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海難審判法施行規則第五条(重大な海難) | LexCard
トップ›海難審判法施行規則›第五条

海難審判法施行規則昭和二十三年運輸省令第八号

第五条(重大な海難)

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第一章 総則

第一条(理事官に対する指揮監督)

海難審判所長及び地方海難審判所長(支所長を含む。以下同じ。)は、理事官の職務に関し、理事官を一般に指揮監督する。ただし、個々の事件の取調べ又は処分については、首席理事官が理事官を指揮監督する。

第二条(書記)

海難審判所長及び地方海難審判所長は、その職員の中から事件ごとに書記を指名する。

2書記は、審判官の命を受けて、事件に関する書類の作成、保管及び送達に関する事務に従事する。

第三条(令第二条第一号の国土交通省令で定める船舶)

海難審判法施行令(昭和二十三年政令第五十四号。以下「令」という。)第二条第一号の国土交通省令で定める船舶は、次のとおりとする。

一第三種の従業制限を有する漁船
二総トン数千トン以上の船舶
第四条(令第二条第二号ニの国土交通省令で定める教育機関)

令第二条第二号ニの国土交通省令で定める教育機関は、次のとおりとする。

一海上保安大学校
二国立研究開発法人水産研究・教育機構、独立行政法人に係る改革を推進するための農林水産省関係法律の整備に関する法律(平成二十七年法律第七十号)附則第十四条第四号の規定による廃止前の独立行政法人水産大学校法(平成十一年法律第百九十一号)に規定する独立行政法人水産大学校、独立行政法人国立公文書館等の設立に伴う関係政令の整備等に関する政令(平成十二年政令第三百三十三号)第六十四条の規定による改正前の農林水産省組織令(平成十二年政令第二百五十三号)に規定する水産大学校又は中央省庁等改革に伴い関係政令等を廃止する政令(平成十二年政令第三百十四号)第三十七号の規定による廃止前の農林水産省組織令(昭和二十七年政令第三百八十九号)に規定する水産大学校
三独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律(平成十八年法律第二十八号)附則第十二条の規定による廃止前の独立行政法人海技大学校法(平成十一年法律第二百十二号)に規定する独立行政法人海技大学校、独立行政法人国立公文書館等の設立に伴う関係政令の整備等に関する政令第六十六条の規定による改正前の国土交通省組織令(平成十二年政令第二百五十五号。以下「旧国土交通省組織令」という。)に規定する海技大学校又は中央省庁等改革に伴い関係政令等を廃止する政令の規定による廃止前の運輸省組織令(昭和五十九年政令第百七十五号。以下「旧運輸省組織令」という。)に規定する海技大学校
四旧国土交通省組織令に規定する航海訓練所又は旧運輸省組織令に規定する航海訓練所

第二章 管轄

第五条(重大な海難)

海難審判法(昭和二十二年法律第百三十五号。以下「法」という。)第十六条第一項に規定する重大な海難は、次の各号のいずれかに該当するものとする。

一旅客のうちに、死亡者若しくは行方不明者又は二人以上の重傷者が発生したもの
二五人以上の死亡者又は行方不明者が発生したもの
三火災又は爆発により運航不能となつたもの
四油等の流出により環境に重大な影響を及ぼしたもの
五次に掲げる船舶が全損となつたもの
イ人の運送をする事業の用に供する十三人以上の旅客定員を有する船舶
ロ物の運送をする事業の用に供する総トン数三百トン以上の船舶
ハ総トン数百トン以上の漁船
六前各号に掲げるもののほか、特に重大な社会的影響を及ぼしたものとして海難審判所長が認めたもの
第六条(管轄の移転)

理事官又は受審人は、海難審判所組織規則(平成十三年国土交通省令第五号)第七条第一項の規定により事件を管轄する地方海難審判所(以下この章において「原地方海難審判所」という。)で審判することが不便であると認めるときは、その理由を明らかにして海難審判所長に管轄の移転を請求することができる。

2前項の請求は、審判廷において本案について陳述をした後は、これをすることはできない。

3第一項の請求は、書面を原地方海難審判所に提出してこれをしなければならない。

第七条(原地方海難審判所の意見)

前条第一項の請求があつたときは、原地方海難審判所は、速やかに意見を付して、これを海難審判所長に送付しなければならない。

第八条(地方海難審判所の指定)

