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破産法第百六十一条(相当の対価を得てした財産の処分行為の否認) | LexCard
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破産法平成十六年法律第七十五号

第百六十一条(相当の対価を得てした財産の処分行為の否認)

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第四章 破産債権

第百四十一条(債権者集会の期日を開かない場合における議決権の額の定め方等)

裁判所が議決権行使の方法として第百三十九条第二項第二号に掲げる方法を定めた場合においては、議決権者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額に応じて、議決権を行使することができる。

一前節第四款の規定により破産債権の額が確定した破産債権を有する届出をした破産債権者(別除権者等を除く。)確定した破産債権の額
二届出をした破産債権者(前号に掲げるものを除く。)裁判所が定める額。ただし、裁判所が議決権を行使させない旨を定めたときは、議決権を行使することができない。

2裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、いつでも前項第二号の規定による定めを変更することができる。

第百四十二条(破産債権者の議決権)

破産債権者は、劣後的破産債権及び約定劣後破産債権については、議決権を有しない。

2第百一条第一項の規定により弁済を受けた破産債権者及び第百九条に規定する弁済を受けた破産債権者は、その弁済を受けた債権の額については、議決権を行使することができない。

第百四十三条(代理人による議決権行使)

議決権者は、代理人をもってその議決権を行使することができる。

第百四十四条(債権者委員会)

裁判所は、破産債権者をもって構成する委員会がある場合には、利害関係人の申立てにより、当該委員会が、この法律の定めるところにより、破産手続に関与することを承認することができる。ただし、次の各号のいずれにも該当する場合に限る。

一委員の数が、三人以上最高裁判所規則で定める人数以内であること。
二破産債権者の過半数が当該委員会が破産手続に関与することについて同意していると認められること。
三当該委員会が破産債権者全体の利益を適切に代表すると認められること。

2裁判所は、必要があると認めるときは、破産手続において、前項の規定により承認された委員会(以下「債権者委員会」という。)に対して、意見の陳述を求めることができる。

3債権者委員会は、破産手続において、裁判所又は破産管財人に対して、意見を述べることができる。

4債権者委員会に破産手続の円滑な進行に貢献する活動があったと認められるときは、裁判所は、当該活動のために必要な費用を支出した破産債権者の申立てにより、破産財団から当該破産債権者に対して相当と認める額の費用を償還することを許可することができる。この場合においては、当該費用の請求権は、財団債権とする。

5裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、いつでも第一項の規定による承認を取り消すことができる。

第百四十五条(債権者委員会の意見聴取)

裁判所書記官は、前条第一項の規定による承認があったときは、遅滞なく、破産管財人に対して、その旨を通知しなければならない。

2破産管財人は、前項の規定による通知を受けたときは、遅滞なく、破産財団に属する財産の管理及び処分に関する事項について、債権者委員会の意見を聴かなければならない。

第百四十六条(破産管財人の債権者委員会に対する報告義務)

破産管財人は、第百五十三条第二項又は第百五十七条の規定により報告書等(報告書、財産目録又は貸借対照表をいう。以下この条において同じ。)を裁判所に提出したときは、遅滞なく、当該報告書等を債権者委員会にも提出しなければならない。

2破産管財人は、前項の場合において、当該報告書等に第十二条第一項に規定する支障部分に該当する部分があると主張して同項の申立てをしたときは、当該部分を除いた報告書等を債権者委員会に提出すれば足りる。

第百四十七条(破産管財人に対する報告命令)

債権者委員会は、破産債権者全体の利益のために必要があるときは、裁判所に対し、破産管財人に破産財団に属する財産の管理及び処分に関し必要な事項について第百五十七条第二項の規定による報告をすることを命ずるよう申し出ることができる。

2前項の規定による申出を受けた裁判所は、当該申出が相当であると認めるときは、破産管財人に対し、第百五十七条第二項の規定による報告をすることを命じなければならない。

第五章 財団債権

第百四十八条(財団債権となる請求権)

