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刑事訴訟法第二百六十六条 | LexCard
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刑事訴訟法昭和二十三年法律第百三十一号

第二百六十六条

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第二編 第一審

第二百四十七条

公訴は、検察官がこれを行う。

第二百四十八条

犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。

第二百四十九条

公訴は、検察官の指定した被告人以外の者にその効力を及ぼさない。

第二百五十条

時効は、人を死亡させた罪であつて拘禁刑に当たるものについては、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。

一無期拘禁刑に当たる罪については三十年
二長期二十年の拘禁刑に当たる罪については二十年
三前二号に掲げる罪以外の罪については十年

2時効は、人を死亡させた罪であつて拘禁刑以上の刑に当たるもの以外の罪については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する。

一死刑に当たる罪については二十五年
二無期拘禁刑に当たる罪については十五年
三長期十五年以上の拘禁刑に当たる罪については十年
四長期十五年未満の拘禁刑に当たる罪については七年
五長期十年未満の拘禁刑に当たる罪については五年
六長期五年未満の拘禁刑又は罰金に当たる罪については三年
七拘留又は科料に当たる罪については一年

3前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる罪についての時効は、当該各号に定める期間を経過することによつて完成する。

一刑法第百八十一条の罪(人を負傷させたときに限る。)若しくは同法第二百四十一条第一項の罪又は盗犯等の防止及び処分に関する法律(昭和五年法律第九号)第四条の罪(同項の罪に係る部分に限る。)二十年
二刑法第百七十七条若しくは第百七十九条第二項の罪又はこれらの罪の未遂罪十五年
三刑法第百七十六条若しくは第百七十九条第一項の罪若しくはこれらの罪の未遂罪又は児童福祉法第六十条第一項の罪(自己を相手方として淫行をさせる行為に係るものに限る。)十二年

4前二項の規定にかかわらず、前項各号に掲げる罪について、その被害者が犯罪行為が終わつた時に十八歳未満である場合における時効は、当該各号に定める期間に当該犯罪行為が終わつた時から当該被害者が十八歳に達する日までの期間に相当する期間を加算した期間を経過することによつて完成する。

第二百五十一条

二以上の主刑を併科し、又は二以上の主刑中その一を科すべき罪については、その重い刑に従つて、前条の規定を適用する。

第二百五十二条

刑法により刑を加重し、又は減軽すべき場合には、加重し、又は減軽しない刑に従つて、第二百五十条の規定を適用する。

第二百五十三条

時効は、犯罪行為が終つた時から進行する。

2共犯の場合には、最終の行為が終つた時から、すべての共犯に対して時効の期間を起算する。

第二百五十四条

時効は、当該事件についてした公訴の提起によつてその進行を停止し、管轄違又は公訴棄却の裁判が確定した時からその進行を始める。

2共犯の一人に対してした公訴の提起による時効の停止は、他の共犯に対してその効力を有する。この場合において、停止した時効は、当該事件についてした裁判が確定した時からその進行を始める。

第二百五十五条

犯人が国外にいる場合又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつた場合には、時効は、その国外にいる期間又は逃げ隠れている期間その進行を停止する。

2犯人が国外にいること又は犯人が逃げ隠れているため有効に起訴状の謄本の送達若しくは略式命令の告知ができなかつたことの証明に必要な事項は、裁判所の規則でこれを定める。

第二百五十六条

公訴の提起は、起訴状を提出してこれをしなければならない。

2起訴状には、左の事項を記載しなければならない。

一被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項
二公訴事実
三罪名

3公訴事実は、訴因を明示してこれを記載しなければならない。訴因を明示するには、できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定してこれをしなければならない。

4罪名は、適用すべき罰条を示してこれを記載しなければならない。但し、罰条の記載の誤は、被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞がない限り、公訴提起の効力に影響を及ぼさない。