海難審判所長は、第六条第一項の請求を適当と認めるときは、新たにその事件を管轄すべき地方海難審判所を指定しなければならない。

2海難審判所長は、前項の場合を除くほか、請求を却下しなければならない。

第九条(管轄の移転に係る通知)

海難審判所長は、前条の規定により指定又は却下をしたときは、原地方海難審判所を経由して、その請求人にその旨を通知しなければならない。

2海難審判所長は、前条第一項の指定をしたときは、速やかにこれを新たにその事件を管轄すべき地方海難審判所に通知しなければならない。

3原地方海難審判所は、前条の指定又は却下があつたときは、これを請求人以外の理事官、受審人及び第四十一条の規定により指定海難関係人として指定された者(以下単に「指定海難関係人」という。)に通知しなければならない。

第十条(一件書類及び証拠物の送付)

第八条第一項の指定があつたときは、原地方海難審判所は、一件書類及び証拠物を速やかに新たにその事件を管轄すべき地方海難審判所の理事官に送付しなければならない。

第三章 審判官の忌避等

第十一条(忌避の申立て)

理事官、補佐人又は受審人は、審判官に次の事由があるときは、忌避の申立てをすることができる。

一受審人又は指定海難関係人の四親等内の親族若しくは配偶者であるとき、又はあつたとき。
二事件について証人又は鑑定人となつたとき。
三事件について受審人又は指定海難関係人の補佐人又は代理人として審判に関与したとき。
四事件について理事官の職務を行つたとき。
五審判の対象となつた船舶の船舶所有者、船舶管理人若しくは船舶借入人であるとき、又はこれらの者若しくは受審人と雇用関係にあるとき。
六前各号に掲げるもののほか、不公平の審判をするおそれがあるとき。
第十二条(忌避の申立ての制限)

審判廷において本案について陳述をした者は、前条第六号の事由のみを理由としては、忌避の申立てをすることはできない。ただし、忌避の事由があることを知らなかつたとき、又は忌避の事由がその後に発生したときは、この限りでない。

第十三条(忌避の申立ての方式)

忌避の申立ては、当該申立てに係る審判官が所属する海難審判所に対してこれをしなければならない。

2前項の申立ては、理由を記載した書面でこれをしなければならない。

3前条ただし書の事由があるときは、これを明らかにしなければならない。

第十四条(意見書の提出)

忌避を申し立てられた審判官は、当該申立てに対して意見書を差し出すことができる。

第十五条(忌避の申立てについての決定)

海難審判所は、忌避の申立てに理由があると認めるときは、その審判官を除斥する決定をしなければならない。

2海難審判所は、忌避の申立てに理由がないと認めるときは、申立却下の決定をしなければならない。

3審判を開始した一名の審判官が忌避されたときは、その所属する地方海難審判所の審判官によつて構成される合議体(合議体が構成できない場合においては、一名の審判官)が第一項又は前項の決定をしなければならない。ただし、忌避された審判官が忌避の申立てに理由があると認めるときは、その決定があつたものとみなす。

4忌避を申し立てられた審判官は、前三項の決定に関与することはできない。

第十六条(審判手続の中止)

忌避の申立てがあつたときは、海難審判所は、特に緊急を要する場合のほか、審判手続を中止しなければならない。

第十七条(職務執行からの除斥)

海難審判所長及び地方海難審判所長は、その所属する審判官について、第十一条各号に掲げる事由があると認めるときは、その審判官を職務の執行から除斥することができる。

第十八条(職務執行の回避)

審判官は、第十一条各号に掲げる事由があるときは、その所属する海難審判所長又は地方海難審判所長の許可を受けて、その職務の執行を回避することができる。

第四章 補佐人

第十九条(海事補佐人の資格)

