分収林特別措置法昭和三十三年法律第五十七号
この法律は、分収方式による造林及び育林を促進し、もつて林業の発展と森林の有する諸機能の維持増進とに資することを目的とする。
この法律で「分収造林契約」とは、一定の土地についての造林に関し、その土地の所有者(以下「造林地所有者」という。)、造林地所有者以外の者でその土地について造林を行うもの(以下「造林者」という。)並びに造林地所有者及び造林者以外の者でその造林に要する費用の全部若しくは一部を負担するもの(以下「造林費負担者」という。)の三者又は造林地所有者、造林者及び造林費負担者のうちのいずれか二者が当事者となつて締結する契約(国有林野の管理経営に関する法律(昭和二十六年法律第二百四十六号)第九条の契約を除く。)で、その契約条項中において、次に掲げる事項を約定しているものをいう。
2この法律で「分収育林契約」とは、一定の土地に植栽された樹木(当該契約の締結時における樹齢が地域ごと及び樹種ごとに農林水産省令で定める樹齢を超えるものを除く。)についての保育及び管理(以下「育林」という。)に関し、その土地の所有者(以下「育林地所有者」という。)、育林地所有者以外の者でその樹木について育林を行うもの(以下「育林者」という。)並びに育林地所有者及び育林者以外の者でその樹木について育林に要する費用の全部若しくは一部を負担するもの(以下「育林費負担者」という。)の三者又は育林地所有者、育林者及び育林費負担者のうちのいずれか二者が当事者となつて締結する契約(当事者のうちのいずれかが当該樹木の所有者であるもの(国有林野の管理経営に関する法律第十七条の二の契約を除く。)に限る。)で、その契約条項中において、次に掲げる事項を約定しているものをいう。
3この法律で「分収林契約」とは、分収造林契約、分収育林契約その他次の各号のいずれかに該当する契約で、その契約条項中において、各契約当事者が一定の割合により当該契約に係る造林又は育林による収益(以下「造林等収益」という。)を分収することを約定しているものをいう。
4この法律で「募集」とは、分収林契約の当事者となろうとする者が、不特定かつ多数の者に対し、当該分収林契約の造林費負担者又は育林費負担者として権利を取得し義務を負うこととなるための分収林契約の締結の申込みを勧誘することをいう。
5この法律で「途中募集」とは、分収林契約の当事者が、不特定かつ多数の者に対し、当該分収林契約の造林費負担者又は育林費負担者として権利を取得し義務を負うこととなるための申込みを勧誘することをいう。
都道府県知事は、分収林契約の当事者となろうとする者から分収林契約の締結についてのあつせんの申出があつた場合において、これを相当と認めるときは、適正な分収林契約が締結されるようにあつせんに努めるものとする。
分収造林契約又は分収育林契約に係る共有樹木については、民法(明治二十九年法律第八十九号)第二百五十六条第一項(共有物の分割請求)の規定は、適用しない。
分収林契約に係る募集又は途中募集をする者は、農林水産省令で定めるところにより、当該募集又は途中募集に係る申込みの期間の開始する日の二月前までに、次に掲げる事項を当該分収林契約に係る土地を管轄する都道府県知事に届け出なければならない。
都道府県知事は、前条第一項又は第二項の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る事項からみて、適正な造林若しくは育林が行われないおそれがあると認めるとき、又は造林費負担者若しくは育林費負担者の正当な利益を害するおそれがあると認めるときは、当該募集又は途中募集に係る申込みの期間の開始する日の前日までの間に限り、当該届出をした者に対し、当該届出に係る事項を変更すべき旨を勧告することができる。
2都道府県知事は、前項の規定による勧告をした場合において、勧告を受けた者がこれに従つていないと認めるときは、その旨を公表することができる。
第五条第一項の規定による届出をした者は、当該届出に係る事項(同条第二項の規定による届出に係る変更、前条第一項の規定による勧告に従つた変更、この条の規定による届出に係る変更又は第十一条第一項の承認に係る変更があつたときは、当該変更後の事項。次条第一項及び第二項において同じ。)であつて造林又は育林に係るものについて変更(第十一条第一項の承認に係るものを除く。)があつたときは、農林水産省令で定めるところにより、第五条第一項の都道府県知事にその旨を届け出なければならない。
第五条第一項の規定による届出に係る分収林契約に係る造林又は育林を行う者は、当該届出に係る事項に従つて造林又は育林を行わなければならない。
2都道府県知事は、前項に規定する者が同項の規定に従つていないと認めるときは、その者に対し、当該届出に係る事項に従つて造林又は育林を行うべき旨を勧告することができる。
3第六条第二項の規定は、前項の規定による勧告について準用する。
都道府県知事は、第五条第一項の規定による届出をした者又は前条第一項に規定する者に対し、第五条から前条までの規定の施行に必要な限度において、当該募集若しくは途中募集の実施状況、当該募集若しくは途中募集に係る分収林契約の内容又は当該分収林契約に係る造林若しくは育林の実施状況について報告を求めることができる。