5数個の訴因及び罰条は、予備的に又は択一的にこれを記載することができる。

6起訴状には、裁判官に事件につき予断を生ぜしめる虞のある書類その他の物を添附し、又はその内容を引用してはならない。

第二百五十六条の二

検察官は、公訴の提起と同時に、被告人に送達するものとして、起訴状の謄本を裁判所に提出しなければならない。ただし、やむを得ない事情があるときは、公訴の提起後速やかにこれを提出すれば足りる。

第二百五十七条

公訴は、第一審の判決があるまでこれを取り消すことができる。

第二百五十八条

検察官は、事件がその所属検察庁の対応する裁判所の管轄に属しないものと思料するときは、書類及び証拠物とともにその事件を管轄裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。

第二百五十九条

検察官は、事件につき公訴を提起しない処分をした場合において、被疑者の請求があるときは、速やかにその旨をこれに告げなければならない。

第二百六十条

検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について、公訴を提起し、又はこれを提起しない処分をしたときは、速やかにその旨を告訴人、告発人又は請求人に通知しなければならない。公訴を取り消し、又は事件を他の検察庁の検察官に送致したときも、同様である。

第二百六十一条

検察官は、告訴、告発又は請求のあつた事件について公訴を提起しない処分をした場合において、告訴人、告発人又は請求人の請求があるときは、速やかに告訴人、告発人又は請求人にその理由を告げなければならない。

第二百六十二条

刑法第百九十三条から第百九十六条まで又は破壊活動防止法(昭和二十七年法律第二百四十号)第四十五条若しくは無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律(平成十一年法律第百四十七号)第四十二条若しくは第四十三条の罪について告訴又は告発をした者は、検察官の公訴を提起しない処分に不服があるときは、その検察官所属の検察庁の所在地を管轄する地方裁判所に事件を裁判所の審判に付することを請求することができる。

2前項の請求は、第二百六十条の通知を受けた日から七日以内に、請求書を公訴を提起しない処分をした検察官に差し出してこれをしなければならない。

第二百六十三条

前条第一項の請求は、第二百六十六条の決定があるまでこれを取り下げることができる。

2前項の取下をした者は、その事件について更に前条第一項の請求をすることができない。

第二百六十四条

検察官は、第二百六十二条第一項の請求を理由があるものと認めるときは、公訴を提起しなければならない。

第二百六十五条

第二百六十二条第一項の請求についての審理及び裁判は、合議体でこれをしなければならない。

2裁判所は、必要があるときは、合議体の構成員に事実の取調をさせ、又は地方裁判所若しくは簡易裁判所の裁判官にこれを嘱託することができる。この場合には、受命裁判官及び受託裁判官は、裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。

第二百六十六条

裁判所は、第二百六十二条第一項の請求を受けたときは、左の区別に従い、決定をしなければならない。

一請求が法令上の方式に違反し、若しくは請求権の消滅後にされたものであるとき、又は請求が理由のないときは、請求を棄却する。
二請求が理由のあるときは、事件を管轄地方裁判所の審判に付する。
第二百六十七条

前条第二号の決定があつたときは、その事件について公訴の提起があつたものとみなす。

第二百六十七条の二

裁判所は、第二百六十六条第二号の決定をした場合において、同一の事件について、検察審査会法(昭和二十三年法律第百四十七号)第二条第一項第一号に規定する審査を行う検察審査会又は同法第四十一条の六第一項の起訴議決をした検察審査会(同法第四十一条の九第一項の規定により公訴の提起及びその維持に当たる者が指定された後は、その者)があるときは、これに当該決定をした旨を通知しなければならない。

第二百六十八条

裁判所は、第二百六十六条第二号の規定により事件がその裁判所の審判に付されたときは、その事件について公訴の維持にあたる者を弁護士の中から指定しなければならない。

2前項の指定を受けた弁護士は、事件について公訴を維持するため、裁判の確定に至るまで検察官の職務を行う。但し、検察事務官及び司法警察職員に対する捜査の指揮は、検察官に嘱託してこれをしなければならない。