海事補佐人は、次の各号のいずれかに掲げる資格があることを要する。

一一級海技士(航海)、一級海技士(機関)、一級海技士(通信)又は一級海技士(電子通信)の免許を受けた者
二審判官又は理事官の職にあつた者(国土交通省設置法等の一部を改正する法律(平成二十年法律第二十六号)第三条の規定による改正前の法第十条第一項に規定する海難審判庁審判官若しくは海難審判庁理事官又は三年以上海難審判庁副理事官の職にあつた者を含む。)
三令第二条第二号ニに定める教授若しくはこれに相当する職にあつた者又は三年以上同号ニに定める准教授若しくはこれに相当する職にあつた者
四次に掲げる教育機関の船舶の運航又は船舶用機関の運転に関する学科の教員のうち十年以上教諭若しくはこれに相当する職にあつた者
イ学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条の高等学校又は中等教育学校
ロ独立行政法人海技教育機構
ハ海上保安学校
ニ独立行政法人に係る改革を推進するための国土交通省関係法律の整備に関する法律第八条の規定による改正前の独立行政法人海員学校法(平成十一年法律第二百十四号)に規定する独立行政法人海員学校、旧国土交通省組織令に規定する海員学校又は旧運輸省組織令に規定する海員学校
五弁護士の資格がある者
第二十条(欠格条項)

次の各号のいずれかに該当する者は、海事補佐人となることができない。

一拘禁刑以上の刑に処せられた者
二破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
三懲戒の処分によつて免官、免職又は除名されて二年を経過しない者
四精神の機能の障害により海事補佐人の職務を適正に行うに当たつて必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者
第二十一条(登録事務の実施)

海事補佐人の登録に関する事務は、海難審判所長がこれを行う。

第二十二条(登録事項)

海難審判所長は、海事補佐人登録簿を備え、海事補佐人に関し次に掲げる事項を登録する。

一氏名
二生年月日
三本籍
四住所
五事務所の所在地
六登録年月日
第二十三条(登録の申請)

海事補佐人の登録を受けようとする者は、前条第一号から第五号までに掲げる事項を記載した申請書を海難審判所長に提出しなければならない。

2前項の申請書には、海事補佐人となるために必要な資格を有する者であることを証明する書面を添付しなければならない。

3第一項の申請書には、登録免許税の額に相当する額の収入印紙又は登録免許税の納付に係る領収証書をはらなければならない。

第二十四条(登録の変更の申請)

海事補佐人は、第二十二条第一号及び第三号から第五号までに掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その登録の変更を海難審判所長に申請しなければならない。

第二十五条(登録の抹消の申請)

海事補佐人は、その職務を辞そうとするときは、その登録の抹消を海難審判所長に申請しなければならない。

第二十六条(死亡の届出)

海事補佐人が死亡したときは、その相続人又は親族は、遅滞なく、その旨を海難審判所長に届け出なければならない。

第二十六条の二(精神の機能の障害により認知等を適切に行うことができない状態となつた場合の届出)

海事補佐人又はその法定代理人若しくは同居の親族は、当該海事補佐人が精神の機能の障害を有することにより認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない状態となつたときは、海難審判所長に届け出なければならない。この場合においては、病名、障害の程度、病因、病後の経過、治癒の見込みその他参考となる所見を記載した医師の診断書を添付しなければならない。

第二十七条(登録の抹消)

次の各号のいずれかに該当する場合には、海難審判所長は、海事補佐人の登録を抹消しなければならない。

一海事補佐人となるために必要な資格を有しないこととなつたとき。
二第二十五条の規定による登録抹消の申請があつたとき。
三海事補佐人が死亡したとき。
四海事補佐人が第二十条第一号から第四号までのいずれかに該当するに至つたとき。
第二十八条(登録の拒否等)

海難審判所長は、海難審判所(地方海難審判所を除く。)の決定による同意があるときは、海事補佐人の登録を拒否し、又はその登録を取り消すことができる。

2前項の決定については、審判の手続に関する規定を準用する。

第二十九条(登録等の通知)

海難審判所長は、第二十三条の申請があつたときは、前条第一項の規定により登録を拒否した場合を除き、その登録をし、その旨を申請者に通知しなければならない。

2海難審判所長は、前条第一項の規定により海事補佐人の登録を拒否し、若しくはその登録を取り消したとき又は第二十七条第一号の規定により登録を抹消したときは、その者にその旨を通知しなければならない。

3前項の通知には、その理由を付さなければならない。

第三十条(登録等の公示)

海難審判所長は、海事補佐人の登録をし、又はその抹消をしたときは、その旨を官報に公示しなければならない。

第三十一条(補佐人の選任)

受審人又は指定海難関係人は、審判廷における弁論が終了するまでは、いつでも補佐人を選任することができる。

2受審人の配偶者、直系の親族又は兄弟姉妹は、独立して補佐人を選任することができる。

第三十二条(補佐人の選任手続)

