たばこ事業法昭和五十九年法律第六十八号
この法律は、たばこ専売制度の廃止に伴い、製造たばこに係る租税が財政収入において占める地位等にかんがみ、製造たばこの原料用としての国内産の葉たばこの生産及び買入れ並びに製造たばこの製造及び販売の事業等に関し所要の調整を行うことにより、我が国たばこ産業の健全な発展を図り、もつて財政収入の安定的確保及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする。
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
日本たばこ産業株式会社(以下「会社」という。)は、毎年、その製造する製造たばこの原料の用に供しようとする国内産の葉たばこ(以下「原料用国内産葉たばこ」という。)の買入れを行おうとする場合においては、すべて、あらかじめ、会社に売り渡す目的をもつてたばこを耕作しようとする者(以下「耕作者」という。)と原料用国内産葉たばこの買入れに関する契約を締結するものとする。
2前項に規定する契約においては、たばこの種類別の耕作面積並びに葉たばこの種類別及び品位別の価格(以下「葉たばこの価格」という。)を定めるものとする。
3会社は、財務省令で定めるところにより、耕作者の会社に対する第一項に規定する契約の申込みに必要な事項を公告するものとする。
4会社は、第一項に規定する契約に基づいて生産された葉たばこについては、製造たばこの原料の用に適さないものを除き、すべて買い入れるものとする。
5前項に規定する買入れに際しての葉たばこの品位に係る決定の方法については、財務省令で定める。
会社が前条第一項に規定する契約を締結しようとするときは、会社の代表者は、会社の原料用国内産葉たばこの買入れに係るたばこの種類別の耕作総面積及び葉たばこの価格について、あらかじめ、葉たばこ審議会に諮らなければならない。この場合において、会社は、当該葉たばこ審議会の意見を尊重するものとする。
2葉たばこ審議会は、前項に規定する葉たばこの価格について、生産費及び物価その他の経済事情を参酌し、葉たばこの再生産を確保することを旨として審議するものとする。
会社は、毎年、たばこ耕作組合法(昭和三十三年法律第百三十五号)第二条に規定するたばこ耕作組合中央会(次条において「中央会」という。)の意見を聴いて原料用国内産葉たばこの買入れに係るたばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳を定め、財務省令で定めるところにより、公告するものとする。
2会社は、前項の規定により公告されたたばこの種類別の耕作総面積の地域別の内訳の範囲内において、第三条第一項に規定する契約を締結するものとする。
会社は、たばこ耕作組合法第二条に規定するたばこ耕作組合の組合員である耕作者(以下この条において「組合員である耕作者」という。)と第三条第一項に規定する契約を締結しようとする場合において、当該組合員である耕作者が中央会に対し葉たばこの価格、耕作したたばこ又は収穫した葉たばこが災害により損害を受けた場合の取扱い、代金の支払方法その他の当該契約の基本的事項を約定することを委託したときは、中央会と当該契約の基本的事項を約定するものとする。この場合において、当該約定は、会社と当該組合員である耕作者との間で締結される同項に規定する契約の一部とみなす。
会社の代表者の諮問に応じ、原料用国内産葉たばこの生産及び買入れに関する重要事項を調査審議するため、会社に葉たばこ審議会(以下この条において「審議会」という。)を置く。
2審議会は、前項に規定する事項について、会社の代表者に建議することができる。
3審議会は、委員十一人以内で組織する。
4委員は、耕作者を代表する者及び学識経験のある者のうちから財務大臣の認可を受けて、会社の代表者が委嘱する。
5委員は、非常勤とする。
6前各項に定めるもののほか、審議会に関し必要な事項は、財務省令で定める。
製造たばこは、会社でなければ、製造してはならない。
会社は、その製造に係る製造たばこで現に販売をしていない品目の製造たばこを第二十条の登録を受けた者(以下「卸売販売業者」という。)に販売しようとする場合においては、当該製造たばこの品目ごとに一の販売価格の最高額(消費税法(昭和六十三年法律第百八号)に規定する消費税、たばこ税法(昭和五十九年法律第七十二号)に規定するたばこ税及び地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第二章第三節に規定する地方消費税に相当する金額を含む。以下この条において「最高販売価格」という。)を定めて、当該製造たばこを製造場から移出する時までに、財務大臣の認可を受けなければならない。
2会社が既に前項及びこの項の認可を受けて販売をしている製造たばこがある場合において、当該認可に係る最高販売価格を変更しようとするときは、その実施の時期を定めて、あらかじめ、財務大臣の認可を受けなければならない。