3前項の規定により検察官の職務を行う弁護士は、これを法令により公務に従事する職員とみなす。

4裁判所は、第一項の指定を受けた弁護士がその職務を行うに適さないと認めるときその他特別の事情があるときは、何時でもその指定を取り消すことができる。

5第一項の指定を受けた弁護士には、政令で定める額の手当を給する。

第二百六十九条

裁判所は、第二百六十二条第一項の請求を棄却する場合又はその請求の取下があつた場合には、決定で、請求者に、その請求に関する手続によつて生じた費用の全部又は一部の賠償を命ずることができる。この決定に対しては、即時抗告をすることができる。

第二百七十条

検察官は、公訴の提起後は、訴訟に関する書類及び証拠物を閲覧し、及び謄写することができる。

2前項の規定にかかわらず、第百五十七条の六第五項に規定する記録媒体は、謄写することができない。

第二百七十一条

裁判所は、公訴の提起があつたときは、遅滞なく起訴状の謄本を被告人に送達しなければならない。

2公訴の提起があつた日から二箇月以内に起訴状の謄本が送達されないときは、公訴の提起は、さかのぼつてその効力を失う。

第二百七十一条の二

検察官は、起訴状に記載された次に掲げる者の個人特定事項について、必要と認めるときは、裁判所に対し、前条第一項の規定による起訴状の謄本の送達により当該個人特定事項が被告人に知られないようにするための措置をとることを求めることができる。

一次に掲げる事件の被害者
イ刑法第百七十六条、第百七十七条、第百七十九条、第百八十一条若しくは第百八十二条の罪、同法第二百二十五条若しくは第二百二十六条の二第三項の罪(わいせつ又は結婚の目的に係る部分に限る。以下このイにおいて同じ。)、同法第二百二十七条第一項(同法第二百二十五条又は第二百二十六条の二第三項の罪を犯した者を幇助する目的に係る部分に限る。)若しくは第三項(わいせつの目的に係る部分に限る。)の罪若しくは同法第二百四十一条第一項若しくは第三項の罪又はこれらの罪の未遂罪に係る事件
ロ児童福祉法第六十条第一項の罪若しくは同法第三十四条第一項第九号に係る同法第六十条第二項の罪、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第四条から第八条までの罪又は性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律第二条から第六条までの罪に係る事件
ハイ及びロに掲げる事件のほか、犯行の態様、被害の状況その他の事情により、被害者の個人特定事項が被告人に知られることにより次に掲げるおそれがあると認められる事件
(1)被害者等の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ
(2)(1)に掲げるもののほか、被害者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ
二前号に掲げる者のほか、個人特定事項が被告人に知られることにより次に掲げるおそれがあると認められる者
イその者の名誉又は社会生活の平穏が著しく害されるおそれ
ロイに掲げるもののほか、その者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させ若しくは困惑させる行為がなされるおそれ

2前項の規定による求めは、公訴の提起において、裁判所に対し、起訴状とともに、被告人に送達するものとして、当該求めに係る個人特定事項の記載がない起訴状の抄本その他の起訴状の謄本に代わるもの(以下「起訴状抄本等」という。)を提出して行わなければならない。

3前項の場合には、起訴状抄本等については、その公訴事実を第二百五十六条第三項に規定する公訴事実とみなして、同項の規定を適用する。この場合において、同項中「できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実」とあるのは、「罪となるべき事実」とする。

4裁判所は、第二項の規定による起訴状抄本等の提出があつたときは、前条第一項の規定にかかわらず、遅滞なく起訴状抄本等を被告人に送達しなければならない。この場合において、第二百五十五条及び前条第二項中「起訴状の謄本」とあるのは、「起訴状抄本等」とする。

第二百七十一条の三

検察官は、前条第二項の規定により起訴状抄本等を提出する場合において、被告人に弁護人があるときは、裁判所に対し、弁護人に送達するものとして、起訴状の謄本を提出しなければならない。