補佐人の選任は、受審人又は指定海難関係人と補佐人が連署した書面を海難審判所に提出してこれをしなければならない。

第三十三条(海事補佐人として登録した者以外の者に係る許可の申請)

法第二十一条第一項ただし書の許可の申請は、書面を海難審判所に提出してこれをしなければならない。この場合には、その海難審判所は、これを許可するか否かについて決定をしなければならない。

第三十四条(一件書類及び証拠物の閲覧及び謄写)

補佐人は、一件書類及び証拠物を閲覧し、又は謄写することができる。ただし、審判長(審判を開始した一名の審判官を含む。次章第六節を除き、以下同じ。)は、証拠を保存するため必要があるときは、その閲覧又は謄写を制限することができる。

2補佐人は、審判長の許可を受けて、前項に規定する謄写を自己の使用人その他の者にさせることができる。

第三十五条(速記者の立会い)

補佐人は、審判長の許可を受けて、審判廷において速記者を立ち会わせ、口述を記録させることができる。

第五章 審判手続

第三十六条(利害関係者による審判開始申立ての請求)

海難について利害関係を有する者は、その事実を告げて理事官に審判開始の申立てを請求することができる。

2理事官は、前項の請求があつた場合において、審判開始の申立てをしたときは、その旨を請求者に通知しなければならない。審判開始の申立てをしなかつたときも、同様とする。

第三十七条(質問調書及び検査調書の作成等)

理事官は、海難関係人に質問し、又は船舶その他の場所を検査したときは、質問調書又は検査調書を作成し、これを質問を受けた者は船舶その他の場所の管理人に読み聞かせた後、これらの者とともに署名押印しなければならない。ただし、質問を受けた者又は船舶その他の場所の管理人が署名押印することができないときは、理事官は、その事由を付記してその調書に署名押印しなければならない。

2理事官は、鑑定又は翻訳をさせたときは、鑑定書又は翻訳書を作成させなければならない。

第三十八条(証票)

理事官が船舶その他の場所を検査する場合に携帯すべき証票は、別表のとおりとする。

第三十九条(審判不要の処分)

理事官は、調査の結果、海難が海技士若しくは小型船舶操縦士又は水先人の職務上の故意又は過失によつて発生したものでないと認めるときは、その事件について審判不要の処分をしなければならない。

第四十条(審判開始申立書)

審判開始の申立ては、海難審判所に審判開始申立書を差し出してこれをしなければならない。

2審判開始申立書には、事件名を付し、その事実及び受審人に係る職務上の故意又は過失の内容の概要を述べ、かつ、受審人の氏名、当時の職名及び受有免状又は受有免許証の種類を記載しなければならない。

第四十一条(指定海難関係人の指定)

理事官は、海難において受審人以外の当事者であつて受審人に係る職務上の故意又は過失の内容及び懲戒の量定を判断するため必要があると認める者があるときは、これを指定海難関係人として指定し、その氏名及び職業を審判開始申立書に記載しなければならない。

第四十二条(審判開始の申立ての通告)

理事官は、審判開始の申立てをした場合には、直ちに、次の事項を記載した書面により、受審人及び指定海難関係人に審判開始申立ての通告をしなければならない。

一審判開始を申し立てた海難審判所の名称
二事件名及び事実の概要
三受審人に係る職務上の故意又は過失の内容
四受審人の氏名及び当時の職名並びに受有免状又は受有免許証の種類
五指定海難関係人の氏名及び職業
六審判開始の申立てをした日
七理事官の氏名
第四十三条(新たな受審人及び指定海難関係人の指定等)

理事官は、審判開始申立ての後、受審人若しくは指定海難関係人を新たに指定し、又はこれを取り消すことができる。

2前項の指定又は取消しは、書面でこれをしなければならない。

3第一項の指定の場合には、第四十条から前条までの規定を準用する。

第四十四条(審判期日の指定)

審判開始の申立てがあつたときは、審判長は、審判期日を定めなければならない。

第四十五条(審判期日の変更の請求)

理事官、補佐人、受審人又は指定海難関係人は、海難審判所に対し第一回の審判期日の変更を請求することができる。

2前項の請求は、理由を明らかにして行わなければならない。

3海難審判所は、第一項の請求に理由があると認めるときは、新たに審判期日を定めなければならない。

4海難審判所は、第一項の請求に理由がないと認めるときは、請求却下の決定をしなければならない。

5前項の決定については、決定書の送達を要しない。

第四十六条(審判期日の変更)

