続人について財産分離があったときは、破産管財人は、当該相続人の固有財産と分別して相続財産の管理及び処分をしなければならない。限定承認又は財産分離があった後に相続人について破産手続開始の決定があったときも、同様とする。

2破産管財人が前項の規定による相続財産の管理及び処分を終えた場合において、残余財産があるときは、その残余財産のうち当該相続人に帰属すべき部分は、当該相続人の固有財産とみなす。この場合において、破産管財人は、その残余財産について、破産財団の財産目録及び貸借対照表を補充しなければならない。

3第一項前段及び前項の規定は、第二百三十八条第一項の規定により限定承認の効力を有する場合及び第二百四十条第三項の場合について準用する。

第二百四十三条(包括受遺者の破産)

前節の規定は、包括受遺者について破産手続開始の決定があった場合について準用する。

第二百四十四条(特定遺贈の承認又は放棄)

破産手続開始の決定前に破産者のために特定遺贈があった場合において、破産者が当該決定の時においてその承認又は放棄をしていなかったときは、破産管財人は、破産者に代わって、その承認又は放棄をすることができる。

2民法第九百八十七条の規定は、前項の場合について準用する。

第十章の二 信託財産の破産に関する特則

第二百四十四条の二(信託財産に関する破産事件の管轄)

信託財産についてのこの法律の規定による破産手続開始の申立ては、信託財産に属する財産又は受託者の住所が日本国内にあるときに限り、することができる。

2信託財産に関する破産事件は、受託者の住所地(受託者が数人ある場合にあっては、そのいずれかの住所地)を管轄する地方裁判所が管轄する。

3前項の規定による管轄裁判所がないときは、信託財産に関する破産事件は、信託財産に属する財産の所在地(債権については、裁判上の請求をすることができる地)を管轄する地方裁判所が管轄する。

4信託財産に関する破産事件に対する第五条第八項及び第九項並びに第七条第五号の規定の適用については、第五条第八項及び第九項中「第一項及び第二項」とあるのは「第二百四十四条の二第二項及び第三項」と、第七条第五号中「同条第一項又は第二項」とあるのは「第二百四十四条の二第二項又は第三項」とする。

5前三項の規定により二以上の地方裁判所が管轄権を有するときは、信託財産に関する破産事件は、先に破産手続開始の申立てがあった地方裁判所が管轄する。

第二百四十四条の三(信託財産の破産手続開始の原因)

信託財産に対する第十五条第一項の規定の適用については、同項中「支払不能」とあるのは、「支払不能又は債務超過(受託者が、信託財産責任負担債務につき、信託財産に属する財産をもって完済することができない状態をいう。)」とする。

第二百四十四条の四(破産手続開始の申立て)

信託財産については、信託債権(信託法第二十一条第二項第二号に規定する信託債権をいう。次項第一号及び第二百四十四条の七において同じ。)を有する者又は受益者のほか、受託者又は信託財産管理者、信託財産法人管理人若しくは同法第百七十条第一項の管理人(以下「受託者等」と総称する。)も、破産手続開始の申立てをすることができる。

2次の各号に掲げる者が信託財産について破産手続開始の申立てをするときは、それぞれ当該各号に定める事実を疎明しなければならない。

一信託債権を有する者又は受益者その有する信託債権又は受益債権の存在及び当該信託財産の破産手続開始の原因となる事実
二受託者等当該信託財産の破産手続開始の原因となる事実

3前項第二号の規定は、受託者等が一人であるとき、又は受託者等が数人ある場合において受託者等の全員が破産手続開始の申立てをしたときは、適用しない。

4信託財産については、信託が終了した後であっても、残余財産の給付が終了するまでの間は、破産手続開始の申立てをすることができる。

第二百四十四条の五(破産財団の範囲)

信託財産について破産手続開始の決定があった場合には、破産手続開始の時において信託財産に属する一切の財産(日本国内にあるかどうかを問わない。)は、破産財団とする。

第二百四十四条の六(受託者等の説明義務等)

信託財産について破産手続開始の決定があった場合には、次に掲げる者は、破産管財人若しくは債権者委員会の請求又は債権者集会の決議に基づく請求があったときは、破産に関し必要な説明をしなければならない。

一受託者等
二会計監査人(信託法第二百四十八条第一項又は第二項の会計監査人をいう。以下この章において同じ。)

2前項の規定は、同項各号に掲げる者であった者について準用する。

3第三十七条及び第三十八条の規定は、信託財産について破産手続開始の決定があった場合における受託者等(個人である受託者等に限る。)について準用する。

4第四十一条の規定は、信託財産について破産手続開始の決定があった場合における受託者等について準用する。

第二百四十四条の七(信託債権者及び受益者の地位)

信託財産について破産手続開始の決定があった場合には、信託債権を有する者及び受益者は、受託者について破産手続開始の決定があったときでも、破産手続開始の時において有する債権の全額について破産手続に参加することができる。