次に掲げる請求権は、財団債権とする。

一破産債権者の共同の利益のためにする裁判上の費用の請求権
二破産財団の管理、換価及び配当に関する費用の請求権
三破産手続開始前の原因に基づいて生じた租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権及び第九十七条第五号に掲げる請求権を除く。)であって、破産手続開始当時、まだ納期限の到来していないもの又は納期限から一年(その期間中に包括的禁止命令が発せられたことにより国税滞納処分をすることができない期間がある場合には、当該期間を除く。)を経過していないもの
四破産財団に関し破産管財人がした行為によって生じた請求権
五事務管理又は不当利得により破産手続開始後に破産財団に対して生じた請求権
六委任の終了又は代理権の消滅の後、急迫の事情があるためにした行為によって破産手続開始後に破産財団に対して生じた請求権
七第五十三条第一項の規定により破産管財人が債務の履行をする場合において相手方が有する請求権
八破産手続の開始によって双務契約の解約の申入れ(第五十三条第一項又は第二項の規定による賃貸借契約の解除を含む。)があった場合において破産手続開始後その契約の終了に至るまでの間に生じた請求権

2破産管財人が負担付遺贈の履行を受けたときは、その負担した義務の相手方が有する当該負担の利益を受けるべき請求権は、遺贈の目的の価額を超えない限度において、財団債権とする。

3第百三条第二項及び第三項の規定は、第一項第七号及び前項に規定する財団債権について準用する。この場合において、当該財団債権が無利息債権又は定期金債権であるときは、当該債権の額は、当該債権が破産債権であるとした場合に第九十九条第一項第二号から第四号までに掲げる劣後的破産債権となるべき部分に相当する金額を控除した額とする。

4保全管理人が債務者の財産に関し権限に基づいてした行為によって生じた請求権は、財団債権とする。

第百四十九条(使用人の給料等)

破産手続開始前三月間の破産者の使用人の給料の請求権は、財団債権とする。

2破産手続の終了前に退職した破産者の使用人の退職手当の請求権(当該請求権の全額が破産債権であるとした場合に劣後的破産債権となるべき部分を除く。)は、退職前三月間の給料の総額(その総額が破産手続開始前三月間の給料の総額より少ない場合にあっては、破産手続開始前三月間の給料の総額)に相当する額を財団債権とする。

第百五十条(社債管理者等の費用及び報酬)

社債管理者又は社債管理補助者が破産債権である社債の管理に関する事務を行おうとする場合には、裁判所は、破産手続の円滑な進行を図るために必要があると認めるときは、当該社債管理者又は社債管理補助者の当該事務の処理に要する費用の請求権を財団債権とする旨の許可をすることができる。

2社債管理者又は社債管理補助者が前項の許可を得ないで破産債権である社債の管理に関する事務を行った場合であっても、裁判所は、当該社債管理者又は社債管理補助者が破産手続の円滑な進行に貢献したと認められるときは、当該事務の処理に要した費用の償還請求権のうちその貢献の程度を考慮して相当と認める額を財団債権とする旨の許可をすることができる。

3裁判所は、破産手続開始後の原因に基づいて生じた社債管理者又は社債管理補助者の報酬の請求権のうち相当と認める額を財団債権とする旨の許可をすることができる。

4前三項の規定による許可を得た請求権は、財団債権とする。

5第一項から第三項までの規定による許可の決定に対しては、即時抗告をすることができる。

6前各項の規定は、次の各号に掲げる者の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める債権で破産債権であるものの管理に関する事務につき生ずる費用又は報酬に係る請求権について準用する。

一担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)第二条第一項に規定する信託契約の受託会社同項に規定する社債
二医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第五十四条の五に規定する社会医療法人債管理者又は同法第五十四条の五の二に規定する社会医療法人債管理補助者同法第五十四条の二第一項に規定する社会医療法人債
三投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第百三十九条の八に規定する投資法人債管理者又は同法第百三十九条の九の二第一項に規定する投資法人債管理補助者同法第二条第十九項に規定する投資法人債
四保険業法第六十一条の六に規定する社債管理者又は同法第六十一条の七の二に規定する社債管理補助者相互会社が発行する社債
五資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第百二十六条に規定する特定社債管理者又は同法第百二十七条の二第一項に規定する特定社債管理補助者同法第二条第七項に規定する特定社債
第百五十一条(財団債権の取扱い)