3財務大臣は、前二項の認可の申請があつた場合において、会社が当該申請に係る最高販売価格で当該製造たばこを販売した場合に、消費者の利益を不当に害することとなると認めるときは、前二項の認可をしてはならない。
4財務大臣は、第一項又は第二項の認可をした最高販売価格が経済事情の変動その他の事由により前項の趣旨に照らして不適当となつたと認める場合には、会社に対し、相当の期間を定めて、当該最高販売価格の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる。
5会社は、その製造する製造たばこの卸売販売業者に対する販売について、第一項又は第二項の認可を受けた最高販売価格を超える金額を受領してはならない。
6前各項の規定は、会社がその製造する製造たばこを第二十二条第一項の許可を受けた者(以下「小売販売業者」という。)に販売しようとするときに準用する。この場合において、第一項中「及び地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第二章第三節に規定する地方消費税に相当する金額」とあるのは「、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第二章第三節に規定する地方消費税、同章第五節に規定する道府県たばこ税及び同法第三章第四節に規定する市町村たばこ税に相当する金額」と、第五項中「卸売販売業者」とあるのは「小売販売業者」と読み替えるものとする。
会社は、製造たばこに係る地域的な需給状況を勘案して、その円滑な供給を図るよう努めるものとする。
自ら輸入(関税法(昭和二十九年法律第六十一号)第二条第一項第一号に規定する輸入をいう。以下同じ。)をした製造たばこの販売を業として行おうとする者は、財務大臣の登録を受けなければならない。
2前項の登録を受けようとする者は、財務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を財務大臣に提出しなければならない。
3前項の申請書には、第十三条各号に該当しないことを誓約する書面その他財務省令で定める書類を添付しなければならない。
財務大臣は、前条第一項の登録の申請があつた場合においては、次条の規定により登録を拒否する場合を除き、次に掲げる事項を製造たばこ特定販売業者登録簿に登録しなければならない。
財務大臣は、第十一条第一項の登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を拒否しなければならない。
第十一条第一項の登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)について相続、合併又は分割(事業の全部を承継させるものに限る。第二十七条において同じ。)があつたときは、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、当該選定された者。以下この条及び第二十七条において同じ。)、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により事業の全部を承継した法人は、その特定販売業者の地位を承継する。ただし、当該相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により事業の全部を承継した法人が前条各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
2前項ただし書の規定に該当する相続人は、相続後六十日間に限り、引き続きその在庫に係る製造たばこの販売を業として行うことができる。この場合において、この法律の適用に関しては、当該相続人を特定販売業者とみなす。
3第一項の規定により特定販売業者の地位を承継した者又は前項前段の規定により製造たばこの販売を業として行う者は、遅滞なく、その旨を財務大臣に届け出なければならない。
特定販売業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、遅滞なく、その旨を財務大臣に届け出なければならない。
特定販売業者は、その営業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を財務大臣に届け出なければならない。
2特定販売業者がその営業を廃止したときは、その者に係る第十一条第一項の登録は、その効力を失う。
財務大臣は、特定販売業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第十一条第一項の登録を取り消し、又は期間を定めてその営業の停止を命ずることができる。
