刑事訴訟法昭和二十三年法律第百三十一号
この前に654条あります。条文一覧へ
裁判の執行は、その裁判をした裁判所に対応する検察庁の検察官がこれを指揮する。但し、第七十条第一項但書の場合、第百八条第一項但書の場合その他その性質上裁判所又は裁判官が指揮すべき場合は、この限りでない。
2上訴の裁判又は上訴の取下により下級の裁判所の裁判を執行する場合には、上訴裁判所に対応する検察庁の検察官がこれを指揮する。但し、訴訟記録が下級の裁判所又はその裁判所に対応する検察庁に在るときは、その裁判所に対応する検察庁の検察官が、これを指揮する。
裁判の執行の指揮は、書面でこれをし、これに裁判書又は裁判を記載した調書の謄本又は抄本を添えなければならない。但し、刑の執行を指揮する場合を除いては、裁判書の原本、謄本若しくは抄本又は裁判を記載した調書の謄本若しくは抄本に認印して、これをすることができる。
二以上の主刑の執行は、罰金及び科料を除いては、その重いものを先にする。但し、検察官は、重い刑の執行を停止して、他の刑の執行をさせることができる。
死刑の執行は、法務大臣の命令による。
2前項の命令は、判決確定の日から六箇月以内にこれをしなければならない。但し、上訴権回復若しくは再審の請求、非常上告又は恩赦の出願若しくは申出がされその手続が終了するまでの期間及び共同被告人であつた者に対する判決が確定するまでの期間は、これをその期間に算入しない。
法務大臣が死刑の執行を命じたときは、五日以内にその執行をしなければならない。
死刑の執行に立ち会つた検察事務官は、執行始末書を作り、検察官及び刑事施設の長又はその代理者とともに、これに署名押印しなければならない。
死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、法務大臣の命令によつて執行を停止する。
2死刑の言渡を受けた女子が懐胎しているときは、法務大臣の命令によつて執行を停止する。
3前二項の規定により死刑の執行を停止した場合には、心神喪失の状態が回復した後又は出産の後に法務大臣の命令がなければ、執行することはできない。
4第四百七十五条第二項の規定は、前項の命令についてこれを準用する。この場合において、判決確定の日とあるのは、心神喪失の状態が回復した日又は出産の日と読み替えるものとする。
拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者について、刑法第十一条第二項の規定による拘置若しくは拘禁刑の執行が開始されたとき、又は当該判決に係る刑の執行を受けることがなくなつたときは、当該者に対しては、第三百四十二条の二(第四百四条(第四百十四条において準用する場合を含む。以下この章において同じ。)において準用する場合を含む。第四百八十五条の二において同じ。)の規定は、適用しない。
拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者が心神喪失の状態にあるときは、刑の言渡しをした裁判所に対応する検察庁の検察官又は刑の言渡しを受けた者の現在地を管轄する地方検察庁の検察官の指揮によつて、その状態が回復するまで執行を停止する。
前条の規定により刑の執行を停止した場合には、検察官は、刑の言渡を受けた者を監護義務者又は地方公共団体の長に引き渡し、病院その他の適当な場所に入れさせなければならない。
2刑の執行を停止された者は、前項の処分があるまでこれを刑事施設に留置し、その期間を刑期に算入する。
拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者について次に掲げる事由があるときは、刑の言渡しをした裁判所に対応する検察庁の検察官又は刑の言渡しを受けた者の現在地を管轄する地方検察庁の検察官の指揮によつて執行を停止することができる。
第五百条に規定する申立の期間内及びその申立があつたときは、訴訟費用の負担を命ずる裁判の執行は、その申立についての裁判が確定するまで停止される。
拘禁刑以上の刑に処する判決が確定した後における第三百四十二条の二から第三百四十二条の七まで(これらの規定を第四百四条において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とし、第三百四十二条の五第一項ただし書の規定は、適用しない。
死刑、拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者が拘禁されていないときは、検察官は、執行のため、出頭すべき日時及び場所を指定してこれを呼び出さなければならない。呼出しに応じないときは、収容状を発しなければならない。