2信託財産について破産手続開始の決定があったときは、信託債権は、受益債権に優先する。

3受益債権と約定劣後破産債権は、同順位とする。ただし、信託行為の定めにより、約定劣後破産債権が受益債権に優先するものとすることができる。

第二百四十四条の八(受託者の地位)

信託法第四十九条第一項(同法第五十三条第二項及び第五十四条第四項において準用する場合を含む。)の規定により受託者が有する権利は、信託財産についての破産手続との関係においては、金銭債権とみなす。

第二百四十四条の九(固有財産等責任負担債務に係る債権者の地位)

信託財産について破産手続開始の決定があったときは、固有財産等責任負担債務(信託法第二十二条第一項に規定する固有財産等責任負担債務をいう。)に係る債権を有する者は、破産債権者としてその権利を行使することができない。

第二百四十四条の十(否認権に関する規定の適用関係等)

信託財産について破産手続開始の決定があった場合における第六章第二節の規定の適用については、受託者等が信託財産に関してした行為は、破産者がした行為とみなす。

2前項に規定する場合における第百六十一条第一項の規定の適用については、当該行為の相手方が受託者等又は会計監査人であるときは、その相手方は、当該行為の当時、受託者等が同項第二号の隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたものと推定する。

3第一項に規定する場合における第百六十二条第一項第一号の規定の適用については、債権者が受託者等又は会計監査人であるときは、その債権者は、同号に掲げる行為の当時、同号イ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事実(同号イに掲げる場合にあっては、支払不能であったこと及び支払の停止があったこと)を知っていたものと推定する。

4第一項に規定する場合における第百六十八条第二項及び第百七十条の二第二項の規定の適用については、当該行為の相手方が受託者等又は会計監査人であるときは、その相手方は、当該行為の当時、受託者等がこれらの規定に規定する隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたものと推定する。

第二百四十四条の十一(破産管財人の権限)

信託財産について破産手続開始の決定があった場合には、次に掲げるものは、破産管財人がする。

一信託法第二十七条第一項又は第二項の規定による取消権の行使
二信託法第三十一条第五項の規定による追認
三信託法第三十一条第六項又は第七項の規定による取消権の行使
四信託法第三十二条第四項の規定による権利の行使
五信託法第四十条又は第四十一条の規定による責任の追及
六信託法第四十二条(同法第二百五十四条第三項において準用する場合を含む。)の規定による責任の免除
七信託法第二百二十六条第一項、第二百二十八条第一項又は第二百五十四条第一項の規定による責任の追及

2前項の規定は、保全管理人について準用する。

3第百七十七条の規定は信託財産について破産手続開始の決定があった場合における受託者等又は会計監査人の財産に対する保全処分について、第百七十八条から第百八十一条までの規定は信託財産についての破産手続における受託者等又は会計監査人の責任に基づく損失のてん補又は原状の回復の請求権の査定について、それぞれ準用する。

第二百四十四条の十二(保全管理命令)

信託財産について破産手続開始の申立てがあった場合における第三章第二節の規定の適用については、第九十一条第一項中「債務者(法人である場合に限る。以下この節、第百四十八条第四項及び第百五十二条第二項において同じ。)の財産」とあり、並びに同項、第九十三条第一項及び第九十六条第二項中「債務者の財産」とあるのは、「信託財産に属する財産」とする。

第二百四十四条の十三(破産債権者の同意による破産手続廃止の申立て)

信託財産の破産についての第二百十八条第一項の申立ては、受託者等がする。

2受託者等が数人あるときは、前項の申立ては、各受託者等がすることができる。

3信託財産の破産について第一項の申立てをするには、信託の変更に関する規定に従い、あらかじめ、当該信託を継続する手続をしなければならない。

第十一章 外国倒産処理手続がある場合の特則

第二百四十五条(外国管財人との協力)

破産管財人は、破産者についての外国倒産処理手続(外国で開始された手続で、破産手続又は再生手続に相当するものをいう。以下この章において同じ。)がある場合には、外国管財人(当該外国倒産処理手続において破産者の財産の管理及び処分をする権利を有する者をいう。以下この章において同じ。)に対し、破産手続の適正な実施のために必要な協力及び情報の提供を求めることができる。

2前項に規定する場合には、破産管財人は、外国管財人に対し、外国倒産処理手続の適正な実施のために必要な協力及び情報の提供をするよう努めるものとする。

第二百四十六条(外国管財人の権限等)

外国管財人は、債務者について破産手続開始の申立てをすることができる。

2外国管財人は、前項の申立てをするときは、破産手続開始の原因となる事実を疎明しなければならない。

3外国管財人は、破産者の破産手続において、債権者集会の期日に出席し、意見を述べることができる。

4第一項の規定により外国管財人が破産手続開始の申立てをした場合において、包括的禁止命令又はこれを変更し、若しくは取り消す旨の決定があったときはその主文を、破産手続開始の決定があったときは第三十二条第一項の規定により公告すべき事項を、同項第二号又は第三号に掲げる事項に変更を生じたときはその旨を、破産手続開始の決定を取り消す決定が確定したときはその主文を、それぞれ外国管財人に通知しなければならない。

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