審判長は、いつでも審判期日を変更することができる。

第四十七条(審判期日における呼出し等)

審判長は、審判期日に受審人及び指定海難関係人を呼び出し、かつ、審判期日を遅滞なく理事官及び補佐人に通知しなければならない。

第四十八条(第一回審判期日前の検査の立会い)

海難審判所は、法第三十五条第二項第一号に掲げる検査をするときは、あらかじめその旨を理事官、補佐人、受審人及び指定海難関係人に通知して、これに立ち会う機会を与えなければならない。

第四十九条(審判廷)

審判廷は、海難審判所でこれを開く。ただし、必要がある場合には、海難審判所長又は地方海難審判所長は、海難審判所以外の場所で審判廷を開かせることができる。

第五十条(用語)

審判手続においては、日本語を用いる。ただし、海上の慣用語については、この限りでない。

2海難審判所は、審判関係人のうち日本語に通じない者があるときは、通訳を用いることができる。

第五十一条(開廷の要件等)

審判期日における取調べは、審判廷でこれを行う。

2審判廷は、定数の審判官及び書記並びに理事官が列席してこれを開く。

第五十二条(審判期日外の証拠の取調べの立会い)

審判期日外における証拠の取調べについては、第四十八条の規定を準用する。

第五十三条(受審人又は指定海難関係人の欠席の届出等)

受審人又は指定海難関係人は、審判期日に出廷することができないときは、遅滞なく、その事由を明らかにしてこれを海難審判所に届け出なければならない。

2海難審判所は、前項の事由が正当であると認めるときは、理事官の意見を聴いて審判期日を延期するものとする。

第五十四条(指定海難関係人の代理人)

指定海難関係人は、審判廷に代理人を出廷させることができる。ただし、海難審判所は、必要と認める場合には、本人の出廷を命ずることができる。

2前項の代理人は、委任状によつてその資格を証明しなければならない。

第五十五条(人定尋問)

審判長は、開廷を宣した後、まず受審人及び指定海難関係人に対して、その人違いがないことを確かめるために必要な事項を尋問しなければならない。

第五十六条(審判開始申立て理由の陳述)

前条の尋問が終わつたときは、理事官は、事件の概要及び審判開始の申立てをした理由を陳述しなければならない。

第五十七条(審判関係人の尋問及び証拠調べ)

審判関係人の尋問及び証拠調べは、審判長がこれを行う。

2陪席の審判官、理事官及び補佐人は、審判長に告げて審判関係人を尋問することができる。

第五十八条(構内にいる証人への尋問)

証人が海難審判所の構内にいるときは、召喚をしない場合でも、これを尋問することができる。

第五十九条(映像等の送受信による通話の方法による尋問)

証人、鑑定人、受審人又は指定海難関係人を尋問する場合において、証人、鑑定人、受審人又は指定海難関係人が遠隔の地に居住しているときその他審判長が相当と認めるときは、隔地者が映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法によつて、尋問をすることができる。

2前項に規定する方法により証人又は鑑定人を尋問する場合には、理事官、補佐人、受審人及び指定海難関係人の意見を聴いて、受審人及び指定海難関係人を審判廷に出頭させ、証人又は鑑定人を当該尋問に必要な装置の設置された海難審判所に出頭させてこれを行う。

3第一項に規定する方法により受審人又は指定海難関係人を尋問する場合には、理事官、補佐人、受審人及び指定海難関係人の意見を聴いて、受審人又は指定海難関係人を当該尋問に必要な装置の設置された海難審判所に出頭させてこれを行う。

4第一項に規定する方法による尋問をする場合には、文書の写しを送信してこれを提示することその他の尋問の実施に必要な処置を行うため、ファクシミリを利用することができる。

5第一項に規定する方法による尋問をしたときは、その旨及び証人、鑑定人、受審人又は指定海難関係人が出頭した海難審判所を調書に記載しなければならない。

第六十条(宣誓の方式)

宣誓させる場合は、宣誓書を朗読させ、かつ、これに署名させなければならない。

2宣誓書には、良心に従つて、真実を述べ何事も隠さず、また何事も付け加えないことを誓う旨を記載しなければならない。

第六十一条(偽証の罰の告知)

宣誓をさせた証人には、尋問前に、偽証の罰を告げなければならない。

第六十二条(証人尋問の方式)