前条前段の規定による呼出しを受けた者が、正当な理由がなく、指定された日時及び場所に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。
死刑、拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者が逃亡したとき、又は逃亡するおそれがあるときは、検察官は、直ちに収容状を発し、又は司法警察員にこれを発せしめることができる。
拘禁刑以上の刑に処する判決の宣告を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、検察官は、当該判決が確定した後、直ちに収容状を発付し、又は司法警察員にこれを発付させることができる。
死刑、拘禁刑又は拘留の言渡しを受けた者の現在地が分からないときは、検察官は、検事長にその者の刑事施設への収容を請求することができる。
2請求を受けた検事長は、その管内の検察官に収容状を発せしめなければならない。
収容状には、刑の言渡しを受けた者の氏名、住居、年齢、刑名、刑期その他収容に必要な事項を記載し、検察官又は司法警察員が、これに記名押印しなければならない。
収容状は、勾引状と同一の効力を有する。
収容状の執行については、勾引状の執行に関する規定を準用する。
罰金、科料、没収、追徴、過料、没取、訴訟費用、費用賠償又は仮納付の裁判は、検察官の命令によつてこれを執行する。この命令は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。
2前項の裁判の執行は、民事執行法(昭和五十四年法律第四号)その他強制執行の手続に関する法令の規定に従つてする。ただし、執行前に裁判の送達をすることを要しない。
没収又は租税その他の公課若しくは専売に関する法令の規定により言い渡した罰金若しくは追徴は、刑の言渡を受けた者が判決の確定した後死亡した場合には、相続財産についてこれを執行することができる。
法人に対して罰金、科料、没収又は追徴を言い渡した場合に、その法人が判決の確定した後合併によつて消滅したときは、合併の後存続する法人又は合併によつて設立された法人に対して執行することができる。
罰金に相当する金額について仮納付の裁判の執行があつたときは、第三百四十五条の二(第四百四条において準用する場合を含む。第四百九十四条の三、第四百九十四条の五(第三号を除く。)、第四百九十四条の六、第四百九十四条の八第一項、第四百九十四条の十二第一項及び第四百九十四条の十四において同じ。)の規定による決定及び第三百四十五条の三(第四百四条において準用する場合を含む。第四百九十四条の二において同じ。)において読み替えて準用する第三百四十二条の八第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定による決定に係る勾留状は、その効力を失う。
第一審と第二審とにおいて、仮納付の裁判があつた場合に、第一審の仮納付の裁判について既に執行があつたときは、その執行は、これを第二審の仮納付の裁判で納付を命ぜられた金額の限度において、第二審の仮納付の裁判についての執行とみなす。
2前項の場合において、第一審の仮納付の裁判の執行によつて得た金額が第二審の仮納付の裁判で納付を命ぜられた金額を超えるときは、その超過額は、これを還付しなければならない。
仮納付の裁判の執行があつた後に、罰金、科料又は追徴の裁判が確定したときは、その金額の限度において刑の執行があつたものとみなす。
2前項の場合において、仮納付の裁判の執行によつて得た金額が罰金、科料又は追徴の金額を超えるときは、その超過額は、これを還付しなければならない。
罰金の裁判が確定した後における第三百四十五条の三において準用する第三百四十二条の三から第三百四十二条の七までの規定及び第三百四十五条の四(これらの規定を第四百四条において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とし、第三百四十五条の三において準用する第三百四十二条の五第一項ただし書の規定は、適用しない。
罰金の裁判を告知した裁判所は、当該裁判が確定した者について、罰金を完納することができないおそれがあると認めるとき(その者が受けた第三百四十五条の二の規定による決定が効力を失つていないときを除く。)は、拘置状を発する場合を除き、検察官の請求により、決定で、裁判所の許可を受けなければ本邦から出国してはならないことを命ずるものとする。