第五条から前条までの規定は、次に掲げる者には、適用しない。
分収林契約の当事者は、当該分収林契約について契約条項の変更を行うことにより、当該変更後の利益の額(各契約当事者が分収する造林等収益の額から当該各契約当事者が負担する造林等費用の額を控除して得た額をいう。)が当該変更前の当該利益の額よりも増加する見込みがある場合には、単独で又は共同して、当該分収林契約の契約条項の変更について、当該分収林契約に係る土地を管轄する都道府県知事の承認を求めることができる。
2前項の承認を求めようとする分収林契約の当事者は、次に掲げる事項を書面をもつて示さなければならない。
3都道府県知事は、前項第二号から第四号までに掲げる事項が次の各号のいずれにも該当すると認められる場合でなければ、第一項の承認をしてはならない。
提案者(前条第一項の承認を受けた分収林契約の当事者をいう。以下同じ。)は、当該承認があつた日から二週間以内に、次に掲げる事項を、公告するとともに、当該分収林契約の他の当事者で知れているものに対し書面をもつて通知しなければならない。
2異議申述期間は、一月を下つてはならない。
異議申述期間内に異議を述べた分収林契約の当事者(以下「異議のある契約当事者」という。)がないときは、当該分収林契約の当事者の全部が契約条項の変更を承認したものとみなす。
異議のある契約当事者の造林等収益の分収の割合の合計が十分の一を超えないとき(前条に規定する場合を除く。)は、提案者は、異議申述期間を経過した日以後、遅滞なく、その旨を異議のある契約当事者に通知しなければならない。
2異議のある契約当事者は、前項の規定による通知があつた日から一月以内に、提案者に対し、その造林等収益を分収する権利を買い取るべきことを請求することができる。
3前項の規定による請求に係る買取りの額は、第一号に掲げる額から第二号に掲げる額を控除して得た額以上でなければならない。
4第二項の規定による請求がなかつたとき、又は次の各号のいずれにも該当するときは、当該分収林契約の当事者の全部が契約条項の変更(同項の規定による請求に係る買取りによるものを含む。第十七条前段において同じ。)を承認したものとみなす。
5前項各号のいずれかに該当しないときは、契約条項の変更は、その効力を生じない。
異議のある契約当事者の造林等収益の分収の割合の合計が十分の一を超えるときは、契約条項の変更は、その効力を生じない。
第十四条第二項の規定による請求に係る買取りを行つた提案者は、効力発生日に、請求者の当該分収林契約に係る権利及び義務(請求者が造林地所有者又は育林地所有者である場合にあつては、造林者又は育林者のためにその土地につきこれを造林又は育林の目的に使用する権利を設定する義務を除く。)を承継する。
提案者は、効力発生日以後、遅滞なく、契約条項の変更の内容その他の農林水産省令で定める事項を、公告するとともに、当該分収林契約の他の当事者で知れているものに対し書面をもつて通知しなければならない。契約条項の変更が効力を生じないこととなつたときも、同様とする。
この法律に定めるもののほか、この法律の実施のために必要な事項は、農林水産省令で定める。
次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の過料に処する。
2第五条第一項若しくは第二項又は第七条の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
第二条の規定による改正後の分収林特別措置法(以下「新分収林特別措置法」という。)第四条の規定は、この法律の施行の際現に締結されている新分収林特別措置法第二条第二項に規定する分収育林契約に係る共有樹木については、適用しない。
2新分収林特別措置法第五条から第八条まで及び第十条の規定は、新分収林特別措置法第二条第三項に規定する分収林契約に係る同条第四項又は第五項に規定する募集又は途中募集で、この法律の施行後二月以内に当該募集又は途中募集に係る申込みの期間の開始する日が到来するものについては、適用しない。
新分収林特別措置法の規定は、旧公有林野等官行造林法(大正九年法律第七号)に基づき締結された契約については、適用しない。
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
この法律は、公布の日から施行する。
この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行する。
この法律は、平成二十九年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
附則第二条から前条までに規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
政府は、この法律の施行後五年を目途として、この法律による改正後のそれぞれの法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、これらの法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
ログインすると解説の投稿や改正案の編集ができます