裁判所法昭和二十二年法律第五十九号
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各高等裁判所、各地方裁判所及び各家庭裁判所に事務局長を置き、裁判所事務官の中から、最高裁判所が、これを補する。
2各高等裁判所の事務局長は、各高等裁判所長官の、各地方裁判所の事務局長は、各地方裁判所長の、各家庭裁判所の事務局長は、各家庭裁判所長の監督を受けて、事務局の事務を掌理し、事務局の職員を指揮監督する。
各裁判所に裁判所書記官を置く。
2裁判所書記官は、裁判所の事件に関する記録その他の書類又は電磁的記録の作成及び保管その他他の法律において定める事務を掌る。
3裁判所書記官は、前項の事務を掌るほか、裁判所の事件に関し、裁判官の命を受けて、裁判官の行う法令及び判例の調査その他必要な事項の調査を補助する。
4裁判所書記官は、その職務を行うについては、裁判官の命令に従う。
5裁判所書記官は、口述の書取その他書類又は電磁的記録の作成又は変更に関して裁判官の命令を受けた場合において、その作成又は変更を正当でないと認めるときは、自己の意見を書き添え、又は併せて記録することができる。
各家庭裁判所及び各高等裁判所に家庭裁判所調査官を置く。
2家庭裁判所調査官は、各家庭裁判所においては、第三十一条の三第一項第一号の審判及び調停、同項第二号の裁判(人事訴訟法第三十二条第一項の附帯処分についての裁判及び同条第三項の親権者の指定についての裁判(以下この項において「附帯処分等の裁判」という。)に限る。)並びに第三十一条の三第一項第三号の審判に必要な調査その他他の法律において定める事務を掌り、各高等裁判所においては、同項第一号の審判に係る抗告審の審理及び附帯処分等の裁判に係る控訴審の審理に必要な調査その他他の法律において定める事務を掌る。
3最高裁判所は、家庭裁判所調査官の中から、首席家庭裁判所調査官を命じ、調査事務の監督、関係行政機関その他の機関との連絡調整等の事務を掌らせることができる。
4家庭裁判所調査官は、その職務を行うについては、裁判官の命令に従う。
各地方裁判所に執行官を置く。
2執行官に任命されるのに必要な資格に関する事項は、最高裁判所がこれを定める。
3執行官は、他の法律の定めるところにより裁判の執行、裁判所の発する文書の送達その他の事務を行う。
4執行官は、手数料を受けるものとし、その手数料が一定の額に達しないときは、国庫から補助金を受ける。
各裁判所に廷吏を置く。
2廷吏は、法廷において裁判官の命ずる事務その他最高裁判所の定める事務を取り扱う。
3各裁判所は、執行官を用いることができないときは、その裁判所の所在地で書類を送達するために、廷吏を用いることができる。
裁判官以外の裁判所の職員の任免は、最高裁判所の定めるところにより最高裁判所、各高等裁判所、各地方裁判所又は各家庭裁判所がこれを行う。
裁判所調査官、裁判所事務官(事務局長たるものを除く。)、裁判所書記官、裁判所速記官、家庭裁判所調査官、家庭裁判所調査官補、執行官及び裁判所技官の勤務する裁判所は、最高裁判所の定めるところにより最高裁判所、各高等裁判所、各地方裁判所又は各家庭裁判所がこれを定める。
裁判官以外の裁判所の職員に関する事項については、この法律に定めるものの外、別に法律でこれを定める。
司法修習生は、司法試験に合格した者(司法試験法(昭和二十四年法律第百四十号)第四条第二項の規定により司法試験を受け、これに合格した者にあつては、その合格の発表の日の属する年の四月一日以降に法科大学院(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第九十九条第二項に規定する専門職大学院であつて、法曹に必要な学識及び能力を培うことを目的とするものをいう。)の課程を修了したものに限る。)の中から、最高裁判所がこれを命ずる。
2前項の試験に関する事項は、別に法律でこれを定める。
司法修習生は、少なくとも一年間修習をした後試験に合格したときは、司法修習生の修習を終える。
2司法修習生は、その修習期間中、最高裁判所の定めるところにより、その修習に専念しなければならない。
3前項に定めるもののほか、第一項の修習及び試験に関する事項は、最高裁判所がこれを定める。