2裁判所は、前項の規定による起訴状の謄本の提出があつたときは、遅滞なく、弁護人に対し、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものを被告人に知らせてはならない旨の条件を付して起訴状の謄本を送達しなければならない。

3検察官は、第一項に規定する場合において、前項の規定による措置によつては、前条第一項第一号ハ(1)若しくは第二号イに規定する名誉若しくは社会生活の平穏が著しく害されること又は同項第一号ハ(2)若しくは第二号ロに規定する行為を防止できないおそれがあると認めるときは、裁判所に対し、起訴状の謄本に代えて弁護人に送達するものとして、起訴状抄本等を提出することができる。

4裁判所は、前項の規定による起訴状抄本等の提出があつたときは、遅滞なく、弁護人に対し、起訴状抄本等を送達しなければならない。

第二百七十一条の四

裁判所は、第二百七十一条の二第二項の規定による起訴状抄本等の提出があつた後に弁護人が選任されたときは、速やかに、検察官にその旨を通知しなければならない。

2検察官は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、裁判所に対し、弁護人に送達するものとして、起訴状の謄本を提出しなければならない。

3裁判所は、前項の規定による起訴状の謄本の提出があつたときは、遅滞なく、弁護人に対し、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものを被告人に知らせてはならない旨の条件を付して起訴状の謄本を送達しなければならない。

4検察官は、第二項に規定する場合において、前項の規定による措置によつては、第二百七十一条の二第一項第一号ハ(1)若しくは第二号イに規定する名誉若しくは社会生活の平穏が著しく害されること又は同項第一号ハ(2)若しくは第二号ロに規定する行為を防止できないおそれがあると認めるときは、裁判所に対し、起訴状の謄本に代えて弁護人に送達するものとして、起訴状抄本等を提出することができる。

5裁判所は、前項の規定による起訴状抄本等の提出があつたときは、遅滞なく、弁護人に対し、起訴状抄本等を送達しなければならない。

第二百七十一条の五

裁判所は、第二百七十一条の二第四項の規定による措置をとつた場合において、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、被告人又は弁護人の請求により、当該措置に係る個人特定事項の全部又は一部を被告人に通知する旨の決定をしなければならない。

一イ又はロに掲げる個人特定事項の区分に応じ、当該イ又はロに定める場合であるとき。
イ被害者の個人特定事項当該措置に係る事件に係る罪が第二百七十一条の二第一項第一号イ及びロに規定するものに該当せず、かつ、当該措置に係る事件が同号ハに掲げるものに該当しないとき。
ロ被害者以外の者の個人特定事項当該措置に係る者が第二百七十一条の二第一項第二号に掲げる者に該当しないとき。
二当該措置により被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるとき。

2裁判所は、第二百七十一条の三第四項又は前条第五項の規定による措置をとつた場合において、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、被告人又は弁護人の請求により、弁護人に対し、当該措置に係る個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付して当該個人特定事項の全部又は一部を通知する旨の決定をしなければならない。

一第二百七十一条の三第二項又は前条第三項の規定による措置によつて、第二百七十一条の二第一項第一号ハ(1)及び第二号イに規定する名誉又は社会生活の平穏が著しく害されること並びに同項第一号ハ(2)及び第二号ロに規定する行為を防止できるとき。
二当該措置により被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるとき。

3裁判所は、前二項の請求について決定をするときは、検察官の意見を聴かなければならない。

4第一項又は第二項の決定に係る通知は、裁判所が、当該決定により通知することとした個人特定事項を記載した書面によりするものとする。

5第一項又は第二項の請求についてした決定に対しては、即時抗告をすることができる。

第二百七十一条の六

裁判所は、第二百七十一条の三第一項又は第二百七十一条の四第二項の規定による起訴状の謄本の提出があつた事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないもの(前条第一項の決定により通知することとされたものを除く。以下この条及び第二百七十一条の八第一項において同じ。)が第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人が第四十条第一項の規定により訴訟に関する書類又は証拠物を閲覧し又は謄写するに当たり、これらに記載され又は記録されている当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、又は被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。