第三百四十二条の三から第三百四十二条の七まで(第三百四十二条の五第一項ただし書を除く。)の規定は前条の許可について、第三百四十五条の四の規定は前条の規定による決定について、それぞれ準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第三百四十五条の二又は第四百九十四条の三の規定による決定をした裁判所は、罰金の裁判が確定した者で、次の各号のいずれかに該当するものについて、罰金を完納することができないこととなるおそれがあると認めるときは、検察官の請求により、当該裁判が確定した後三十日を経過するまでの間、その者を刑事施設に拘置することができる。
前条の規定による拘置は、第三百四十五条の二又は第四百九十四条の三の規定による決定を受けた者に対し理由を告げこれに関する陳述を聴いた後でなければ、することができない。ただし、その者が逃亡した場合は、この限りでない。
第四百九十四条の五の規定による拘置は、拘置状を発してしなければならない。
2第六十四条、第七十条(第一項ただし書を除く。)、第七十一条、第七十二条、第七十三条第二項及び第三項並びに第七十四条の規定(これらの規定のうち勾留に関する部分に限る。)は、拘置状について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
第三百四十五条の二又は第四百九十四条の三の規定による決定を受けた者を拘置したときは、その法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹のうちその決定を受けた者の指定する者一人にその旨を通知しなければならない。
2第六十九条、第八十二条から第八十七条まで、第九十二条第二項及び第九十五条の規定並びに第九十六条第一項(第二号及び第六号に係る部分に限る。)、第九十八条及び第九十八条の二の規定(これらの規定のうち勾留の執行停止に関する部分に限る。)は、第四百九十四条の五の規定による拘置について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
期間を指定されて拘置の執行停止をされた者が、正当な理由がなく、当該期間の終期として指定された日時に、出頭すべき場所として指定された場所に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。
第四百九十四条の五の規定による拘置をした裁判所の許可を受けないで指定された期間を超えて制限された住居を離れてはならない旨の条件を付されて拘置の執行停止をされた者が、当該条件に係る住居を離れ、当該許可を受けないで、正当な理由がなく、当該期間を超えて当該住居に帰着しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。
2前項の者が、第四百九十四条の五の規定による拘置をした裁判所の許可を受けて同項の住居を離れ、正当な理由がなく、当該住居を離れることができる期間として指定された期間を超えて当該住居に帰着しないときも、同項と同様とする。
拘置の執行停止を取り消され、検察官から出頭を命ぜられた者が、正当な理由がなく、指定された日時及び場所に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。
第三百四十五条の二又は第四百九十四条の三の規定による決定をした裁判所は、第四百九十四条の六に規定する手続のため必要があると認めるときは、検察官の請求により、又は職権で、決定で、当該第三百四十五条の二又は第四百九十四条の三の規定による決定を受けた者に対し、指定する日時及び場所に出頭することを命ずることができる。
2前項の規定による決定をした裁判所は、当該決定を受けた者が、正当な理由がなく、これに応じないとき、又は応じないおそれがあるときは、その者を同項の規定により指定した場所に勾引することができる。
3第五十九条、第六十二条、第六十四条、第六十六条、第六十七条、第六十九条、第七十条第一項、第七十一条、第七十二条、第七十三条第一項及び第三項、第七十四条並びに第七十五条の規定(これらの規定のうち勾引に関する部分に限る。)は、前項の規定による勾引について準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
拘置の日数は、その一日を、刑法第十八条第六項に規定する留置一日の割合に相当する金額に換算し、全部本刑に算入する。
次の各号のいずれかに該当するときは、第三百四十五条の二又は第四百九十四条の三の規定による決定及び拘置状は、その効力を失う。
この後に140条あります。条文一覧へ
ログインすると解説の投稿や改正案の編集ができます