裁判所法昭和二十二年法律第五十九号
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地方裁判所は、次の事項について裁判権を有する。
地方裁判所は、この法律に定めるものの外、他の法律において特に定める権限及び他の法律において裁判所の権限に属するものと定められた事項の中で地方裁判所以外の裁判所の権限に属させていない事項についての権限を有する。
地方裁判所は、第二項に規定する場合を除いて、一人の裁判官でその事件を取り扱う。
2次に掲げる事件は、裁判官の合議体でこれを取り扱う。ただし、法廷ですべき審理及び裁判を除いて、その他の事項につき他の法律に特別の定めがあるときは、その定めに従う。
3前項の合議体の裁判官の員数は、三人とし、そのうち一人を裁判長とする。
地方裁判所において裁判事務の取扱上さし迫つた必要があるときは、その所在地を管轄する高等裁判所は、その管轄区域内の他の地方裁判所、家庭裁判所又はその高等裁判所の裁判官に当該地方裁判所の裁判官の職務を行わせることができる。
2前項の規定により当該地方裁判所のさし迫つた必要をみたすことができない特別の事情があるときは、最高裁判所は、その地方裁判所の所在地を管轄する高等裁判所以外の高等裁判所の管轄区域内の地方裁判所、家庭裁判所又はその高等裁判所の裁判官に当該地方裁判所の裁判官の職務を行わせることができる。
最高裁判所は、各地方裁判所の判事のうち一人に各地方裁判所長を命ずる。
2各地方裁判所が司法行政事務を行うのは、裁判官会議の議によるものとし、各地方裁判所長が、これを総括する。
3各地方裁判所の裁判官会議は、その全員の判事でこれを組織し、各地方裁判所長が、その議長となる。
各地方裁判所の庶務を掌らせるため、各地方裁判所に事務局を置く。
最高裁判所は、地方裁判所の事務の一部を取り扱わせるため、その地方裁判所の管轄区域内に、地方裁判所の支部又は出張所を設けることができる。
2最高裁判所は、地方裁判所の支部に勤務する裁判官を定める。
各家庭裁判所は、相応な員数の判事及び判事補でこれを構成する。
家庭裁判所は、次の権限を有する。
2家庭裁判所は、この法律に定めるものの外、他の法律において特に定める権限を有する。
家庭裁判所は、審判又は裁判を行うときは、次項に規定する場合を除いて、一人の裁判官でその事件を取り扱う。
2次に掲げる事件は、裁判官の合議体でこれを取り扱う。ただし、審判を終局させる決定並びに法廷ですべき審理及び裁判を除いて、その他の事項につき他の法律に特別の定めがあるときは、その定めに従う。
3前項の合議体の裁判官の員数は、三人とし、そのうち一人を裁判長とする。
第二十七条乃至第三十一条の規定は、家庭裁判所にこれを準用する。
各簡易裁判所に相応な員数の簡易裁判所判事を置く。
簡易裁判所は、次の事項について第一審の裁判権を有する。
2簡易裁判所は、拘禁刑以上の刑を科することができない。ただし、刑法第百三十条の罪若しくはその未遂罪、同法第百八十六条の罪、同法第二百三十五条の罪若しくはその未遂罪、同法第二百五十二条、第二百五十四条若しくは第二百五十六条の罪、古物営業法(昭和二十四年法律第百八号)第三十一条から第三十三条までの罪若しくは質屋営業法(昭和二十五年法律第百五十八号)第三十条から第三十二条までの罪に係る事件又はこれらの罪と他の罪とにつき刑法第五十四条第一項の規定によりこれらの罪の刑をもつて処断すべき事件においては、三年以下の拘禁刑を科することができる。
3簡易裁判所は、前項の制限を超える刑を科するのを相当と認めるときは、訴訟法の定めるところにより事件を地方裁判所に移さなければならない。
簡易裁判所は、この法律に定めるものの外、他の法律において特に定める権限を有する。
