厚生年金保険法昭和二十九年法律第百十五号
この法律は、労働者の老齢、障害又は死亡について保険給付を行い、労働者及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。
厚生年金保険は、政府が、管掌する。
この法律による年金たる保険給付の額は、国民の生活水準、賃金その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、速やかに改定の措置が講ぜられなければならない。
厚生年金保険事業の財政は、長期的にその均衡が保たれたものでなければならず、著しくその均衡を失すると見込まれる場合には、速やかに所要の措置が講ぜられなければならない。
政府は、少なくとも五年ごとに、保険料及び国庫負担の額並びにこの法律による保険給付に要する費用の額その他の厚生年金保険事業の財政に係る収支についてその現況及び財政均衡期間における見通し(以下「財政の現況及び見通し」という。)を作成しなければならない。
2前項の財政均衡期間(第三十四条第一項及び第八十四条の六第三項第二号において「財政均衡期間」という。)は、財政の現況及び見通しが作成される年以降おおむね百年間とする。
3政府は、第一項の規定により財政の現況及び見通しを作成したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
この法律における実施機関は、次の各号に掲げる事務の区分に応じ、当該各号に定める者とする。
2前項第二号又は第三号に掲げる事務のうち、第八十四条の三、第八十四条の五、第八十四条の六、第八十四条の八及び第八十四条の九の規定に係るものについては、国家公務員共済組合連合会又は地方公務員共済組合連合会が行い、その他の規定に係るものについては、政令で定めるところにより、同項第二号又は第三号に定める者のうち政令で定めるものが行う。
この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
2この法律において、「配偶者」、「夫」及び「妻」には、婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含むものとする。
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次の各号のいずれかに該当する事業所若しくは事務所(以下単に「事業所」という。)又は船舶を適用事業所とする。
2前項第三号に規定する船舶の船舶所有者は、適用事業所の事業主とみなす。
3第一項の事業所以外の事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所とすることができる。
4前項の認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(第十二条に規定する者を除く。)の二分の一以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。
前条第一項第一号又は第二号の適用事業所が、それぞれ当該各号に該当しなくなつたときは、その事業所について同条第三項の認可があつたものとみなす。
第六条第三項の適用事業所の事業主は、厚生労働大臣の認可を受けて、当該事業所を適用事業所でなくすることができる。
2前項の認可を受けようとするときは、当該事業所の事業主は、当該事業所に使用される者(第十二条に規定する者を除く。)の四分の三以上の同意を得て、厚生労働大臣に申請しなければならない。
二以上の適用事業所(船舶を除く。)の事業主が同一である場合には、当該事業主は、厚生労働大臣の承認を受けて、当該二以上の事業所を一の適用事業所とすることができる。
2前項の承認があつたときは、当該二以上の適用事業所は、第六条の適用事業所でなくなつたものとみなす。
二以上の船舶の船舶所有者が同一である場合には、当該二以上の船舶は、一の適用事業所とする。この場合において、当該二以上の船舶は、第六条の適用事業所でないものとみなす。
適用事業所に使用される七十歳未満の者は、厚生年金保険の被保険者とする。
適用事業所以外の事業所に使用される七十歳未満の者は、厚生労働大臣の認可を受けて、厚生年金保険の被保険者となることができる。
2前項の認可を受けるには、その事業所の事業主の同意を得なければならない。
前条の規定による被保険者は、厚生労働大臣の認可を受けて、被保険者の資格を喪失することができる。
次の各号のいずれかに該当する者は、第九条及び第十条第一項の規定にかかわらず、厚生年金保険の被保険者としない。
第九条の規定による被保険者は、適用事業所に使用されるに至つた日若しくはその使用される事業所が適用事業所となつた日又は前条の規定に該当しなくなつた日に、被保険者の資格を取得する。
2第十条第一項の規定による被保険者は、同項の認可があつた日に、被保険者の資格を取得する。
第九条又は第十条第一項の規定による被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至つた日の翌日(その事実があつた日に更に前条に該当するに至つたとき、又は第五号に該当するに至つたときは、その日)に、被保険者の資格を喪失する。
同一の適用事業所において使用される被保険者について、被保険者の種別(第一号厚生年金被保険者、第二号厚生年金被保険者、第三号厚生年金被保険者又は第四号厚生年金被保険者のいずれであるかの区別をいう。以下同じ。)に変更があつた場合には、前二条の規定は、被保険者の種別ごとに適用する。
被保険者の資格の取得及び喪失は、厚生労働大臣の確認によつて、その効力を生ずる。ただし、第十条第一項の規定による被保険者の資格の取得及び第十四条第三号に該当したことによる被保険者の資格の喪失は、この限りでない。
2前項の確認は、第二十七条の規定による届出若しくは第三十一条第一項の規定による請求により、又は職権で行うものとする。
3第一項の確認については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
4第二号厚生年金被保険者、第三号厚生年金被保険者及び第四号厚生年金被保険者の資格の取得及び喪失については、前三項の規定は、適用しない。
第二号厚生年金被保険者、第三号厚生年金被保険者又は第四号厚生年金被保険者は、第十三条の規定にかかわらず、同時に、第一号厚生年金被保険者の資格を取得しない。
2第一号厚生年金被保険者が同時に第二号厚生年金被保険者、第三号厚生年金被保険者又は第四号厚生年金被保険者の資格を有するに至つたときは、その日に、当該第一号厚生年金被保険者の資格を喪失する。
被保険者期間を計算する場合には、月によるものとし、被保険者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
2被保険者の資格を取得した月にその資格を喪失したときは、その月を一箇月として被保険者期間に算入する。ただし、その月に更に被保険者又は国民年金の被保険者(国民年金法第七条第一項第二号に規定する第二号被保険者を除く。)の資格を取得したときは、この限りでない。
3被保険者の資格を喪失した後、更にその資格を取得した者については、前後の被保険者期間を合算する。
4前三項の規定は、被保険者の種別ごとに適用する。
5同一の月において被保険者の種別に変更があつたときは、前項の規定により適用するものとされた第二項の規定にかかわらず、その月は変更後の被保険者の種別の被保険者であつた月(二回以上にわたり被保険者の種別に変更があつたときは、最後の被保険者の種別の被保険者であつた月)とみなす。
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