財団債権は、破産債権に先立って、弁済する。

第百五十二条(破産財団不足の場合の弁済方法等)

破産財団が財団債権の総額を弁済するのに足りないことが明らかになった場合における財団債権は、法令に定める優先権にかかわらず、債権額の割合により弁済する。ただし、財団債権を被担保債権とする留置権、特別の先取特権、質権又は抵当権の効力を妨げない。

2前項の規定にかかわらず、同項本文に規定する場合における第百四十八条第一項第一号及び第二号に掲げる財団債権(債務者の財産の管理及び換価に関する費用の請求権であって、同条第四項に規定するものを含む。)は、他の財団債権に先立って、弁済する。

第六章 破産財団の管理

第百五十三条(財産の価額の評定等)

破産管財人は、破産手続開始後遅滞なく、破産財団に属する一切の財産につき、破産手続開始の時における価額を評定しなければならない。この場合においては、破産者をその評定に立ち会わせることができる。

2破産管財人は、前項の規定による評定を完了したときは、直ちに破産手続開始の時における財産目録及び貸借対照表を作成し、これらを裁判所に提出しなければならない。

3破産財団に属する財産の総額が最高裁判所規則で定める額に満たない場合には、前項の規定にかかわらず、破産管財人は、裁判所の許可を得て、同項の貸借対照表の作成及び提出をしないことができる。

第百五十四条(別除権の目的の提示等)

破産管財人は、別除権者に対し、当該別除権の目的である財産の提示を求めることができる。

2破産管財人が前項の財産の評価をしようとするときは、別除権者は、これを拒むことができない。

第百五十五条(封印及び帳簿の閉鎖)

破産管財人は、必要があると認めるときは、裁判所書記官、執行官又は公証人に、破産財団に属する財産に封印をさせ、又はその封印を除去させることができる。

2裁判所書記官は、必要があると認めるときは、破産管財人の申出により、破産財団に関する帳簿を閉鎖することができる。

第百五十六条(破産財団に属する財産の引渡し)

裁判所は、破産管財人の申立てにより、決定で、破産者に対し、破産財団に属する財産を破産管財人に引き渡すべき旨を命ずることができる。

2裁判所は、前項の決定をする場合には、破産者を審尋しなければならない。

3第一項の申立てについての決定に対しては、即時抗告をすることができる。

4第一項の申立てについての決定及び前項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。

5第一項の決定は、確定しなければその効力を生じない。

第百五十七条(裁判所への報告)

破産管財人は、破産手続開始後遅滞なく、次に掲げる事項を記載した報告書を、裁判所に提出しなければならない。

一破産手続開始に至った事情
二破産者及び破産財団に関する経過及び現状
三第百七十七条第一項の規定による保全処分又は第百七十八条第一項に規定する役員責任査定決定を必要とする事情の有無
四その他破産手続に関し必要な事項

2破産管財人は、前項の規定によるもののほか、裁判所の定めるところにより、破産財団に属する財産の管理及び処分の状況その他裁判所の命ずる事項を裁判所に報告しなければならない。

第百五十八条(財産状況報告集会への報告)

財産状況報告集会においては、破産管財人は、前条第一項各号に掲げる事項の要旨を報告しなければならない。

第百五十九条(債権者集会への報告)

破産管財人は、債権者集会がその決議で定めるところにより、破産財団の状況を債権者集会に報告しなければならない。

第百六十条(破産債権者を害する行為の否認)

次に掲げる行為(担保の供与又は債務の消滅に関する行為を除く。)は、破産手続開始後、破産財団のために否認することができる。

一破産者が破産債権者を害することを知ってした行為。ただし、これによって利益を受けた者が、その行為の当時、破産債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
二破産者が支払の停止又は破産手続開始の申立て(以下この節において「支払の停止等」という。)があった後にした破産債権者を害する行為。ただし、これによって利益を受けた者が、その行為の当時、支払の停止等があったこと及び破産債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。