証人は、各別にこれを尋問しなければならない。

2後に尋問すべき証人が在廷するときは、その者に退廷を命じなければならない。

第六十三条(宣誓を要しない証人)

証人であつて、受審人の配偶者若しくは四親等内の親族又は受審人とこれらの関係にあつた者に対しては、宣誓をさせないで、これを尋問することができる。

2宣誓の趣旨を理解することができない者は、宣誓をさせないで、これを尋問しなければならない。

第六十四条(受命審判官の取調べ)

海難審判所は、その審判官の一人に必要な事項の取調べを命ずることができる。

2前項の審判官は、審判廷でその取調べの結果を海難審判所に報告しなければならない。

3第一項の審判官の行う取調べについては、海難審判所の審判手続に関する規定を準用する。

第六十五条(審判手続の更新)

開廷後長期間にわたり開廷しなかつた場合において必要があると認めるときは、審判手続を更新することができる。

2開廷後受審人又は指定海難関係人が追加指定されたときは、審判手続を更新しなければならない。

第六十六条

開廷後審判官が更迭したときは、審判手続を更新しなければならない。ただし、裁決を言い渡す場合は、この限りでない。

第六十七条(理事官等の意見陳述)

証拠調べが終わつたときは、理事官は、事実を示して受審人に係る職務上の故意又は過失の内容及び懲戒の量定について意見を陳述しなければならない。

2受審人、指定海難関係人及び補佐人は、前項の理事官の陳述に対して意見を述べることができる。

第六十八条(最終陳述)

受審人、指定海難関係人及び補佐人には、最終に陳述する機会を与えなければならない。

第六十九条(取調べの再開)

海難審判所は、必要があると認めるときは、決定をもつて取調べを再開することができる。

第七十条(裁決書)

裁決は裁決書をもつてこれをしなければならない。

2裁決書は、審判官がこれを作らなければならない。

第七十一条(裁決書の記載事項)

裁決書には、次の事項を記載しなければならない。

一海難審判所の名称
二事件名
三受審人の氏名、本籍及び生年月日
四指定海難関係人の氏名及び住所
五審判に関与した理事官の氏名
六主文
七海難の事実
八受審人に係る職務上の故意又は過失の内容
九前二号の事実を認めた理由

2裁決書には、審判官が署名押印しなければならない。

第七十二条(裁決言渡しの方式)

裁決を言い渡すには、裁決書を朗読し、又はその要旨を告げてこれを行う。

第七十三条(裁決書謄本の送付)

海難審判所は、裁決を言い渡したときは、遅滞なく裁決書の謄本を理事官、受審人及び指定海難関係人に送付しなければならない。

第七十四条(裁決書謄本等の請求)

受審人、指定海難関係人、補佐人又は利害関係人は、自己の費用で裁決書の謄本又は抄本を請求することができる。

第七十五条(裁決書謄本等の交付に係る手数料)

前条の規定により裁決書の謄本又は抄本の交付を受ける者は、その用紙一枚につき九十円の手数料を納付しなければならない。

2前項の手数料は、その金額に相当する収入印紙を申請書に貼つて、これを納付しなければならない。

第七十六条(審判調書)

書記は、審判に関して審判調書を作り、一切の審判手続を記載しなければならない。

2審判調書は、その審判手続終了の日から五日以内に、これを整理しなければならない。

3審判調書には、書記が記名し、審判長が確認しなければならない。

第七十七条(陳述の録音)

審判長は、必要があると認めるときは、審判関係人の申立てにより又は職権で、録音装置を使用して審判廷における審判関係人の陳述の全部又は一部を記録させることができる。

2前項の場合において、書記は、審判長の許可を得て、審判廷における審判関係人の陳述を録音テープ(これに準ずる方法により一定の事項を記録することができる物を含む。)に記録することをもつて審判調書の記載に代えることができる。

3審判長は、前項の許可をする場合には、審判関係人の意見を聴かなければならない。

第七十八条(審判調書に係る供述者の請求)

審判調書について供述者の請求があつたときは、審判長は、書記をしてその供述に関する部分を読み聞かせ、増減又は変更の申立てがあつたときは、その旨を記載させなければならない。

第七十九条(書類の作成又は変更に関する書記の意見添書)

書記は、口述の書取その他の書類の作成又は変更に関して、審判長の命令を受けた場合において、その作成又は変更を正当でないと認めるときは、自己の意見を書き添えることができる。

