民法明治二十九年法律第八十九号
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無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、寄託物を保管する義務を負う。
寄託物について権利を主張する第三者が受寄者に対して訴えを提起し、又は差押え、仮差押え若しくは仮処分をしたときは、受寄者は、遅滞なくその事実を寄託者に通知しなければならない。ただし、寄託者が既にこれを知っているときは、この限りでない。
2第三者が寄託物について権利を主張する場合であっても、受寄者は、寄託者の指図がない限り、寄託者に対しその寄託物を返還しなければならない。ただし、受寄者が前項の通知をした場合又は同項ただし書の規定によりその通知を要しない場合において、その寄託物をその第三者に引き渡すべき旨を命ずる確定判決(確定判決と同一の効力を有するものを含む。)があったときであって、その第三者にその寄託物を引き渡したときは、この限りでない。
3受寄者は、前項の規定により寄託者に対して寄託物を返還しなければならない場合には、寄託者にその寄託物を引き渡したことによって第三者に損害が生じたときであっても、その賠償の責任を負わない。
寄託者は、寄託物の性質又は瑕疵によって生じた損害を受寄者に賠償しなければならない。ただし、寄託者が過失なくその性質若しくは瑕疵を知らなかったとき、又は受寄者がこれを知っていたときは、この限りでない。
当事者が寄託物の返還の時期を定めたときであっても、寄託者は、いつでもその返還を請求することができる。
2前項に規定する場合において、受寄者は、寄託者がその時期の前に返還を請求したことによって損害を受けたときは、寄託者に対し、その賠償を請求することができる。
当事者が寄託物の返還の時期を定めなかったときは、受寄者は、いつでもその返還をすることができる。
2返還の時期の定めがあるときは、受寄者は、やむを得ない事由がなければ、その期限前に返還をすることができない。
寄託物の返還は、その保管をすべき場所でしなければならない。ただし、受寄者が正当な事由によってその物を保管する場所を変更したときは、その現在の場所で返還をすることができる。
寄託物の一部滅失又は損傷によって生じた損害の賠償及び受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から一年以内に請求しなければならない。
2前項の損害賠償の請求権については、寄託者が返還を受けた時から一年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。
第六百四十六条から第六百四十八条まで、第六百四十九条並びに第六百五十条第一項及び第二項の規定は、寄託について準用する。
複数の者が寄託した物の種類及び品質が同一である場合には、受寄者は、各寄託者の承諾を得たときに限り、これらを混合して保管することができる。
2前項の規定に基づき受寄者が複数の寄託者からの寄託物を混合して保管したときは、寄託者は、その寄託した物と同じ数量の物の返還を請求することができる。
3前項に規定する場合において、寄託物の一部が滅失したときは、寄託者は、混合して保管されている総寄託物に対するその寄託した物の割合に応じた数量の物の返還を請求することができる。この場合においては、損害賠償の請求を妨げない。
受寄者が契約により寄託物を消費することができる場合には、受寄者は、寄託された物と種類、品質及び数量の同じ物をもって返還しなければならない。
2第五百九十条及び第五百九十二条の規定は、前項に規定する場合について準用する。
3第五百九十一条第二項及び第三項の規定は、預金又は貯金に係る契約により金銭を寄託した場合について準用する。
第五百三十三条及び第五百三十六条の規定は、組合契約については、適用しない。
2組合員は、他の組合員が組合契約に基づく債務の履行をしないことを理由として、組合契約を解除することができない。
組合員の一人について意思表示の無効又は取消しの原因があっても、他の組合員の間においては、組合契約は、その効力を妨げられない。
各組合員の出資その他の組合財産は、総組合員の共有に属する。
金銭を出資の目的とした場合において、組合員がその出資をすることを怠ったときは、その利息を支払うほか、損害の賠償をしなければならない。
組合の業務は、組合員の過半数をもって決定し、各組合員がこれを執行する。
2組合の業務の決定及び執行は、組合契約の定めるところにより、一人又は数人の組合員又は第三者に委任することができる。
3前項の委任を受けた者(以下「業務執行者」という。)は、組合の業務を決定し、これを執行する。この場合において、業務執行者が数人あるときは、組合の業務は、業務執行者の過半数をもって決定し、各業務執行者がこれを執行する。
4前項の規定にかかわらず、組合の業務については、総組合員の同意によって決定し、又は総組合員が執行することを妨げない。
5組合の常務は、前各項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者が単独で行うことができる。ただし、その完了前に他の組合員又は業務執行者が異議を述べたときは、この限りでない。