2破産者がした債務の消滅に関する行為であって、債権者の受けた給付の価額が当該行為によって消滅した債務の額より過大であるものは、前項各号に掲げる要件のいずれかに該当するときは、破産手続開始後、その消滅した債務の額に相当する部分以外の部分に限り、破産財団のために否認することができる。

3破産者が支払の停止等があった後又はその前六月以内にした無償行為及びこれと同視すべき有償行為は、破産手続開始後、破産財団のために否認することができる。

第百六十一条(相当の対価を得てした財産の処分行為の否認)

破産者が、その有する財産を処分する行為をした場合において、その行為の相手方から相当の対価を取得しているときは、その行為は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り、破産手続開始後、破産財団のために否認することができる。

一当該行為が、不動産の金銭への換価その他の当該処分による財産の種類の変更により、破産者において隠匿、無償の供与その他の破産債権者を害することとなる処分(以下「隠匿等の処分」という。)をするおそれを現に生じさせるものであること。
二破産者が、当該行為の当時、対価として取得した金銭その他の財産について、隠匿等の処分をする意思を有していたこと。
三相手方が、当該行為の当時、破産者が前号の隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたこと。

2前項の規定の適用については、当該行為の相手方が次に掲げる者のいずれかであるときは、その相手方は、当該行為の当時、破産者が同項第二号の隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたものと推定する。

一破産者が法人である場合のその理事、取締役、執行役、監事、監査役、清算人又はこれらに準ずる者
二破産者が法人である場合にその破産者について次のイからハまでに掲げる者のいずれかに該当する者
イ破産者である株式会社の総株主の議決権の過半数を有する者
ロ破産者である株式会社の総株主の議決権の過半数を子株式会社又は親法人及び子株式会社が有する場合における当該親法人
ハ株式会社以外の法人が破産者である場合におけるイ又はロに掲げる者に準ずる者
三破産者の親族又は同居者
第百六十二条(特定の債権者に対する担保の供与等の否認)

次に掲げる行為(既存の債務についてされた担保の供与又は債務の消滅に関する行為に限る。)は、破産手続開始後、破産財団のために否認することができる。

一破産者が支払不能になった後又は破産手続開始の申立てがあった後にした行為。ただし、債権者が、その行為の当時、次のイ又はロに掲げる区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事実を知っていた場合に限る。
イ当該行為が支払不能になった後にされたものである場合支払不能であったこと又は支払の停止があったこと。
ロ当該行為が破産手続開始の申立てがあった後にされたものである場合破産手続開始の申立てがあったこと。
二破産者の義務に属せず、又はその時期が破産者の義務に属しない行為であって、支払不能になる前三十日以内にされたもの。ただし、債権者がその行為の当時他の破産債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。

2前項第一号の規定の適用については、次に掲げる場合には、債権者は、同号に掲げる行為の当時、同号イ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事実(同号イに掲げる場合にあっては、支払不能であったこと及び支払の停止があったこと)を知っていたものと推定する。

一債権者が前条第二項各号に掲げる者のいずれかである場合
二前項第一号に掲げる行為が破産者の義務に属せず、又はその方法若しくは時期が破産者の義務に属しないものである場合

3第一項各号の規定の適用については、支払の停止(破産手続開始の申立て前一年以内のものに限る。)があった後は、支払不能であったものと推定する。

第百六十三条(手形債務支払の場合等の例外)

前条第一項第一号の規定は、破産者から手形の支払を受けた者がその支払を受けなければ手形上の債務者の一人又は数人に対する手形上の権利を失う場合には、適用しない。

2前項の場合において、最終の償還義務者又は手形の振出しを委託した者が振出しの当時支払の停止等があったことを知り、又は過失によって知らなかったときは、破産管財人は、これらの者に破産者が支払った金額を償還させることができる。