簡易裁判所は、一人の裁判官でその事件を取り扱う。
簡易裁判所において裁判事務の取扱上さし迫つた必要があるときは、その所在地を管轄する地方裁判所は、その管轄区域内の他の簡易裁判所の裁判官又はその地方裁判所の判事に当該簡易裁判所の裁判官の職務を行わせることができる。
2前項の規定により当該簡易裁判所のさし迫つた必要をみたすことができない特別の事情があるときは、その簡易裁判所の所在地を管轄する高等裁判所は、同項に定める裁判官以外のその管轄区域内の簡易裁判所の裁判官又は地方裁判所の判事に当該簡易裁判所の裁判官の職務を行わせることができる。
各簡易裁判所の司法行政事務は、簡易裁判所の裁判官が、一人のときは、その裁判官が、二人以上のときは、最高裁判所の指名する一人の裁判官がこれを掌理する。
簡易裁判所において特別の事情によりその事務を取り扱うことができないときは、その所在地を管轄する地方裁判所は、その管轄区域内の他の簡易裁判所に当該簡易裁判所の事務の全部又は一部を取り扱わせることができる。
最高裁判所長官は、内閣の指名に基いて、天皇がこれを任命する。
2最高裁判所判事は、内閣でこれを任命する。
3最高裁判所判事の任免は、天皇がこれを認証する。
4最高裁判所長官及び最高裁判所判事の任命は、国民の審査に関する法律の定めるところにより国民の審査に付される。
高等裁判所長官、判事、判事補及び簡易裁判所判事は、最高裁判所の指名した者の名簿によつて、内閣でこれを任命する。
2高等裁判所長官の任免は、天皇がこれを認証する。
3第一項の裁判官は、その官に任命された日から十年を経過したときは、その任期を終えるものとし、再任されることができる。
最高裁判所の裁判官は、識見の高い、法律の素養のある年齢四十年以上の者の中からこれを任命し、そのうち少くとも十人は、十年以上第一号及び第二号に掲げる職の一若しくは二に在つた者又は左の各号に掲げる職の一若しくは二以上に在つてその年数を通算して二十年以上になる者でなければならない。
2五年以上前項第一号及び第二号に掲げる職の一若しくは二に在つた者又は十年以上同項第一号から第六号までに掲げる職の一若しくは二以上に在つた者が判事補、裁判所調査官、最高裁判所事務総長、裁判所事務官、司法研修所教官、裁判所職員総合研修所教官、法務省の事務次官、法務事務官又は法務教官の職に在つたときは、その在職は、同項の規定の適用については、これを同項第三号から第六号までに掲げる職の在職とみなす。
3前二項の規定の適用については、第一項第三号乃至第五号及び前項に掲げる職に在つた年数は、司法修習生の修習を終えた後の年数に限り、これを当該職に在つた年数とする。
4三年以上第一項第六号の大学の法律学の教授又は准教授の職に在つた者が簡易裁判所判事、検察官又は弁護士の職に就いた場合においては、その簡易裁判所判事、検察官(副検事を除く。)又は弁護士の職に在つた年数については、前項の規定は、これを適用しない。
高等裁判所長官及び判事は、次の各号に掲げる職の一又は二以上に在つてその年数を通算して十年以上になる者の中からこれを任命する。
2前項の規定の適用については、三年以上同項各号に掲げる職の一又は二以上に在つた者が裁判所事務官、法務事務官又は法務教官の職に在つたときは、その在職は、これを同項各号に掲げる職の在職とみなす。
3前二項の規定の適用については、第一項第二号乃至第五号及び前項に掲げる職に在つた年数は、司法修習生の修習を終えた後の年数に限り、これを当該職に在つた年数とする。