司法修習生には、その修習のため通常必要な期間として最高裁判所が定める期間、修習給付金を支給する。
2修習給付金の種類は、基本給付金、住居給付金及び移転給付金とする。
3基本給付金の額は、司法修習生がその修習期間中の生活を維持するために必要な費用であつて、その修習に専念しなければならないことその他の司法修習生の置かれている状況を勘案して最高裁判所が定める額とする。
4住居給付金は、司法修習生が自ら居住するため住宅(貸間を含む。以下この項において同じ。)を借り受け、家賃(使用料を含む。以下この項において同じ。)を支払つている場合(配偶者が当該住宅を所有する場合その他の最高裁判所が定める場合を除く。)に支給することとし、その額は、家賃として通常必要な費用の範囲内において最高裁判所が定める額とする。
5移転給付金は、司法修習生がその修習に伴い住所又は居所を移転することが必要と認められる場合にその移転について支給することとし、その額は、路程に応じて最高裁判所が定める額とする。
6前各項に定めるもののほか、修習給付金の支給に関し必要な事項は、最高裁判所がこれを定める。
最高裁判所は、司法修習生の修習のため通常必要な期間として最高裁判所が定める期間、司法修習生に対し、その申請により、無利息で、修習専念資金(司法修習生がその修習に専念することを確保するための資金であつて、修習給付金の支給を受けてもなお必要なものをいう。以下この条において同じ。)を貸与するものとする。
2修習専念資金の額及び返還の期限は、最高裁判所の定めるところによる。
3最高裁判所は、修習専念資金の貸与を受けた者が災害、傷病その他やむを得ない理由により修習専念資金を返還することが困難となつたとき、又は修習専念資金の貸与を受けた者について修習専念資金を返還することが経済的に困難である事由として最高裁判所の定める事由があるときは、その返還の期限を猶予することができる。この場合においては、国の債権の管理等に関する法律(昭和三十一年法律第百十四号)第二十六条の規定は、適用しない。
4最高裁判所は、修習専念資金の貸与を受けた者が死亡又は精神若しくは身体の障害により修習専念資金を返還することができなくなつたときは、その修習専念資金の全部又は一部の返還を免除することができる。
5前各項に定めるもののほか、修習専念資金の貸与及び返還に関し必要な事項は、最高裁判所がこれを定める。
最高裁判所は、司法修習生に成績不良、心身の故障その他のその修習を継続することが困難である事由として最高裁判所の定める事由があると認めるときは、最高裁判所の定めるところにより、その司法修習生を罷免することができる。
2最高裁判所は、司法修習生に品位を辱める行状その他の司法修習生たるに適しない非行に当たる事由として最高裁判所の定める事由があると認めるときは、最高裁判所の定めるところにより、その司法修習生を罷免し、その修習の停止を命じ、又は戒告することができる。
法廷は、裁判所又は支部でこれを開く。
2最高裁判所は、必要と認めるときは、前項の規定にかかわらず、他の場所で法廷を開き、又はその指定する他の場所で下級裁判所に法廷を開かせることができる。
裁判所は、日本国憲法第八十二条第二項の規定により対審を公開しないで行うには、公衆を退廷させる前に、その旨を理由とともに言い渡さなければならない。判決を言い渡すときは、再び公衆を入廷させなければならない。
法廷における秩序の維持は、裁判長又は開廷をした一人の裁判官がこれを行う。
2裁判長又は開廷をした一人の裁判官は、法廷における裁判所の職務の執行を妨げ、又は不当な行状をする者に対し、退廷を命じ、その他法廷における秩序を維持するのに必要な事項を命じ、又は処置を執ることができる。
裁判長又は開廷をした一人の裁判官は、法廷における秩序を維持するため必要があると認めるときは、警視総監又は道府県警察本部長に警察官の派出を要求することができる。法廷における秩序を維持するため特に必要があると認めるときは、開廷前においてもその要求をすることができる。
2前項の要求により派出された警察官は、法廷における秩序の維持につき、裁判長又は一人の裁判官の指揮を受ける。