第八十条(審判の方式)

三名の審判官で構成する合議体で審判を行う場合においては、当該審判は、これらの審判官の評議による。

第八十一条(評議の秘密)

評議は、これを公行しない。

第八十二条

評議は、審判長がこれを開き、かつ、これを整理する。その評議の経過並びに各審判官の意見及びその多少の数については、厳に秘密を守らなければならない。

第八十三条(評議における意見の陳述義務)

審判官は、評議において審判長の求めがあつたときは、その意見を述べなければならない。

第八十四条(評決)

審判は、過半数の意見による。ただし、受審人に係る職務上の故意又は過失の内容及び懲戒の量定について意見が三説に分かれたときは、受審人に最も不利な意見の次に利益な意見による。

第八十五条(審判廷における申立てによる決定)

決定は、審判廷における申立てによつてこれをするときは、審判関係人の陳述を聴かなければならない。その他の場合には、審判関係人の陳述を聴かずにこれをすることができる。

第八十六条(決定に必要な事実の取調べ)

海難審判所は、決定をするため必要がある場合には、事実の取調べをすることができる。

2海難審判所は、その所属する審判官の一人に前項の取調べをさせることができる。

第八十七条(決定の告知)

決定の告知は、審判廷においては、言渡しによつてこれを行い、その他の場合には、決定書の正本を送達してこれを行う。

第八十八条(準用)

決定については、この節に定めるもののほか、裁決に関する規定を準用する。

第六章 雑則

第八十九条(送達の場所)

受審人、指定海難関係人又は補佐人は、通告、通知又は書類の送達を受領する場所を住所以外の所在地に定めて、これを海難審判所に届け出ることができる。

2前項の届出がないときは、通告、通知又は書類の送達は、その者の住所にこれをしなければならない。

第九十条(信書便による通告等の送達)

書記は、郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便で通告、通知又は書類の送達をすることができる。

2前項の場合には、審判関係人に対する呼び出しの場合を除いて書記が書類を郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第二項に規定する信書便の役務に付したときに通告、通知又は送達があつたものとみなす。

第九十一条(公示送達の方法)

住所が知れない者に対して通告、通知又は書類の送達をすべき場合には、その内容を官報に掲載して、通告、通知又は書類の送達に代えることができる。

2前項の場合には、その掲載があつた日に、通告、通知又は書類の送達があつたものとみなす。

第九十二条(期間の計算)

日、月又は年をもつてする期間の計算については、法第二十八条第一項ただし書及び業務の停止の期間の計算の場合を除いて、その初日を算入しない。

2日、月及び年は、暦に従つてこれを計算する。

3期間の末日が、行政機関の休日に関する法律(昭和六十三年法律第九十一号)第一条第一項各号に掲げる日に当たるときは、これを期間に算入しない。ただし、法第二十八条第一項ただし書及び業務の停止の期間の計算の場合は、この限りでない。

第九十三条(証人等の旅費等)

法第五十二条第一項の規定により証人、鑑定人、通訳人及び翻訳人(以下「証人等」という。)に支給する旅費は、鉄道賃、船賃、路程賃及び航空賃の四種とし、鉄道賃は鉄道の便のある区間の陸路旅行に、船賃は船舶の便のある区間の水路旅行に、路程賃は鉄道の便のない区間の陸路旅行又は船舶の便のない区間の水路旅行に、航空賃は航空機を利用すべき特別の事由がある場合における航空旅行について支給する。

2鉄道賃及び船賃は旅行区間の路程に応ずる旅客運賃(運賃に等級を設ける線路又は船舶による旅行の場合には、運賃の等級を三階級に区分するものについては中級以下で海難審判所が相当と認める等級の、運賃の等級を二階級に区分するものについては海難審判所が相当と認める等級の運賃)、急行料金(特別急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道百キロメートル以上のものには特別急行料金、普通急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道五十キロメートル以上のものには普通急行料金)並びに海難審判所が支給を相当と認める特別車両料金及び特別船室料金並びに座席指定料金(座席指定料金を徴する普通急行列車を運行する線路のある区間の旅行で片道百キロメートル以上のもの又は座席指定料金を徴する船舶を運行する航路のある区間の旅行の場合の座席指定料金に限る。)によつて、路程賃は一キロメートルにつき三十七円によつて、航空賃は現に支払つた旅客運賃によつて、それぞれ算定する。

