国民健康保険法昭和三十三年法律第百九十二号
この法律は、国民健康保険事業の健全な運営を確保し、もつて社会保障及び国民保健の向上に寄与することを目的とする。
国民健康保険は、被保険者の疾病、負傷、出産又は死亡に関して必要な保険給付を行うものとする。
都道府県は、当該都道府県内の市町村(特別区を含む。以下同じ。)とともに、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うものとする。
2国民健康保険組合は、この法律の定めるところにより、国民健康保険を行うことができる。
国は、国民健康保険事業の運営が健全に行われるよう必要な各般の措置を講ずるとともに、第一条に規定する目的の達成に資するため、保健、医療及び福祉に関する施策その他の関連施策を積極的に推進するものとする。
2都道府県は、安定的な財政運営、市町村の国民健康保険事業の効率的な実施の確保その他の都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の健全な運営について中心的な役割を果たすものとする。
3市町村は、被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項、国民健康保険の保険料(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。第十一条第二項、第五十四条の三第一項、第二項及び第四項、第六十三条の二、第八十一条の二第一項各号並びに第十項第二号及び第三号並びに第八十二条の二第二項第二号及び第三号並びに第六項において同じ。)の徴収、保健事業の実施その他の国民健康保険事業を適切に実施するものとする。
4都道府県及び市町村は、前二項の責務を果たすため、保健医療サービス及び福祉サービスに関する施策その他の関連施策との有機的な連携を図るものとする。
5都道府県は、第二項及び前項に規定するもののほか、国民健康保険事業の運営が適切かつ円滑に行われるよう、国民健康保険組合その他の関係者に対し、必要な指導及び助言を行うものとする。
都道府県の区域内に住所を有する者は、当該都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険の被保険者とする。
前条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する者は、都道府県が当該都道府県内の市町村とともに行う国民健康保険(以下「都道府県等が行う国民健康保険」という。)の被保険者としない。
都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、都道府県の区域内に住所を有するに至つた日又は前条各号のいずれにも該当しなくなつた日から、その資格を取得する。
都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、都道府県の区域内に住所を有しなくなつた日の翌日又は第六条各号(第九号及び第十号を除く。)のいずれかに該当するに至つた日の翌日から、その資格を喪失する。ただし、都道府県の区域内に住所を有しなくなつた日に他の都道府県の区域内に住所を有するに至つたときは、その日から、その資格を喪失する。
2都道府県等が行う国民健康保険の被保険者は、第六条第九号又は第十号に該当するに至つた日から、その資格を喪失する。
世帯主は、厚生労働省令で定めるところにより、その世帯に属する被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項その他必要な事項を市町村に届け出なければならない。
2世帯主と同一の世帯に属する全て又は一部の被保険者が第三十六条第三項に規定する電子資格確認を受けることができない状況にあるときは、当該世帯主は、厚生労働省令で定めるところにより、当該世帯主が住所を有する市町村に対し、当該状況にある被保険者の資格に係る情報として厚生労働省令で定める事項を記載した書面の交付又は当該事項の電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて厚生労働省令で定めるものをいう。以下この項から第四項までにおいて同じ。)による提供を求めることができる。この場合において、当該市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、速やかに、当該書面の交付の求めを行つた世帯主に対しては当該書面を交付するものとし、当該電磁的方法による提供の求めを行つた世帯主に対しては当該事項を電磁的方法により提供するものとする。
3前項の規定により同項の書面の交付を受け、又は電磁的方法により同項の厚生労働省令で定める事項の提供を受けた世帯主と同一の世帯に属する被保険者は、当該書面又は当該事項を厚生労働省令で定める方法により表示したものを提示することにより、第三十六条第三項本文(第五十二条第六項、第五十二条の二第三項、第五十三条第三項及び第五十四条の三第六項において準用する場合を含む。)又は第五十四条の二第三項(第五十四条の三第六項において準用する場合を含む。)の確認を受けることができる。