2裁判所は、第二百七十一条の三第三項又は第二百七十一条の四第四項の規定による起訴状抄本等の提出があつた事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人が第四十条第一項の規定により訴訟に関する書類又は証拠物を閲覧し又は謄写するについて、これらのうち当該個人特定事項が記載され若しくは記録されている部分の閲覧若しくは謄写を禁じ、又は当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、若しくは被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。

3裁判所は、第一項本文に規定する事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、弁護人から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人に裁判書又は裁判を記載した調書の謄本又は抄本を交付するに当たり、これらに記載されている当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、又は被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。

4裁判所は、第二項本文に規定する事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、弁護人から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、裁判書若しくは裁判を記載した調書の抄本であつて当該個人特定事項の記載がないものを交付し、又は弁護人に裁判書若しくは裁判を記載した調書の謄本若しくは抄本を交付するに当たり、当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、若しくは被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。

5裁判所は、第二百七十一条の二第二項の規定による起訴状抄本等の提出があつた事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが同条第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、被告人その他訴訟関係人(検察官及び弁護人を除く。)から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び当該請求をした被告人その他訴訟関係人の意見を聴き、相当と認めるときは、裁判書又は裁判を記載した調書の抄本であつて当該個人特定事項の記載がないものを交付することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。

6裁判所は、前項本文に規定する事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、検察官及び被告人の意見を聴き、相当と認めるときは、被告人が第四十九条の規定により公判調書を閲覧し又はその朗読を求めるについて、このうち当該個人特定事項が記載され若しくは記録されている部分の閲覧を禁じ、又は当該部分の朗読の求めを拒むことができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。

第二百七十一条の七

裁判所は、第二百七十一条の三第二項、第二百七十一条の四第三項、第二百七十一条の五第二項若しくは前条第一項から第四項までの規定により付した条件に弁護人が違反したとき、又は同条第一項から第四項までの規定による時期若しくは方法の指定に弁護人が従わなかつたときは、弁護士である弁護人については当該弁護士の所属する弁護士会又は日本弁護士連合会に通知し、適当な処置をとるべきことを請求することができる。

2前項の規定による請求を受けた者は、そのとつた処置をその請求をした裁判所に通知しなければならない。

第二百七十一条の八

裁判所(第一号及び第四号にあつては裁判長及び合議体の構成員を、第二号及び第三号にあつては第六十六条第四項の裁判官並びに裁判長及び合議体の構成員を含み、第五号にあつては裁判官とする。)は、第二百七十一条の二第二項の規定による起訴状抄本等の提出があつた事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが同条第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、相当と認めるときは、次に掲げる措置をとることができる。

一当該個人特定事項を明らかにしない方法により第六十一条の規定による被告事件の告知をすること。
二勾引状又は勾留状を発する場合において、これと同時に、被告人に示すものとして、当該個人特定事項を明らかにしない方法により公訴事実の要旨を記載した勾引状の抄本その他の勾引状に代わるもの又は勾留状の抄本その他の勾留状に代わるものを交付すること。
三当該個人特定事項を明らかにしない方法により第七十六条第一項の規定による公訴事実の要旨の告知をし、又はこれをさせること。
四当該個人特定事項を明らかにしない方法により第七十七条第三項の規定による公訴事実の要旨の告知をし、又はこれをさせること。
五当該個人特定事項を明らかにしない方法により第二百八十条第二項の規定による被告事件の告知をすること。

2前項(第二号に係る部分に限る。)の規定による勾引状に代わるものの交付があつた場合における第七十三条第一項及び第三項の規定の適用については、同条第一項前段中「これ」とあり、同条第三項中「勾引状又は勾留状」とあり、及び同項ただし書中「令状」とあるのは「第二百七十一条の八第一項第二号の勾引状に代わるもの」と、同項中「公訴事実の要旨及び」とあるのは「勾引状に記載された個人特定事項のうち第二百七十一条の八第一項第二号の勾引状に代わるものに記載がないものを明らかにしない方法により公訴事実の要旨を告げるとともに、」とする。