裁判所が他の法律の定めるところにより法廷外の場所で職務を行う場合において、裁判長又は一人の裁判官は、裁判所の職務の執行を妨げる者に対し、退去を命じ、その他必要な事項を命じ、又は処置を執ることができる。
2前条の規定は、前項の場合にこれを準用する。
3前二項に規定する裁判長の権限は、裁判官が他の法律の定めるところにより法廷外の場所で職務を行う場合において、その裁判官もこれを有する。
第七十一条又は前条の規定による命令に違反して裁判所又は裁判官の職務の執行を妨げた者は、一年以下の拘禁刑又は二万円以下の罰金に処する。
裁判所では、日本語を用いる。
合議体でする裁判の評議は、これを公行しない。但し、司法修習生の傍聴を許すことができる。
2評議は、裁判長が、これを開き、且つこれを整理する。その評議の経過並びに各裁判官の意見及びその多少の数については、この法律に特別の定がない限り、秘密を守らなければならない。
裁判官は、評議において、その意見を述べなければならない。
裁判は、最高裁判所の裁判について最高裁判所が特別の定をした場合を除いて、過半数の意見による。
2過半数の意見によつて裁判をする場合において、左の事項について意見が三説以上に分れ、その説が各々過半数にならないときは、裁判は、左の意見による。
合議体の審理が長時日にわたることの予見される場合においては、補充の裁判官が審理に立ち会い、その審理中に合議体の裁判官が審理に関与することができなくなつた場合において、あらかじめ定める順序に従い、これに代つて、その合議体に加わり審理及び裁判をすることができる。但し、補充の裁判官の員数は、合議体の裁判官の員数を越えることができない。
裁判所は、裁判事務について、互に必要な補助をする。
司法行政の監督権は、左の各号の定めるところによりこれを行う。
前条の監督権は、裁判官の裁判権に影響を及ぼし、又はこれを制限することはない。
裁判所の事務の取扱方法に対して申し立てられた不服は、第八十条の監督権によりこれを処分する。
この法律は、公布の後六十日を経過した日から、これを施行する。
この法律施行前における司法次官、司法事務官及び司法教官の在職は、裁判所法第四十一条、第四十二条及び第四十四条並びに検察庁法第十九条の規定の適用については、夫々法務庁の各長官、法務庁事務官及び法務庁教官の在職とみなす。
この法律は、公布の日から、これを施行する。
この法律は、昭和二十四年一月一日から施行する。但し、裁判所法第十四条の二、第五十六条の二、判事補の職権の特例等に関する法律第二条の二及び裁判所職員の定員に関する法律第六条の規定並びに裁判所法第十条、第六十三条第一項及び裁判所職員の定員に関する法律第四条を改正する規定は、この法律公布の日から施行する。
第一条中裁判所法第十六条、第二十四条及び第三十三条を改正する規定は、この法律施行前に公訴の提起があつた事件については適用しない。
2前項の事件については、改正前の規定は、この法律施行後も、なおその効力を有する。
この法律施行前における少年審判官の在職は、この法律による改正後の裁判所法第四十一条、第四十二条及び第四十四条の規定の適用については、裁判所調査官の在職とみなす。
少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第六十三条第二項の家庭裁判所は、同法施行の際事件が係属する少年審判所の所在地を管轄する家庭裁判所とする。
この法律施行の際現に家事審判所に係属している事件及びこの法律による改正前の家事審判法(以下旧家事審判法という。)第四条の規定によつて地方裁判所に係属している事件は、この法律施行の日に、その家事審判所又は地方裁判所の所在地を管轄する家庭裁判所に係属したものとみなす。
2家事審判所の審判に関する抗告事件及び旧家事審判法第四条の規定による抗告事件でこの法律施行の際現に抗告裁判所に係属しているものは、家庭裁判所の審判に関する抗告事件とみなす。
3前二項の事件において、この法律施行前に旧家事審判法によつてした家事審判所その他の者の行為は、別段の定のある場合を除いては、改正後の家事審判法(以下新家事審判法という。)の適用については、同法によつてした行為とみなす。
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