4世帯主は、その世帯に属する全て又は一部の被保険者の資格に係る事実の確認のため、厚生労働省令で定めるところにより、当該世帯主が住所を有する市町村に対し、当該事実を記載した書面の交付又は当該書面に記載すべき事項の電磁的方法による提供を求めることができる。この場合において、当該市町村は、厚生労働省令で定めるところにより、当該書面の交付の求めを行つた世帯主に対しては当該書面を交付するものとし、当該電磁的方法による提供の求めを行つた世帯主に対しては当該書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供するものとする。
5世帯主は、その世帯に属する被保険者がその資格を喪失したときは、厚生労働省令の定めるところにより、速やかに、市町村にその旨を届け出なければならない。
6住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第二十二条から第二十四条まで、第二十五条、第三十条の四十六又は第三十条の四十七の規定による届出があつたとき(当該届出に係る書面に同法第二十八条の規定による付記がされたときに限る。)は、その届出と同一の事由に基づく第一項又は前項の規定による届出があつたものとみなす。
7前各項に規定するもののほか、被保険者に関する届出及び被保険者の資格に関する確認に関して必要な事項は、厚生労働省令で定める。
都道府県及び市町村は、国民健康保険に関する収入及び支出について、政令で定めるところにより、それぞれ特別会計を設けなければならない。
国民健康保険事業の運営に関する事項(この法律の定めるところにより都道府県が処理することとされている事務に係るものであつて、第七十五条の七第一項の規定による国民健康保険事業費納付金の徴収、第八十二条の二第一項の規定による都道府県国民健康保険運営方針の作成その他の重要事項に限る。)を審議させるため、都道府県に都道府県の国民健康保険事業の運営に関する協議会を置く。
2国民健康保険事業の運営に関する事項(この法律の定めるところにより市町村が処理することとされている事務に係るものであつて、第四章の規定による保険給付、第七十六条第一項の規定による保険料の徴収その他の重要事項に限る。)を審議させるため、市町村に市町村の国民健康保険事業の運営に関する協議会を置く。
3前二項に定める協議会は、前二項に定めるもののほか、国民健康保険事業の運営に関する事項(第一項に定める協議会にあつてはこの法律の定めるところにより都道府県が処理することとされている事務に係るものに限り、前項に定める協議会にあつてはこの法律の定めるところにより市町村が処理することとされている事務に係るものに限る。)を審議することができる。
4前三項に規定するもののほか、第一項及び第二項に定める協議会に関して必要な事項は、政令で定める。
削除
国民健康保険組合(以下「組合」という。)は、同種の事業又は業務に従事する者で当該組合の地区内に住所を有するものを組合員として組織する。
2前項の組合の地区は、一又は二以上の市町村の区域によるものとする。ただし、特別の理由があるときは、この区域によらないことができる。
3第一項の規定にかかわらず、第六条各号(第八号及び第十号を除く。)のいずれかに該当する者及び他の組合が行う国民健康保険の被保険者である者は、組合員となることができない。ただし、その者の世帯に同条各号(第十号を除く。)のいずれにも該当せず、かつ、他の組合が行う国民健康保険の被保険者でない者があるときは、この限りでない。
4第一項の規定にかかわらず、組合に使用される者で、第六条各号(第八号及び第十号を除く。)のいずれにも該当せず、かつ、他の組合が行う国民健康保険の被保険者でないものは、当該組合の組合員となることができる。
組合は、法人とする。
組合の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。
組合を設立しようとするときは、主たる事務所の所在地の都道府県知事の認可を受けなければならない。
2前項の認可の申請は、十五人以上の発起人が規約を作成し、組合員となるべき者三百人以上の同意を得て行うものとする。
3都道府県知事は、第一項の認可の申請があつた場合においては、あらかじめ、次の各号に定める組合の区分に応じ、当該各号に定める者の意見を聴き、当該認可の申請に係る組合の設立により、当該組合の地区をその区域に含む都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の運営に支障を及ぼさないと認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。
4前項の規定により、他の都道府県知事が意見を述べるに当たつては、あらかじめ、当該他の都道府県知事が統括する都道府県内の市町村(第一項の認可の申請に係る組合の地区をその区域に含む市町村に限る。)の市町村長の意見を聴かなければならない。
5組合は、設立の認可を受けた時に成立する。
組合の規約には、次の各号に掲げる事項を記載しなければならない。
組合員及び組合員の世帯に属する者は、当該組合が行う国民健康保険の被保険者とする。ただし、第六条各号(第十号を除く。)のいずれかに該当する者及び他の組合が行う国民健康保険の被保険者は、この限りでない。