3前条第一項の規定は、破産者が租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。)又は罰金等の請求権につき、その徴収の権限を有する者に対してした担保の供与又は債務の消滅に関する行為には、適用しない。

第百六十四条(権利変動の対抗要件の否認)

支払の停止等があった後権利の設定、移転又は変更をもって第三者に対抗するために必要な行為(仮登記又は仮登録を含む。)をした場合において、その行為が権利の設定、移転又は変更があった日から十五日を経過した後支払の停止等のあったことを知ってしたものであるときは、破産手続開始後、破産財団のためにこれを否認することができる。ただし、当該仮登記又は仮登録以外の仮登記又は仮登録があった後にこれらに基づいて本登記又は本登録をした場合は、この限りでない。

2前項の規定は、権利取得の効力を生ずる登録について準用する。

第百六十五条(執行行為の否認)

否認権は、否認しようとする行為について執行力のある債務名義があるとき、又はその行為が執行行為に基づくものであるときでも、行使することを妨げない。

第百六十六条(支払の停止を要件とする否認の制限)

破産手続開始の申立ての日から一年以上前にした行為(第百六十条第三項に規定する行為を除く。)は、支払の停止があった後にされたものであること又は支払の停止の事実を知っていたことを理由として否認することができない。

第百六十七条(否認権行使の効果)

否認権の行使は、破産財団を原状に復させる。

2第百六十条第三項に規定する行為が否認された場合において、相手方は、当該行為の当時、支払の停止等があったこと及び破産債権者を害することを知らなかったときは、その現に受けている利益を償還すれば足りる。

第百六十八条(破産者の受けた反対給付に関する相手方の権利等)

第百六十条第一項若しくは第三項又は第百六十一条第一項に規定する行為が否認されたときは、相手方は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める権利を行使することができる。

一破産者の受けた反対給付が破産財団中に現存する場合当該反対給付の返還を請求する権利
二破産者の受けた反対給付が破産財団中に現存しない場合財団債権者として反対給付の価額の償還を請求する権利

2前項第二号の規定にかかわらず、同号に掲げる場合において、当該行為の当時、破産者が対価として取得した財産について隠匿等の処分をする意思を有し、かつ、相手方が破産者がその意思を有していたことを知っていたときは、相手方は、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める権利を行使することができる。

一破産者の受けた反対給付によって生じた利益の全部が破産財団中に現存する場合財団債権者としてその現存利益の返還を請求する権利
二破産者の受けた反対給付によって生じた利益が破産財団中に現存しない場合破産債権者として反対給付の価額の償還を請求する権利
三破産者の受けた反対給付によって生じた利益の一部が破産財団中に現存する場合財団債権者としてその現存利益の返還を請求する権利及び破産債権者として反対給付と現存利益との差額の償還を請求する権利

3前項の規定の適用については、当該行為の相手方が第百六十一条第二項各号に掲げる者のいずれかであるときは、その相手方は、当該行為の当時、破産者が前項の隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたものと推定する。

4破産管財人は、第百六十条第一項若しくは第三項又は第百六十一条第一項に規定する行為を否認しようとするときは、前条第一項の規定により破産財団に復すべき財産の返還に代えて、相手方に対し、当該財産の価額から前三項の規定により財団債権となる額(第一項第一号に掲げる場合にあっては、破産者の受けた反対給付の価額)を控除した額の償還を請求することができる。

第百六十九条(相手方の債権の回復)

第百六十二条第一項に規定する行為が否認された場合において、相手方がその受けた給付を返還し、又はその価額を償還したときは、相手方の債権は、これによって原状に復する。

第百七十条(転得者に対する否認権)

次の各号に掲げる場合において、否認しようとする行為の相手方に対して否認の原因があるときは、否認権は、当該各号に規定する転得者に対しても、行使することができる。ただし、当該転得者が他の転得者から転得した者である場合においては、当該転得者の前に転得した全ての転得者に対しても否認の原因があるときに限る。