財務大臣は、第十二条の規定による登録、第十三条の規定による登録の拒否又は前条の規定による登録の取消し若しくは営業の停止の命令をしたときは、遅滞なく、その旨を当該処分に係る者に通知しなければならない。
製造たばこの卸売販売(消費者に対する販売以外の販売をいう。以下同じ。)を業として行おうとする者は、当分の間、財務大臣の登録を受けなければならない。ただし、会社又は特定販売業者がその製造し、又は輸入した製造たばこの卸売販売を行おうとする場合は、この限りでない。
第十一条第二項及び第三項、第十二条並びに第十三条の規定は前条の規定による製造たばこの卸売販売に係る登録について、第十四条から第十六条までの規定は卸売販売業者について、第十七条から第十九条までの規定は製造たばこの卸売販売に係る登録の取消し等について、それぞれ、準用する。この場合において、第十一条第二項中「前項」とあるのは「第二十条」と、同項第三号中「自ら輸入をした製造たばこの販売」とあるのは「製造たばこの卸売販売」と、第十二条中「前条第一項」とあるのは「第二十条」と、「製造たばこ特定販売業者登録簿」とあるのは「製造たばこ卸売販売業者登録簿」と、第十三条中「第十一条第一項」とあるのは「第二十条」と、第十四条第一項中「第十一条第一項の登録を受けた者(以下「特定販売業者」という。)」とあるのは「卸売販売業者」と、同条第二項及び第三項中「製造たばこの販売」とあるのは「製造たばこの卸売販売」と、第十六条第二項中「第十一条第一項」とあるのは「第二十条」と、第十七条中「第十一条第一項」とあるのは「第二十条」と、同条第三号中「この条又は第三十四条第二項」とあるのは「この条」と、同条第四号中「第三十三条第一項又は第三十九条第一項」とあるのは「第三十九条第二項」と、「製造場から移出し、若しくは輸入し、又は販売した」とあるのは「販売した」と読み替えるものとする。
製造たばこの小売販売(消費者に対する販売をいう。以下同じ。)を業として行おうとする者は、当分の間、その製造たばこに係る営業所(以下第三十七条まで及び第四十九条において「営業所」という。)ごとに財務大臣の許可を受けなければならない。会社又は特定販売業者が小売販売を業として行おうとするときも、同様とする。
2前項の許可を受けようとする者は、財務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を財務大臣に提出しなければならない。
3前項の申請書には、次条各号に該当しないことを誓約する書面その他財務省令で定める書類を添付しなければならない。
財務大臣は、前条第一項の許可の申請があつた場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、許可をしないことができる。
財務大臣は、第二十二条第一項の許可に際し、許可の条件又は期限を付し、及びこれを変更することができる。
2前項の条件又は期限は、第二十二条第一項の許可の趣旨に照らして、必要な最小限度のものでなければならない。
小売販売業者は、その営業所を移転しようとするときは、財務省令で定めるところにより、財務大臣の許可を受けなければならない。
2前項の場合において、その移転先の営業所が第二十三条第三号に該当し、又は移転先での営業が同条第四号に該当するときは、財務大臣は、同項の許可をしないことができる。
小売販売業者は、その営業所以外の場所に出張して製造たばこの小売販売をしようとする場合においては、財務省令で定めるところにより、その場所ごとに、財務大臣の許可を受けなければならない。
2第二十四条の規定は、前項の許可を与える場合について準用する。
小売販売業者について相続、合併又は分割があつたときは、相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により事業の全部を承継した法人は、その小売販売業者の地位を承継する。ただし、当該相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立された法人又は分割により事業の全部を承継した法人が第二十三条各号(第三号及び第四号を除く。)のいずれかに該当するときは、この限りでない。
2前項ただし書の規定に該当する相続人は、相続後六十日間に限り、引き続きその在庫に係る製造たばこの小売販売を業として行うことができる。この場合において、この法律の適用に関しては、当該相続人を小売販売業者とみなす。
3第一項の規定により小売販売業者の地位を承継した者又は前項前段の規定により小売販売を業として行う者は、遅滞なく、その旨を財務大臣に届け出なければならない。
前条第一項及び第三項の規定は、小売販売業者が自らを代表者とする法人(定款に製造たばこの小売販売を業として行う旨の定めがあるものに限る。)を設立した場合その他これに類する場合として財務省令で定める場合について準用する。