2前項の規定にかかわらず、組合は、規約の定めるところにより、組合員の世帯に属する者を包括して被保険者としないことができる。
組合が行う国民健康保険の被保険者は、当該組合の組合員若しくは組合員の世帯に属する者となつた日又は第六条各号(第十号を除く。)のいずれにも該当しなくなつた日若しくは他の組合が行う国民健康保険の被保険者でなくなつた日から、その資格を取得する。
組合が行う国民健康保険の被保険者は、組合員若しくは組合員の世帯に属する者でなくなつた日の翌日又は第六条各号(第九号及び第十号を除く。)のいずれかに該当するに至つた日の翌日から、その資格を喪失する。ただし、組合員又は組合員の世帯に属する者でなくなつたことにより、都道府県等が行う国民健康保険又は他の組合が行う国民健康保険の被保険者となつたときは、その日から、その資格を喪失する。
2組合が行う国民健康保険の被保険者は、第六条第九号に該当するに至つた日から、その資格を喪失する。
第九条(第六項を除く。)の規定は、組合が行う国民健康保険の被保険者に関する届出及び被保険者の資格に関する確認について準用する。この場合において、同条第一項、第三項及び第五項中「世帯主」とあるのは「組合員」と、同条第一項及び第五項中「市町村」とあるのは「組合」と、同条第二項中「世帯主と」とあるのは「組合員と」と、同項及び同条第四項中「世帯主は」とあるのは「組合員は」と、「当該世帯主が住所を有する市町村」とあるのは「組合」と、「当該市町村」とあるのは「当該組合」と、「世帯主に」とあるのは「組合員に」と読み替えるものとする。
組合に、役員として、理事及び監事を置く。
2理事の定数は五人以上、監事の定数は二人以上とし、それぞれ規約で定める。
3理事及び監事は、規約の定めるところにより、組合員のうちから組合会で選任する。ただし、特別の事情があるときは、組合員以外の者のうちから組合会で選任することを妨げない。
4理事及び監事の任期は、三年をこえない範囲内において、規約で定める。
理事は、規約の定めるところにより、組合の業務を執行し、及び組合を代表する。
2組合の業務は、規約に別段の定がある場合を除くほか、理事の過半数で決する。
3監事は、組合の業務の執行及び財産の状況を監査する。
理事の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
理事は、規約又は組合会の決議によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
理事が欠けた場合において、事務が遅滞することにより損害を生ずるおそれがあるときは、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、仮理事を選任しなければならない。
組合と理事との利益が相反する事項については、理事は、代表権を有しない。この場合においては、都道府県知事は、利害関係人の請求により又は職権で、特別代理人を選任しなければならない。
組合会が成立しないとき、又はその議決すべき事項を議決しないときは、理事は、都道府県知事の指揮を受け、その議決すべき事項を処分することができる。
2組合会において議決すべき事項に関し臨時急施を要する場合において、組合会が成立しないとき、又は組合会を招集する暇がないときは、理事は、その議決すべき事項を処分することができる。
3前二項の規定による処分については、理事は、その後最初に招集される組合会に報告しなければならない。
組合に組合会を置く。
2組合会は、組合会議員をもつて組織するものとし、組合会議員の定数は、組合員の総数の二十分の一を下らない範囲内において、規約で定める。ただし、組合員の総数が六百人をこえる組合にあつては、三十人以上であることをもつて足りる。
3組合会議員は、規約の定めるところにより、組合員が、組合員のうちから選挙する。
4組合会議員の任期は、三年をこえない範囲内において、規約で定める。
次の各号に掲げる事項は、組合会の議決を経なければならない。
2前項第一号、第二号及び第六号に掲げる事項(同項第一号及び第二号に掲げる事項のうち、合併により消滅する組合の地区を合併後存続する組合の地区の一部とする地区の拡張に係る規約の変更その他の厚生労働省令で定めるものを除く。)の議決は、都道府県知事の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3第十七条第三項及び第四項の規定は、組合の地区の拡張に係る規約の変更に関する前項の認可について準用する。
4組合は、第一項第三号に掲げる事項及び第二項に規定する厚生労働省令で定める事項の議決をしたときは、遅滞なく、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
理事は、規約の定めるところにより、毎年度一回通常組合会を招集しなければならない。
2組合会議員が、その定数の三分の一以上の同意を得て、会議の目的である事項及び招集の理由を記載した書面を組合に提出して組合会の招集を請求したときは、理事は、その請求があつた日から起算して二十日以内に、臨時組合会を招集しなければならない。
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