第九十四条

法第五十二条第一項の規定により証人等に支給する日当は、出頭及びそのための旅行(次条において「出頭等」という。)に必要な日数に応じて支給し、その額は、証人については一日当たり八千七百五十円以内において、鑑定人、通訳人及び翻訳人については一日当たり八千三百五十円以内において、それぞれ海難審判所が相当と認める額とする。

第九十五条

法第五十二条第一項の規定により証人等に支給する宿泊料は、出頭等に必要な夜数に応じて支給し、その額は、一夜当たり、国家公務員等の旅費支給規程(昭和二十五年大蔵省令第四十五号)別表第二の一の表の区分に応じ、それぞれ同表の職務の級が十級以下の者の欄に定める額と現に支払つた額を比較し、いずれか少ない額とする。

第九十六条(雑則)

この省令に定めるもののほか、海難審判所の事務処理に関し必要な事項は、海難審判所長が定める。

附則

附則 第一条(施行期日)

この省令は、船員法及び船舶職員法の一部を改正する法律(昭和五十七年法律第三十九号。以下「改正法」という。)の施行の日(昭和五十八年四月三十日。以下「施行日」という。)から施行する。

附則 第一条(施行期日)

この省令は、船舶安全法及び船舶職員法の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)附則第一条ただし書の政令に定める日(平成三年九月一日)から施行する。

附則 第一条(施行期日)

この省令は、平成十三年一月六日から施行する。

附則 第一条(施行期日)

この省令は、船舶職員法の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行の日(平成十五年六月一日)から施行する。

附則 第一条(施行期日)

この省令は、平成二十年十月一日から施行する。

附則 第三条(経過措置)

この省令の施行の日前に審判開始の申立てがされた海難の審判及びこの省令の施行の日前に提起された高等海難審判庁の裁決に対する訴えについては、なお従前の例による。ただし、第二条の規定による改正後の海難審判法施行規則第五十九条の規定の適用については、この限りでない。

附則 第四条

この省令の施行の際現に存する第二条の規定による改正前の海難審判法施行規則別表による証票、第六条の規定による改正前の通訳案内士法施行規則第一号様式による合格証書及び第二号様式による筆記試験合格証書、第九条の規定による改正前の旅行業法施行規則第一号様式による申請書、第三号様式による登録簿、第四号様式による登録事項変更届出書、第五号様式による書類、第六号様式による取引額報告書、第七号様式による旅行業務取扱管理者試験合格証、第八号様式による合格証再交付申請書、第十一号様式による標識、第十二号様式による標識、第十三号様式による標識、第十四号様式による標識、第十五号様式による証明書及び第十六号様式による証票、第十二条の規定による改正前の国際観光ホテル整備法施行規則第三号様式による証明書並びに第十八条の規定による改正前の観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律施行規則別記様式による標識は、それぞれ第二条の規定による改正後の海難審判法施行規則別表による証票、第六条の規定による改正後の通訳案内士法施行規則第一号様式による合格証書及び第二号様式による筆記試験合格証書、第九条の規定による改正後の旅行業法施行規則第一号様式による申請書、第三号様式による登録簿、第四号様式による登録事項変更届出書、第五号様式による書類、第六号様式による取引額報告書、第七号様式による旅行業務取扱管理者試験合格証、第八号様式による合格証再交付申請書、第十一号様式による標識、第十二号様式による標識、第十三号様式による標識、第十四号様式による標識、第十五号様式による証明書及び第十六号様式による証票、第十二条の規定による改正後の国際観光ホテル整備法施行規則第三号様式による証明書並びに第十八条の規定による改正後の観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律施行規則別記第一号様式による標識とみなす。

附則 第一条(施行期日)

この省令は、成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律(以下「整備法」という。)の施行の日(令和元年九月十四日)から施行する。

附則 第二条(行政庁の行為等に関する経過措置)

この省令の施行の日前に、この省令による改正前の海難審判法施行規則、ボート、モーター、選手、審判員及び検査員登録規則及び航空法施行規則(欠格条項を定めるものに限る。)に基づき行われた行政庁の処分その他の行為及び当該規定により生じた失職の効力については、なお従前の例による。

附則 第一条(施行期日)

この省令は、情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律の施行の日(令和元年十二月十六日)から施行する。

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