各組合員は、組合の業務を執行する場合において、組合員の過半数の同意を得たときは、他の組合員を代理することができる。
2前項の規定にかかわらず、業務執行者があるときは、業務執行者のみが組合員を代理することができる。この場合において、業務執行者が数人あるときは、各業務執行者は、業務執行者の過半数の同意を得たときに限り、組合員を代理することができる。
3前二項の規定にかかわらず、各組合員又は各業務執行者は、組合の常務を行うときは、単独で組合員を代理することができる。
第六百四十四条から第六百五十条までの規定は、組合の業務を決定し、又は執行する組合員について準用する。
組合契約の定めるところにより一人又は数人の組合員に業務の決定及び執行を委任したときは、その組合員は、正当な事由がなければ、辞任することができない。
2前項の組合員は、正当な事由がある場合に限り、他の組合員の一致によって解任することができる。
各組合員は、組合の業務の決定及び執行をする権利を有しないときであっても、その業務及び組合財産の状況を検査することができる。
当事者が損益分配の割合を定めなかったときは、その割合は、各組合員の出資の価額に応じて定める。
2利益又は損失についてのみ分配の割合を定めたときは、その割合は、利益及び損失に共通であるものと推定する。
組合の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができる。
2組合の債権者は、その選択に従い、各組合員に対して損失分担の割合又は等しい割合でその権利を行使することができる。ただし、組合の債権者がその債権の発生の時に各組合員の損失分担の割合を知っていたときは、その割合による。
組合員は、組合財産についてその持分を処分したときは、その処分をもって組合及び組合と取引をした第三者に対抗することができない。
2組合員は、組合財産である債権について、その持分についての権利を単独で行使することができない。
3組合員は、清算前に組合財産の分割を求めることができない。
組合員の債権者は、組合財産についてその権利を行使することができない。
組合員は、その全員の同意によって、又は組合契約の定めるところにより、新たに組合員を加入させることができる。
2前項の規定により組合の成立後に加入した組合員は、その加入前に生じた組合の債務については、これを弁済する責任を負わない。
組合契約で組合の存続期間を定めなかったとき、又はある組合員の終身の間組合が存続すべきことを定めたときは、各組合員は、いつでも脱退することができる。ただし、やむを得ない事由がある場合を除き、組合に不利な時期に脱退することができない。
2組合の存続期間を定めた場合であっても、各組合員は、やむを得ない事由があるときは、脱退することができる。
前条の場合のほか、組合員は、次に掲げる事由によって脱退する。
組合員の除名は、正当な事由がある場合に限り、他の組合員の一致によってすることができる。ただし、除名した組合員にその旨を通知しなければ、これをもってその組合員に対抗することができない。
脱退した組合員は、その脱退前に生じた組合の債務について、従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。この場合において、債権者が全部の弁済を受けない間は、脱退した組合員は、組合に担保を供させ、又は組合に対して自己に免責を得させることを請求することができる。
2脱退した組合員は、前項に規定する組合の債務を弁済したときは、組合に対して求償権を有する。
脱退した組合員と他の組合員との間の計算は、脱退の時における組合財産の状況に従ってしなければならない。
2脱退した組合員の持分は、その出資の種類を問わず、金銭で払い戻すことができる。
3脱退の時にまだ完了していない事項については、その完了後に計算をすることができる。
組合は、次に掲げる事由によって解散する。
やむを得ない事由があるときは、各組合員は、組合の解散を請求することができる。
第六百二十条の規定は、組合契約について準用する。
第六百七十条第三項から第五項まで並びに第六百七十条の二第二項及び第三項の規定は、清算人について準用する。
第六百七十二条の規定は、組合契約の定めるところにより組合員の中から清算人を選任した場合について準用する。
清算人の職務は、次のとおりとする。
2清算人は、前項各号に掲げる職務を行うために必要な一切の行為をすることができる。
3残余財産は、各組合員の出資の価額に応じて分割する。
終身定期金契約は、当事者の一方が、自己、相手方又は第三者の死亡に至るまで、定期に金銭その他の物を相手方又は第三者に給付することを約することによって、その効力を生ずる。
終身定期金は、日割りで計算する。
終身定期金債務者が終身定期金の元本を受領した場合において、その終身定期金の給付を怠り、又はその他の義務を履行しないときは、相手方は、元本の返還を請求することができる。この場合において、相手方は、既に受け取った終身定期金の中からその元本の利息を控除した残額を終身定期金債務者に返還しなければならない。
2前項の規定は、損害賠償の請求を妨げない。
第五百三十三条の規定は、前条の場合について準用する。
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