一転得者が転得の当時、破産者がした行為が破産債権者を害することを知っていたとき。
二転得者が第百六十一条第二項各号に掲げる者のいずれかであるとき。ただし、転得の当時、破産者がした行為が破産債権者を害することを知らなかったときは、この限りでない。
三転得者が無償行為又はこれと同視すべき有償行為によって転得した者であるとき。

2第百六十七条第二項の規定は、前項第三号の規定により否認権の行使があった場合について準用する。

第百七十条の二(破産者の受けた反対給付に関する転得者の権利等)

破産者がした第百六十条第一項若しくは第三項又は第百六十一条第一項に規定する行為が転得者に対する否認権の行使によって否認されたときは、転得者は、第百六十八条第一項各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める権利を行使することができる。ただし、同項第一号に掲げる場合において、破産者の受けた反対給付の価額が、第四項に規定する転得者がした反対給付又は消滅した転得者の債権の価額を超えるときは、転得者は、財団債権者として破産者の受けた反対給付の価額の償還を請求する権利を行使することができる。

2前項の規定にかかわらず、第百六十八条第一項第二号に掲げる場合において、当該行為の当時、破産者が対価として取得した財産について隠匿等の処分をする意思を有し、かつ、当該行為の相手方が破産者がその意思を有していたことを知っていたときは、転得者は、同条第二項各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当該各号に定める権利を行使することができる。

3前項の規定の適用については、当該行為の相手方が第百六十一条第二項各号に掲げる者のいずれかであるときは、その相手方は、当該行為の当時、破産者が前項の隠匿等の処分をする意思を有していたことを知っていたものと推定する。

4第一項及び第二項の規定による権利の行使は、転得者がその前者から財産を取得するためにした反対給付又はその前者から財産を取得することによって消滅した債権の価額を限度とする。

5破産管財人は、第一項に規定する行為を転得者に対する否認権の行使によって否認しようとするときは、第百六十七条第一項の規定により破産財団に復すべき財産の返還に代えて、転得者に対し、当該財産の価額から前各項の規定により財団債権となる額(第百六十八条第一項第一号に掲げる場合(第一項ただし書に該当するときを除く。)にあっては、破産者の受けた反対給付の価額)を控除した額の償還を請求することができる。

第百七十条の三(相手方の債権に関する転得者の権利)

破産者がした第百六十二条第一項に規定する行為が転得者に対する否認権の行使によって否認された場合において、転得者がその受けた給付を返還し、又はその価額を償還したときは、転得者は、当該行為がその相手方に対する否認権の行使によって否認されたとすれば第百六十九条の規定により原状に復すべき相手方の債権を行使することができる。この場合には、前条第四項の規定を準用する。

第百七十一条(否認権のための保全処分)

裁判所は、破産手続開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間において、否認権を保全するため必要があると認めるときは、利害関係人(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人)の申立てにより又は職権で、仮差押え、仮処分その他の必要な保全処分を命ずることができる。

2前項の規定による保全処分は、担保を立てさせて、又は立てさせないで命ずることができる。

3裁判所は、申立てにより又は職権で、第一項の規定による保全処分を変更し、又は取り消すことができる。

4第一項の規定による保全処分及び前項の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。

5前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。

6第四項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。

7前各項の規定は、破産手続開始の申立てを棄却する決定に対して第三十三条第一項の即時抗告があった場合について準用する。

第百七十二条(保全処分に係る手続の続行と担保の取扱い)

前条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。)の規定による保全処分が命じられた場合において、破産手続開始の決定があったときは、破産管財人は、当該保全処分に係る手続を続行することができる。

2破産管財人が破産手続開始の決定後一月以内に前項の規定により同項の保全処分に係る手続を続行しないときは、当該保全処分は、その効力を失う。

3破産管財人は、第一項の規定により同項の保全処分に係る手続を続行しようとする場合において、前条第二項(同条第七項において準用する場合を含む。)に規定する担保の全部又は一部が破産財団に属する財産でないときは、その担保の全部又は一部を破産財団に属する財産による担保に変換しなければならない。