小売販売業者は、その営業所における営業を引き続き一月を超えて休止しようとするときは、あらかじめ、理由を付してその旨を財務大臣に届け出なければならない。
小売販売業者は、次の各号のいずれかに該当するときは、遅滞なく、その旨を財務大臣に届け出なければならない。
2小売販売業者は、その営業所における営業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を財務大臣に届け出なければならない。第二十六条第一項の許可を受けて行う小売販売を取りやめたときも、同様とする。
財務大臣は、小売販売業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第二十二条第一項の許可を取り消し、又は一月以内の期間を定めてその営業の停止を命ずることができる。
財務大臣は、第二十二条第一項の規定による許可、第二十三条の規定による不許可又は前条の規定による許可の取消し若しくは営業の停止の命令をしたときは、遅滞なく、その旨を当該処分に係る者に通知しなければならない。
会社又は特定販売業者は、その者の現に販売をしていない品目の製造たばこ(その者が自ら製造し、又は輸入するものに限る。以下この条において同じ。)の販売をしようとする場合においては、当分の間、政令で定めるところにより、その品目ごとに一の小売定価を定めて、当該製造たばこを製造場から移出し、又は輸入する時までに、財務大臣の認可を受けなければならない。
2会社又は特定販売業者は、既にその者が前項及びこの項の認可を受けて販売をしている製造たばこがある場合において、当該認可に係る小売定価を変更しようとするときは、政令で定めるところにより、その実施の時期を定めて、あらかじめ、財務大臣の認可を受けなければならない。
3前二項の場合において、二以上の者から製造たばこの同一の品目について小売定価の認可の申請があつた場合その他これに準ずる場合における認可の方法及び前二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
財務大臣は、前条第一項又は第二項の小売定価の認可の申請があつた場合には、次の各号の一に該当するときを除き、同条第一項又は第二項の認可をしなければならない。
2財務大臣は、前条第一項又は第二項の認可をした小売定価が経済事情の変動により前項の趣旨に照らして著しく不適当となつたと認める場合その他政令で定める事由に該当する場合には、当該小売定価の認可を受けた者に対し、相当の期間を定めて、当該小売定価の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる。
財務大臣は、第三十三条第一項又は第二項の規定により小売定価を認可したときは、財務省令で定めるところにより、当該認可に係る小売定価を公告するものとする。
小売販売業者は、第三十三条第一項又は第二項の規定による認可に係る小売定価によらなければ製造たばこを販売してはならない。ただし、小売販売業者が他の小売販売業者に臨時の在庫補充用として製造たばこを販売する場合その他の財務省令で定める場合は、この限りでない。
2小売販売業者は、第三十三条第一項又は第二項の規定による認可に係る小売定価がない製造たばこを販売してはならない。
小売販売業者は、その営業所において販売する製造たばこの品目ごとの第三十三条第一項又は第二項の規定による認可に係る小売定価を当該営業所に掲示しなければならない。
製造たばこ代用品は、これを製造たばことみなしてこの法律の規定を適用する。
2前項に規定する製造たばこ代用品とは、製造たばこ以外の物であつて、喫煙用に供されるもの(麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)第二条第一項第一号に規定する麻薬、あへん法(昭和二十九年法律第七十一号)第三条第二号に規定するあへん並びに医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第一項に規定する医薬品及び同条第二項に規定する医薬部外品を除く。)をいう。
会社又は特定販売業者は、製造たばこで財務省令で定めるものを販売の用に供するために製造し、又は輸入した場合には、当該製造たばこを販売する時までに、当該製造たばこに、消費者に対し製造たばこの消費と健康との関係に関して注意を促すための財務省令で定める文言を、財務省令で定めるところにより、表示しなければならない。ただし、輸入した製造たばこを博覧会において展示し即売する場合その他財務省令で定める場合は、この限りでない。
2卸売販売業者又は小売販売業者は、前項本文の規定により製造たばこに表示されている文言を消去し、又は変更して、製造たばこを販売してはならない。
この後に81条あります。条文一覧へ
ログインすると解説の投稿や改正案の編集ができます