4三年以上前条第一項第六号の大学の法律学の教授又は准教授の職に在つた者が簡易裁判所判事、検察官又は弁護士の職に就いた場合においては、その簡易裁判所判事、検察官(副検事を除く。)又は弁護士の職に在つた年数については、前項の規定は、これを適用しない。司法修習生の修習を終えないで簡易裁判所判事又は検察官に任命された者の第六十六条の試験に合格した後の簡易裁判所判事、検察官(副検事を除く。)又は弁護士の職に在つた年数についても、同様とする。
判事補は、司法修習生の修習を終えた者の中からこれを任命する。
簡易裁判所判事は、高等裁判所長官若しくは判事の職に在つた者又は次の各号に掲げる職の一若しくは二以上に在つてその年数を通算して三年以上になる者の中からこれを任命する。
2前項の規定の適用については、同項第二号乃至第四号に掲げる職に在つた年数は、司法修習生の修習を終えた後の年数に限り、これを当該職に在つた年数とする。
3司法修習生の修習を終えないで検察官に任命された者の第六十六条の試験に合格した後の検察官(副検事を除く。)又は弁護士の職に在つた年数については、前項の規定は、これを適用しない。
多年司法事務にたずさわり、その他簡易裁判所判事の職務に必要な学識経験のある者は、前条第一項に掲げる者に該当しないときでも、簡易裁判所判事選考委員会の選考を経て、簡易裁判所判事に任命されることができる。
2簡易裁判所判事選考委員会に関する規程は、最高裁判所がこれを定める。
他の法律の定めるところにより一般の官吏に任命されることができない者のほか、次の各号のいずれかに該当する者は、これを裁判官に任命することができない。
下級裁判所の裁判官の職は、最高裁判所がこれを補する。
裁判官は、公の弾劾又は国民の審査に関する法律による場合及び別に法律で定めるところにより心身の故障のために職務を執ることができないと裁判された場合を除いては、その意思に反して、免官、転官、転所、職務の停止又は報酬の減額をされることはない。
裁判官は、職務上の義務に違反し、若しくは職務を怠り、又は品位を辱める行状があつたときは、別に法律で定めるところにより裁判によつて懲戒される。
最高裁判所の裁判官は、年齢七十年、高等裁判所、地方裁判所又は家庭裁判所の裁判官は、年齢六十五年、簡易裁判所の裁判官は、年齢七十年に達した時に退官する。
裁判官の受ける報酬については、別に法律でこれを定める。
裁判官は、在任中、左の行為をすることができない。
最高裁判所に最高裁判所長官秘書官一人及び最高裁判所判事秘書官十四人を置く。
2最高裁判所長官秘書官は、最高裁判所長官の、最高裁判所判事秘書官は、最高裁判所判事の命を受けて、機密に関する事務を掌る。
最高裁判所に司法研修所長を置き、司法研修所教官の中から、最高裁判所が、これを補する。
2司法研修所長は、最高裁判所長官の監督を受けて、司法研修所の事務を掌理し、司法研修所の職員を指揮監督する。
最高裁判所に裁判所職員総合研修所教官を置く。
2裁判所職員総合研修所教官は、上司の指揮を受けて、裁判所職員総合研修所における裁判所書記官、家庭裁判所調査官その他の裁判官以外の裁判所の職員の研究及び修養の指導をつかさどる。
最高裁判所に裁判所職員総合研修所長を置き、裁判所職員総合研修所教官の中から、最高裁判所が、これを補する。
2裁判所職員総合研修所長は、最高裁判所長官の監督を受けて、裁判所職員総合研修所の事務を掌理し、裁判所職員総合研修所の職員を指揮監督する。
最高裁判所に最高裁判所図書館長一人を置き、裁判所の職員の中からこれを命ずる。
2最高裁判所図書館長は、最高裁判所長官の監督を受けて最高裁判所図書館の事務を掌理し、最高裁判所図書館の職員を指揮監督する。
3前二項の規定は、国立国会図書館法の規定の適用を妨げない。
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