4民事保全法(平成元年法律第九十一号)第十八条並びに第二章第四節(第三十七条第五項から第七項までを除く。)及び第五節の規定は、第一項の規定により破産管財人が続行する手続に係る保全処分について準用する。

第百七十三条(否認権の行使)

否認権は、訴え、否認の請求又は抗弁によって、破産管財人が行使する。

2前項の訴え及び否認の請求事件は、破産裁判所が管轄する。

第百七十四条(否認の請求)

否認の請求をするときは、その原因となる事実を疎明しなければならない。

2否認の請求を認容し、又はこれを棄却する裁判は、理由を付した決定でしなければならない。

3裁判所は、前項の決定をする場合には、相手方又は転得者を審尋しなければならない。

4否認の請求を認容する決定があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。

5否認の請求の手続は、破産手続が終了したときは、終了する。

第百七十五条(否認の請求を認容する決定に対する異議の訴え)

否認の請求を認容する決定に不服がある者は、その送達を受けた日から一月の不変期間内に、異議の訴えを提起することができる。

2前項の訴えは、破産裁判所が管轄する。

3第一項の訴えについての判決においては、訴えを不適法として却下する場合を除き、同項の決定を認可し、変更し、又は取り消す。

4第一項の決定を認可する判決が確定したときは、その決定は、確定判決と同一の効力を有する。同項の訴えが、同項に規定する期間内に提起されなかったとき、又は却下されたときも、同様とする。

5第一項の決定を認可し、又は変更する判決については、受訴裁判所は、民事訴訟法第二百五十九条第一項の定めるところにより、仮執行の宣言をすることができる。

6第一項の訴えに係る訴訟手続は、破産手続が終了したときは、第四十四条第四項の規定にかかわらず、終了する。

第百七十六条(否認権行使の期間)

否認権は、破産手続開始の日から二年を経過したときは、行使することができない。否認しようとする行為の日から十年を経過したときも、同様とする。

第百七十七条(役員の財産に対する保全処分)

裁判所は、法人である債務者について破産手続開始の決定があった場合において、必要があると認めるときは、破産管財人の申立てにより又は職権で、当該法人の理事、取締役、執行役、監事、監査役、清算人又はこれらに準ずる者(以下この節において「役員」という。)の責任に基づく損害賠償請求権につき、当該役員の財産に対する保全処分をすることができる。

2裁判所は、破産手続開始の申立てがあった時から当該申立てについての決定があるまでの間においても、緊急の必要があると認めるときは、債務者(保全管理人が選任されている場合にあっては、保全管理人)の申立てにより又は職権で、前項の規定による保全処分をすることができる。

3裁判所は、前二項の規定による保全処分を変更し、又は取り消すことができる。

4第一項若しくは第二項の規定による保全処分又は前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。

5前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。

6第四項に規定する裁判及び同項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。

7第二項から前項までの規定は、破産手続開始の申立てを棄却する決定に対して第三十三条第一項の即時抗告があった場合について準用する。

第百七十八条(役員の責任の査定の申立て等)

裁判所は、法人である債務者について破産手続開始の決定があった場合において、必要があると認めるときは、破産管財人の申立てにより又は職権で、決定で、役員の責任に基づく損害賠償請求権の査定の裁判(以下この節において「役員責任査定決定」という。)をすることができる。

2前項の申立てをするときは、その原因となる事実を疎明しなければならない。

3裁判所は、職権で役員責任査定決定の手続を開始する場合には、その旨の決定をしなければならない。

4第一項の申立て又は前項の決定があったときは、時効の完成猶予及び更新に関しては、裁判上の請求があったものとみなす。

5役員責任査定決定の手続(役員責任査定決定があった後のものを除く。)は、破産手続が終了したときは、終了する。

第百七十九条(役員責任査定決定等)

役員責任査定決定及び前条第一項の申立てを棄却する決定には、理由を付さなければならない。

2裁判所は、前項に規定する裁判をする場合には、役員を審尋しなければならない。

3役員責任査定決定があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。この場合においては、第十条第三項本文の規定は、適用しない。

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