3第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定による勾留状に代わるものの交付があつた場合における第七十三条第二項及び第三項の規定の適用については、同条第二項中「これ」とあり、同条第三項中「勾引状又は勾留状」とあり、及び同項ただし書中「令状」とあるのは「第二百七十一条の八第一項第二号の勾留状に代わるもの」と、同項中「公訴事実の要旨及び」とあるのは「勾留状に記載された個人特定事項のうち第二百七十一条の八第一項第二号の勾留状に代わるものに記載がないものを明らかにしない方法により公訴事実の要旨を告げるとともに、」とする。

4裁判長又は合議体の構成員は、第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定による勾留状に代わるものの交付があつた場合又は第二百七条の二第二項の規定による勾留状に代わるものの交付があつた場合において、勾留状に記載された個人特定事項のうちこれらの勾留状に代わるものに記載がないもの(第二百七十一条の五第一項の決定又は第二百七条の三第一項の裁判により通知することとされたものを除く。)が第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合であつて、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、勾留の理由の開示をするに当たり、当該個人特定事項を明らかにしない方法により被告事件を告げることができる。

5第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定による勾留状に代わるものの交付があつた場合又は第二百七条の二第二項の規定による勾留状に代わるものの交付があつた場合における第九十八条の規定の適用については、同条第一項中「勾留状の謄本」とあるのは、「第二百七十一条の八第一項第二号の勾留状に代わるもの又は第二百七条の二第二項本文の勾留状に代わるもの」とする。

6前項の規定は、第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定による勾留状に代わるものの交付があつた場合又は第二百七条の二第二項の規定による勾留状に代わるものの交付があつた場合であつて、第百六十七条の二第二項に規定するときにおける同項において準用する第九十八条の規定の適用について準用する。

第二百七十二条

裁判所は、公訴の提起があつたときは、遅滞なく被告人に対し、弁護人を選任することができる旨及び貧困その他の事由により弁護人を選任することができないときは弁護人の選任を請求することができる旨を知らせなければならない。但し、被告人に弁護人があるときは、この限りでない。

2裁判所は、この法律により弁護人を要する場合を除いて、前項の規定により弁護人の選任を請求することができる旨を知らせるに当たつては、弁護人の選任を請求するには資力申告書を提出しなければならない旨及びその資力が基準額以上であるときは、あらかじめ、弁護士会(第三十六条の三第一項の規定により第三十一条の二第一項の申出をすべき弁護士会をいう。)に弁護人の選任の申出をしていなければならない旨を教示しなければならない。

第二百七十三条

裁判長は、公判期日を定めなければならない。

2公判期日には、被告人を召喚しなければならない。

3公判期日は、これを検察官、弁護人及び補佐人に通知しなければならない。

第二百七十四条

裁判所の構内にいる被告人に対し公判期日を通知したときは、召喚状の送達があつた場合と同一の効力を有する。

第二百七十五条

第一回の公判期日と被告人に対する召喚状の送達との間には、裁判所の規則で定める猶予期間を置かなければならない。

第二百七十六条

裁判所は、検察官、被告人若しくは弁護人の請求により又は職権で、公判期日を変更することができる。

2公判期日を変更するには、裁判所の規則の定めるところにより、あらかじめ、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴かなければならない。但し、急速を要する場合は、この限りでない。

3前項但書の場合には、変更後の公判期日において、まず、検察官及び被告人又は弁護人に対し、異議を申し立てる機会を与えなければならない。

第二百七十七条

裁判所がその権限を濫用して公判期日を変更したときは、訴訟関係人は、最高裁判所の規則又は訓令の定めるところにより、司法行政監督上の措置を求めることができる。

第二百七十八条

公判期日に召喚を受けた者が病気その他の事由によつて出頭することができないときは、裁判所の規則の定めるところにより、医師の診断書その他の資料を提出しなければならない。

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